紅茶の種類でもよく聞く「アールグレイ」と「ダージリン」は、実は全く違うものなのですが、混同してしまう人も多くいるようです。アールグレイとダージリンの違いから、ダージリンを使ったアールグレイの特徴、美味しい飲み方について紹介していきます。
アールグレイとは?ダージリンが一般的?
アールグレイとダージリンはもちろん別のものを指す言葉です。しかし、中には「ダージリンのアールグレイ」なんてものもあったりして、なんだかよくわからないと思っている人も多いようです。紅茶の種類に詳しくないと、ついつい混同してしまいがちですよね。
アールグレイとダージリンは、具体的にはどんな紅茶を指すのでしょうか。
アールグレイはフレーバーティー
アールグレイは、紅茶の茶葉にベルガモットという柑橘系のフレーバーを付けたフレーバーティーです。紅茶の一種であることに変わりはありませんが、紅茶の茶葉そのものではありません。一方、ダージリンは紅茶の茶葉そのもののことを指し、インドのダージリン地方で生産される茶葉のことをいいます。
アールグレイに使われる茶葉は様々で、種類によって味わいが変わります。そのため、ダージリンを使うこともあれば、セイロンやアッサムなど他の茶葉を使うこともあります。一般的には、中国のキーマンという種類を使うことが多いようです。
どの茶葉と混ぜる場合もアールグレイ
先述の通り、アールグレイは特にこの茶葉と混ぜなくてはいけないという決まりはありません。フレーバーティーですので、ベルガモットのフレーバーティーであれば他の茶葉と合わせてもアールグレイと呼ばれます。
アールグレイのダージリンと他の茶葉との違い
ダージリンを使ったアールグレイだけでなく、セイロンやアッサムを使ったアールグレイも作ることができます。それぞれの特徴を見ていきましょう。
ダージリンを使うときの特徴
ダージリンはインドの紅茶で、収穫時期によって種類が分かれます。
- ファーストフラッシュ(春摘み)
- セカンドフラッシュ(夏摘み)
- オータムフラッシュ/オータムナム(秋摘み)
ファーストフラッシュは青々しい若葉のような香りが特徴的です。セカンドフラッシュは青臭さが消え、ダージリン特有のマスカットフレーバーが出ます。オータムフラッシュは味が濃いのが特徴で、やや渋みが出てきます。
したがって、アールグレイにするときもどのダージリンを使うかによって味わいや香りが変わるのです。
セイロンを使うときの特徴
セイロンはスリランカの紅茶で、大きく分けて5種類に分類されます。
- ヌワラエリヤ
- ウバ
- キャンディ
- ルフナ
- ディンブラ
特徴として、ヌワラエリヤはすっきりと爽やかな香り、ウバは香りは強いですが渋味も強めな傾向です。キャンディは甘くてフルーティーな香りが特徴。ルフナも甘く、ミルクティー向きとされています。ディンブラはバランスのいいマイルドさが魅力です。
香りを紅茶ならではの渋みを重視するなら、ウバとアールグレイの組み合わせが良いでしょう。
アッサムを使うときの特徴
アッサムはコクがある味わいが特徴的で、渋さがあるのでミルクティーに向いているとされています。
アールグレイにすることで爽やかさがプラスされ、また違った表情を見せてくれます。
ダージリンのアールグレイの飲み方
ダージリンを使ったアールグレイのおすすめの飲み方を紹介します。基本的には決まりきった飲み方はないので、好きな飲み方で楽しんでください。
そのままストレートで
ダージリン自体の香りの高さと、アールグレイのベルガモットの香りをバランスよく楽しみたいのであれば、ストレートで飲むのがおすすめです。
ダージリンはその繊細で華やかな味わいから本来ストレートティー向きとされているので、なおさらストレートは王道です。ホットでもアイスでも美味しく飲めます。
ミルクティーにするのもおすすめ
アールグレイのベルガモットの香りはミルクとの相性がいいとされています。繊細な香りをもつダージリンは、一般的にミルクティーとの相性はあまりよくないとされていますが、比較的味が強めのオータムフラッシュであればミルクティーにするのも悪くありません。
ダージリンと組み合わせたアールグレイでも同様です。紅茶の渋みが苦手だという方であれば、ぜひミルクティーとしてダージリンのアールグレイを楽しんでください。
ロイヤルミルクティーの作り方
アールグレイのミルクティーは自宅で簡単に作れます。ここではただのミルクティーでなく、ミルクで抽出するアールグレイの『ロイヤルミルクティー』の作り方を紹介します。
<材料1杯分>
- アールグレイ 5g
- お湯 カップ7分目
- ミルク カップ半分
<作り方>
- 小鍋にお湯とミルクを入れ、沸騰する直前まで火にかけます。
- そこに茶葉を入れたら火を止め、3分ほど紅茶が抽出されるのを待ちます。
- できあがったら茶こしを通して茶葉を取り除き、カップに注げば完成です。
作りたい量や好みの味の濃さに合わせてそれぞれの材料の量は調整できます。好みの配分を見つけてみてください。
アールグレイはダージリン以外の茶葉も使う
アールグレイはフレーバーティーの一種ですので、様々な茶葉を使って作られています。アールグレイだからといってダージリンの茶葉であるとは限らないので、他の茶葉を使ったアールグレイも飲んでみるといいでしょう。
茶葉の種類によって美味しい飲み方が変わるので、何の茶葉が使われているのかを要チェックです。