音楽理論を知って音楽を深く味わう。理論のさわりと勉強方法を紹介

2018.09.21

音楽は学校で習う教科のひとつですが、『音楽理論』となるといまいちピンとこない人も多いのではないでしょうか。一見むずかしく思える音楽理論の基本知識や勉強方法を知って、音楽についての知識を深めていきましょう。

音楽理論とは

そもそも音楽理論とは、どういう意味なのでしょうか。文字通り『音楽の理論』を指しますが、学問として理解する人と楽譜の読み方として理解する人など、人によって捉え方が異なる場合があるので、注意が必要です。

楽典を指して言われることが多い

音楽理論は、『楽典』のことを意味することが多いです。楽典とは、『記譜法』という楽譜を書くルールなど音楽に関する理論や文法をまとめた本のこと、もしくは理論そのもののことを指します。

『記譜法』を最もイメージしやすいのが、五線譜に音符が書かれているものでしょう。音の長さは音符の種類で、音の高さは五線譜上のどこに位置するかで音楽を表記します。

文法のようなもの

音楽理論は、『音楽の文法』もしくは『楽譜の文法』と呼ばれることがあります。

言語は、文法という法則に沿って単語を並べることで意味を成します。それと同じように、記譜法のルールに沿って並べられることによって、音階や音名が意味を成すのです。

文法を知らなければその言語を十分に理解できないのと同じで、記譜のルールの読み方を知らなければ、音楽のことを深く知ることができません。

文法を知らない人でも、言語を話したり聞いて理解したりすることは可能です。しかし、『読み書き』となると、文法が必須になります。同じように、音楽を楽譜に書いたり、読み取ったりするには、音楽理論が必要です。

基礎がわからない人でも作曲はできる?

音楽理論の基礎知識がなくても、作曲することは可能です。

たとえば歌手や楽器の演奏者は、長年の研鑽により、音楽理論を知らなくても感覚で作曲できるという人が多くいます。

つまりそれは音楽理論が体に染みついているレベルに到達しているからこそ可能なのであって、最初から勘を頼りにするのはタブーです。

全く理論を知らず、経験もない人が、音楽理論なしに作曲するのは不可能と思った方が良いでしょう。作曲したいのであれば、多少なりとも音楽理論を学んでおく必要があります。

音楽理論の基本

音楽理論を学ぶためには、いくつかの専門用語を覚えておかなくてはいけません。『専門用語』というと難しい印象を持ってしまうかもしれませんが、必要な用語を少し勉強するだけで、音楽理論をぐっと身近に感じることができます。

音名

まず音名、つまり音の名前を覚えましょう。日本ではイタリア語である『ドレミファソラシ』が主に使われます。しかし音楽理論では、アルファベットで読むのが一般的です。

  • ド→C
  • レ→D
  • ミ→E
  • ファ→F
  • ソ→G
  • ラ→A
  • シ→B

「ドはCだから…」と頭で考えるのではなく、Cと言われたらどの音かがパッと思いつくように訓練しておくと良いでしょう。

また、音の名前だけでなく、その音がどんな高さなのかがわかるように音感も鍛えておくと、よりスムーズに勉強しやすくなります。

キー

次に大切なのが、『キー』です。カラオケで、『キーを上げる・下げる』というボタンがあるので、感覚的にキーは『音の高さ』だと理解している人も多いかもしれません。

簡単にいえば、キーとは、その音階の基本になる音ということです。たとえば日本語ではC(ド)を基本とした音階を『ハ長調』と呼びます。

有名なバッハの『メヌエット ト長調』は、よく聞いてみるとG(ソ)の音が基本になっているのがわかります。

つまりカラオケでのキーの上げ下げは、基本となる音を高くしたり低くしたりすることで、自分が歌いやすい高さに調節するということなのです。

コード

ギターに少し興味を持ったことがある人なら、『コード』という言葉を聞いたことがあるでしょう。

コードを日本語で表すと『和音』になり、一度に複数の高さの違う音を演奏すことです。

明るい響きを持つ長三和音のことを英語で『メジャー』と呼び、暗い響きを持つ短三和音のことを英語で『マイナー』言います。

ほかにも、メジャーやマイナーコードに音を足す『セブンス』や、不安定な響きである減三和音、いわゆる『ディミニッシュ』など、いくつかの種類があります。

コード進行について

音楽理論の基礎を押さえたら、コード進行についても勉強していきましょう。コードは奥が深いので、しっかりと理解するまで時間がかかります。

しかしコードを理解することは音楽理論において重要なので、毎日コツコツ、少しずつ身につけていくことが大切です。

コードの種類

最初に、コードの種類と表記をある程度頭に入れておかなくてはいけません。『C』なら『C+E+G』、つまり『ドミソ』というのが即時に頭に浮かぶようにしましょう。

マイナーコードの場合は、『Cm』などと表記します。音を追加する『セブンス』のコード表記は『C7』『Cm7』等です。

前述の『ディミニッシュ』のコードについては『♭5』や『-5』などを付けて『C7♭5』『Cm7-5』などと表記します。

コード進行を理解するには、これらのコードの表記の意味と構成音をしっかりと理解することが基本です。

ダイアトニックコードとは

コードには、『ダイアトニックコード』というものがあります。

例えば、キーがCの場合のダイアトニックコードは『C・Dm・Em・F・G・Am・Bm♭5』の7つです。(3音構成の場合)

