ドイツビールの種類や味の特徴は?知っておきたい人気銘柄も紹介

2020.08.03

ビールは、仕事が終わった後に飲む解放感や、ビアガーデンで太陽を浴びながら飲む爽快感など、私たちの生活に潤いを与えてくれる存在です。さまざまな海外産ビールも見かける機会が増えた現在ですが、伝統あるドイツビールは今も高い人気があります。

ドイツビールの主な種類

一言でドイツビールと言っても、どのようなものなのか想像がつかない人もいるでしょう。また、日本のビールとの違いについても気になりますよね。

ドイツビールは、「上面発酵(エール)」と「下面発酵(ラガー)」の2種類に大きく分けられます。そこから、原料や製法によって数多の種類のビールに分けられていきます。最初に、ドイツビールの主な2種類を解説していきます。

上面発酵ビール(エール)

ヴァイツェンやケルシュなどは『上面発酵』にあたりますので、種類としては『エール』となります。

ビールは麦芽や水、ホップを混ぜて煮沸した後に酵母を加えて発酵させて作られます。この時、上面発酵酵母を使って20~25℃程度で発行させるのが、上面発酵です。ドイツに古くから伝わる伝統的な製法です。

ビール特有の苦みが抑えられ、代わりにビールそのものの芳醇でフルーティーな香りとを堪能できます。旨味の強い濃厚な味わいは、エールならではの特徴だと言えるでしょう。

下面発酵ビール(ラガー)

ピルスナーやドルトムンダーなどに代表されるビールが、『下面発酵ビール』です。『ラガー』と呼ばれてに日本でも広く発売されているので、味の想像がつく人も多いかもしれません。

下面発酵は、上面発酵よりも低い温度である10度前後の低温で発酵させる製法です。世界的に主流となっている製法ですが、その成り立ちは19世紀に南ドイツのバイエルン地方で開発されたドイツビールなのです。

柔らかな香りとキレのあるすっきりとした味わいが魅力的で、さっと喉を通っていく爽快感が楽しいビールです。

ビールの歴史について知ろう

ここからは、ビールの歴史について紹介していきます。ビールをさらにおいしく味わうため、ビールがたどってきた歴史について知ることは非常に有意義です。

いつもただ飲んでいるだけだった琥珀色のビールが、どこか歴史を感じる味わいに思えるかもしれません。

ビールの始まり

ビールの始まりは、紀元前4000年のメソポタミア文明の頃までさかのぼります。大麦を混ぜた何かに水分が入り、それが発行したことでできた液体がビールの起源と言われています。偶然できた液体が、いままでつながって世界中で愛飲されているのです。

紀元前3000年頃のエジプトでは、ビールは薬としても使われていました。飲み薬として胃薬として使われていただけでなく、手や足などの打撲にビールを湿布薬の代わりとして使うこともありました。

ビール純粋令

ドイツは伝統的な製法を守ってビールが作られていることで有名ですが、その製法を最初に定めたのは1156年にさかのぼります。アウクスブルクで制定されたドイツ最古の都市法の中に、ビールの味と品質を守るためのついての項目が認められます。

その後も地方で数々のビール製法についての条例が定められ、それらの集大成としてバイエルンのヴィルヘルム4世が「ビールは麦芽、ホップ、水のみによって造られるべし」と『ビール純粋令』を発布しました。

ビール純粋令はその後も受け継がれ、『ビール純粋令』が発令された4月23日をドイツビールの日としてドイツ各地でビールイベントが開催されています。

酵母の変化

下面発酵ビールは低温保管でないと完成しなかったため、ドイツでは長い間、上面発酵のエール酵母のビールが主流でした。下面発酵ビールは寒冷地で冬期だけ作られるマイナーなビールだったのです。

19世紀半ば頃になると、氷による貯蔵庫や冷凍機が開発されます。それによって四季を通じて下面発酵ビールの醸造が行われるようになりました。結果として、現在は下面発酵のラガービールが主流となっています。

ドイツビールの特徴

ドイツビールには、どのような特徴があるのでしょうか。色やスタイル別に特徴を解説していきますので、普段飲んでいるビールと比べてみてください。いくつかの種類のビールを準備して、飲み比べてみるのも楽しいでしょう。

色による特徴

白ビールと黒ビールという言葉は、日本国内でもよく聞かれます。ドイツビールは色によって味わいが変わるのです。白ビールはヴァイスビールと言われ、黒ビールはシュバルツビールと呼ばれています。

ヴァイスビールは、小麦か大麦麦芽を大量に使用しており、仕上がりが白味がかった金色になります。フルーティーな香りと口当たりが爽やかで飲みやすいのが大きな特徴で、特有の酸味があります。

シュバルツビールは、重めの口当たりで苦みが強いのが特徴です。通常のビールよりも焙燥作業を高温で、かつ長時間行っています。ビール好きの人には絶対に一度は飲んでいただきたい、風味豊かな一本です。

