天ぷらの作り方を基本から解説。初心者でも美味しく作るポイントとは

2019.08.13

天ぷらは基本的に揚げるだけで仕上がる簡単な料理ですが、シンプルなだけに奥が深い側面もあります。サクサクした衣の天ぷらを初心者でも作れるよう、天ぷらの基本的な作り方から解説し、美味しく仕上げるポイントも紹介します。

用意するもの

天ぷらを作るために用意すべき食材や調理道具を紹介します。

主な食材

天ぷらを作るために必要となる主な食材は以下のとおりです。

天ぷら粉 衣の材料として利用します。ない場合は小麦粉(薄力粉)で代用できますが、一般的には卵が必要です。天ぷら粉の方が楽に調理できるうえ、揚げたてのサクサクした食感が長持ちします。
衣の材料に使います。水の代わりに炭酸水を使えば、よりサクサクした衣になります。
食材 野菜や魚介類など、好みの食材を揃えましょう。
打ち粉 天ぷら粉を使用し、ない場合は小麦粉で代用します。
揚げ油 天ぷら油・サラダ油・キャノーラ油などがよく使われています。揚げ上がりを良くするオリーブ油や、風味付けに役立つごま油もあるとよいでしょう。
天つゆ 単品で市販されています。天つゆの代わりに塩でも美味しく食べられます。

調理道具

天ぷらを作るために必要な調理道具は以下のようなものがあります。

包丁・まな板 食材を切る際に使います。
キッチンペーパー 水気の多い食材や水洗いした食材の水気を取る際に使います。また、揚げバットで天ぷらから出る油を吸わせる際にも、下に敷いて使います。
計量カップ 2個用意できれば、粉と水を別々に量れるため便利です。ない場合ははかりを使いましょう。衣の濃さをチェックするためのスプーンもあるとよいでしょう。
ボウル・泡立て器 衣を作る際に使います。
揚げ鍋 油を入れ天ぷらを揚げる際に使います。揚げ鍋は温度計が付いたものがベストですが、ない場合は調理用の温度計を用意しましょう。
揚げバット(網つき) 揚げ上がった天ぷらの油を切るために使います。

基本の作り方

 

天ぷらの基本的な作り方を理解しましょう。普段何気なく作っている天ぷらも、基本を細かくおさえることでいろいろな気づきが発見でき、より美味しい仕上がりになるでしょう。

下ごしらえ

  • 魚介類は打ち粉を全体にまぶすことで、衣がつきやすくなり油もはねにくくなります。
  • 水分を多く含む食材や水で洗った食材は、キッチンペーパーで水気をしっかり取ることで、カラッと揚がりやすくなります。
  • きのこ類は洗わずに、キッチンペーパーで軽く拭きゴミなどを取り除きましょう。
  • 食材に下味を付けるとカラッと揚がりにくくなるため、下味を付けないようにしましょう。

また、代表的な食材であるえびの下ごしらえは、以下のように行いましょう。

  1. 殻をむき、爪楊枝などで背わたを取ります。
  2. 尾の尖った部分である『剣』と尾の先端部分を切り落とし、水分を出します。
  3. 腹にいくつか切り込みを入れ、プチっと切れるような音がするまで押しつけ全体を伸ばします。
  4. キッチンペーパーで水気をしっかりと拭き取り、打ち粉をまぶします。

衣づくり

  1. 天ぷら粉と水を、天ぷら粉に記載されている通りの分量で量りましょう。粉を軽量カップで量る場合は、量が多くなりすぎないよう、ならすように入れるのがコツです。
  2. それぞれをボウルに入れましょう。水を先に入れ、後から粉を入れることで、混ぜる際にダマができにくくなります。
  3. 泡立て器で、少し粉が残るくらいまで、30~40回軽く混ぜましょう。
  4. スプーンなどで衣をすくい、ポタポタと落ちる程度の状態が、最適な状態の衣です。必要なら水や粉を追加し調整しましょう。
  • 天ぷら粉には既に卵黄粉などが含まれているため、使う場合は卵を入れないようにしましょう。
  • 衣を長時間放置したり温めたりすると粘りが出てきてしまうため、揚げる直前に作ることが重要です。

