強い茶葉の香りを楽しめるとされている紅茶・ダージリン。香りを楽しむならストレートティーが一番と思う方もいるかもしれませんが、ミルクティーとして飲むのはイギリスでは主流です。この記事ではダージリンを使ったミルクティーの作り方を紹介します。
ダージリンはミルクティーに合う?最適な茶葉
ダージリンはインドで作られている茶葉で、その香り高さゆえに「紅茶のシャンパン」とも呼ばれています。繊細な香りのダージリンはミルクティーとして美味しく飲むことはできるのでしょうか?
ミルクティー向きの茶葉はアッサム
ミルクティーはミルクを使って紅茶をマイルドなものに仕上げますので、その分紅茶自体の味がはっきりとしていると美味しく作れます。そのため、ダージリンのように繊細で口当たりの柔らかな紅茶は、一般に「ミルクティーには不向き」と言われることもあります。
ちなみに、ダージリンと同じくインドで作られる茶葉のアッサムは、ミルクに負けることのないコクを持った紅茶であり、ミルクティーに向いている茶葉の代表格とされます。ミルクを入れても主張が消えないので、混ざり合うことでくっきりとした濃い味のミルクティーになります。
ダージリンを使うならオータムナムを
ストレートで飲むことで繊細で爽やかな香りを楽しむことの多いダージリンですが、とはいえ絶対にミルクティーに使ってはいけないというわけではありません。
ダージリンのファーストフラッシュ(春摘み)はやや青臭い香りがするのでミルクとマッチしにくいのですが、オータムナムやオータムフラッシュと呼ばれる秋摘みのダージリンは味が濃いため、ミルクによく合います。
もしダージリンをミルクティーにするのであれば、オータムナムと書かれているものを使うようにしましょう。
『ミルクティーは邪道』は間違い。イギリスでの飲み方
紅茶の香りを楽しみたい方の中には、ミルクティーはミルクによって紅茶の香りが消されてしまうので邪道だという方も少なからずいます。ところがそれは正しい認識とは言えないのです。
イギリスはミルクティーが主流
イギリスで飲まれている紅茶の90%以上はミルクティーであると言われています。紅茶の本場であるイギリスでミルクティーが愛されているのですから、それが邪道とは言えません。
ミルクティーにする際、高品質な茶葉を使っていれば香りや甘み、味の濃さ、色合いといったすべての項目において完璧と言っても過言ではない仕上がりになります。
低品質な茶葉を使うと濁りが出てしまうので、くすんだ赤茶のような色合いになります。高品質な茶葉で作られたミルクティーは綺麗な明るいベージュをしており、ゴールドに近い色合いをしています。
より紅茶を楽しみたいなら濃いものを
ミルクティーは邪道ではなくイギリスでは王道の飲み方です。紅茶を美味しく飲めるという単純な理由から愛されているようです。
ただミルクを混ぜる以上、紅茶そのものの味がミルクで薄まってしまうのは事実です。より使う紅茶そのものの香りを残したいのであれば、煮だす時間を増やしたり茶葉の量を増やしたりして紅茶自体を濃く淹れることをおすすめします。
ダージリンを使ったミルクティーの作り方
ダージリンを使ってミルクティーを作るときは、いくつかのポイントを押さえることでより美味しいミルクティーに仕上げることができます。
ミルクは低温殺菌牛乳を使う
使うミルクですが、一番おすすめなのは低温殺菌牛乳です。一般的な牛乳より賞味期限が短く価格が高い低温殺菌牛乳ですが、高温殺菌した牛乳と比べてマイルドでクリーミーなコクがあるのが特徴です。
味わい豊かなまったりとしたミルクティーを作るのであれば、ミルクにもこだわりを持つことが大切です。
ミルクティーを作る手順
おすすめはロイヤルミルクティーと呼ばれる、小鍋で煮だすミルクティーです。
- 小鍋に水を入れて沸かします。量は作りたいミルクティーの1.6倍くらいが目安です。
- 沸騰したらダージリンの茶葉を入れます。量はティーカップ1杯分のミルクティーを作るなら小さじ1杯の茶葉が目安です。
- 弱火で3分ほど煮だし、そこに最終的に作る紅茶の半分量くらいのミルクを入れます。
- 沸騰直前まで熱し、フタをして3分蒸らしたら完成です。茶こしを通して茶葉を取り除き、ティーカップに注げば美味しいミルクティーを楽しめます。
ダージリンでもミルクティーは作れる
ダージリンは一般的に、ストレートティーで飲むことで茶葉のいいところを堪能できるとされています。一方で、摘み取る時期によってはミルクティー向きのものもあるのが事実です。
ミルクティーにしても美味しく飲めるダージリンをぜひ楽しんでみてください。また、ミルクティーに主に使われるアッサムも定番の美味しさですので、こちらも味わってみてください。