居酒屋と同じく、スナックもまたお酒を飲むところです。あなたはスナックのことをどれだけ知っていますか?スナックにおける暗黙のマナーや紳士的な飲み方のテクニックまで、スナックのことを徹底解説します。
スナックはどんなところ?
夜の街を歩いていると「スナック」という看板を見かける機会もあると思います。若い人は知らない人の方が多いのではないでしょうか。気にはなっていてもちょっと得体の知れない感じがするスナックにはなかなか入りづらいですよね。今回はそんな「スナック」についてご紹介していきましょう。
お酒や軽食の提供と女性の接客
まず「スナックって何?」と聞かれたらどう答えますか。おそらく大半の方が「お酒を飲むところ」と答えるところでしょう。バーでお酒を飲んだことのある方もいらっしゃるかもしれませんが、スナックもバーとかわらずお酒を飲むところなのです。
ではスナックはバーの一種なのかといえば、正式名称は「スナック バー」(snack bar)なのである意味ではそうですが、一番の違いは女性のスタッフがいることが多いという点です。また、たいていの場合はカラオケがあるのも特徴です。
スナックでは女性の接客はカウンター越しになるので、風営法の規制をうけず夕方から早朝まで営業をすることができます。そのため、明け方近くまで営業しているお店が多い傾向があります。
ママがいるのが特徴
スナックの1番の特徴は、お店を切り盛りする「ママ」と呼ばれる人がいることです。ママはお店の最高責任者で、経営者でもあります。客の座る場所やスタッフの位置など多くの采配を握っているので、まずはママと仲良くなることを目指しましょう。
補足ですが、キャバクラでは女性が横に座って接客をするというスタイルが多いですが、スナックでは女性はカウンター越しです。これは風営法の規定によるもので、スナックは飲食店として届出をしているためこのようになっています。
そのかわりキャバクラと違い深夜0時を超えても運営することができるのです。明け方まで飲み明かすことができるのもスナックならではの魅力と言えるでしょう。
カラオケも楽しめる
スナックにはカラオケが常備されているところがほとんどです。スナックのカラオケは普段友達といくカラオケとは一味違った味わい方ができます。なぜなら普段友達といくカラオケと違い、スナックのカラオケは店中に歌が流れ、知らない人たちの前で歌うことになるからです。
知らない人の前で歌うのは躊躇してしまう人もいるでしょう。ですが、みんな気さくに合いの手を入れてくれたり手拍子をしてくれたりとアットホームな雰囲気のお店が多いのもスナックの特徴です。ぜひチャレンジしてみてください。
ニュースナックと呼ばれるジャンルも
最近ニュースナックと呼ばれるスナックが増えてきているのをご存じでしょうか。ニュースナと略して呼ばれることもあります。通常のスナックとの違いは、スタッフも客層も比較的若めで、気軽に入れる雰囲気があることです。
料金も通常のスナックとかわらず、2,000円~5,000円程度と手軽なため、若者に人気のお店が増えてきています。
スナックは少し敷居が高すぎると感じる時には、手始めにニュースナックに入ってみるのも良いかもしれません。
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スナックに入る前に要チェック
スナックに入るにあたって気にしておきたいことがいくつかあります。初めて入るならなおのこと、事前に注意事項を確認しておきたいところです。
気を付けないと、普通の飲み屋やバーの感覚でついやってしまいがちなこともいくつかあります。酔っているお客さんも多いので、トラブルに巻き込まれないためにもあらかじめ把握しておきましょう。
以下に注意事項をいくつかご紹介いたします。
初めてでも入れるお店か聞く
まずは初めてでも入れるお店か確認しましょう。中には会員制や一見さんお断りの場合もあります。その場合たいてい入口の扉などに記載されていますが、なくても念のため前もって、あるいは入店時に確認しておきましょう。
仮に「会員制」でも、中にはちゃんとした身なりの人や、交渉によっては入店を許可してくれるお店もありますので、どうしても気になるようでしたらお店の人に交渉してみましょう。
入る前に料金を確認しておく
気になる料金ですが、一般的なスナックの相場は2,000円~6,000円くらいで、店によってまちまちです。初めていくお店では分からないことも多いでしょうから、料金に関しては玄関口で確認し、懐事情に見合ったお店をチョイスするようにしましょう。
気になるスナックの料金システムとは
次にスナックの料金システムを見ていきましょう。時間制やチャージ制、カラオケ料金やドリンク料金など、スナックではさまざまな料金システムが存在します。後になって「えっ、こんなにかかったの?」と言わないために事前に確認しておきましょう。
