放置したらボロボロに!?スニーカーの『加水分解』を防ぐ方法

2019.08.06

スニーカーの加水分解について知り、対策をすれば、愛用のスニーカーと長く過ごせます。原因や代表的な対策方法を押さえましょう。ハイテクスニーカーに使われている素材による違いや、対策する際の注意点も要チェックです。

スニーカーの加水分解について

久しぶりにスニーカーを出したら、使っていないのにボロボロになっていたという経験はないでしょうか。それは『加水分解』が原因かもしれません。まずは、加水分解がどのようなものかを知るところから始めてみましょう。

そもそも加水分解とはなにか

加水分解とは、物質に水が加わることで引き起こされる反応です。無機物・有機物・高分子化合物など、多種多様な物質で起きる現象で、反応の早さも対象の物質によって異なります。

スニーカーは、アッパー(ソール以外の部分)とソール(靴底などの部分)の接続部分で使われている素材で加水分解が進みやすいという特徴があります。

表面上は特に問題がないように見えても、内部の強度は失われているため、少し使っている間にソールとアッパーが分離してしまう可能性があるのです。

また、ポリウレタンなどの素材では、使い始めたときからではなく『製造されたとき』から劣化が進むので、一度も履いていない状態でも引き起こされます。

(参考:加水分解を起こしたスニーカー)

ハイテクスニーカーのソールに起こりやすい

スニーカーの中でも、特に機能性を求めて作られている『ハイテクスニーカー』は、軽量でクッション性の高い『EVA』という、ポリエチレンよりも柔らかく弾力のある、軽量・無公害の素材が使われています。

このEVAは、水分を吸収しやすく、通常のスニーカーに使われている素材よりも加水分解が起こりやすい素材です。そのため、EVA素材が使われているスニーカーは、保管方法をきちんと管理する必要があるでしょう。

加水分解が起こる時期は購入から何年後?

一般的なスニーカーが、長期保管によって加水分解が進む目安は『5〜10年程度』と言われています。

保管されている場所の湿度、風通しなど、環境条件に依存する部分が多いため、目安よりも短い期間で加水分解が起きることもあるでしょう。長期間の保存を考えるほど希少なスニーカーであれば、対策は必須です。

加水分解を防ぐには

加水分解される前から対策をしておくと、大切なスニーカーを長持ちさせて守ることができます。簡単に取り入れられる方法を3つ紹介するので、参考にしてみてください。

ジップロックなどで保存

スニーカーが吸収してしまう水分を防ぐために便利なのが、『外気と水分を遮断』する働きのある、ジップロックなどのプラスチックで作られたパックです。

スニーカーにシューキーパーを付けたままジップロックの中に入れ、しっかりと空気を抜けば、より保護効果を高められるでしょう。

また、ジップロックを使えば、タバコやカビなどの生活臭や、色移りなどからもスニーカーを守ることが可能です。きれいな状態を長く保つのに最適なグッズと言えるでしょう。

乾燥材の使用や風通しの良いところに置く

ジップロックなどで保存するときには、水分対策のために乾燥剤を併用します。そのとき、アッパーに乾燥剤を乗せて保管してしまうと黄ばみを引き起こしてしまう可能性があるため、乾燥剤はソールの下に入れるようにしましょう。

保管場所に風通しのよいところを選ぶのも大切です。特に扉の付いている靴箱などでは、空気の循環をさせるために時々は開けるなど、工夫をしておくとよいでしょう。

乾燥剤を定期的に交換し、風通しを考えてあげれば、大切なスニーカーをより長持ちさせられます。

適当な頻度で履くことも大切

スニーカーは、長期間の保存によって加水分解を起こしてしまうことがほとんどです。普段から適当な頻度で履いていれば、重みで水分を押し出すことができ、加水分解の予防につながります。

特に、加水分解を引き起こしやすい素材の中の空気を入れ替える効果は絶大で、加水分解する可能性を大幅に低減できることから、ローテーションを組んでスニーカーを履く人もいます。

