食堂ってどんなイメージ?一度は寄ってみたい各地の食堂を紹介

2018.09.18

『食堂』というと、素朴で温かみのある家庭料理を思い浮かべる人は多いでしょう。ミシュラン掲載店や世界の料理がリーズナブルに味わえる人気店など、各地にあるさまざまな食堂を紹介します。『食堂を題材にした小説』も見てみましょう。

食堂とは

高級レストランや日本料理店とは違い、席に着くとホッと落ち着く食堂は、庶民の胃袋を満たしてくれる欠かせない存在です。食堂の定義や一般飲食業の現状について解説します。

食堂の定義

『食堂』は、一般的にいう大衆食堂のことで、『比較的安い値段でさまざまな料理が食べられる店』と定義されています。

特に、おふくろの味を思わせるような素朴で家庭的なおかずや定食、丼物を出すことが多く、同じ日本食でも、高級日本料理店や寿司屋、レストランとは趣も内容も全く異なります。

レストランで外食というと、いつもとは違う特別感がありますが、『食堂で食べる』ことは、家庭で食事をするのとほぼ変わらない日常的なことといえるでしょう。

『安い・気軽・手軽』が三拍子揃った食堂はビジネス街、工場地帯、学生街などに多く店を構え、手ごろな料金と温かいもてなしで、庶民の生活を支えています。

一般飲食店業の市場規模

平成27年の厚労省のデータによれば、外食産業のうち、食堂を含む一般飲食店の市場規模は増加傾向にあり、外食産業全体の50%以上を占めています。

さらに、外食産業に占める『食堂・レストラン』の割合は、平成24年から38%を下回ることがなく、年々拡大傾向が見られます。

外食産業データ集の『事業所数・従業者数の推移』を見ると、飲食店の事業所数は減少傾向にあるものの、従業者数には大きな変化がありません。これは、外食産業に大手チェーン店化が進展していることを示しています。

また、近年は訪日外国人が増加し、外食産業市場規模は拡大の一途をたどっています。

食費に関する家計支出

1世帯あたりの食費及び外食費支出は、どれくらいなのでしょうか?

厚労省の『飲食店営業(一般食堂)の実態と経営改善の方策』では、平成20年度の食費80万を基準に考えると、東日本大震災の後に支出の落ち込みがみられ、その後、増減を繰り返しながら回復に向かっています。

月の食費を見てみると、平成29年度(二人以上の世帯)は7万2866円で、そのうち外食は1万1902円です。年齢階層別で、最も多いのが40代、続いて30代となっています。

60代以上になると外食する機会はグッと減ることから、働き盛りの会社員や学生などに外食が多いことが分かります。そんな背景もあって、美味しい食事が安く食べられる食堂は、生活に欠かせない存在になっているのです。

五反田でぜひ寄りたい食堂とだか

五反田駅より徒歩2~3分の好立地にある『食堂とだか』は、カウンター10席ほどのこぢんまりとした食堂ながら、口コミランキングなどで高評価を獲得する実力派です。

2号店『立ち呑みとだか』をオープンさせ、ますます人気を博している『とだかの魅力』を紹介します。

名物は牛ご飯

食堂とだかの名物といえば『牛ご飯』です。ホカホカご飯の上に、甘辛いタレを絡めて焼いた牛肉と、半熟の煮卵がトッピングされた至極の一品です。

ねぎとわさびが絶妙なアクセントになって、ご飯がどんどんすすむことは間違いないでしょう。肉は黒毛和牛を使用するというこだわりがあります。

2号店の立呑みとだか

とだか食堂(1号店)と同じリバーライトビル B1Fにある『立ち呑みとだか』は、豊富なおつまみメニューや上質な牛肉を使った料理が評判です。

2号店は1号店よりも日本酒やお酒に力を入れていて、果物をすりおろした『生ぶどうサワー』や『生りんごサワー』は女性に大人気ですよ。

食事は『食堂とだか』で調理したものを提供していて、名物の牛ご飯をはじめ、牛トロでアボカドを巻いた『牛とろウニ巻き』や『アンチョビ枝豆』『里芋の唐揚』など、お酒に良く合うメニューが多数あります。

