強烈なピートと潮の香。個性的な味わいの「アイラウイスキー」の魅力とは

2019.08.14

イギリスの北部に位置するアイラ島で造られるウイスキーは、スモーキーで潮の香りが特徴です。個性的ですが、一度アイラの魅力を知るとちょっと癖のある味に虜になります。そんなアイラウイスキーの代表的な銘柄や、歴史と伝統がある蒸溜所をご紹介します。

アイラウイスキーの特徴

アイラ島はインナー・ヘブリディーズ諸島の南端にあるスコットランドの島で「ヘブリディーズ諸島の女王」といわれています。気候はメキシコ湾流の影響を受け温暖。太古の時代に海面上昇によって形成された陸島です。

そんなアイラ島で蒸溜されるウイスキーは「アイラウイスキー」と総称され、スコッチの中でも根強い人気を誇っています。いったいどんな味わいなのでしょうか?

スモーキーで個性的

初めて飲む人にとっては、アイラウイスキーの味わいはかなり特徴的なものです。

アイラウイスキーの味わいを示す有名な格言に”No half measure.(中途半端はない)”という言葉があります。これは何かというと、「アイラウイスキーは、大好きな人か大嫌いな人かにはっきりと分かれる」ということです。

スコッチウイスキー特有の『ピート』の香りが前面に出ており、強烈な薬品のような臭いとスモーキーなフレーバーは、「まるで煙を飲んでいるよう」とさえ表現されることもあります。

この癖のある強い香りが、アイラウイスキー最大の特徴です。ちなみに、「ピートって何?」という方は、ぜひこちらの記事も併せて参考にしてみてください。

ウイスキー用語の「ピート」説明できる?ピートの効いたおすすめ銘柄4選

海を感じる潮の香り

アイラ島にある蒸溜所は、そのほとんどが海に面しています。そのため、アイラ島の蒸溜所で使用されるピートは海由来の成分を多く含み、他のスコッチにはあまり感じられない独特の潮の香りが感じられます。

一口飲むと海を感じる潮の香りは、ちょっとほかでは味わえない個性的な香りを醸し出しています。「スコッチの中でも強烈なピートの香り」と「そこはかとない潮の香り」、これこそがアイラウイスキーの特徴といえるでしょう。

アイラ島の蒸留所

アイラ島は、日本の淡路島とほぼ同じ面積のなかに、わずか3,000人ほどの人口が暮らす小さな島です。そんな小さな島にも関わらず、アイラ島に存在する蒸溜所はボウモア、ラフロイグ、ラガヴーリンなど世界に名を轟かす名蒸溜所ばかり。アイラ島が「ウイスキーの聖地」と呼ばれる所以です。

そんな全8箇所のウイスキー蒸溜所の中から、4つの蒸溜所をピックアップしてご紹介します。

ボウモア蒸溜所

ボウモアとは「大きな岩礁」という意味です。創業は1779年で、アイラ島にある8カ所の蒸溜所の中で一番歴史があります。港に近くにあり、蒸溜所内はアイラウイスキーの蒸溜所らしい潮の香りが漂っています。経営が悪化してからは、サントリーがボウモア蒸溜所のオーナーになっており、日本でも流通量の多い銘柄になっています。

ラフロイグ蒸溜所

ラフロイグとは「広い湾のそばの美しい窪地」という意味。創業は1815年。仕込み水として使用されるサーネイング・バーン川の水が、ラフロイグ独特の香りの源となっています。2011年からは、サントリーホールディングスがビーム社を買収したビームサントリーが保有するシングルモルト・スコッチウイスキー蒸溜所です。

カリラ蒸溜所

カリラとは「アイラ海峡」の意味です。創業は1846年。単独のブランド名としての知名度は他の蒸溜所にやや遅れをとる印象ですが、実は年間生産量はアイラ島で最も多い蒸溜所です。あの「ジョニー・ウォーカー」など多くのブレンドに原酒が使われています。

ラガヴーリン蒸溜所

アイラ島のポート・エレンに位置する蒸溜所で、付近には巨大な岩がそびえたっています。創業は1816年。ラガヴーリンとは「窪地の水車小屋」という意味だそう。牧歌的な名前の由来に反し、別名「アイラの巨人」と呼ばれるダイナミックで力強い味わいが特徴的な蒸溜所です。

アイラウイスキーおすすめの銘柄

数あるアイラウイスキーの中から代表的な銘柄や、おすすめのウイスキーをご紹介します。

ボウモア(BOWWMORE)

「アイラモルトの女王」といわれているボウモアは日本でも人気があり、スーパーの店頭に置かれていることも多いので見たことがある人は多いのではないでしょうか。

これぞアイラというピーティーな味わいに磯の香が混じりあう個性的な味わい。初めてアイラを味わう人にまずは試してほしい一本です。

  • 種類:スコッチウイスキー シングルモルト / 度数:43%
  • 製品ナインナップ:ボウモア12年 / ボウモア15年ダーケスト / ボウモア18年 / ボウモア25年 等

ラフロイグ(LAPHROAIG)

強烈なピート香が特徴で、「アイラモルトの王」と呼ばれることもあります。

仕込み水に使われるピートが溶け込んだサーネイグ・バーン川の水がラフロイグ独特の香りとなっています。ラフロイグを好む人はこの強烈なピート香がたまらず、またウイスキーが好きな人でもラフロイグは苦手という風にはっきりと好き嫌いが分かれます。

  • 種類:スコッチウイスキー シングルモルト / 度数:43%
  • 製品ラインナップ:ラフロイグ10年 / ラフロイグ18年 / ラフロイグ・クォーターカスク / ラフロイグ・セレクトカスク 等

ラガヴーリン(LAGAVULIN)

有名なスコッチウイスキー「ホワイトホース」の原酒として名高く、「アイラの巨人」と異名を持ち、最高峰のアイラモルトといわれることもあります。スモーキーでヘビーなピート香は一言で表現すると「強烈」。とてもパンチがあり、シェリー樽熟成による甘い香りも特徴的です。

  • 種類:スコッチウイスキー シングルモルト / 度数:43%
  • 製品ラインナップ:ラガヴーリン16年 / ラガヴーリン12年カスクストレングス 等

アイラウイスキー、あなたは好き?嫌い?

イギリス北部に位置するアイラ島。東京23区ほどの島に3,000人ほどが暮らす小さな島ですが、ウイスキー愛好家からは「ウイスキーの聖地」といわれるほど、世界的に有名なウイスキーの蒸溜所が多く存在しています。

その強烈で個性的な味わいから、ウイスキー好きであっても好みが分かれるアイラウイスキー。この記事をご参考に、あなたのお気に入りが見つかれば嬉しいです。ご自宅でゆったりと潮の香を楽しみながら、お愉しみください。

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