焼酎に賞味期限はある?味を劣化させない正しい保存方法

2019.08.13

酒に賞味期限はないといわれていますが、焼酎の場合はどうでしょうか。昔購入した焼酎は、今でも問題なく楽しめるのでしょうか。焼酎の賞味期限について、開封したあとに味を劣化させない正しい保存方法とあわせて紹介します。

焼酎に賞味期限はある?

そもそも、焼酎に賞味期限はあるのでしょうか。食品における賞味期限の定義を再度確認しながら、焼酎の賞味期限にまつわる知識を学んでいきましょう。

賞味期限の定義

賞味期限は、カップ麺や缶詰など、すぐには傷まない食品に記載されています。賞味期限とは、農林水産省の定義によると、『未開封の状態で安全性、風味、味の変化がなく、美味しく消費できる期間』となっています。

つまり、賞味期限を過ぎても、すぐに食べられなくなるわけではありません。

比較対象として、消費期限があります。こちらは傷みやすい生ものや惣菜などにつけられている期限で、表示されている年月日までが安全に食べられる期限と定められています。

焼酎に賞味期限はない

焼酎には、賞味期限がありません。その理由として、焼酎のアルコール濃度の高さがあります。

アルコール濃度が高い場所は、菌が生存できない環境になります。さらに焼酎は蒸留酒ですから、細菌が好む栄養となる糖分を含まないのも理由の一つです。

このような条件から、焼酎の内部では菌の繁殖が進まないため、賞味期限が定められていないのです。同様に、蒸留酒であるウイスキーやジン・ウォッカなどのスピリッツ系のアルコールも、賞味期限がないものがほとんどです。

逆に、日本酒・ワインなどの醸造酒は、蒸留酒に比べて酸化しやすく傷みやすいのが特徴です。

長い間保管するためには、非常に厳戒な保存環境を維持しなくてはなりません。そのため年代物のワインというのは、非常に高価で取引をされているのです。

焼酎の賞味期限の気になる疑問

焼酎を保管しておくにあたって、賞味期限がないことは理解できたのではないでしょうか。とはいえ、いくつかの疑問点は残っています。ここでは、焼酎の賞味期限にまつわる疑問について解説していきます。

ラベルにある日付は何?

焼酎のラベルを見ると、過去の日付が印字されているのがわかります。賞味期限の切れているものを売っているのかと思ってしまう人もいるようです。

この日付は、賞味期限ではありません。焼酎は蔵元で製造されてからすぐに出荷されるわけではありません。雑味を取り除き、味が安定するまで瓶詰めされずに甕壺・タンク・木樽などで貯蔵されています。

熟成期間が終わったところで、ようやく瓶詰めされ出荷され、店頭に並びます。この瓶詰めをした日が、ラベルに記載されているのです。つまり、ラベルの日付は賞味期限ではなく、簡単に言えば製造年月日になります。

5年や10年前の焼酎でも飲める?

5年や10年経っている古い焼酎でも基本的には飲むことは可能です。ただ、時とともに成分は変化してしまいます。開封前であっても、美味しいままの焼酎を楽しみたいならば、あまり長い間置いておくのはおすすめしません。

パックやプラスチックのボトルに入っている焼酎なら1年半が美味しく飲める目安です。瓶のボトルであれば2年程度の間に飲んでしまった方が、最後まで美味しく飲めるでしょう。

ただ開封してあるものに関しては、品質上は問題がなくとも、風味が落ちていることは考えられます。外気に触れることで。焼酎独特の風味が失われてしまったり、酸味が強くなっている可能性があります。

賞味期限の観点からいって、品質自体には問題がありませんが、開封したときの鮮やかな風味やまろやかさなどはなくなってしまっている可能性が高いです。

どうしても不安なときは、飲むのをやめて新しいものを購入しましょう。

それでも気になる場合は臭いをチェック

開封済のものであっても、未開封のものであっても、劣化しているかどうかを判断するなら臭いをチェックするのがおすすめです。劣化した焼酎は、独特のガソリンと酢が混ざったようないやな臭いがします。

これは『日光臭』といい、焼酎に含まれる油分が空気に触れたため酸化したのが原因です。この段階の焼酎は悪くなってしまっているので、飲むのは控えた方が良いでしょう。

また、劣化原因のところで詳しく紹介しますが、瓶の底に沈殿物がある場合、品質には問題がありませんが、風味が落ちて雑味が出ている可能性があります。飲めないわけではないのですが、気になる場合は新しいものを購入しましょう。

焼酎が劣化する原因

賞味期限のない焼酎ですが、開封してからずっと同じ品質というわけではありません。時間とともに、経年劣化してしまうのです。その原因について、三つの観点から解説します。

焼酎が劣化しやすく、すぐにだめになってしまうという人は、ここで紹介する原因のどれかに当てはまっているかもしれません。よくチェックしていきましょう。

酸化が進んでしまう日光

もっとも大切なのは直射日光を避けて保存することです。日光は、焼酎の劣化を早める最大の原因となってしまいます。お酒のボトルが茶色や濃い色になっているのは、日光の光をさえぎるためなのです。

