「ピエタ」に込められた人の想いとは?ミケランジェロの彫刻も紹介

2019.08.18

ピエタという言葉を耳にしたことがあるでしょうか?美術が好きな方であれば聞いたことがあるかもしれません。ピエタという言葉には、様々な人の想いが込められていました。この記事ではピエタに込められた意味、そして数多くの芸術家が描き・彫ったピエタ像についてご紹介します。

ピエタは何語?意味を解説

ピエタはそもそもどこの国の言葉なのでしょうか。また、何を意味するのかを紐解いていきます。

ピエタはイタリア語

ピエタはイタリア語です。英字で表記すると「Pieta」と書くことになります。語句の意味は哀れみや慈悲で、それが転じて宗教的な言葉となっていきます。

聖母マリアとキリストがモチーフ

ピエタとは聖母子像の一つとされており、モチーフとなっているのは聖母子の名の通り聖母マリアとその子であるイエス・キリストです。

十字架に磔刑にされてこの世を去ったキリストの亡骸を、その母であるマリアが抱きかかえています。この様子を描いた絵や彫刻はすべてピエタと呼ばれます。

ピエタは誰が作った?数々の芸術作品

ピエタは数多くの彫刻家、芸術家が作り上げています。有名な芸術家を数名ピックアップし、その作品に触れていきます。

ミケランジェロ

ピエタの彫刻で最も有名と言っても過言ではないのは、このミケランジェロです。

  1. サン・ピエトロのピエタ
  2. フィレンツェのピエタ
  3. パレストリーナのピエタ
  4. ロンダニーニのピエタ

この中で完璧に完成形として造られたのは1のサン・ピエトロにあるピエタ像のみです。そしてこれが最も有名でもあります。

ドラクロワ

ミケランジェロのピエタ像がキリストを抱え上げるマリアだとすれば、ドラクロワの絵画であるピエタは「キリストをかばうマリア」に近いかもしれません。

倒れこむ傷つき絶命したキリストを、まるで他の何かから守るかのようにマリアは上から体で覆っています。抱きかかえずとも、わが子を慈しむ心を表していると言えるでしょう。

ボッティチェリ

イタリア語で「太った樽」を意味する名前で活動していたボッティチェリ。数々の油彩画を残しています。

彼の描くピエタの絵画は複数の人間が出てきます。他の絵画と違う点として、中央のキリストを抱くマリアが気絶していること。それを支える人々、キリストに哀悼の意を示す人々の中に、マグダラのマリアもいます。

複数の人間を描くことで、キリストの偉大さや信頼の厚さ、そして彼を失ったことへの深い悲しみや感謝が描かれているのかもしれません。

ピエタ像を作ったミケランジェロの謎

ミケランジェロのピエタ像は有名な作品ですが、謎が多く残る作品でもあります。次はピエタ像に残されたミケランジェロの想いを紐解いていきましょう。

未完成の像がある

サン・ピエトロ(バチカン)にあるピエタ像を覗き、残りの3体はすべて未完成のままです。ミケランジェロは死ぬ間際に失明していたと言いますが、理由はそれだけではないのではないかと推測する評論家が数多くいます。

未完成の像にも意味が込められている

まずはフィレンツェにあるピエタ像です。こちらは4人の人物が彫られており、キリスト・マリア・マグダラのマリア・ニコデモとされています。

その中で聖母マリアだけが荒彫りでとどまっており、未完成のままです。聖母マリアだけがまるで切り離されたように作られているので、生と死に対する気持ちの一体感の違いを表しているのではないかとも考えられます。

また、修復師による手が加えられたせいで聖母マリアだけが浮いてしまったと考える人もいます。

次にパレストリーナのピエタについてです。こちらのピエタはレリーフのような浮彫が特徴。聖母マリアの腕は他のピエタよりもたくましく、まさに子を守る母の象徴なのではないかと思えるほどです。

最後にロンダニーニのピエタです。こちらは大理石の彫刻で、ふくよかな聖母マリアではなくやせ細った姿で描かれています。一説では、死するキリストの霊魂が母であるマリアを慰めている様子を表しているとも言われています。

ピエタ像のレプリカは通販でも買える

ピエタ像を自身で観に行くのが難しいという方は、自宅にレプリカのピエタ像を飾るのも有用かもしれません。手ごろなサイズのものがあるので、インテリアのアクセントとして芸術に触れてみてはいかがでしょうか。

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キリストの儚き姿をピエタで目に焼きつけよう

神の子キリストは、弱きものに手を差し伸べ人々の愛を主張し、そして処刑され絶命しました。キリストに救われた人の数は数えきれないほどとも言われ、起こしたとされる奇跡の数々も語り継がれています。

そんな偉大な子の死を慈しみを持って抱え込む聖母マリアの姿は、涙を誘う儚さの一方でどこか力強さや再生、愛情を感じさせます。

ピエタは芸術作品です。宗教観について関心がない方でも感嘆してしまうであろうピエタを様々な視点から見てみてはいかがでしょうか。

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