意外と知らない泡盛の飲み方。地元沖縄で定番の飲み方やアレンジを紹介

2019.07.11

泡盛が持つ大きな魅力の一つとして、幅広いアレンジを加えた飲み方で楽しめることが挙げられます。ポピュラーな飲み方から本場沖縄で流行の変わった飲み方まで、泡盛をより美味しく楽しめるさまざまな飲み方を紹介します。

泡盛の基本を押さえよう

泡盛とはどのようなものなのか、特徴と由来について解説します。

泡盛の特徴

泡盛は沖縄県で製造される、米を原料とした天然蒸留酒です。本格焼酎と同じ『単式蒸留焼酎』に分類されますが、一般的な米焼酎がジャポニカ米を原料として使用するのに対し、泡盛はタイ米を原料として使用します。

他にも、独特の黒麹菌を使用し、全麹仕込みを採用し、蒸留の際は単式蒸留機を使うなどの特徴があります。

原料や製造方法が焼酎をはじめとした他のお酒と異なるため、泡盛独自の香りや風味を生み出し、ひとつのジャンルとして広く親しまれているお酒です。

長期間熟成させ古酒として楽しめるのも、泡盛の持つ魅力の一つといえるでしょう。泡盛は寝かせることでよりまろやかな風味となり、様々な種類の香りに変化します。

熟成期間が長いほど、古酒泡盛として高く評価され、数十年物の泡盛も存在します。

泡盛の由来

泡盛が歴史上初めて登場するのは17世紀で、琉球王国が幕府へ献上品を納める際の目録に記載されていることが確認されています。

『泡盛』という名前の由来は現在もはっきりと分かっていません。当時の泡盛は粟を原料としていたことから『粟盛り』と呼ばれていたという説や、製造工程における蒸留の際に泡が盛り上がる様子から付けられたという説があります。

また、酒の良し悪しを見極めるために、昔からアジア諸国では泡を盛る習慣があったという説や、古代インドのサンスクリット語で酒のことを『アワムリ』と呼んでいたことから付けられたという説など、名前の由来に関しては諸説あるのが現状です。

泡盛の定番な飲み方

泡盛はアルコール度数が平均約30度と高く、飲みにくいイメージを持たれがちです。しかし、本場沖縄でも薄めて飲む水割りが主流であり、いろいろな飲み方で楽しめることこそ泡盛の大きな魅力ともいえます。

ストレート

泡盛本来の芳醇な香りと深いコクを味わいたいなら『ストレート』で飲みましょう。独特の香りや甘み、コクやキレをじっくりと感じながら、泡盛の味わいをダイレクトに楽しめます。

長期間熟成させた泡盛古酒を飲む場合もストレートがおすすめです。泡盛は、3年以上寝かせ古酒にすることで、まろやかさが増すと共に甘い香りが出るようになります。

古酒で味わうことこそ泡盛の醍醐味ともいえ、ストレートで飲むことで古酒としての味わいがより鮮明に楽しめるでしょう。

泡盛をストレートで飲む際は、沖縄の伝統的な酒器『カラカラ』を使うと、より雰囲気を出せます。注ぎ口の先端が斜めにカットされたカラカラなら、おちょこに注ぎやすくなり便利です。

オン・ザ・ロック

暑い夏場の時期は、ひんやりとしたのど越しが得られる『オン・ザ・ロック』がおすすめです。オン・ザ・ロックでも泡盛自体はストレートで飲めるため、本来の香りや味わいを損なわない状態で堪能できます。

オン・ザ・ロックで飲む場合は、ロックグラスを使えば柔らかな飲み口を感じやすくなります。使う氷は、一般の製氷機で作ったものは溶けやすいため、市販のロックアイスを使いましょう。

