その数は数百種類!能の演目を有名曲を交えながら解説

2019.07.16

能は世界最古の古典ミュージカルです。通常のミュージカル同様に異なった演目が数多く存在しています。そのため能を見初めて日が浅い方は、どの演目が面白いのか迷ってしまっているはずです。そこでこの記事では能の演目についておすすめの演目の紹介を交えながら紹介していきます。

能の演目の数はいくつある?

能を公演を予約する際に、演じられる演目に注目する方は多いはずです。基本的に人気なものは繰り返し演じられることがありますが、あまり知られていないような演目が多く存在しているのも事実です。では能の演目は全部でいったいどれほどの数が存在しているのでしょう?ここからはそんな能の演目の数について紹介していきます。

現代で演じられる演目は約200曲

能の演目は全部で約200曲といわれています。しかしこの数は能の5つある流派によって増減します。

約200曲の演目は「現行曲」と呼ばれており、作られたのはいづれも能が成立した室町時代ごろです。現行曲は主に能が武士たちのお抱え芸能だった頃によく演じられていたものであり、これと反対に時代の風潮や人気が出ずに演じられなかったものを「廃曲」と呼称します。

能の有名な演目

古来人気を博してきた演目である現行曲。人気である以上はそれらを演じる公演を優先的にチョイスしたい人も多いでしょう。しかし現行曲は前述にもある通り200曲前後が存在しているため、どの現行曲が面白いか判断がつきづらいはずです。そこでここからは能の現行曲のうち、特に有名な演目をピックアップして紹介していきます。

敦盛

敦盛は源平合戦で討ち死にした平清盛の弟である「平敦盛」をメインに据えた演目です。平敦盛を一騎打ちで討ち取った源氏の武将「熊谷直実」が合戦後に出家した後に、合戦の地を訪れて霊を弔う中でこの世ならざるものとなった敦盛と再会し、和解して成仏していく様を描いています。

敦盛が平家滅亡の悲しみを舞で表現するシーンはなんとも言えない雅な雰囲気が漂います。

羅生門

羅生門は平安京に実在した門で起こった鬼退治の逸話を題材とした演目です。源頼光の家臣である「渡辺綱」が、羅生門に鬼が住んでいるという話を信じずに現地に赴いて、そこで遭遇してしまった鬼と戦って対峙する様を描いています。

渡辺綱は退治の折に腕を切り落としたとされ、以降鬼たちは渡辺(渡部、渡邊)性を怖がるようになったという言い伝えの元となっています。

土蜘蛛

土蜘蛛は平家物語に収録されている源氏の逸話を元に製作された演目です。源頼光を病で苦しめる鬼神を武士たちが山まで追い詰めて退治する、わかりやすいストーリーが魅力となっています。

またこの演目の特徴として鬼神がこれでもかと蜘蛛の糸を舞台中に投げるシーンは、数ある能の演目の中でも屈指の豪快さを誇っています。

神聖な前座’’翁’’とは?

「翁」は能の公演の1番最初に演じられる演目です。元々は能の源流となった猿楽から発展したものであり、祝いの歌や翁面を用いた舞が演じられる独特な構成となっています。能や狂言の前座のようなタイミングで行われていますが、実際は能や狂言とは別格の非常に格式高いものとされています。

能の演目はみんな違ってみんな良い

能の演目は膨大な数が存在しています。本稿では人気の現行曲を紹介しましたが、必ずしもそれらだけが良い演目とは限りません。廃曲やそのほかの現行曲にもそれぞれの魅力があります。この記事の内容を糸口に自分好みの演目を探してみてください。

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