哲学用語はかっこいい。明日から使える哲学用語を紹介します

2018.10.10

物事の真理を追究する哲学のなかで生まれた哲学用語は、深い思考に裏打ちされた「かっこよさ」にあふれています。日常でもよくきく哲学用語や、さらっと使えるとかっこいい哲学用語を詳しく解説していきます。

かっこいい哲学用語を知ろう

なんとなく耳にしたことはあっても、その詳しい意味がわからないという言葉は、哲学由来のものだったということが多くあります。まずは知っておきたい哲学用語について解説します。

そもそも哲学用語とは何か

人生観・世界観・真理・観念・精神・神様・時間や空間、そして宇宙の起源など…『物』を対象としない抽象的な事柄は、人の思考によってそれぞれとらえ方が異なります。

それらを、文章や言葉で説明できるように追及する学問『哲学』に登場する専門用語のことを『哲学用語』といい、おもにラテン語やドイツ語などが語源になっています。かっこよく哲学用語を使いこなすために、まずは簡単に哲学用語を収集できる書籍をご紹介します。

哲学用語を学べる書籍

以下に紹介する本は、初めて哲学用語に触れる人でもわかりやすく学べる2冊になっています。

『哲学用語図鑑』は、見ただけでわかるように、文字だけでなくイラストを使って説明しています。哲学の歴史や思想もざっくりと解説してあり、難しい言葉は使われていません。そもそも『哲学』って何?という人にもわかりやすい内容になっています。

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『超訳「哲学用語」辞典』は、なんとなく知っているけれど正確な意味を聞かれたらハッキリと答えられない…そんな哲学用語が150個も詰まった辞典です。

「哲学=難解で意味不明」というイメージから「哲学は面白い!」となる、肩ひじ張らないわかりやすい表現になっています。意味を知ると明日からでも使ってみたくなるでしょう。

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言葉の響きがかっこいい哲学用語

哲学用語には、ラテン語やフランス語だけでなく、日本語になっているものも多くあります。その言葉の響きのかっこよさは誰もが一度は使ってみたくなる魅力にあふれています。きちんと意味を理解して、実際に使ってみましょう。

二律背反(アンチノミー)の意味と用例

『二律背反(にりつはいはん)』は英語やドイツ語で『アンチノミー』と呼ばれる哲学用語です。相互に矛盾する2つの命題のことをこう呼びます。

たとえば『駅の構内に、貼り紙禁止の貼り紙を貼る』という行為を考えてみましょう。①駅の構内は貼り紙禁止であるならば、貼り紙を貼るという行為は禁止されるはずですが、②貼り紙禁止であることを周知させるためには貼り紙を貼らなくてはなりません。このような場合、2つの命題は論理的には解決できない二律背反に陥っているということができます。

パラドックスの意味と用例

二律背反に似た言葉に『パラドックス』があります。パラドックスは「一見正しそうだけど実は間違っていたり、一見間違いのようだけれど実は合っていること」を指します。

たとえば、『ミロのヴィーナスは、両手がないからこそ美しい』という主張を考えてみましょう。一般的に、美術品は保存状態が良好である方が美しいとみなされるはずですから、これは一見誤った主張であると思われます。しかし、「両手がないことにより、見る側が理想の形を想像し、心の中でもっとも美しい状態をつくりだすことができる」という主張を織り交ぜて考えてみると、先の主張は非常に説得力のある主張になることがわかります。これは「一見間違っているけれど実は正しい」パラドックスの典型例だといえます。

このように、二律背反とパラドックスは実はかなり違った概念だということを頭に入れておきましょう。

『世界内存在』とは何か

人が同じ物を見て、まったく同じ見え方や考え方をすることはありえません。それは、それまでにその人が行ってきた過去の経験や、立場が違うためです。

「人が生きている世界は、その人自身が生み出しているのだ」というのは、ドイツの哲学者ハイデガーの哲学であり、しかもそれは、その人の中にある世界ではなく、その人を取り囲むものや環境も含めての世界なのだそうです。

20世紀最高の哲学書と言われる『存在と時間』の中で、ハイデガーが伝えたかったことは『存在とは何か』ということです。目の前に広がっている世界に自分がいる、そんなあり方を『世界内存在』と言うのです。

会話でさりげなく使えるとかっこいい哲学用語

哲学用語の中には、日常の会話で使える意味を持つものもたくさんあります。使い方を間違えないように、意味をしっかりと理解して、かっこよく決めてみましょう。

仮言命法と定言命法

『仮言命法』とは、条件付きの命令のことを言います。とある目標を達成させるための仮定条件を含んだ実践上の命令です。

「もし長生きしたいのであれば、健康に気をつけなさい」や、「良い大学に入りたいのであれば、一生懸命に勉強しよう」などというものです。

対する『定言命法』は、無条件の命令や義務のことです。道徳などの義務に従うことをさし、条件は提示されません。「〇〇せよ」などという強い表現になり、だれもが従わなければならない『原則』を意味します。

ア・プリオリとア・ポステリオリ

『ア・プリオリ』とは、先天的あるいは先験的なものをさし、『より先なるものから』という意味があります。

時間や空間の形式など、当たり前すぎて説明のしようもないときなどに「アプリオリに決まっている」などと使います。

『ア・ポステリオリ』は後天的なものをさし、『より後なるものから』の意味があります。経験や学習によって後から得られたものに対して使います。

知っていると知的でかっこいい哲学用語

次に紹介していく哲学用語は、さきほど紹介したものよりも知的度が高く、汎用性も高いものになります。

形而上学

『形而上学(けいじじょうがく)』とは、ざっくりと言ってしまえば『一般哲学』のことを指します。英語ではメタフィジックス(metaphysics)、ラテン語ではメタフィシカ(metaphysica)と呼ばれています。

『存在論』や『超自然学』などに分類され、人の心や気持ちなど、目に見えない本質を追及する学問全体のことも表しています。そこから派生して、「現実には役に立たない、抽象的なこと」を表す表現として使われることも多いです。

現実に即していない机上の空論に対して、「いましているのは形而上学的な議論で、実効性がない」などと使うと、ちょっと議論に強くなるかもしれません。

厭世哲学 ペシミズム

『厭世(えんせい)哲学』もしくは『ペシミズム』というのは、物事を悲観的に考える傾向のことを言います。ラテン語で『最悪のもの』という意味があり、世界は悪に満ちているという考え方につながります。

この対義語が楽観主義、もしくはオプティミズムと言い、物事を楽観的に考える傾向のことを言います。

「この映画は、ペシミズムに満ちた作品だ」「君はペシミスト(厭世家)だから、物事のポジティブな側面をもっと考えるようにしよう」などと使います。

かっこいい哲学用語を使いこなしてみよう

哲学用語はとても奥が深く、参考にする文献によってはかえって頭の中が混乱してしまう人も多いと言われています。哲学は人間のための学問です。生きていく上で知っておくとさまざまなメリットがあるでしょう。

まずは、かっこいいと思った哲学用語の意味をわかりやすい本で調べて、使ってみることから始めてみましょう。

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