暑い夏は『水出し緑茶』を常備。便利なだけじゃない意外なメリットとは?

2019.07.12

水出し緑茶はお湯を使わずに水を使って入れた緑茶のことです。お湯で入れるよりも旨味が豊かで、カフェインが少ないのが特徴で、健康に気を使う人やカフェイン摂取量を気にする人に注目されています。水出し緑茶の概要や作り方を見ていきましょう。

お茶の入れ方の種類

一口にお茶と言っても、その入れ方はさまざまです。使うお湯の温度によって風味や成分が変化します。美味しいお茶を飲むためにも、まずはお茶の入れ方の種類について解説します。

高温で入れる

お茶(煎茶)は80℃くらいのお湯で入れるのが一般的です。茶葉に含まれるカテキンやカフェインなどの渋味や苦味成分は80℃以上でよく抽出され、お湯の温度が高ければ高いほど、渋味や苦味が強くなる傾向にあります。

健康効果の高いカテキンや覚醒効果の高いカフェインを効率よく摂取したい人や、渋めのお茶が好きな人は、熱いお湯でお茶を入れと良いでしょう。

ただし、茶葉を長時間熱湯につけておくと雑味成分が出てお茶の風味を損なうことがあるため、注意が必要です。

低温で入れる

逆に低温(60~70℃くらい)のお湯でお茶を入れると、カテキンやカフェインなどの成分はあまり抽出されず、代わりにテアニンなどのアミノ酸が多く抽出されます。

テアニンは甘味や旨味を感じる成分なので、高温のお湯で入れたお茶に比べ、低温のお湯で入れたお茶は渋味や苦味が抑えられ、甘味や旨味を強く感じることが特徴です。

特に高級茶として知られる玉露は、通常の茶葉よりも甘味・旨味成分を豊富に含んでいるため、50~60℃の低温のお湯を使って入れます。

お湯は湯呑みなどに移すと温度が10℃下がる性質があるので、これを利用すれば簡単に低温のお湯を作ることも可能です。

水で入れる

お湯を使わずに水を使ってお茶を入れる方法もあります。お湯よりも温度の低い水を使い、長時間かけて作る水出し緑茶は、渋味や苦味の成分がほとんど抽出されず、甘味や旨味の成分がじっくりと抽出されるのが特徴です。

また、緑茶に豊富に含まれるビタミンCは熱で壊れやすいという弱点がありますが、低温の水を使うことでビタミンCもしっかりと抽出することができます。

緑茶とカテキン・カフェインなどの栄養成分

さまざまな栄養成分が含まれている緑茶は、健康飲料としても注目されている飲み物です。緑茶に含まれる主な栄養成分や、入れ方によって抽出される栄養成分の違いについて解説します。

緑茶の種類と成分の違い

緑茶にはさまざまな成分が含まれていますが、種類によって含有量が異なります。ポリフェノールの一種であるカテキンの含有量は以下のとおりです。

  • 煎茶:12%
  • 番茶:10%
  • 玉露:9%
  • ほうじ茶:2%

カテキンの含有量は茶葉の成長によっても異なり、特に若い芽に多く含まれます。4~5月にかけて摘まれる一番茶は12~14%、6月に収穫される二番茶は14~15%と、他の茶葉よりも多くのカテキンを含んでいます。

また、お茶に含まれるカフェインは以下のとおりです(100mlあたり)。

  • 煎茶:20mg
  • 番茶:10mg
  • 玉露:160mg
  • ほうじ茶:20mg

玉露はカフェインを豊富に含んでいますが、低温で入れるためあまり抽出されることがありません。緑茶のカフェインはテアニンと結びついて緩やかに作用するため、それほど神経質になる必要はないとされています。

お湯だしと水出しの成分の違い

緑茶は使うお湯の温度によって成分が異なることについてはすでに述べました。

高温のお湯を使えば、カテキンやカフェインが多く抽出され渋味や苦味の強い味わいに、低温のお湯を使えばテアニンなどのアミノ酸が多く抽出され甘味や旨味が増します。

水を使って入れると、カフェインがほとんど抽出されなくなる一方で、テアニンを中心にアミノ酸が多く抽出されるだけでなく、ビタミンCも多く抽出することが可能です。

お茶の苦味やカフェインが気になる人や、寝る前にお茶を飲みたいという人にとって、水出し緑茶は強い味方になると言えるでしょう。

ペットボトルとの違いは

コンビニなどに行くとさまざまな種類の緑茶がペットボトルで販売されていますが、これらペットボトルのお茶は、お湯で入れたお茶とは成分が異なるのでしょうか?