また、大きめの氷を使えば、氷の溶け方がゆっくりなため、徐々に変化していく泡盛の味わいを楽しめます。

マドラーでかき回す際は、混ぜすぎると氷が溶けやすくなるため、ゆっくりとかき回しましょう。

水割りやお湯割り

『水割り』は、沖縄で最もポピュラーな泡盛の飲み方です。アルコール度数が下がり、すっきりと飲みやすくなります。ゴクゴク飲めるため、食中酒として最適です。

使用するグラスは、まっすぐな円柱の形をしたものを選びましょう。アルコールは水よりも重いため、泡盛を先に入れるとムラが生じやすくなります。最初に水を入れ、後から泡盛を注ぐことで、全体が均一に混ざります。

25度の泡盛なら『泡盛5:水5』、30度なら『泡盛4:水6』、40度以上なら『泡盛3:水7』の割合を目安に、好みに合わせて割り水の分量を調整しましょう。

冬の寒い時期は『お湯割り』もおすすめの飲み方です。泡盛独特の香りが湯気と共に漂います。お湯が熱すぎると香りが飛んでしまうため、70℃前後のお湯を注ぎましょう。

その他のアレンジした割り方

泡盛は、水割りやお湯割り以外にも様々な割り方で楽しめます。初心者でも飲みやすいおすすめの割り方を紹介します。

ソーダ割り

水割りの水を炭酸水に代えたものが『ソーダ割り』です。炭酸の効果により、爽快でライトな飲み口が楽しめます。最近では、初めからソーダ水で薄めた泡盛も市場に出回るなど、ソーダ割りは人気の飲み方として広まっています。

ソーダ割りを作る際は、最初に泡盛を入れ、その後ソーダを注ぎましょう。先にソーダを入れてしまうと、後から注ぐ泡盛の衝撃により炭酸が抜けやすくなります。

かき混ぜる際も、ソーダの炭酸が抜けないよう、マドラーで控えめに混ぜましょう。氷を入れる場合は泡盛の前に氷を入れ、その後、注いだ泡盛となじむようにかき混ぜれば、氷に隙間ができるため追加で氷を入れやすくなります。

お茶割り

緑茶・紅茶・ほうじ茶など、泡盛を好みのお茶で割ると、『お茶割り』として楽しめます。さっぱりとした飲み口が得られ、油っこい肉料理などと相性よく味わえます。

ゴーヤー茶やジャスミン茶、ウコン茶など、沖縄でよく飲まれているお茶も、泡盛と合わせるために現地でよく使われているお茶です。

沖縄では、ジャスミン茶はさんぴん茶、ウコン茶はうっちん茶と呼ばれ親しまれています。特にウコン茶割りは、「ウコン茶で泡盛を割れば酔わない」といわれ、定番のお茶割りとして知られています。

コーラ割り

沖縄県では、泡盛マイスター協会と大手飲料メーカーが提携し、泡盛をコーラなどの炭酸商品で割る『しまボール』の普及が進められています。

若年層のアルコール離れが進む現状を意識し、泡盛を飲む楽しさやファッション性を演出しようというこの動きは、ポスターやイベントなどを通し着実に広まっています。

コーラは、ラムコーク・メキシコーク・コークハイなどがあるように、お酒と相性の良いドリンクです。炭酸によるのど越しのよさに加え、甘さもプラスされるため、『コーラ割り』は泡盛が苦手な人にもおすすめできる飲み方といえるでしょう。

女性におすすめのカクテル

女性は血液中のアルコール濃度が高くなりやすいため、アルコール度数の高い泡盛を飲む場合は、度数が低く飲みやすいカクテルにするのがおすすめです。

オレンジジュースを使ったカクテル

泡盛は原料であるタイ米の甘みが感じられるため、甘いカクテルと相性が良いのが特徴です。オレンジジュースと泡盛を混ぜ合わせれば、甘さに柑橘系のほどよい酸味も加わり、より飲みやすいカクテルになります。

