近代科学の生みの親!知の巨人『ガリレオ・ガリレイ』の業績を紹介

2019.08.01

ピサの斜塔の実験などで知られるガリレオ・ガリレイは、天文学と物理学において多くの重要な発見をし、17世紀科学革命の一翼を担いました。その業績とはいかなるものだったのでしょうか。ガリレオの歩んだ人生とともに、天文学と物理学における偉大な発見の数々をご紹介します。

ガリレオの人生と地動説

1564年にフィレンツェで生まれたガリレオは、ピサ大学、次いでパドヴァ大学で数学、幾何学、天文学の教授を務めました。

ガリレオは、彼が観測した様々な科学的事実をもとに、コペルニクスが唱えた『地動説』を支持しました。後から紹介するガリレオの天文学・物理学に関する重要な発見、とくに木星の衛星や金星の満ち欠け、慣性の法則などは地動説に有利な証拠になりました。

ところが、こうした科学的に正しい発見は、地動説を認めないカトリック教会から疎まれることとなります。ガリレオは異端審問の裁判にかけられ、有罪判決を受けてしまいます。ちなみに、このときガリレオが残したとされる名言「それでも地球は回っている」は非常に有名なフレーズですが、発言の真偽は定かではないようです。

こうして裁判で有罪となったガリレオは、晩年を監視付きの軟禁生活で過ごし、失明するなどの苦難を味わいますが、そうした困難にも負けず研究を続けたのち1642年に亡くなりました。

天文学における業績

ここでは、コペルニクスの地動説を合理的に説明することにもつながった、ガリレオの天文学における偉業をご紹介します。

望遠鏡と太陽の黒点

ガリレオは、1608年頃に望遠鏡の存在について知ると、10倍、ついで20倍の望遠鏡を自ら制作し、天体観測に取り組みました。

その結果、当時完全な球体であると信じられていた月にクレーターがあることを観察したほか、西洋人で初めて望遠鏡による観察で太陽に黒点があることを発見したとされています。

このとき観測した黒点の移動から、地球だけでなく太陽もまた自転していることを明らかにしました。

木星の衛星の発見

ガリレオは、木星に4つの衛星があることを発見し、その結果を『星界の使者』と題した論文にまとめました。現在、これらの衛星はガリレオ衛星と呼ばれています。

惑星に付随して動く衛星の発見は、「もし地球が動くなら月は取り残されてしまうだろう」という地動説への反論を封じる一つの根拠となりました。

金星の満ち欠けの発見

ガリレオは、金星が月のように満ち欠けをすることに加えて、観測される大きさが変化するということを発見しました。

古代のプトレマイオスが唱えた天動説における地球/金星/太陽の位置関係では、金星は地球からはつねに三日月型にしか見えないはずでした。金星にも満ち欠けがあることは、金星と地球が太陽の周りを公転していることの証拠になりました。

物理学における業績

続いて、ニュートンにも先んじる発見を残したガリレオの物理学における業績をご紹介します。

振り子の等時性

ガリレオは、振り子が同じ長さであれば、大きく揺れているときも、小さく揺れているときも、往復にかかる時間は同じであるという法則を見つけました。

この法則はガリレオがピサ大聖堂の天井から吊り下げられていたランプ(あるいは香炉)を観察していて発見された、という有名な逸話がありますが、いまでは創作だったとされています。いずれにせよ、振り子の法則は、後に振り子時計に応用されるなど後世に大きな影響を及ぼしました。

落体の法則

ガリレオの物理学上の功績で最も有名なものかもしれません。

ガリレオは、かつてアリストテレスが論じ、2000年近く信じられてきた「物体は質量が大きいほど早く落下する」という説を覆し、「空気抵抗を無視できるとすれば、すべてのものは同じ速度で落下する」という新たな法則を発見しました。

この法則を確かめるために、イタリアにあるピサの斜塔の上から球を落下させる実験を行ったというエピソードが有名ですね。ただしこのエピソードは、死後に作られた逸話であり、実際には、斜めに置いたレールの上を、重さが異なり大きさが同じ球を転がすという実験を行ったという記録があるのみだそうです。

慣性の法則

「外からの干渉がなければ、物体は静止あるいは同じ速度で運動を続ける」という慣性の法則を、ガリレオはニュートンに先駆けて発見しています。

ガリレオは、なめらかな斜面を転がる球が、下がるときは加速し、上がるときは減速して同じ高さまで上がることを実験で確認しました。そしてもし斜面が水平なら、摩擦や空気抵抗を無視すれば、無限に遠くまで物体は同じ速さで運動するはずだとしました。

この法則は、物理学上の重大な発見である一方、天文学上の重要な発見でもありました。「地球が動くとしたら、なぜ空を飛んでいる鳥は取り残されないのか」という地動説への反論を説明することができたからです。

ガリレオの科学革命

ガリレオ・ガリレイの偉大な業績についてご紹介しました。ガリレオの業績は、もちろん一つ一つが今日の物理学や天文学の礎となる重要なものばかりです。

しかしそれ以上に重要なガリレオの業績は、『再現可能な実験によって、科学的に正しさを証明する』という、いまでは当たり前となったアプローチを初めて行ったという点にあるでしょう。だから、ガリレオは「近代科学の父」なのです。

科学的なアプローチから、それまでのキリスト教中心の世界観を覆し、産業革命にもつながる技術革新をうながす『科学革命』の一翼を担ったガリレオ。間違いなく世界で最も偉大な科学者の1人といえるでしょう。

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