孤独のグルメにも登場

『食堂とだか』は孤独のグルメにも登場しています。

主人公の五郎は、とだか名物の『牛ご飯』の他に、煮卵の上にウニがトッピングされた『ウニ・オン・ザ煮卵』、甘さとサクサク感が自慢の『揚げトウモロコシ』などを食しています。

らっきょうの入った『身体によいお味噌汁』もぜひ試してみましょう。

客が自ら伝票を書くスタイルで、初めての人はちょっと驚かされるかもしれませんね。

  • 店舗名:食堂とだか
  • 住所:東京都品川区西五反田1-9-3 リバーライトビル B1F
  • 電話番号:03-6420-3734
  • 営業時間:18:00~24:00
  • 定休日:日曜日

予約困難で有名な京都の食堂おがわ

京都市下京区西木屋町にある『食堂おがわ』では、旬の海山の幸をふんだんに使った季節の日本料理が堪能できます。

カウンター席のみの小さな空間は完全予約制です。予約がとりにくい店としても知られているので、早めに電話をするようにしましょう。

ミシュラン掲載の河原町すぐのお店

食堂おがわは、割烹・小料理店として『ミシュランガイド』に掲載されています。阪急電鉄・河原町駅から徒歩5分という好立地にありますが、細い裏路地に位置しているため、通り過ぎないようにしましょう。

『食堂』という素朴な名前が付いているものの、洗練された外観からは、一目でワンランク上のお店であることが分かります。

カウンター13席のみなので、初めての人同士でもすぐに打ち解けられますよ。きびきびと魚をさばく店主の動きにも注目です。

すべてが美味しいと人気

食堂おがわでは、お造り・焼き物・揚げ物など、季節の海山の幸が思う存分堪能できます。店内の黒板には、その日のおすすめメニューが書かれているのでチェックしてみましょう。

鱧のお造りやぐじ焼き、鴨料理、うどのてっぱいは必ずいただきたいおすすめのメニューです。料理によく合う日本酒やワイン、ビールなどアルコール類も豊富です。

ラーメン店も展開

食堂おがわは、ラーメン店『river RAMEN』も展開しています。麺メニューはラーメンとつけ麺の二本立てで、それぞれ醤油ベース『こはく』と味噌ベースの『しろ』があります。

麺は平打ちの縮れ麺を使っており、濃厚なスープが麺にしっかりと絡みます。盛り付けのセンスの良さにも注目しましょう。ラーメンのおともには『唐揚げ』がおすすめです。

こちらは11時半から営業しているので、ランチタイムに足を運んでみてはいかがでしょうか。河原町駅より徒歩3分で、予約なしでも入ることができます。昼時は混みあうので早めに来店しましょう。

  • 店舗名:食堂おがわ
  • 住所:京都府京都市下京区西木屋町通四条下ル船頭町204
  • 電話番号:075-351-6833
  • 営業時間:17:00~23:30
  • 定休日:水曜日・月末の火曜日

 

  • 店舗名:river RAMEN
  • 住所:京都府京都市下京区船頭町225-3
  • 営業時間:11:30~15:00、18:00~23:00
  • 定休日:木曜日

本格ネパール料理で人気の食堂かりか

沖縄県南城市には、地元っ子がイチオシするネパール料理食堂があります。

客席は完全オープンエアなので、台風や大雨の日は休業となりますが、晴れた日は気持ち良く食事ができますよ。

沖縄 新原ビーチで海を満喫しながらの食事

『食堂かりか』があるのは、沖縄の素朴な風景が広がる『新原(みーばる)ビーチ』です。リゾート開発とは無縁の美しいエリアで、白い砂浜と透明度の高い海が心と体を癒してくれるでしょう。