ペットボトルの緑茶はお湯で入れたお茶に比べると、カテキンの量は20%ほどと少なく、またお茶の持つ豊かな香りも弱いものがほとんどです。

ビタミンCに関してはペットボトルの方が多いですが、これは酸化防止のために添加されたものであることに注意しましょう。

のどが渇いたときにゴクゴクと飲めるペットボトルのお茶は便利ですが、お茶本来の栄養成分を摂りたいのであれば、お湯を使って入れる方が良さそうです。

水出し緑茶について知ろう

お湯を使わずに水を使って入れる緑茶が水出し緑茶です。お湯で入れたお茶とは異なる特徴を持つ水出し緑茶について解説します。

水出し緑茶と普通の緑茶の違いは?

水出し緑茶はお湯で入れた緑茶よりも甘味や旨味が強く、茶葉のまろやかな風味を感じることができるお茶です。

水で入れることによりカフェインの抽出量も抑えられるため、カフェインの気になる子どもや年配の方、妊娠中の女性の飲み物としても適していると言えるでしょう。

また、水出し緑茶はお湯で入れた緑茶に比べ、マクロファージを活性化するエピガロカテキン(カテキンの一種)が多く抽出されます。免疫細胞であるマクロファージが活性化することにより、風邪などのウイルス性疾患の予防に役立つでしょう。

味のポイントは水の種類

水出し緑茶をおいしく入れるためには、使う水に注意する必要があります。

緑茶を入れるにはミネラル分の少ない軟水が最適です。ミネラル分の多い硬水を使うとお茶本来の風味が変化してしまう可能性があるため注意しましょう。日本で採水したミネラルウォーターには軟水が多いので、お茶を入れるのに適しています。

また、日本の水道水も軟水なので、お茶を入れるのに使用しても問題はありません。ただし、消毒のためにカルキが含まれているため、浄水器を使うか、一度煮沸して冷ましたものを使うとカルキ臭の気にならないお茶を作ることができます。

適切な時間がポイント

水出し緑茶を作るにはお茶の成分を引き出す時間にも気をつけます。

基本的には3~6時間かけてじっくりと旨味成分を引き出すことで、おいしい水出し緑茶を作ることが可能です。

寝る前に作っておき、一晩冷蔵庫に入れておけば、翌朝にはよく冷えた水出し緑茶を楽しむことができます。

なお、作った水出し緑茶はその日のうちに飲み切るようにしましょう。

水出しの方法

水出し緑茶は茶葉と水があれば簡単に作ることができます。よりおいしく作るための具体的な方法について解説します。

ポットやサーバーで作る

冷水用のポットやサーバーを使えば、一度にたくさんの水出し緑茶を作ることができます。

まず、お茶パックに緑茶を入れます。茶葉の量は水1リットルに対して10~15gが適量です。水出し専用のティーバッグもありますが、通常の茶葉を使っても特に問題はありません。

お茶パックをポットに入れ、水(ミネラルウォーターなどの軟水)を注ぎます。あとは冷蔵庫に3~6時間ほど入れておけば完成です。

味が薄いと感じたらお茶パックをかき混ぜたり、ポットを軽く振るとお茶の成分が良く出ます。

急須で作る

そんなにたくさんの水出し緑茶は必要ない、あるいはちょっと高級な茶葉を使って水出し緑茶を作りたいときには、急須を使うのがおすすめです。

特に高級茶葉にはテアニンが豊富に含まれているので、水出しでじっくりと作ることでより旨味を感じることができます。

たっぷり目の茶葉を急須に入れ、水と氷を入れます。氷を使うのは、急冷することによって旨味成分が良く抽出されるためです。後は一晩冷蔵庫に置いておけば、翌朝には水出し緑茶が出来上がっています。

水出しで緑茶を飲んでみよう

水出し緑茶はお湯で入れたお茶よりも甘味や旨味が強く、カフェインが少ない飲み物です。カフェインが気になる人の飲み物として、あるいは暑い時期の水分補給として水出し緑茶を飲んでみてはいかがでしょうか?

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