海外でも大注目!盆栽初心者のための作り方・育て方まとめ

2019.07.27

盆栽は小さな鉢と木を使って自然の姿をミニチュア化した芸術作品ともいえます。近年は海外でも高い人気を集めている趣味です。これから盆栽を始めてみたいと考えている人が知っておきたい盆栽の基礎知識や育て方を紹介します。

盆栽の主な種類

そもそも盆栽にはどのような木が使われるのでしょうか? 盆栽の主な種類と初心者にも扱いやすい木を紹介します。

松や桜

盆栽といえば松をイメージする人も多いのではないでしょうか。松は盆栽の中でも人気が高く、また育てやすいため初心者にもおすすめできる樹種の一つです。

盆栽としてよく使われる松には以下の種類が挙げられます。

  • 五葉松
  • 黒松
  • 椴松(トド松)
  • 赤松
  • 錦松

特に五葉松や黒松は丈夫で育てやすく、最初の盆栽としてちょうど良い樹だと言えるでしょう。

日本人の好きな桜も盆栽に使われます。桜は松に比べると傷みやすいため、盆栽として育てるにはやや難しいかもしれません。しかし、春には美しい花を付けるため、ぜひともチャレンジしてみたい樹種です。

盆栽に用いられる桜には以下のようなものがあります。

  • 富士桜(豆桜)
  • 一才桜(旭山桜)
  • 南殿桜
  • 御殿場桜
  • しだれ桜
  • 十月桜
  • ソメイヨシノ

中でも一才桜は寒さに強く、手入れがしやすいので初心者にもおすすめの桜です。

葉物や実物

季節の移り変わりとともに葉が変化する落葉樹を使った盆栽を『葉物』、秋から冬にかけて実をつける盆栽を『実物』と呼びます。

葉物は春の芽吹きや秋の紅葉など四季を通じて楽しむことができ、比較的初心者にも扱いやすい盆栽です。以下に主な葉物盆栽をまとめます。

  • 欅(けやき)
  • 楓(かえで)
  • 紅葉
  • コナラ
  • ブナ
  • 銀杏

実物の目的は実をつけさせることですから、盆栽としての体裁を整えつつ、花を咲かせてあげる必要があります。初心者にはやや難しいかもしれません。以下に主な実物をまとめます。

  • 姫リンゴ
  • カリン
  • クワ
  • サンザシ
  • クコ
  • ズミ
  • 老鴉柿(ロウヤガキ)

盆栽の作り方

盆栽を作るには、まず木を用意しなくてはなりません。盆栽の木を手に入れるための方法について解説します。

苗木の購入や挿し木

盆栽を作るには、苗木を買うか挿し木を育てるのが一般的です。

苗木はその名のとおり木の苗で、園芸店やホームセンターなどで購入することができます。

比較的低予算で盆栽を始めることができますが、良い苗木を見つけるのが難しく、また、ある程度育った苗木だと剪定が必要なので思わぬ傷を付けてしまうデメリットがあります。

挿し木は、木の枝などを土に挿して根を出させ、盆栽として育てる方法です。植物を種から育てる手間が省け、また元の木(親木)の特性を引き継ぐことができます。気に入った盆栽を増やしたいときにも使われる方法です。

ただし、盆栽として使える木になるまで少なくとも2~3年はかかります。根気よく成長させることが必要です。

採取や実生

山や森に自生している木を採取し、盆栽として育てる方法を山採りといいます。苗から育てられた盆栽にはない、自然の中で風雨にさらされることで培われた荒々しい力強さが魅力です。

ただし、不用意に山採りをすることは違法になる可能性があるため注意しましょう。あらかじめ所有者に許可をとっておかないと、法律で罰せられるケースもあります。

実生(みしょう)は種から盆栽を育てることを指します。盆栽になるまでの時間はかかりますが、一から育てることができるため、やりがいのある方法です。

園芸店などで種を買う以外にも、公園に落ちているドングリや松ぼっくりを使うことができます。

盆栽作りのステップ

盆栽作りには植物だけでなく、土や鉢を選ぶといった事前作業が必要です。それぞれの作業について解説します。

植物や素材の選定

まずは盆栽として育てる植物を選びます。一つの鉢にさまざまな植物を集める寄せ植えという方法もありますが、難易度が高いため初心者にはおすすめできません。まずは1種類の植物を選びましょう。

