担々麺は四川?小籠包は上海?意外と知らない「中華料理の種類」を解説

2019.08.09

中華料理は、世界三大料理として広く人々に親しまれています。中華料理と一言で言っても、地域や調理方法によって種類が異なり、それぞれに特徴や違いがあります。中華料理はどのくらいの種類があるのか、主な料理のルーツに迫っていきます。

中華料理の主な分類

中華料理と呼ばれる料理が、どのように分類されているのかを見ていきましょう。中華料理は大きく分けると『四大中華』『八大中華』の二つに分類されます。そこからさらに細分化されていくのですが、まずはこの2種類の違いについて解説します。

四大中華の種類

上海料理・広東料理・北京料理・四川料理の4種類は『四大中華』と呼ばれており、日本でよく知られている中華料理の種類です。飲茶や八宝菜、麻婆豆腐や北京ダックなどがこの四大中華に含まれています。

いまあげた4点の料理はそれぞれ異なる地域で生まれたものです。その地域そのものの味を楽しみたいのならば、4種全部を提供している店より、地域専門のお店のほうがおすすめです。

八大中華の種類

対して八大中華は、八大菜系と呼ばれています。上海料理・広東料理・北京料理・四川料理に浙江(せっこう)料理・安徽(あんき)料理・湖南(こなん)料理・福建(ふっけん)料理を加えたものが八大中華にあたります。

実は四大中華よりも八大中華のほうが、中国ではポピュラーな料理な分類だそうです。地域ごとに異なった味があるのは、本土の広い中国ならではと言えるでしょう。

四大中華の特徴や違い

日本で中華料理といえば、ほとんどが四大中華のどれかにあたります。四大中華はその名の通り、4種の中華料理の総称です。ここでは、四大中華、それぞれの特徴や違いについて見ていきます。

普段何気なく『中華料理』と呼んでいるものが本当はどれなのか知ることで、本格的な中華料理を味わう一歩になるのです。

上海料理

甘味が強いのが特徴の上海料理は、上海蟹・八宝菜・小籠包などが有名です。中華料理の中でも淡白な味付けの料理が多いのが特徴で、羊・豚・魚介を使ったメニューが数多く並びます。

上海は中国各地から人が集まる中心地だったことや、外国人の移住も多かったため、食文化もさまざまな地域の影響を受けています。そのため、豊かな食文化が誕生したといわれています。

広東料理

広東料理は、食材や調理法が豊富な中華料理です。日本で広く親しまれている飲茶や点心、シュウマイや酢豚にフカヒレスープ、さらに海鮮チャーハンやワンタンメンなどが広東料理にあたります。

中華料理の中でも辛みに特化した料理が少ないのも特徴です。中国南部の広東省は米が主食であることと、新鮮な魚介を使った料理が多いので、このような料理が発達してきたと言われています。

四川料理

四川料理は香辛料が使われる料理が多く、舌がしびれるような辛さが特徴です。麻婆豆腐や海老チリ、担々麺などが有名で、よく激辛中華料理として特集されるのがこの四川料理です。

高温多湿の気候の四川は、スパイスの生産が多く、辛い料理が広まりやすかったとされます。本場の四川料理は日本人の舌には非常に辛く感じられるので、日本では比較的食べやすい四川料理として、火鍋などが有名になりました。

北京料理

北京料理は宮廷料理としての一面も持つ『中華料理の花形』です。香りや歯ごたえがよく濃厚で、色鮮やかな華やかさももつ料理が多く味わえます。

北京ダックをはじめ、ジャージャー麺や刀削麺・水餃子・デザートとして杏仁豆腐などが楽しめます。海の幸・山の幸ともに恵まれた中国北部地域に位置しているので、ふんだんに材料を得られたことも、北京料理が発展してきたルーツです。

主な中華料理のルーツ

 

中華料理の定番といえば、餃子やタンタンメン、麻婆豆腐ではないでしょうか。ここからは、そんな定番中華料理のルーツに迫ります。ルーツや歴史を知ることで味の深さを知り、よりおいしく感じられることでしょう。

餃子

餃子のはじまりは、紀元前600年頃と言われています。『餃子(チャオズ)』が子供を授かるという『交子(チャオズ)』と同じ音ということで、古くから子宝に恵まれる縁起の良い食べ物とされてきました。

中国では新年と旧年の交わる大みそかの夜に食べることが多いようです。お正月に金貨を入れた餃子を作り、金貨を当てられるかで一年の幸運を占うなど、日本とは少し異なり、縁起物としての意味合いも強くなっています。

また、日本では焼餃子がポピュラーですが、中国では水餃子のほうが一般的です。屋台などで餃子を頼むと、水餃子が出てくることがほとんどです。

担担麺

四川系の担担麺(=担々麺、タンタンメン)の始まりは、19世紀中頃までさかのぼります。四川省成都で屋台を担いで売り歩いていた麺が評判となり、担いで売る麺から、担担麺と呼ばれるようになりました。

タンタンメンに汁なしが多いのは、担いで売る際にスープがこぼれないようにするためです。日本ではスープのあるタンタンメンも多く売られていますが、実際に四川に行ってみると。ほとんどが汁なしのスタイルです。

今でも四川に行くと、棒で材料を担いで売っている『担ぎ売り』の人に出会える可能性もあります。現地に行った際は、ぜひ探してみてください。

麻婆豆腐

麻婆豆腐の由来は昔話のように物語的です。四川省成都に住んでいた陳さんというあばた顔(=麻)のおかみさん(=婆)が、あり合わせの食材で作った料理が始まりと言われています。

そのため、本場の四川麻婆豆腐には「陳」をつけ、『陳麻婆豆腐』と呼ばれているのです。

しびれの強いスパイスである花椒(麻)と、辛い唐辛子のスパイス(辣)が入っており、本場のものは一口食べただけで唇が晴れるくらい辛いと評する人もいます。

もちろん辛いだけではなく、ひき肉と豆腐と豆板醤、それから醤油や砂糖などが風味豊かにマッチしています。

中華料理で使う道具の種類

中華料理では、強い火力を実現するため、独特の調理器具を使用します。中華料理で使う道具にはどのようなものがあるのか、主な調理器具とその特徴について解説します。自宅で本格的な中華料理を作りたい人は、ぜひチェックしてみてください。

主な調理器具と特徴

中華料理に欠かせない調理器具として、『鍋子/グゥオズ(中華鍋)』があります。鍋子は、中国中部から南部で使用されている両手鍋と、北部の料理で使われている片手鍋があります。

どちらも熱が均等に回るように設計されているので、強い火力を必要とする中国料理には欠かせない調理器具となっています。

鍋として、中国独特のものがもう一つあります。それが、『火鍋子/フゥオグゥズ(中国寄せ鍋)』です。火鍋子は、中央部分に木炭を入れ、煙突のような炉から煙を出して全体を熱します。中国の鍋料理には欠かせない調理器具になります。

揚げ物の多い中華料理では、『手勺/ショウシャオ(玉じゃくし)』も欠かせません。高温の料理を調理しても手元が熱くならないよう、柄が長くなっています。穴が開いているものを漏勺(ロウシャオ)とよび、ゆでた材料や揚げ物をすくい上げるのに使います。

種類やルーツを知ってより食を楽しむ

中華料理と一口に言っても、多くの種類があり、さらにそれぞれに長い歴史、広大な大地・地理や生活環境などを背景とした異なるルーツがあります。

今では日本で広く親しまれている料理ですが、歴史を知ることによって、より食べる楽しみが深まるのです。料理ひとつで物語ができる中華料理を、ぜひいろいろなお店で味わってみてください。

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