スタイル別の特徴

ドイツビールは基本製法は伝統にのっとって作られていながらも、水の種類や小麦・大麦の種類でたくさんのスタイルが確立されています。スタイルでも特徴が異なるので、自分の好みの一本を探してみましょう。

定番スタイルはヴァイツェンです。小麦麦芽が原料の50%以上を占めているビールなので、苦味が少なめで、ビールが苦手な人でもすっきりと飲めます。

伝統的なドイツビールを楽しみたいなら、エール系ビールの代表格であるアルトがおすすめです。見た目は深い琥珀色をしていますが、クリーンでみずみずしい味わいが楽しい1本です。

黒ビールが好き・挑戦してみたいなら、デュンケルがぴったりです。ラガービールの中でも古くから作られてきているスタイルで、ローストされた麦芽の甘みと苦味が織りなすバランスが絶妙です。

ドイツビールの有名な銘柄

ドイツビールには、レーベンブロイ、シュパーテン、ヴァイエンシュテファンという有名な銘柄があります。銘柄によって製法や味に違いがありますので、お気に入りの一本を見つけてみてください。

レーベンブロイ

アサヒビールがライセンスを取得しているため、日本国内で生産・販売が行われているドイツビールが『レーベンブロイ』です。

レーベンブロイは、15世紀にバイエルン地方で発明されてから600年以上にわたって楽しまれているドイツビールです。しっかりとしたコクのなかに少し苦みが混ざり、豊かな香りとなめらかな口当たりを楽しめます。

シュパーテン

1397年に創業されてから600年もの間愛飲されてきた『シュパーテン』は、ミュンヘンで最も古くから存在しているビールです。ラガー製法のビールの発祥と言われており、ミュンヘン6大醸造所に含まれている老舗の醸造所が作っています。

程よい苦みと、香り立つフルーティーな風味にスムーズな口当たりが合わさった、バランスの良いラガービールです。ビールが苦手な人にもおすすめです。

ヴァイエンシュテファン

ドイツのバイエルン州にある世界最古の醸造所で作られているのが『ヴァイエンシュテファン』です。伝統と歴史のあるビールで、今はバイエルン州が公営で昔の味を守り続けています。

初めてなら、白ビールの代表格であるヘーフェヴァイスがおすすめです。注いだ瞬間に泡立ちがよく、バナナのような香りが立ち上ります。フルーティな味わいが豊かで、女性でも抵抗なく飲めます。

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オクトーバーフェストについて知ろう

ドイツのミュンヘンが発祥のビールの祭典である『オクトーバーフェスト』をご存知でしょうか。現在は日本でも開催されており、メジャーなお祭りになりつつありますが、そのルーツや本場の開催方法をご紹介しましょう。

ミュンヘンで行われるビール祭り

オクトーバーフェストは1810年にバイエルン王子ルードヴィヒ1世と王女テレーゼの結婚のお祝いとして行われたのが発祥です。直訳すると10月祭となりますが、その理由は当時の開催日が10月17日だったためです。

ドイツで行われるオクトーバーフェストは、日本でいうところの花見に似ています。自分の好きなビールを片手に家族や友人と出かけたり、会社の仲間と親睦を深める場でもあるのです。

1リットル入るジョッキでビールがサーブされ、Augustiner・Hacker Pschorr・Hofbräu・Löwenbräu・Paulaner・Spatenの6種のスタイルを楽しめます。

※2020年は開催中止が決定しています。

パレードが始まりの合図

オクトーバーフェストの始まりは、パレードです。ビールテントの経営者やウェイトレスが馬車に乗って、会場であるテレージエンヴィーゼにたどり着くまで通りを練り歩きます。

会場に入ったら、ショッテンハンメルのテントでミュンヘン市長が最初のビール樽をあけます。開栓と同時に銃声が12回鳴り響き、それがオクトーバーフェストの開催の合図となっているのです。

日本でも開催されている

日本でのオクトーバーフェストの歴史は比較的浅く、2003年に横浜の赤レンガ倉庫でオクトーバーフェストが開催されたのが始まりです。その後、2007年から東京、仙台、お台場など、多くの会場で行われるようになっていきました。

現在は日本での認知度も非常に高まり、大規模ものから小規模なものまであります大きなフェスタもあれば、規模の小さなフェスタも開催されています。オクトーバーフェストに訪れて、1日ビールやドイツ料理を楽しむ秋の日の様子は定番化されています。

※2020年は各地で開催延期が決定しています(詳細はこちら)

ドイツビールを飲んでみよう

ドイツビールは製法に対する徹底したこだわりが魅力的なビールです。同じドイツビールであっても、味が千差万別なところも面白いポイントと言えるでしょう。

ビール好きにも飲んでいただきたいですし、ビール初心者でも自分のお気に入りの一派がきっと見つかるのがドイツビールです。ぜひ、ドイツビールにチャレンジしてみてください。いつものビールとは違った風味を楽しめることでしょう。

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