また、盆栽は鉢という小さな世界で育てるものですから、自由に根を伸ばせない植物には大きなストレスがかかります。ストレスに強い丈夫な植物を選ぶことがポイントです。

盆栽にする植物を決めたら次は素材を選びます。まったくの初心者であれば、ある程度形のできている市販の盆栽がおすすめです。慣れてきたら苗木や挿し木から育ててみたり、実生にチャレンジしたりするのも良いでしょう。

用土の選定

盆栽に使用する用土は、通気性と水はけの良い『赤玉土』が一般的です。『赤玉土』にはさまざまな大きさのものがありますが、粒の大きいものの方が通気性と水はけに優れています。

また、火山礫が風化した『桐生砂』も盆栽の用土としてよく使われます。『赤玉土』よりも通気性・排水性が高いのが特徴です。その他、以下のような土が盆栽用土として用いられます。

  • 鹿沼土
  • 川砂
  • 燻炭
  • 富士砂
  • 黒土
  • ケト土
  • 腐葉土

なお、これらの用土は単体で使うことはなく、植物に合わせて配合をするのが基本です。植物によって配合量が異なるので、事前によく調べておきましょう。

鉢の選定

盆栽に使う鉢は大きく分けて『仕立鉢』と『鑑賞鉢』の2種類に分けることができます。『仕立鉢』は盆栽を育てるのに特化した鉢で、通気性と水はけに優れる鉢です。一方『鑑賞鉢』はその名のとおり盆栽の鑑賞に使われます。

鉢は盆栽の良し悪しを決める重要な要素の1つです。鉢と植物のバランスが取れてこそ良い盆栽となります。

最初のうちは5cmほどの深さの丸鉢を使えば、どの角度から見ても鉢の形そのものが変わらないため、植物の正面を決めやすくなります。

ただし、初心者はあまり鉢にこだわりすぎる必要はありません。まずはきちんと植物を育てることを優先しましょう。

盆栽の育て方

盆栽を作品にするためには日々のお手入れが欠かせません。盆栽を育てるに当たって知っておきたいポイントを紹介します。

置き場所と水やり

盆栽は基本的に屋外に置いて育てます。地面に直接置くのではなく、高さ60cmほどの棚に置くと通気性が良くなり、害虫避けにもなるのでおすすめです。

また、植物によっては強い日差しや寒さに弱いものもあるので、すだれで覆ったり室内で育てたりする必要があります。植物の特性をきちんと理解することが必要です。

水やりも盆栽の成長に欠かせません。季節によって水やりの方法が異なり、夏であれば1日2~3回たっぷりと水を与え、冬であれば日が出ている時間帯に2日に1回のタイミングで水をやります。

盆栽の種類によって最適なタイミングを考える必要があることは留意しましょう。

剪定や植え替え

盆栽と言えばはさみで手入れをするイメージを思い浮かべる人も少なくないでしょう。はさみで手入れをすることを剪定と言い、盆栽の美しさを保つために不要な枝(忌み枝)を切っていきます。

例えば下向きに生えている枝は『下向き枝』、木の正面からこちらに向かって生える枝は『突き出し枝』など、忌み枝には多くの種類があるため、日々盆栽の手入れをしながら覚えていくのが良いでしょう。

なお、剪定の際に使うはさみは必ず専用の剪定ばさみを使うことが必要です。剪定ばさみは通常のはさみに比べ切れ味が鋭いため、枝を傷つける可能性が低くなります。

また、盆栽を育て始めてから2~3年が経過したら、土のチェックをしましょう。土が傷んでいたり水はけが落ちてきていたりしたら、新しい土を用意して植え替えをします。

針金かけ

針金かけは盆栽の形を決める重要な作業です。針金を枝にかけることで形を整えます。また、忌み枝を矯正することも針金かけの目的の一つです。

針金かけに特別な道具は必要ありません。針金とペンチ(やっとこ)があれば十分です。針金は銅線を使うことがほとんどですが、初心者のうちはアルミの針金の方が扱いやすいでしょう。

枝が動かないようように適切な太さの針金を巻き付けます。下から上に、太い枝から細い枝に巻き付けていくのがポイントです。

気に入った植物で始めてみよう

盆栽は木の形や枝ぶり、鉢とのバランスなどを楽しむ一種のアート作品です。最初からうまく作ることは難しいかもしれませんが、チャレンジしがいのある趣味だと言えるでしょう。

まずは自分の気に入った植物を使って盆栽を始めてみてはいかがでしょうか?

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