場所を変えるだけで音質が変わる?スピーカーの正しい設置場所とは

2019.08.12

スピーカーの設置位置を変えるだけで音質は大きく改善します。『低音が響かない』『音のバランスが悪い』と感じたら、スピーカーの高さや角度、壁からの位置などを見直してみましょう。インシュレーターやスタンドを使うメリットも解説します。

スピーカー設置の基本を知ろう

どんなに高価で優れたスピーカーでも、設置位置が正しくなければ音の良さは発揮されません。

音質を改善したいと感じた時は、すぐにパーツやアクセサリーを変えてしまわず、まずは『設置位置』を見直してみましょう。そのような位置が良いのか具体的に見ていきましょう。

設置位置で音は大きく変わる

スピーカーの音質向上を狙う時、機器やパーツを高価なものに変えれば良いと思っていませんか?

音は空気中を伝わって広がる『波』のようなものなので、壁や物にぶつかれば、反射して耳に伝わります。

スピーカーを設置する際は、スピーカーから出る純粋な音だけでなく、『反射して聴こえる音の影響』を考えなければなりません。

つまり、スピーカーの位置がどこにあるかによって聴こえ方は大きく変わり、場合によっては高価なスピーカーよりも、安価な小型スピーカーが伸びの良い響きに聴こえることもあるのです。

スピーカーを設置する際は、以下の三つのポイントに意識してみましょう。

  • 視聴位置(スピーカーと人の距離)
  • 左右のスピーカーの間隔
  • 各スピーカーの向き

正しい設置基準は正三角形を意識しよう

2つのスピーカーを設置する場合、左右のスピーカーと視聴場所を線で結んだ形が『正三角形』になるのが理想です。一辺(間隔)の長さはスピーカーの大きさや出力の度合いによって変わります。

出力の大きなスピーカーであれば、間隔が広くても十分音は耳に届きますが、小さなスピーカーで距離が開きすぎると、音のバランスが崩れてしまいます。

特に、スピーカーのスペックに対し、低音域がクリアに聴こえるか否かをしっかりチェックしましょう。

音によって指向性が異なる

スピーカーの位置決めをする前に、『指向性(しこうせい)』を理解する必要があります。『指向性』とは、音源からどのように音が進んでいくかのことです。

  • 低音域:波長が長く、音源を中心に全方向に向かって広がっていく(指向性が弱い)
  • 中~高音域:周波数が高くなるほど波長が短くなり、一方向に直進しようとする(指向性は強い)

例えば、太鼓やチューバなどの低音は中心から波紋のように拡散するため、音が全体から聴こえます。しかし、バイオリンやトランペットなどの楽器(中~高音域)はビームのように耳に真っすぐ届きます。

こうした音の指向性も考慮しながら、スピーカーの適切な位置を決めましょう。

スピーカーの設置方法とは

音の反射や指向性を理解した上で、実際にスピーカーを設置してみましょう。設置時に気を付けたいポイントは以下の二つです。

壁や天井から離す

スピーカーは壁や天井から離して置くのが基本です。特に、低音域は壁との距離が近すぎると、音が反射して濁って聴こえます。

部屋の大きさにもよりますが、壁から少なくとも30cm以上は離すようにしましょう。スピーカーを徐々に壁から離していき、低音・中音・高音がバランスよく聴こえる位置を探してみましょう。

向きと高さを合わせる

『高さ』は、視聴者が椅子やソファに座った時の耳の高さがおすすめだと言われています。

高音域専用の『ツイーター』がある場合は、ツイーターの中心軸が耳の高さにくるように調節します。高音域は光線のように鋭く進むので、あらかじめ耳の高さに合わせておくと、音像がより鮮明になるでしょう。

音は天井や壁はもちろん、床にも反射します。スピーカーの高さが足りない場合は、スピーカースタンドなどを活用し、床との距離を離しましょう。

『スピーカーの向き』は、視聴者を向くように角度を微調整します。スピーカーから延長した仮想線が視聴者の後ろで交差するのが理想です。

スピーカー設置のポイントを紹介

高さや位置、角度を調節した上で、さらに音質の良さを追求したい場合はどうすれば良いのでしょうか?

ブロックやインシュレーターで固定する

スピーカーは空気中に音を放射する際に、設置面や他の機器に振動を与え、微弱なノイズを発生させます。スピーカー自体も振動するため、音質がわずかに損なわれることもあります。

振動や音の反射による音質の劣化を防ぐには『インシュレーター』が役に立ちます。

インシュレーターはスピーカーと設置面の間に挟んで使う小さな防振パーツで、10円玉や木のブロックでも代用が可能です。

反射を減らし共振を抑える意味では、重量のある『レンガ』や『ブロック』も活用できます。

マルチチャネルの場合は同一平面上に配置

スピーカーの音声出力数を『チャンネル(ch)』と言い、チャンネル数が複数あるものを『マルチチャンネル』と呼びます。

2.1ch(2本のスピーカーとサブウーファー)やホームシアターの基本である5.1ch(5本のスピーカーとサブウーファー)などがありますが、マルチチャンネルの場合は、各スピーカーを『同一平面上』に設置しましょう。

特に、それぞれのツイーターの高さがそろうように調節するのがポイントです。

本格的な音響なら業者に工事依頼も考える

正しい設置位置で音質を改善させることは可能ですが、完璧な音質を追求するのは素人にとって容易ではありません。本格的な音響設備が必要な場合は専門業者に工事を依頼をしましょう。

オーディオ機器を専門に扱う業者の他、大型電気店でも取り付け工事を行っている場合があります。

スピーカーは正しい場所に設置しよう

スピーカーの音質を改善したい時、アクセサリーやパーツを変える前に設置位置を見直してみましょう。

耳に届く音の多くは音の反射となっていますので、スピーカーの向きや位置、高さを調節すれば、音の聴こえは大きく変わるでしょう。

インシュレーターやスピーカースタンドなどを活用しながら、納得のいくサウンド環境を作り上げましょう。

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