伝統と革新の日本酒「新政」。人気のシリーズと魅力を徹底解剖!

2019.08.01

昨今の日本酒ブーム以来、日本中に点在する蔵元は、様々な角度から日本酒製造に力を入れています。その中でもブームの折に頭角を現し、2019年現在でも高い人気を獲得している銘柄が『新政(あらまさ)』です。この記事ではそんな新政の魅力を徹底解剖していきます。

秋田が誇る老舗「新政」とは

『新政(あらまさ)』は、革新的なアプローチでつぎつぎと新しい日本酒を造り出す人気の日本酒です。まるでワインボトルのような斬新なデザインや近代的なネーミングは、従来の日本酒の型にはまらない日本酒の新しい姿を感じさせてくれます。

そんな新政を醸す蔵元『新政酒造』は、日本酒の蔵元の中でも屈指の老舗。現在の革新的なスタイルからは想像できないほど、歴史と伝統のある蔵元なのです。

ここからはそんな新政の歴史について解説していきます。

寛永創業の人気地酒

新政酒造は、江戸時代も終わりにほど近い寛永5年に創業された蔵元です。当時の創業者は「佐藤卯兵衛」という人物であり、彼の名を冠した日本酒は地元・秋田で人気の地酒として商売を行なっていました。

発展は4代目から

新政が発展を遂げたのは大正期のこと。4代目・佐藤佐吉が新政酒造の規模を拡大すると、跡を継いだ5代目・佐藤卯兵衛が、独自の清酒酵母『6号酵母』の培養に成功するなど、順風満帆に事業を拡大していきました。

戦時中は他の酒蔵同様に廃業寸前まで追い込まれましたが、なんとか危機を乗り越え、現在まで脈々とつづく酒造りの歴史が受け継がれています。

新政の人気シリーズ

新政酒造は、現代にあっては非常に独特のスタンスをもっています。

まず、現在多くの蔵元で取り入れられている『速醸』による酒造りと決別し、伝統的な『生酛(きもと)作り(※)』のみによる酒造りにこだわっています。

その他にも、『使用する酵母は6号酵母限定』『秋田県産米のみ使用』『全商品純米造り』など、新政がこだわるポイントはどれも手間暇やコストがかかるものばかり。伝統への敬意と新たな日本酒へのチャレンジ精神が融合した新政酒造の酒造りには、徹底した美学が感じられます。

(※生酛作り:別で培養した乳酸菌を添加するのではなく、一から乳酸菌を育てることで日本酒の醸造を行う手法。もっとも古い日本酒の醸造方法といわれる)

人気のNo.6(ナンバーシックス)シリーズ

そんな新政酒造の醸す銘柄の中でも新政のフラグシップラインとして人気を誇っているのが、新政としては唯一の定番生酒ライン『No.6(ナンバーシックス)』シリーズです。

ちなみにナンバーシックスとは、前述した5代目卯兵衛が開発した『6号酵母』のことであり、その味わいをストレートに表現したものとなっています。ここからはそんな新政の人気シリーズ『No.6(ナンバーシックス)』の人気銘柄を紹介していきます。

ナンバーシックスXタイプ

Xタイプは、ナンバーシックスの最上級銘柄です。その香りは日本酒というよりも洋酒にも例えられるほどのふくよかな果実感。一口含むと鼻腔を一気に駆け巡ります。

味わいの方は、生酛系らしい濃厚かつクセのない旨みと、自然由来の乳酸菌の適度な酸味がバランスよく溶け合った、複雑で格調高い仕上がり。新政を象徴するナンバーシックスのフラッグシップの名に恥じない一本です。

入手は非常に困難な銘柄で、通販サイトなどでは価格が定価の3倍以上にまで高騰していますが、日本酒ファンならぜひ一度は味わっておきたい銘柄です。

  • 商品名:No.6(ナンバーシックス)Xタイプ 740ml
  • 参考定価:3,000円(税抜き)
  • 公式ページ

SタイプとRタイプも人気

ナンバーシックスシリーズは最上級のXタイプの他に、中級モデルのSタイプとレギュラーモデルのRタイプが販売されています。

精米歩合で分けられている3タイプは、ランクが下がるごとに味の良さも落ちるというわけではありません。精米歩合が下がるごとに、より旨みの強調された味わいとなっていく反面、すっきりとしてフルーティーな風味は少なくなっていく傾向にあり、Sタイプ・Rタイプそれぞれが個性ある銘柄として人気を集めています。

ぜひお好みのタイプを見つけて、ナンバーシックスブランドを堪能してみてください。

そのほかの人気銘柄

新政酒造の中にはナンバーシックス以外で人気を集めている銘柄も複数あり、ナンバーシックス同様に入手が困難とされています。ここからはそんなナンバーシックスとは別ラインの『カラーズ』シリーズの人気銘柄を紹介していきます。

瑠璃(ラピスラズリ)

色をモチーフにしたライン『Colors(カラーズ)』シリーズは、先ほど紹介した生酒のナンバーシックスとは違い、火入れをした通常タイプの日本酒。多くのタイプで木桶仕込みが採用されており、手間暇がかかる反面、木の香りを含む独特なスタイルの日本酒が醸されます。

そのなかでも『瑠璃(ラピスラズリ)』は、カラーズシリーズの人気銘柄です。米の旨みとほのかな酸味を含んだ味わいと、ウイスキーやブランデーを思わせるウッディ―な香りは、今までにない日本酒の世界観を感じさせてくれます。

  • 商品名:瑠璃 720ml
  • 参考定価:1,860円(税抜き)
  • 公式ページ

天鵞絨(ヴィリジアン)

『天鵞絨(ヴィリジアン)』は、カラーズシリーズの最高級銘柄の1つです。

秋田県産の高級米「美郷錦」を100%使用し、精米歩合を40%まで削り上げることで、華やかで香り高い風味を作り出しました。軽やかな酸味と木の香りの中に、シャープな苦味と力強い旨みを感じることができる、芯のある仕上がり。こちらも新政酒造を代表するフラッグシップ銘柄のひとつといえるでしょう。

  • 商品名:天鵞絨 720ml
  • 参考定価:3,500円(税抜き)
  • 公式ページ

新政はこれからが本番

古くから続く伝統をリスペクトしながら、日本酒の新しい世界へと挑戦し続ける『新政』。「日本酒界の風雲児」とも称される新政酒造が醸す銘柄は、すでに人気銘柄ですが、これからもさらに人気が高騰していくことが予想されます。

今後も新政の醸す酒からは目が離せません。この記事をきっかけに、成長を続ける老舗蔵元のこだわりの一本を味わってみてはいかがでしょうか?

その他のテーマ

ART

CULTURE

CRAFT

FOOD

TIME