日光が直射当たってしまうと、焼酎の温度が極端に上昇して酸化が進みます。直射日光だけでなく、室内の蛍光灯の明かりも劣化の原因となります。

光が当たらない暗い場所に保管し、刺激から守ってあげましょう。新聞紙などで包んで遮光性を高めてあげるのもおすすめです。

低温での保存は危険

暗くて日の当たらない場所として、保存場所に選んでしまいやすいのが冷蔵庫でしょう。しかし、冷蔵庫の保存は焼酎の品質変化を起こしやすい危険な場所ともいえます。

焼酎は、温度変化が激しい場所が苦手です。そして、高温の状態より低温の状態で品質変化を起こしてしまいます。急速に液体が冷えることで、旨味成分が凝固してしまうのです。

旨味成分の性質が変化しているので、瓶の底に白いものが沈殿している焼酎は、雑味や辛味が強くなってしまいます。焼酎の長期保存には、冷蔵庫ではなく10度前後になる野菜室のほうが、急速に冷やされずに暗所へ保存できるためおすすめです。

外気に触れると風味が落ちる

正しい保管方法で保存しておけば、時間がたっても美味しく飲めます。

開栓した焼酎を保管する場合は、焼酎ができるだけ空気に触れない環境を作るのが鉄則といえます。外気に触れることによって、焼酎の中の成分が空気中の酸素と結合し、酸化が進んでしまうためです。

保存する際、蓋をしっかりと閉じることを忘れないようにしましょう。上からさらにカバーなどをかけ、密閉度を高めるとより効果的です。

ちなみに、封を開けて空気に触れた焼酎は、時間経過とともになめらかな味わいに変化します。焼酎ならではのくせがなくなっていくので、時間が経ってからの方が飲みやすいという人もいます。

すぐに劣化して風味が落ちるわけではありませんが、しっかりと蓋を閉めて保存し、なるべく早めに飲みきることが大切です。

開封後の焼酎の保存方法

開封しても一気に飲みきれない場合は、焼酎を長時間保管しておく必要があります。その際、気をつけるべきポイントを知っておくことで、次の特別な機会にまた美味しく焼酎が飲めるようになるのです。

開封してから、焼酎をできるだけ長い間風味を保ったまま保存するには、どうすればよいでしょうか。おすすめの保存方法を紹介します。特別な機材や材料が必要なわけではありませんから、今日から試してみてください。

しっかり栓をする

焼酎の劣化原因のところでも触れましたが、しっかり栓をして保管するのは品質維持のために非常に重要なことです。

焼酎の蓋は、ネジ式キャップや口にはめるタイプのものなどさまざまです。ねじのタイプはしっかり締めればあまり揮発(きはつ)しませんが、口にかぶせてはめるだけのタイプだと揮発してしまう可能性があります。

保存をする際は、蓋をはめた後でラップを巻きつけ、その上から輪ゴムでしっかりと止めておくと空気に触れず、品質の低下を防げます。

瓶の中の空気が残っていると、その空気と結合して劣化することもあるため、ふさぐ前に瓶内の空気を抜くバキュバンを使用するのもおすすめです。

他の臭いと混ざらないようにする

保管の際、冷蔵庫の野菜室で保管することが多いのではないでしょうか。焼酎は近くにあるものの臭いを吸収してしまう性質を持っているため、臭いの強いものの近くで保存すると臭い成分が焼酎に移り、風味が落ちてしまいます。

蓋をしていても、臭いの強い食材と長時間一緒に入れておくのはやめた方がいいでしょう。スペースに余裕があれば、しっかり蓋をし、ラップで巻いた上で焼酎の瓶が入っていた箱に入れたまま保存するのが効果的です。

箱に入れておけば、日光からも遮られますし、臭いの付着や温度差からも守る役割を果たしてくれます。

冷蔵庫ではなく戸棚などに置く

冷蔵庫は野菜室であっても、食材を入れておくことでにおい移りが起こってしまったり、何度も開け閉めをするので温度変化が起こりやすくなったりと、焼酎を美味しく保存するのにはあまり適してしません。

新聞紙などで包んだり、箱に入れて戸棚や床下収納などにおいておくことで、温度や湿度を一定に保つことができます。

日が当たるガラス戸の戸棚は避け、日光を遮る扉のついている戸棚に入れておくと、長時間美味しく焼酎を保管できるでしょう。

美味しく飲むために開封後は早めに

焼酎に賞味期限がないとはいえ、美味しく飲むのであれば小さめのボトルを購入して、一気に飲みきってしまうのがおすすめです。

焼酎の保存には避けるべきポイントがいくつかあります。気温差があまりなく、直射日光の当たらない場所で保管すれば問題なく楽しめるでしょう。さらに気をかけてあげるなら、新聞紙や箱で遮光性を高めてあげればより長持ちします。

保存方法を守ってしっかり保管すれば、焼酎が美味しく飲める期限も延びます。賞味期限はないので、時間が経つことによって起こる味の変化を感じながら、とっておきの焼酎を楽しんでください。

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