ハウスボトルが飲めるセット料金制
ハウスボトルとは店が定めているセット料金でいくらでも飲めるお酒のことです。焼酎やウイスキーを置いているところがほとんどで、ブランデーを置いているお店もあります。セット料金の相場は1,500円~6,000円くらいです。
ただし接客する女性はハウスボトルを飲まないというルールになっていることが多く、女性がお酒を飲みたい場合には客が別途料金を支払う必要があります。
時間制のお店も
お店によっては時間制のところもあります。夕方早くから夜遅くまで入り浸りたい場合などは事前に確認しておいた方がよいでしょう。
時間制の場合、たいていは90分から2時間くらいの制限があります。この場合、飲み放題のことが多いですので、何件かハシゴしたい場合などはおススメです。
お酒は含まれないチャージ料金制
その他に「チャージ料金」や「お通し」の料金がかかることもあります。これはテーブルにつくだけで発生する料金で、お酒とは別に発生するのが一般的です。
チャージ料の相場は1,000円~2,000円ぐらいが目安です。お店によって幅がありますので、初見のお店であれば事前に確認しておくようにしましょう。
また、チャージ料金があるお店は時間無制限のところが多いのも特徴です。
初心者が気を付けたいマナーやルール
スナックには暗黙のマナーやルールがあります。イメージとしては人の家に上がるご近所さんのような雰囲気でしょうか。人の家に上がるときもそれなりの配慮がありますよね。こちらも事前に確認しておきましょう。以下に詳しくご紹介します。
家にお邪魔する時のように謙虚な姿勢で
スナックは居酒屋や静かに飲むバーと比べると、独特のルールがいくつかあります。特になれてない場合は戸惑うこともあると思いますが、だからといってクレームをつけたりするのはよくありません。
人の家に上がるつもりのような、謙虚な姿勢もまた、スナックを楽しむためには重要です。ルールを把握し、慣れればスナックを楽しめるようになります。
案内されるまで席に座らない
お店に入ってすぐ案内してくれるスタッフがいれば、勝手に席に着く人はいないとは思いますが、時にはスタッフが忙しくてすぐ案内に回れない場合もあるかもしれません。
そんなときは勝手に座らずにスタッフが案内してくれるまで待ちましょう。理由としては、席を事前にキープしているお客さんがいたり、常連さんの定位置が決まっていたりするためです。
カラオケの選曲は慎重に
楽しい時間を過ごせるのがスナックのカラオケです。しかしここにもスナックならではのマナーが存在します。常連にはよく歌う十八番の選曲がありますが、そんな常連に先んじて歌ってしまうと雰囲気が悪くなってしまうことがあるのです。
そんな時は選曲の際にはママかスタッフにデンモクの送信ボタンを押してもらいましょう。彼女らは常連の十八番を知り尽くしているので、常連の人と選曲がかぶりそうな時は、うまくフォローしてくれるはずです。
そして、ノリの良い曲ばかりではなくゆっくりしたバラード系の曲も積極的に入れていきましょう。飲みに来た目的も様々、さらには年齢も高い人が多いですので、最近の曲、ノリの良い曲はほどほどにしたほうがいいでしょう。
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お酒の飲み方
ここからは実際にお酒の飲み方についてみていきましょう。その時の気分、その時のお財布の具合などを見ながら幅のある飲み方を身に着けていけば、より上手にスナックに通えるようになります。
自分のペースにあわない飲み方やお酒の量を考えずに飲むと、お店に迷惑をかけてしまうことがありえるので、そうならないように注意してください。
スナックの年齢層は比較的高めです。スナックに合った、大人で紳士的な飲み方を身につけましょう。
飲み放題メニューから選ぶ
飲み放題のあるお店であれば、メニューから飲みたいお酒を頼めばいいので気楽です。金額が決まっていれば安心して飲むことができます。ただし飲み放題の場合時間制限があるところがほとんどなので、時間だけは気に留めておきましょう。
初めての店では、金額が決まっている飲み放題が無難でしょう。慣れてきたらボトルキープにも挑戦してみてくださいね。
ボトルキープや単品で注文する
どうしても飲みたいお酒がある人は、ボトルキープで注文するのもいいでしょう。ただし初心者の方はあまりかっこつけず安いお酒にしておきましょう。そのスナックが気に入らなかったり、入りづらかったりする場合、飲み切れなかったボトルが無駄になってしまうかもしれないからです。
ちなみに、お店にもよりますが、安いものであれば2,000円くらいからボトルキープが可能です。逆に高いものだと1本30,000円以上するものもありますので、注意が必要です。