泡盛とオレンジジュースを『1:2』の割合で混ぜ、シロップを適量加えれば、女性でも飲みやすいオレンジジュースのカクテル『サンライズ』が作れます。

泡盛の風味が均一に広がるよう、最初にオレンジジュースを入れ、後から泡盛を注ぐようにしましょう。

お好みで氷をいれたり、オレンジを加えたりすると、一層おいしく飲めます。泡盛のアルコールがきついようなら、オレンジジュースの割合が増えるように分量を調整しましょう。

トニックウォーターを使ったカクテル

トニックウォーターはイギリス発祥の清涼飲料水で、炭酸水やサイダーに柑橘類の皮から抽出されたエキスや糖分を加えたものです。炭酸水ベースなら無糖、サイダーがベースなら加糖のトニックウォーターになります。

トニックウォーターはそのまま飲むことも可能ですが、カクテルの材料としてもよく使われる飲料水です。ワインやリキュールと混ぜて飲まれることが多いトニックウォーターですが、泡盛を使ったカクテルにもよく合います。

トニックウォーターを使ったカクテルを作るには、ソーダ割りを作る要領でそれぞれを混ぜ合わせれば、美味しいカクテルができます。

カットしたライムなどを添えることで、より爽快感が増したカクテルを楽しめるでしょう。

グァバなど県産品を使ったカクテル

沖縄には、プロのバーテンダーが作り上げた『琉美』といわれるカクテルがあります。

県内で開催された泡盛カクテル大会でグランプリを獲得したこともある『琉美』は、泡盛にシークワーサーやグァバジュースを合わせた、沖縄色あふれるカクテルです。

県産品を使った泡盛カクテルは、自宅でも作れます。泡盛40ml、カシスリキュール10ml、シークワーサー10ml、グァバジュース適量をそれぞれ混ぜ合わせれば、『琉美』の味わいを再現した泡盛カクテルのできあがりです。

本来の作り方は、泡盛・カシスリキュール・シークワーサーをシェイカーで振り、最後にグァバジュースを注いで作ります。

シェイカーがない場合でも、全てをグラスに入れてかき混ぜれば美味しいカクテルが作れます。

地元ではコーヒー割りも人気

沖縄では、泡盛とコーヒーを混ぜる飲み方が、ポピュラーな飲み方として楽しまれています。

泡盛コーヒーやコーヒー割り

泡盛をコーヒーで割る飲み方が広まるきっかけとなったのが、泡盛の生産で有名な『久米仙酒造』が2008年にリリースした『泡盛コーヒー』です。発売後、瞬く間に大ヒット商品となり、泡盛とコーヒーの相性の良さが県下全域に広がることになります。

今では泡盛とコーヒーの組み合わせが日常的に楽しまれており、居酒屋などで泡盛・氷・コーヒーがセットで用意されることも珍しくありません。

泡盛のコーヒー割りには、基本的にブラックコーヒーが使われます。コーヒーの苦味と泡盛の芳醇な香りを同時に楽しめるうえに、両方が混ざることですっきりとした飲み口になり、泡盛が苦手な人でも飲みやすくなるのが特徴です。

コーヒー割りの作り方

泡盛のコーヒー割りは、泡盛のアルコール度数が30度の場合、1:1で割るのがスタンダードな作り方です。この場合、割った後のアルコール度数は15度程度になります。

地元ではブラックコーヒーで割るのが普通ですが、お好みでガムシロップやミルクを足すと、カルアミルクのような味わいも楽しめます。

自分に合った飲み方で楽しもう

泡盛はいろいろな飲み方で楽しめることが大きな魅力の一つです。ストレートやロックで本来の味をゆっくりと堪能する他にも、様々な飲み物で割ることでさまざまな飲み方が味わえます。

泡盛が苦手な人や女性でも飲みやすいカクテルにしたり、地元で人気のコーヒー割りにしたりと、アレンジを加えて泡盛を楽しみましょう。

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