『トワイスアップ』とは?ウイスキーの水割りと何が違う?

2020.07.21

ウイスキーに常温の水を同量混ぜるトワイスアップは、ウイスキーの香りを引き出すための飲み方の一つ。「水割りとどこが違うの?」なんて声も聞こえてきそうですが、水で割る目的や作り方、グラスと水の選び方など、知れば納得の奥深さがそこにはあるのです。

トワイスアップはプロも使うテイスティング技法

トワイスアップ(Twice up)とは、ウイスキーと常温の水を11で割って飲む方法のこと。本場スコットランドでも、プロのブレンダーが香りや味を確かめる際に用いることもあるという、れっきとしたテイスティング技法の一つです。

水を加える理由は、ウイスキーの香りが一番引き立つのはアルコール度数が2025%前後とされており、度数40%のウイスキーを同量の水で割ると、ちょうど香りが最も引き立つ状態になるからです。ウイスキーの香りをしっかりと確かめるには、トワイスアップが最適です。

水割りと何が違う?

水割りは、氷を一杯に入れたグラスにウイスキー1、水22.5の割合で注ぎステアするのが基本。もちろん割り方は飲む人のお好み次第ですので、決まりはありません。

そもそも水割りは、1970年代にサントリーが広めた日本独自の飲み方。ウイスキーを水で薄めれば度数が下がって飲みやすくなる上、味と香りが抑えられて淡白な和食にも合わせやすくなるため、積極的に広告と営業を仕掛けて根付かせたのが発端でした。

つまり、同じようにウイスキーを水で割ると言っても、トワイスアップはウイスキーの香りを最大限引き出すための飲み方であり、飲みやすさ重視の水割りとは目的も結果も全く異なるわけです。

トワイスアップを美味しく作るポイント

シンプルな作り方のトワイスアップですが、次の3つのポイントに留意すると一層美味しく飲むことができます。

ポイント①グラスにこだわる

グラスはタンブラーでも構わないのですが、引き立つ香りを楽しむならワイングラスがおすすめ。もちろん、ウイスキー用のテイスティンググラスがあればベストです。グラスが変わるだけで香りと味が驚くほど変わります。

ポイント②水にこだわる

ウイスキーは冷えると香りが抑えられるため、水は常温が原則。できれば軟水のミネラルウォーターを使いましょう。ベストはウイスキーと同じ仕込み水を使うことで、国産のウイスキーなら手に入る可能性はあります。

ポイント③軽く揺すって混ぜる

マドラーやスプーンで混ぜると余計な空気が入ってしまうため、混ぜるときはグラスの脚を揺すって45回軽く回す程度でOK。その方が香りも静かに立ち上ります。

トワイスアップで楽しむ様々なウイスキー

それでは、トワイスアップでの楽しみ方をウイスキーの種類別にご紹介します。

スコッチウイスキー

スモーキーで芳醇な香りが特徴のスコッチは、まずストレートで味わってからトワイスアップで飲んでみましょう。その対比を通じて、ピート香に由来する複雑な香りや奥深い味わいを感じ取ることができます。

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バーボンウイスキー

甘くて香ばしい香りが持ち味のバーボンもトワイスアップにはおすすめ。ピリピリとした口当たりがなくなって芳醇な甘さが際立つようになり、ストレートで飲むのとは一味違う優しい味わいに変わります。

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アイラモルト

アイラモルトはスコッチに含まれる、独特のピート香があって個性の強いウイスキー。そんなアイラモルトをトワイスアップにすると、強めのピート感が抑えられて青リンゴのような果実香になり、飲みやすさが増すだけでなく、ともすれば強いピートに隠れてしまいがちな複雑な香を堪能できます。

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お気に入りのウイスキーをぜひトワイスアップで

トワイスアップで飲むとアルコール度数が抑えられるため、その分ウイスキーの香りが開き、かつ味を感じやすくなるというメリットがあります。また体の負担も軽くなるため、ストレートで評価するよりテイスティングの質も上がります。お気に入りのウイスキーを見つけたい時には、ぜひトワイスアップをお試しください。

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