どうしても履いて使いたくないというケースを除いて、たまにはとっておきのスニーカーと過ごす日を設けてみるとよいでしょう。

加水分解したスニーカーの修理

ここまでは加水分解の予防について紹介してきました。では、加水分解を起こしてしまったスニーカーはもう使えないのでしょうか?修理の方法や応急処置など、できることはあります。いざという時に対応できるよう覚えておきましょう。

専門店でソールを再接着または交換

スニーカーの修理を行う専門店では、ソールの再接着や交換に対応している店もあります。加水分解を起こしてしまったスニーカーを持ち込み、修理を依頼してみるとよいでしょう。

再接着や交換に必要な費用は、スニーカーの種類によって異なります。全体を剥がして再接着する方法、部分的に再接着する方法など、スニーカーに合わせた方法がとられる点も、費用が変わってくるポイントです。

事前に見積もりを出してもらえることが多いので、費用が不安なときには『まずは相談から』スタートするとよいでしょう。

カップソールタイプはやや割高に

カップソールと呼ばれる『ソールがステッチによって縫い付けられている』タイプのスニーカーは、ステッチを外したり戻したりする工程が追加されるため、通常より修理に手間がかかります。やや割高になるので注意が必要です。

また、修理に用いられるステッチの色は黒か白が基本です。あまり選択肢がないということを理解しておきましょう。

接着剤を使えば自分で直すことも可能

ソールがはがれただけであれば、『靴用の接着剤』など、必要な品を揃えることで、自力である程度の修理が可能です。セルフ修理の手順を以下に示すので、参考にしてみてください。

  1. 修理する部分の汚れを丁寧に取り除く
  2. 接着するソールかアッパーのどちらかに接着剤を塗る
  3. ずれないように貼り付ける
  4. 隙間ができないように重石などをして保管する

ボンドや瞬間接着剤でも対応できますが、専用の接着剤と比べると耐久性や仕上がりにやや不安が残ります。特に、瞬間接着剤は衝撃などで外れてしまうことを考えると、応急処置として使うのがよいでしょう。

おすすめの加水分解対策グッズ

最後に、加水分解対策に便利なグッズを2つ紹介します。コストパフォーマンスに優れ、使うのも簡単なので、忙しいときにも重宝するでしょう。

靴用乾燥剤 ほしものびより

繰り返し使える靴用乾燥剤の『ほしものびより』は、雨に濡れた靴や汗をかきやすい人におすすめの加水分解対策グッズです。

抗菌防臭加工が施された乾燥剤で、靴の中に入れておくことで、いつも快適な状態を保ってスニーカーを履くことができます。新聞紙などを入れるよりも乾燥スピードが早いため、翌日には快適な状態で使えるでしょう。

フリーサイズで、ブーツやその他の靴にも対応し、数を用意すれば幅広く応用できるのも利点です。

  • 商品名:靴用 乾燥剤 ほしものびより
  • 価格:648円(税込)
  • 楽天:商品ページ

MARQUEE PLAYER スニーカー保存用バック

前述の通り、スニーカーの保存はジップロックでも対応できますが、大切なスニーカーを守るために用意しておきたい専用のバックが、MARQUEE PLAYERが販売している『スニーカー保存用バック』です。

ロックが取り付けられているため、空気を効率よく遮断し、加水分解の進行を遅らせ予防します。乾燥剤と一緒に使えば、より効果的に使えるでしょう。

5枚入りで、スニーカーサイズであれば問題なく収納できます。また、Tシャツなどのストックを保存するときにも使え、活躍の場が多いのも見逃せません。

  • 商品名:MARQUEE PLAYER スニーカー保存用 5枚セット
  • 価格:1699円(税込)
  • 楽天:商品ページ

原理を理解して、できるだけの対策を

コレクションとして集めている場合、全てのスニーカーをローテーションして履くのも困難なので、加水分解の対策は必要不可欠と言えるでしょう。仕組みを理解して対策すれば、大切なスニーカーの履き心地をより長く楽しめます。

大切なポイントは、加水分解の原因となる水分から靴を守ることです。工夫を凝らして、ライフスタイルにあった対策を見つけてください。

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