油の準備

できるだけ新しい油を鍋の6~7分目まで入れるのが、美味しく揚げるコツです。フライパンで揚げる場合も、2~3cm程度は入れましょう。

オリーブオイルを少量加えると、さっぱりとした軽い仕上がりになります。また、風味付けにごま油を数滴垂らすのもよいでしょう。

野菜類は温度を低めに、魚介類や肉類は温度を高めにして揚げることを意識しましょう。

鍋に入れて揚げる

  1. 食材にたっぷりと衣をつけ、すべらせるような感じでゆっくりと油に入れます。衣が多いほど、花散りの良い仕上がりになります。揚げかすはこまめにすくいましょう。また、魚介類は油を汚しやすいため、先に野菜から揚げましょう。
  2. 一度に多くの量を入れてしまうと温度が下がるため、油の表面を半分埋める程度が適量です。食材を入れた後も、量に関わらず油の温度は常にチェックしましょう。
  3. 大きな泡が小さくなってきたら、余分な油をしっかりと切り、取り出しましょう。魚介類は1~2分、根菜は3分程度が目安です。
  4. さらに油を切るため、揚げバットに並べましょう。カリッとした衣の状態を保つため、重ねないように置くことが重要です。

初心者でも美味しく作るコツ

天ぷら作りに慣れていない人でも美味しい天ぷらが作れるために、注意すべきポイントを解説します。

水分をきちんと切る

水分を多く含んだ食材や、水で洗った後の食材は、水分が残ったままの状態で揚げると、衣にサクサク感が出にくくなります。

キッチンペーパーに水分が付かなくなるくらいまで、しっかりと水気を取り除きましょう。きのこ類は水洗いせずに、キッチンペーパーで表面の汚れを拭き取るだけで大丈夫です。

また、食材に下味を付けると、醤油やみりんなどの水気を含んだ状態で揚げることになってしまうため、衣の仕上がりを重視するなら下味は付けない方がよいでしょう。

食材に衣をつける際は、天ぷら粉や小麦粉などで打ち粉をまぶすことで、衣が食材から剥がれにくくなります。

衣づくりは冷水で

衣にサクサク感がなく、重い感じの状態になってしまう場合は、衣づくりに使う水を冷水にしてみましょう。

小麦粉と水を混ぜると、グルテンと呼ばれるたんぱく質由来の物質が作られます。グルテンは粘り気があるため、グルテンの多い衣はカラッと揚がらず、重い感じになってしまいます。

グルテンを増やさないためには、低温を保つことがポイントです。冷水を使って混ぜることで、グルテンの増加が抑えられた衣を作れます。

また、混ぜ過ぎないようにすることも、グルテンの増加を抑える効果が期待できます。少し粉が残るような仕上がりを意識して混ぜるようにしましょう。

小麦粉はたんぱく質の少ない薄力粉を使い、夏場は粉も冷蔵庫で冷やしておけば、より状態の良い衣が作れます。

揚げた後の油もしっかり切る

揚げ上がった後、天ぷらに油が多く残っているほど、衣の状態が悪くなります。油から取り出した後に、できるだけ油を切ることが重要です。

まずは、天ぷらを油から取り出した直後に、鍋の上で油を十分に切りましょう。その後、揚げバットの網の上に、重ならないように並べていきます。

天ぷらを重ねてしまうと、天ぷら同士で触れた部分の油が落ちにくくなり、サクサク感が落ちてしまいます。

同様の理由により、天ぷらをキッチンペーパーの上に置くこともやめましょう。網の上から下に油がポタポタと落ちる状態を作り、キッチンペーパーを使うなら網の下側に敷くようにしましょう。