この中で一番下のCが『トニック』と呼ばれ、基本となる安定した響きになります。曲の最後など、切れ目となる部分は『トニック』で終わることが多いです。

このように、ダイアトニックコードは『下から何番目か』が重要なので、ローマ数字で『I・IIm・IIIm・IV・V・VIm・VIIm♭5』と表記します。

ダイアトニックコードの傾向

ダイアトニックコードには、『Iなら落ち着いた雰囲気』『IVなら浮遊感がある印象』など、それぞれの性質があります。

そしてその性質上、『VのあとはIに進みたくなる』『IVの次は行き先がない』などの傾向が見られます。いわゆる『王道パターン』です。

ダイアトニックコードのそれぞれが持つ響きと傾向を知れば、コード進行について深く知ることができて、音楽理論を理解しやすくなります。

音楽理論の勉強の仕方

音楽理論を独学で勉強することも可能ですし、教室でしっかりと身につけるという方法もあります。自分に合った方法で選んで、音楽理論を身につけましょう。

独学のメリットとデメリット

音楽理論を、独学で身につけている人は少なくありません。ひたすらギターを弾いて、わからないことがあったらインターネットで調べるなどの方法で音楽理論を勉強している人もたくさんいます。

独学は自分のペースでできるうえ、経済的負担が少ないというメリットがあります。

その一方で、間違えて覚えてしまったり、どうしてもわからないことが出てきて挫折したりなどの可能性があります。

独学であれば、同じく音楽理論に興味を持っている人との繋がりを大切にして、質問し合える環境を作り、挫折しないように工夫すると良いでしょう。

教室などで習うメリットとデメリット

音楽教室や音楽の専門学校で音楽理論を学ぶことも可能です。こういった教室では、体系だったカリキュラムが組まれているので、初心者でも理解しやすく効率的に勉強しやすいというメリットがあります。

しかし、独学に比べて受動的な姿勢になりやすく、「本気で勉強したい」と思わなければ何も身につかずただお金をたくさん払っただけになってしまうというデメリットがあります。

また、ある程度独学で勉強した人からすれば、講座の最初の方は退屈に感じてしまうかもしれません。そういうときは、個別レッスンに通うこともひとつの選択肢です。

音楽理論が勉強できるサイト

独学で勉強をしたり、少し音楽理論をかじってみたいと思ったりしたときにおすすめなのが、音楽理論が勉強できるサイトを見てみることです。

独学にせよ教室で勉強するにせよ、まずは自分で軽く音楽理論について調べて、本当に興味があるのかどうかを確かめることをおすすめします。

ヤマハ MUSIC PAL

いわずと知れた楽器や音響機器などを手がける日本の大手メーカーヤマハは、『MUSIC PAL』というサイトでさまざまな音楽理論を解説しています。

コードについてはもちろん、音楽史やそれぞれの名曲、楽器の仕組みなど、知っておいて損はない情報がたっぷりと詰まっています。

サイト上には『作曲入門講座』もあり、作曲する際に大前提として必要になる基礎知識が得られるので、作曲をしたい人は必見です。

ヤマハ MUSIC PAL

ミュージックプランツ

『ミュージックプランツ』のサイトでは、ミュージックプランツアカデミーで使っているテキストが公開されています。

このテキストは基礎を理解している前提で書かれているものが多いので、全くの初心者からすれば、少しハードルが高いかもしれません。

基礎知識がすでにあり、さらに深く研究していきたいと思っている人は、知識を深めるために役立つでしょう。

ミュージックプランツ

楽典 音楽理論の基礎

このサイトは、エレキベースを弾いている管理人が、音楽理論で理解しておくべき基礎的な知識を解説しています。

音楽理論の中でも主に『楽譜の読み方』に力を入れているので、「これから楽器をやりたい」とか「楽譜をもっとよく読めるようになりたい」という人におすすめです。

また、「いままで深く考えずに楽譜を読んでいたけどしっかりと理論を勉強したい」という人にも向いています。

楽典 音楽理論の基礎

洗足オンラインスクール

『洗足(せんぞく)オンラインスクール』は、音楽理論だけでなく、音楽史や和声学など、音楽に関する様々な分野の学問を勉強できるサイトです。過去の入試問題なども公開されています。

