新世界ワインと旧世界ワインとは?知っておきたいワインの種類と基礎知識

2019.07.10

ワインの基本的な種類とそれぞれの魅力を知り、自分好みのワインを見つけましょう。新世界ワインと旧世界ワインの違いや、ブルゴーニュとボルドーの違いも覚えておくと、ワイン選びがより楽しくなります。都内にある人気のワインショップも要チェックです。

ワインの基本的な種類は?

ワインを種類別に分けると、『赤ワイン』や『白ワイン』といったように『色』で区別する人が多いですが、醸造方法や原材料から見ると4種類に大別できます。

スティルワイン

醸造方法で分類する場合、『非発泡性のワイン』を総称して『スティルワイン』とよびます。

英語の『スティル』には『静かな・動きがない』という意味があり、まさしく非発泡性ワインの見たままを表しているといえるでしょう。

スティルワインは、発酵時に発生する炭酸ガスを完全に消失させるのが特徴です。20℃の環境下で日本では0.5気圧未満、欧州では1.0気圧未満のワインと定義されています。

そのほか、3つタイプのワインがある

スティルワインのほかには、以下のタイプのワインがあります。

  • スパークリングワイン
  • フォーティファイドワイン
  • フレーヴァードワイン

非発泡性のスティルワインに対し、発泡性のある炭酸ガスを密閉したのが『スパークリングワイン』です。

『フォーティファイドワイン』は別名『酒精強化ワイン』とも呼ばれ、醸造過程でブランデーなどを添加し、アルコール度数を高めたものを指します。

シェリー・ポートワイン・マデイラ・マルサラは、『4大酒精強化ワイン』として有名です。

そして『フレーヴァードワイン』は、ワインにハーブやスパイス、蒸留酒などを加えたものを指します。

白ワインをベースにニガヨモギなどの香草やスパイスを配合した『ベルモット』や、赤ワインに柑橘類の果汁やスライスを加えた『サングリア』などが代表的です。

スティルワインの種類は3つ

多くの人になじみ深い『スティルワイン』は、主に『白ワイン』『赤ワイン』『ロゼ』の3種類があります。同じ醸造方法でも、味わいや香りが大きく異なる点に注目しましょう。

白ワイン

『白ワイン』は、色の薄い『白ブドウ』が原料で、皮や種を取り除いた果汁のみを使用します。渋みが少なく、フルーティーな味と香りが口の中に広がるのが特徴でしょう。

白ワインは味のバリエーションが幅広く、甘口から辛口までさまざまなものがあります。10℃前後に冷やして飲むのが一般的で、特に辛口の白ワインは魚料理との相性が抜群です。

赤ワイン

種や皮を取り除く白ワインに対し、『赤ワイン』は果皮や種子を含んだ果実を丸ごと用いるのが特徴です。

赤ワインの濃厚な色味は、ぶどうの色素(アントシアニン)によるもので、若いワインは濃い赤紫ですが、古くなるにつれ濃いレンガ色に変化していきます。

赤ワインを口にすると独特の渋みや酸味を感じませんか?これは、種子に含まれる『タンニン』という成分に由来しています。

重厚感のある味わいや芳醇な香りは、淡泊で繊細な魚料理よりも、旨みの強い肉料理によくマッチするでしょう。

ロゼ

ロゼは、淡く美しいピンク色で名前もフランス語の『バラ色』に由来します。白ワインや赤ワインよりもリーズナブルなものが多く、フランスでは『夏の定番』です。

製造方法にはいくつかの種類がありますが、赤ワインと同手順で発酵させる『マセレーション法』が主流です。発酵後、果汁がほどよく着色した時点で果皮を除去し、最後に果汁のみを低温発酵させます。

ロゼのすっきりとした甘さと程よい酸味は、ワイン初心者にもぴったりでしょう。赤ワインのコクと白ワインのフルーティーさを足して割ったような、上品な味わいがあります。

赤ワイン・白ワインの主なぶどう品種と製造方法

赤ワインと白ワインは使用するぶどうの品種はもちろん、製造方法にも違いがあります。ワインになるまでのプロセスやぶどうの品種を知ると、自分好みのワインが探しやすくなるかもしれません。