美しい沖縄の風景を満喫しながら、ビーチサイドで本格ネパール料理を堪能しましょう。お店の建物で注文をし、ビーチに設置された席まで運んでもらうというスタイルです。

すべて手作りのカレーがイチオシ

食堂かりかで必ず注文したいのが、スパイスたっぷりの本格ネパールカレーです。完全無添加で、ソースはシェフが手作りしているそうです。カレーの種類は、海老・豆・チキン・ほうれん草・キーマなどがあります。

何を食べようか迷ったら、シェフのおすすめカレー2種が一度に味わえる『かりかスペシャル』を選んでみましょう。

腕の確かなネパール人シェフに会いに行こう

料理の腕を振るうのは、ネパール出身のシェフ、ジェシーさんです。沖縄の食材とネパールのスパイスを融合させた完成度の高い料理が揃います。

ジェシーさんの料理のファンは数多く、地元の人はもちろん、観光客にも人気があります。定番のカレーの他に、ネパール式餃子のモモやサモサ、エビマンチュリアンなどもおすすめですよ。

暑い日にぴったりの冷たいラッシーやオリオンビールなどのドリンクもあります。

  • 店舗名:食堂かりか
  • 住所:沖縄県南城市玉城字百名1360
  • 電話番号:098-988-8178‬
  • 営業時間:10:00~22:00
  • 定休日:火曜日の夜、大雨や台風の日
  • 公式サイト

ハワイでも食堂は人気

食堂というと、日本だけのものと思われがちですが、『ファストフードではない家庭的な料理をリーズナブルに楽しむお店』や『家族や友人で気軽に集えるお店』はハワイにも多くあり、さまざまな年代の人々が利用しています。

食堂ジャパニーズ

日本人観光客が多いハワイには、たくさんの日本料理店があります。中でも注目されているのが『食堂ジャパニーズ』です。

ここで味わえるのは『ハワイ発の日本食』で、日本の食堂にはない個性的なメニューが揃います。現地の人はもちろん、日本人観光客の来店も多く、新たな日本食の魅力が発見できると話題です。

食堂という名前ですが、どちらかというとカジュアルなダイニング風で、バースデーや記念日などに利用する人も多いそうですよ。肩ひじを張らずに、友人や家族と仲良く食事ができる場所という点は日本の食堂と共通していますね。

ジャパニーズレストラン&バー 食堂

こちらのお店では韓国料理・中華・フレンチなど各国のエッセンスをとりいれたオリジナル和食が基本です。メニューは60種類以上と豊富で、日本酒・ワイン・焼酎などのアルコール類も充実しています。

アイスを添えたハニートーストや、熱々の石鍋で提供されるサーモンイクラ飯はぜひ味わいたいイチオシのメニューです。

  • 店舗名:Shokudo Japanese Restaurant & Bar(食堂ジャパニーズ)
  • 住所:Ala Moana Pacific Center, 1585 Kapiolani Blvd Honolulu, HI 96814
  • 電話番号:+1 808-941-3701
  • 営業時間:日曜日〜木曜日11:30〜翌1:00 金曜日・土曜日11:30〜翌2:00
  • 定休日:サンクスギビングデー
  • 公式サイト