音楽理論について詳しく解説されていて、自動採点式のテストもブラウザ上で利用可能です。メールフォームによる問い合わせにも対応してくれます。

無料のサイトで音楽理論をしっかり勉強したいという人にとって非常に便利なサイトです。

洗足オンラインスクール

音楽理論の勉強を本でするなら

音楽理論に関しては、良質な書籍が多く出版されています。書籍はインターネットより包括的な勉強をするのに向いているので、幅広く学びたいという人にぴったりです。

本はインターネットサイトよりも書き込みがしやすく、情報量も多いので、気に入った本を1冊読み込むと良いでしょう。

ちゃんとした音楽理論書を読む前に読んでおく本

最初から難しい本を手に取ると、挫折しやすくなってしまいます。そのため、本格的に音楽の理論を勉強する前に、予備知識として基本的な言葉の意味を丁寧に解説している本を読んでおきましょう。

おすすめは『ちゃんとした音楽理論書を読む前に読んでおく本』という本です。タイトルのとおり、音楽理論書をこれから読んでいきたい人が知っておくべきことを解説しています。

「音楽理論は難しそう」と一歩を踏み出せずにいる方や、「ざっくりとした知識を知っておきたい」という方に向いています。

  • 商品名:ちゃんとした音楽理論書を読む前に読んでおく本
  • 価格:1,600円(税込)
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最後まで読み通せる音楽理論の本

『最後まで読み通せる音楽理論の本』は、初めて理論を書籍で学ぶ人におすすめする本です。基礎の基礎だけを簡単に解説した本で、『そもそも音楽理論とは何なのか』という素朴な疑問からスタートしています。

この本の最大の特徴は、SNSや個人ブログのような、フランクで形式ばらない口調で書かれているというところです。そのため、気軽に読みすすめることができます。

小難しい学術本が苦手な人でも読みやすいので、音楽理論の入門書としては最適です。

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ギターで覚える音楽理論

『ギターで覚える音楽理論』は、ギタリストの目線で音楽理論を解説しているので、作曲や弾き語りをしたいという人にうってつけです。

CDもしくはダウンロード音声が付属しているので、実際の音を聞きながら勉強できるというのも大きなポイントです。

ギターを手元に置きながら1つずつ確認していくと、より確実に音楽理論を身につけることができます。

  • 商品名:ギターで覚える音楽理論 確信を持ってプレイするために
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オンラインで音楽理論を学ぶなら

「教室で音楽理論を学びたいけど近くにない」という人もいるでしょう。そんなときは、オンラインで音楽理論を学んでみてはいかがでしょうか。

「オンライン教室は心配」という人は、お試しができるスクールを選びましょう。一度試してみてから受講を続けるかどうかを決められるので、安心です。

sleepfreaks

『sleepfreaks』(スリープフリークス)は、独自のシステムによる個人レッスンを提供しています。生徒と講師がソフトで画面を共有しつつ、オンライン通話しながらレッスンが進んでいきます。

レッスンの様子は動画でプレゼントしてもらえるので、復習の教材として使うことも可能です。しっかりと実力をつけたい人、自習の方法も指示してほしいという人におすすめです。

様々なコースがあり、『音楽理論コース』は分割払いで月々1万9750円から受講可能です。無料体験レッスンが利用できるので、自分に合っているか試してみてから検討できます。

sleepfreaks

B.B Music Academy

B.B Music Academyは、音楽理論と作曲のオンラインレッスンを提供しています。

音楽理論の基礎はもちろん、発展的な内容や具体的な作曲方法について、Skypeを通じてくわしく学べます。

無料体験レッスンはありませんが、良心的な値段設定です。30分のオンラインレッスンは、税込3000円となっています。

「一度オンラインレッスンを試してみたい」とか「この部分だけ教えて欲しい」という人におすすめのアカデミーです。

B.B Music Academy

ESPミュージックスクール

NPS ミュージックスクールは、東京校と名古屋校があり、東京校でオンラインスクールを開催しています。

音楽理論のコースは基礎・中級・上級に分かれています。自分に合ったレベルの講座を受けられるので、すでに基礎を勉強したことがある人や、難しい理論に挑戦したい人にもおすすめです。

ESPミュージックスクール

音楽理論の理解がさらに音を楽しくする

音楽理論を学び、より深く音楽に触れることで、音楽をさらに楽しめるようになります。

音楽理論は難しいと思われがちですが、楽器とともに感覚的に勉強しやすい分野でもあるので、ぜひ一度挑戦してみてください。

いままで聞いていた音楽が、違ったかたちで聞こえるかもしれません。

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