いろいろ飲みたいお酒がある場合は単品で注文するのもおすすめです。その方が色々なお酒が飲めますし、話のネタになったりと楽しみが増えるでしょう。
作ってもらったらお礼を忘れずに
お店でお酒を作ってもらったら、さりげなく一言「ありがとう」とお礼を言ってみましょう。この時に、お礼だけでなく「おいしい」という感想も添えるとなお印象がよくなります。たとえ仕事であってもお礼を言われるのは、誰でもうれしいものです。
良い接客をしてもらうためにも、良い客でいるよう心がけましょう。
スナックのスマートな楽しみ方
今度はスナックでスマートに楽しむ方法についてご紹介していきます。ちょっとしたことでよりスナックを楽しむことができるようになるでしょう。
スナックは独特のマナーが多い分、お客さん同士の親近感などがわきやすいメリットもあります。また、居酒屋などの丁寧な接客と違って、ママは親しみをもって接してくれるお店が多い傾向にあるようです。
そういったスナックならではの楽しみ方を紹介しますので、参考にしてみてください。
他の客を盛り上げ、仲良くなる
スナックでのカラオケではいつものカラオケボックスとは違い、知り合いだけではなくたくさんの知らないお客さんの前で歌います。常連さんが歌っているときはチャンスです。他のお客さんと合いの手をいれたり踊ったり、ときには唄を褒めたりして一緒に盛り上げてましょう。
そして他のお客さんと、いっぱい仲良くなってしまいましょう。仲良くなれば、普段では話せないようなディープな相談に乗ってくれるのもスナックのよいところです。「スナックは大人の学校」と言われる所以となっています。
高年齢で人生経験豊富な人たちがたくさんいるので、人生で迷った時などに的確なアドバイスをくれる人もいるかもしれません。そうした「普段出会えない人」との出会いを楽しめるのも、スナックの魅力のひとつです。
一期一会を大切に
スナックは他のお酒を飲むお店に比べて、お客さん同士の距離感が近いことも挙げられます。知らない人でも話したり悩みを相談したりとまるで旧知の友人のように接することができるのが一番の魅力といえるでしょう。
お店の方たちや常連さんといった、スナックでなければ出会えない人たちからは、普段自分が経験したこともないような面白い話を聞けることもあります。
スナックでモテるポイント
せっかくいろんな女性とお酒を楽しく飲める機会があるのであれば、どうせならモテたいと思うのが男心というものです。最後にスナックでモテるための3要素をご紹介しましょう。
気遣いができ、空気が読めること
店の状況を把握しましょう。忙しくて、てんてこ舞いなときにママに話しかけては彼女の負担が増してしまいます。そんなときは、近くのお客同士で話すなど工夫してみましょう。
またカラオケで誰かが歌っているときは、手拍子を入れたり合いの手をいれたりしましょう。こういう場の空気を盛り上げる気遣いができる人はお店から重宝がられる存在になり、お店のスタッフと親しくなったりすることができます。
このように、お店の空気が読めて臨機応変に対応できると、信頼感をぐっと上げることができます。
ご馳走する
ママや女性スタッフから「一杯頂いてもいいですか?」なんて聞かれているようではモテない男の見本のようなものです。女の子には言われるまえに「乾杯しましょう」といって、お酒をご馳走してみてください。
複数の人と一緒に来店していた場合、まずは自分たちだけで乾杯しましょう。場が温まってきたらママや女の子に「一杯どうぞ」と勧めます。ドリンクが用意できたら、あらためて乾杯するのもお忘れなく。
ママに気に入ってもらう
スナックでモテる最大の秘訣は、ママに気に入ってもらうことでしょう。ママはどの女性をどの席につけるかの采配を握る裏の支配者です。彼女に好かれることなくては勝負になりません。
では実際どうやったらママに気に入ってもらえるのでしょうか。基本は前項でも紹介した「店の空気を読めること」になるでしょう。さりげない気配りや、羽目を外しすぎない心配りを意識してください。また、清潔感のある見た目も重要なポイントです。
そして最も重要なポイントとしては、「常連になること」です。ママは店の経営者的なポジションですので、こまめに通ってお金を落としてくれるお客は好印象を抱かれやすくなります。常連として認識されれば、ママとの距離もぐっと近づくかもしれません。
「ママを制するものは、スナックを制する」です。スナックでモテるためには常に心にとめておきましょう。
人との出会いと大人の飲み方を楽しもう
いかがでしたでしょうか。ご紹介したとおりスナックでは様々な人に出会うことができますし、居酒屋などとはまた違った大人の飲み方を楽しんでいただけることでしょう。気になる方は是非一度足を運んでみては?
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