ウイスキーの「ピート」とはいったい何?ピートの香りや特徴を詳しく解説

2019.08.06

ウイスキーの味の表現で、「ピート」という言葉の意味を皆さんはご存知でしょうか。この記事では、ピートとは何で、ウイスキーとどんな関係があるのかに加え、ピート感のきいたおすすめのウイスキー銘柄を紹介します。

ピートとは

「ピート」とは、日本語では「泥炭(でいたん)」と訳されます。これは何かというと、いわば『なりかけの石炭』のようなもの。

石炭は、大昔に枯れた植物が地下に埋もれ、それが地熱と地殻運動の影響によって押し固められた結果、炭のようになった「植物化石」のことを指します。ピート(泥炭)は、この『石炭』と『枯れた植物』の中間のようなもので、あまり石化がすすんでいない状態の物質です。

ピートといえばスコッチ。その理由は?

ピーティーなウイスキーといえばスコットランド(スコッチ)が有名ですが、スコットランドでは地質的にこのピートが多く産出されます。そのため、スコッチの製造工程では、ピートの煙で麦芽を乾燥させ、そのいぶした香りを麦芽につけるという方法が伝統的に確立されました。

これが、スコッチウイスキー特有のスモーキーな香りを生み出しているのです。

ピートの香りはどんなもの?

ピートの香りは、『薬のような香り』などと表現されることが最も多いでしょう。また、タイプによっては「土」「藻」「煙」などと表現されることもあります。

ピートは先述の通り「石炭になりかけの植物化石」であることから、植生と土壌によってピートの風味は左右されます。たとえば海沿いの地域で算出されるピートは、海草由来であるために潮の香りを多く含むとされています。

ピート香をじっくりと感じながら、ウイスキーの産地や蒸溜所の風景にまで思いを馳せてみるというのも、上級者向けの面白い楽しみ方かもしれませんね。

ピート香のあるウイスキーのおすすめ銘柄

ではここで、ピート香がしっかり感じられるスモーキーなウイスキーのおすすめ銘柄について紹介します。

ピート香が強く感じられるタイプといえば、スコッチの中でもアイラ島で生産されるアイラウイスキー。そこで、以下ではアイラに絞って銘柄を紹介していきます。

シングルモルトウイスキー ラフロイグ 10年

(Amazon.co.jp)

スコッチの中でも特にピート香が強く、その独特のクセから好き嫌いが分かれるといわれるアイラウイスキー。『シングルモルトウイスキー ラフロイグ 10年』は、そんなアイラウイスキーの味わいを存分に表現しています。

アイラウイスキーの特徴として、「薬品のような香り」と表現される独特で強烈なピートの風味の中に、ほのかな磯の香りも合わさります。これは、アイラウイスキーの蒸溜所は多くが海に面しており、使用するピートも海草由来のものが多いため。

こちらの銘柄はそんなアイラウイスキーの特徴を押さえながらも、バランスよく調和した滑らかな味わいに仕上がっています。

ちなみに、こちらの銘柄はイギリスで開催された『インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ2016』でも金賞を受賞しているほか、王室御用達のウイスキーとしても知られています。イギリス王室が認めたピーティーなウイスキーの味わいを、ぜひその舌で味わってみてください。

  • 商品名:>シングルモルトウイスキー ラフロイグ 10年
  • 内容量:750ml
  • 参考価格:5,432円(税込)
  • Amazon:商品ページ

ラガヴーリン 16年

続いて紹介するこちらの『ラガヴーリン 16年』も、アイラウイスキーとなります。ラガヴーリン蒸溜所は、別名「アイラの巨人」と称されるほど、伝統と名声ある蒸溜所。その中でも『ラガヴーリン 16年』は、「アイラウイスキーの名品といえばコレ」と真っ先に名前が上がるほど、有名かつアイラを代表する銘柄です。

ザ・アイラウイスキーともいうべき、強いピート香とスモーキーな風味に加え、「海藻」などと評される独特な磯の香も感じられます。それでいて長期熟成からくる甘く豊かな香りもあり、複雑な要素が絡み合った個性的な香。

一度飲むと抜け出せなくなる人が多い一方で、「二度と飲みたくない」と思う人までいるとのことです。まさしく、人を選ぶウイスキーといえるでしょう。

  • 商品名:ラガヴーリン 16年
  • 内容量:700ml
  • 参考価格:6,813円(税込)
  • Amazon:商品ページ

アイリーク イーラッハ

(Amazon.co.jp)

続いて紹介するのは『アイリーク イーラッハ』です。このウイスキーは、上記で紹介した2銘柄にくらべて比較的マイルドでスムーズな口当たり。ピートの風味とほんのりと心地よい甘みが合わさり、飲みやすい仕上がりです。

ちなみにこちらの銘柄、味以外にもちょっとクールな特徴が。それは、「製造元が明かされておらず、どの蒸溜所で作られたかが不明」ということです。匿名で小説を書く有名小説家、なんて話は聞いたことがありますが、匿名で作られたウイスキーなんてちょっとミステリアスでかっこいいですよね。

ちなみに「イーラッハ」とは現地の言葉で「アイラ島民」を意味するそうです。有名蒸溜所の有名ブランドという肩書は、ともすればバイアスになってしまうもの。どの蒸溜所かわからない中で、じっくりとウイスキーの味だけに向き合ってみてはいかがでしょうか?

  • 商品名:アイリーク イーラッハ
  • 内容量:700ml
  • 参考価格:3,226円(税込)
  • Amazon:商品ページ

アードベッグ 10年

(Amazon.co.jp)

続いて紹介する『アードベッグ 10年』は、ファンの中には「アイラモルトの最高峰」という人もいるほど。アイラウイスキーの中でも特にピート香の度合いが強く、「これぞピート」とでもいうべき強烈な味わいが特徴です。

また、通常のウイスキーであれば不純物を取り除くために行われる「冷却濾過(Chillfilterd)」の工程をあえて省くことで、少しオイリーな風味も感じられる独特な仕上がり。さらにアルコール度数も46%と高く、あらゆる面で「玄人向け」な銘柄といえるでしょう。いつものスコッチで物足りなくなった人は、ぜひチャレンジしてみてください。

  • 商品名:アードベッグ 10年
  • 内容量:1000ml
  • 参考価格:5,648円(税込)
  • Amazon:商品ページ

ピート香満載のウイスキー銘柄を選んでみよう

ウイスキーの香りづけとしても知られているピートと、ピート感満載の銘柄について紹介しました。スコッチウイスキーはピート香があってこそ成り立つお酒であるということを知っていただけたでしょうか。ウイスキーを飲む際は、ぜひ、このピート香にも注目して、ご堪能ください。

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