食堂車がテーマのトレインレストラン日本食堂

昔は寝台特急などに設置されていた『食堂車』ですが、現在は食堂車を連結する車両は観光列車以外、ほとんど見かけなくなってしまいました。

古きよき時代の『食堂車』をテーマにした『トレインレストランを日本食堂』を紹介します。列車好きにもおすすめですよ。

鉄道博物館に食堂車を再現

食堂車をテーマにしたトレインレストランがあるのは、さいたま市大宮区にある『鉄道博物館』です。

昔の食堂車を再現したクラシカルな内装がノスタルジックな空間を演出しています。窓際の席からは実際に走る列車を見ることができますよ。

寝台特急『北斗星』で実際に使用していた食器を使っているところにも注目しましょう。

食堂車の人気メニューが味わえる

こちらの『トレインレストラン日本食堂』では、かつての食堂車で人気のあった洋食メニューの復刻版が味わえます。

『ビーフシチュー』や『スペシャルハヤシライス』には食堂車の味をさらに進化させた特製デミグラスソースが使われています。

ちょっと贅沢したい日には『寝台特急の牛フィレステーキ』を注文してみましょう。ダントツの人気を誇るスパイスたっぷりの『食堂車のビーフカレー』も見逃せません。

博物館内では車内販売の駅弁も購入可能

博物館内にはトレインレストランの他に『駅弁屋』があり、車内販売と同じ駅弁を購入することができます。

鉄道博物館限定のお弁当『てっぱくランチBOX』や、新幹線のお弁当箱に人気のおかずを詰めた『新幹線E7系弁当』は大人でもワクワクした気持ちになるでしょう。

  • 店舗名:トレインレストラン日本食堂
  • 住所:埼玉県さいたま市大宮区大成町3-47 鉄道博物館内2階
  • 電話番号:048-662-0811
  • 営業時間:平日11:00~18:00 土日祝10:30~18:00
  • 定休日:火曜日(鉄道博物館に準ずる)
  • 公式サイト

食堂を舞台にした小説

食堂は人々が集うアットホームな場所です。街の食堂を舞台にした小説は多数あり、人とのふれあいや成長、そして美味しい料理がテーマになっていることが多いです。

食堂を舞台にしたおすすめの小説を3つ紹介します。ドラマ化されている作品もあるので、気になる方はチェックしてみて下さい。

鴨川食堂

『鴨川食堂』は、京都市生まれの小説家・柏井壽による2013年発表の小説で、16年にはNHKでテレビドラマ化されています。

鴨川食堂は、京都市の鴨川沿いにある小さな食堂で、客の思い出の料理をわずかな手がかりをもとに探し出し、再現する『食探偵』の親子が主人公です。

第1話は『鍋焼きうどん』、第2話は『ビーフシチュー』、第3話は『鯖寿司』と、毎回違った料理がテーマになっていて、それにまつわるヒューマンストーリーが展開されていきます。

さまざまな悩みを抱えた人々が鴨川食堂を訪れ、思い出の味を口にして『生きる勇気』や『喜び』を見つけていく姿が見どころです。

  • 商品名:鴨川食堂
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食堂かたつむり

『食堂かたつむり』は、作詞家・翻訳家・音楽制作ユニットFairlifeでもある小川糸によって書かれた小説で、11年にイタリアの文学賞『バンカレッラ賞料理部門賞』を受賞しています。

20~30代の読者の圧倒的な支持を受け、10年に富永まい監督、柴咲コウ主演により映画化されました。

ストーリーは、恋にやぶれ心因性失声症を患った主人公が、実家に戻り、1日1組だけをおもてなす『食堂かたつむり』を開くことからはじまります。

主人公が真剣に料理と向き合う姿と料理を食べた人の人生に小さな奇跡が起こる感動、そして主人公と母の関係性の変化が見どころです。

  • 商品名:食堂かたつむり
  • 価格:605円(税込)
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食堂のおばちゃん

東京生まれの小説家・山口恵以子の16年の作品です。

昼は定食屋、夜は居酒屋を営む『はじめ食堂』が舞台で、食堂のおばちゃんと客のほのぼのとしたやりとりが見どころです。

作者の山口恵以子は、丸の内新聞事業協同組合の社員食堂に勤務し、調理主任をしていた経歴を持ちます。

食堂で提供される料理の描写に長けており、読んでいると「お腹が空いてくる」といった読者の声もありますよ。著者によるレシピ付きである点も見逃せません。

  • 商品名:食堂のおばちゃん
  • 価格:648円(税込)
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食堂の特徴を知って食事をさらに楽しもう

チェーン系のレストランや食堂が増えている中、昔ながらの素朴な食堂や、小さいながらも食材や調理法にこだわる穴場の食堂が、各地にはまだまだ多く存在しています。

食堂にまつわる人情小説が多くあるように、食堂は人と人とを繋ぐ大切な場所であることも分かるでしょう。旅行の際に、その土地の郷土料理が食べられる地元の食堂に入ってみるのもおすすめです。

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