天ぷら粉を自分で作ってみよう

通常、天ぷら粉は市販のものを使いますが、自分でも作れます。自作の方法を知っていれば、買い忘れた際などに助かるだけでなく、ちょっとしたアレンジで市販の天ぷら粉にはない魅力も引き出せます。

小麦粉を使って作る

元々、市販の天ぷら粉も小麦粉をベースに作られているため、ひと手間加えることで小麦粉から簡単に天ぷら粉を作れます。

材料は、小麦粉200cc、水200cc、卵1個を用意しましょう。容器に卵1個を入れ、水200ccを入れてよく混ぜ、さらに小麦粉200ccを入れて混ぜ合わせれば完成です。

小麦粉を入れて混ぜる際は、ホットケーキの生地を作る要領と同じく、小麦粉のダマが少し残るくらいの状態で止めることを意識し、混ぜ過ぎないようにしましょう。出来上がりが大雑把な感じであればあるほど、揚げた後のサクサク感が増します。

また、小麦粉と一緒に片栗粉を20cc程度入れると、さらにカリッとした衣になります。

卵なしで作る場合

天ぷら粉を小麦粉で作る場合は、卵を使うのが一般的です。卵が不要な市販の天ぷら粉にも、卵黄粉などが含まれています。

卵を使う理由は、つなぎとしての役割や風味付けの役割、素材全体をコートする役割などがあるとされていますが、明確な理由がない以上、必須なものではないともいえます。

カロリーやアレルギーを気にする場合や卵を買い忘れた場合は、卵を使わない天ぷら粉を作ってみましょう。

材料は、小麦粉70cc、水60cc、氷2個、小さじ2分の1杯分の酢を用意します。かき混ぜすぎないよう、順序関係なく全て混ぜ合わせれば完成です。

衣は冷めた状態の方がサクサク感が増すため、氷を2個使っています。揚げる直前に作り、温度が戻らないよう早めに使いましょう。

マヨネーズでサクサクに

卵の替わりにマヨネーズを使ってみましょう。乳化された植物油が衣に分散し、衣の中の水分を残さず揚げられるため、カラッとサクサクに仕上がります。

材料は、小麦粉70cc、水70cc、大さじ1杯分のマヨネーズを用意しましょう。ボウルにマヨネーズを入れ、少しずつ水を加えながらよく混ぜ、小麦粉を加え少し粉が残るくらいまで混ぜれば完成です。

驚くほどサクサクな衣が作れるうえに、元々マヨネーズには卵が入っているため、出来上がりの味に違和感がないことも魅力です。

油の温度について

サクサクの天ぷらを作るには、油の温度管理も重要です。素材ごとの適温や温度維持のポイントを理解しましょう。

温度維持がポイント

天ぷらを作る際の油の温度に関しては、150~160℃の低温、170~180℃の中温、180~190℃の高温を判断できるようにしましょう。

少量の衣を油に落とし、鍋底まで沈みゆっくり上がってくれば低温、鍋の途中まで沈み浮き上がってくれば中温、鍋の途中まで沈みすぐに浮き上がってくれば高温と判断できます。

素材ごとの適温は、イモ類・レンコン・葉物・彩り野菜などは低温、かき揚げや野菜の素揚げなどは中温、魚介類や肉などは高温とされ、素材の厚さなどでも異なります。

材料を入れすぎると油の温度が急激に下がるため、油の表面が半分覆われる程度を限度に入れましょう。揚げている最中もこまめに温度をチェックし、火力を調整しながら適温を保つことが重要です。

基本を押さえて美味しい天ぷらを

下ごしらえや衣作り、油の準備や揚げ方など、基本的な作り方をしっかりと理解すれば、初心者でも美味しい天ぷらが作れます。

天ぷら粉を自作するなど、衣をサクサクに仕上げるための工夫も凝らしながら、美味しい天ぷらを自宅で味わいましょう。

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