日本屈指の舞台芸能「狂言」。注目の狂言師を一挙紹介!

2019.07.13

狂言は、日本屈指の舞台芸能です。成立当時の奥ゆかしい言葉使いで紡がれる喜劇は、日本の粋な心と豊かな精神を同時に楽しむことができます。それらを演じる表現力を生かして、数々のメディアで活躍する狂言師は日本の生きる宝とも言えます。この記事では目覚ましい活躍をされている狂言師の方々についてご紹介していきます。

狂言とは

狂言は基本的に能とセットで上演されます。双方の内容は大きく異なり、能が主に歴史上の人物や神様をテーマにする「悲劇」であるのに対し、狂言は「庶民の日常で起こる面白い出来事」をテーマにする「喜劇」となっています。

狂言は、能と異なり歌や舞、能面などの要素はなく、人間同士の会話劇が中心です。そのため厳格な雰囲気ではなく、穏やかで笑いが巻き起こるコメディとして楽しむことができるのが特徴です。

和泉流の狂言師

和泉流は、狂言が能とともに、能楽として成立した室町時代に誕生したとされる流派です。しかし1つの流派と言っても芸風に一貫性があるわけではなく、家元それぞれに継承された独自の芸風が特徴となっています。

和泉流の狂言師は、狂言のみならず多くのメディア露出をされている方が多いのでご存知の方も多いことでしょう。ここでは和泉流に属する著名な狂言師をご紹介します。

野村萬斎

野村萬斎は、1970年の初舞台以降、狂言の他に俳優としても高い人気を集め続けている狂言師です。近年の映画主演などで、その名前を聞いたことのある方も多いでしょう。狂言にマッチしやすい独特の発声は、生で聞かなくてもその存在感を感じることができます。狂言師や俳優と活躍する傍ら、2020年の東京オリンピックの開会、閉会式の演出を任されるなどその活躍は国際的な舞台まで及んでいます。

和泉元彌

和泉元彌は、厳密には和泉流に属していない複雑な立場にある狂言師です。和泉流の宗家である和泉家に生を受け、父の19代目「和泉元秀」に師事して経験を積みましたが、25歳の時に父が急逝しその際に自身で20代目宗家を名乗りました。しかし流派の中ではこれが認められず、その後様々な問題がきっかけで能楽協会から退会処分を受けてしまいました。しかし現在では自身がプロモーターとなり、狂言師として活動する傍ら、俳優やプロレス出演など幅広く活躍されています。

大蔵流

大蔵流は能楽の源流から700年以上、直接継承が続いている狂言の流派です。その長い歴史からか、伝統を色濃く残した格式高い芸風が魅力となっています。

またそれらの芸風と相反する京都拠点の家元も存在しており、前述した和泉流同様に幅広い芸風を楽しむこともできる流派と言えます。ここからはそんな大蔵流の著名な狂言師を紹介していきます。

茂山千作

茂山千作は、関西を拠点とする茂山家に属する狂言師です。4歳の初舞台から戦争を乗り越え、現在に至るまで新しい狂言のイメージを築きあげるために活動を行なっています。欧州で大々的な興行を行うなど、歴史にとらわれない活動と芸風が話題となっています。また1989年には人間国宝認定を受けていることでも知られています。

山本東次郎

山本東次郎は、初代から数えて4代目にあたる東京を拠点とする狂言師です。戦後の能楽低迷期に日本中を回って狂言を広めた父「3代目山本東次郎」同様に、数多くの関連書籍を出版しながら、80代となった2019年現在でも精力的な活動を行なっています。2012年に狂言師として人間国宝に認定されたことでも有名です。

日本屈指の舞台芸能「狂言」の魅力に触れてみよう

今も昔も狂言師は、各流派で様々な形の伝統を築き上げています。伝統を継承しながら伝統に囚われずに各方面で活躍する狂言師の活躍に注目するとともに、日本屈指の舞台芸能である「狂言」の魅力に触れてみてはいかがでしょうか。

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