ルーブル美術館といえばモナリザ。世界で最も有名な絵の謎に迫る

2019.08.08

世界中の美術品愛好家から親しまれているのが、レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた「モナリザ」です。非常に有名な作品ですが、実はこのモナリザには偽物説やレプリカ貸出説があります。この記事では、そんなモナリザに関する「噂」をご紹介していきます。

ルーブル美術館のモナリザは偽物?

まずは、ルーブル美術館にあるモナリザの概要とエピソードからご紹介していきます。

モナリザの概要

モナリザは、イタリアの美術家レオナルド・ダ・ヴィンチが1503年から1506年に描いたとされている油彩画です。

フランス革命後にルーブル美術館の収蔵品となりましたが、「モナリザ」という名前は、レオナルド・ダ・ヴィンチがつけたものではありません。

これは16世紀のイタリア人芸術家で伝記作家のジョルジョ・ヴァザーリが、「レオナルドは、フランチェスコ・デル・ジョコンドから妻モナ・リザの肖像画制作の依頼を受けた」と自身の著書の中で書いたことに由来しています。

モナリザは過去に盗難の被害に遭っている

現在ではルーブル美術館に収蔵されているモナリザですが、実は過去に盗難の被害に遭っています。

1911年8月21日、フランス人画家ルイ・ベローが、モナリザをスケッチするためにルーブル美術館を訪れたところ、展示されているはずの場所にモナリザがなく、盗難が発覚しました。当然このことは世界的な大事件となり、「20世紀最大の美術品窃盗事件」として大きなスキャンダルになりました。

「もはやモナリザが戻ることはない」と思われていましたが、事件から2年後に、かつてルーブル美術館に雇われていたビンセンツォ・ペルージャが真犯人であることが判明します。

ビンセンツォ・ペルージャは自身のアパートに「モナリザ」を隠し持っていましたが、これをフィレンツェのウフィツィ美術館館長に売却しようとしたことで、犯行が発覚したのです。

その後、ビンセンツォ・ペルージャは逮捕され、モナリザは1913年にルーブル美術館に返却されています。

モナリザ偽物説

そんな経緯で無事ルーブルに戻ったモナリザですが、この世界一有名な絵が盗難にあったというスキャンダルは、あらぬ憶測を生むこととなりました。

モナリザが盗難の被害に遭ってから犯人が逮捕されるまで、実に2年間の月日が経っています。贋作をつくるには十分な時間だったため、「2年間に偽物が作成されたのでは?」と疑う人がおり、「モナリザ偽物説」がささやかれることとなりました。

当然のことながら、この件についてルーブル美術館は認めておらず、ウワサ話の域を出ません。また、これほど有名な絵画の贋作を、世界中の専門家たちを騙しおおせるほどのクオリティで作ることができる絵師がいることも考えづらいため、この説は現在では極めて信憑性が低いとされています。

モナリザには複数のバージョンが存在する

モナリザに複数のバージョンが存在することも、「偽物説」が根強く残る原因となっています。

アイルワースのモナリザ

アイルワースのモナリザとは、40年間にわたってスイスの銀行に保管されていた絵画です。

ルーブル美術館のモナリザよりも10歳ほど若い女性が描かれているのですが、チューリッヒの美術財団法人が調査した結果、レオナルド・ダ・ヴィンチ本人の作品だと結論付けられました。

ウォルターズ美術館のモナリザ

バルチモアにあるウォルターズ美術館にもモナリザが存在します。

ルーブル美術館のモナリザと比較すると、両端に柱が描かれている点が異なっているのですが、これは初期の模写作品であると考えられています。

ヴァーノンのモナリザ

ヴァーノンのモナリザは、ルーブル美術館にあるモナリザの習作(練習のためにつくられた作品)だと考えられています。

レイノルズのモナリザ

画家のジョシュア・レイノルズが第5代リーズ公フランシス・オズボーンから入手したのが「レイノルズのモナリザ」です。

ジョシュア・レイノルズは「この作品こそレオナルド・ダ・ヴィンチの真作である」と主張していましたが、調査の結果、1616年ごろ(レオナルド・ダ・ヴィンチの没後)に描かれたものであることが分かっています。

プラドのモナリザ

マドリードにあるプラド美術館にもモナリザがあります。

ルーブル美術館のモナリザと比べると全体的に明るく描かれており、レオナルド・ダ・ヴィンチの弟子による模写だと考えられています。

ルーブル美術館はモナリザのレプリカを貸し出している?

ルーブル美術館がモナリザを貸し出す際に、レプリカを渡しているという噂もあります。

本物のモナリザはルーブル美術館の地下に保管されており、貸し出しどころか、普段展示されているものもレプリカだと噂されているのです。

実際、モナリザは過去に酸を浴びせられたり、石を投げつけられたりしたことがありますから、「本物を展示しておくはずがない」と考える人が多いようです。

「フランス人なら誰もが知っている」とされるこのレプリカ説ですが、真偽のほどは分かっていません。

ルーブル美術館のモナリザには偽物説がある

ルーブル美術館のモナリザの「偽物説」にかかわる謎をご紹介してきました。モデルが誰なのかがはっきりせず、謎の多いモナリザですが、その真贋に関しても、まだまだ謎があるようです。

偽物説の真偽のほどはわかりませんが、そうした憶測が巻き起こるのは、モナリザが誰もが知る世界的に有名な絵画だからでしょう。人生に一度は、本物のモナリザをみたいものですね。

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