赤ワインの主なぶどうの品種

赤ワインに使われるぶどうは、『黒ぶどう』と呼ばれる皮が黒い品種です。製造プロセスで果皮の色素成分が抽出されるため、美しい赤紫色が生まれます。

赤ワインの原料となる代表的なぶどうの品種は以下のとおりです。

  • カベルネ・ソーヴィニヨン
  • メルロー
  • ピノ・ノワール
  • テンプラニーリョ
  • マスカット・ベーリーA
  • シラー
  • サンジョベーゼ
  • ネッビオーロ
  • テンプラニーリョ
  • ガルナッチャ
  • ジンファンデル
  • ツヴァイゲルト
  • マルベック

産地は、フランス・イタリア・ドイツ・オーストリア・スペインなどのヨーロッパのほか、チリ・アルゼンチンなどの南米諸国が多い傾向があります。

白ワインの主なぶどうの品種

白ワインに使用されるぶどうは主に『白ぶどう』と呼ばれるものです。皮は緑やピンクがかった色で、果皮には黒ぶどうのような濃い色素が含まれていません。

白ワインで有名なぶどうの品種といえば、『シャルドネ』でしょう。ほかには以下のような品種があります。

  • シャルドネ
  • ソーヴィニヨン・ブラン
  • リースリング
  • 甲州
  • マカベオ
  • シュナン・ブラン
  • ピノ・グリ
  • マスカット・オブ・アレキサンドリア
  • トレッビアーノ
  • アイレン
  • セミヨン
  • ピノ・ブラン

製造方法に違いはある?

赤ワインも白ワインも『発酵』と、果皮や種子を取り除く『圧搾』という製造プロセスを経て造られますが、両者の大きな違いは、『いつ圧搾をするのか』という点です。

  • 赤ワイン:発酵→圧搾→マロラクティック発酵
  • 白ワイン:圧搾→マロラクティック発酵

赤ワインは果皮や種子を含んだ果肉を丸ごと破砕し、発酵槽に入れて発酵させます。発酵が進むにつれ、果皮や種子などの固形物は二酸化炭素に押し上げられるので、圧搾してこれらを取り除きます。

そして、乳酸菌の力でリンゴ酸を乳酸に変える『乳酸発酵(マロラクティック発酵)』をします。

一方、白ワインは発酵の前に圧搾するのが特徴です。果皮と種を取り除いた『果汁のみ』を発酵させるので、渋みが少なくなります。

ワイン生産国は新世界と旧世界に大きく分けられる

ワインの歴史は非常に古く、世界中のさまざまな国で生産されてきました。同じぶどうの品種でも、産地が変われば味わいや風味が大きく変わるのはご存じでしょう。

ワインの生産国は『新世界』と『旧世界』に大別され、それぞれに特徴があります。

新世界の代表的な産地と特徴

『新世界』(ニューワールド)はワイン生産の歴史が比較的新しい国々、ワインの生産地としてあまり知られていない新興国を指します。代表的な産地はアメリカ・日本・チリ・オーストラリアです。

新世界のワインといっても産地ごとに特徴があるので、一括りにはできませんが、旧世界ワインに比べてコストパフォーマンスが高いのが共通点でしょう。

旧世界のように昔からの確立された伝統的な製法がないため、消費者の嗜好や時代に合った魅力的なワインができるともいえます。

また、新世界のワインはラベルにぶどう品種を記載することが多く、産地が把握しやすいのがメリットです。

旧世界の代表的な産地と特徴

『旧世界』は、新世界と相対し、ワインの歴史が古い国々を指します。主に地中海やヨーロッパ沿岸諸国で、フランス・イタリア・ドイツ・スペインが代表格です。

旧世界では、土壌・ぶどうの品種・育て方・醸造法など、古くから伝わる伝統的な方法を一貫して守り続けています。

そのため、他の地域にはないその土地独特の『クラシカルなワイン』が確立されているといえるでしょう。新世界とは違い、ワインのラベルにはぶどうの品種を記載していないことがほとんどです。

ボルドーとブルゴーニュの違いをさらに詳しく

世界的に有名なワインの産地といえば『ボルドー』と『ブルゴーニュ』でしょう。同じフランスでありながら、ワインの味や見た目には数々の相違点があります。

まず『ワインの製造』については、ボルドーはさまざまな品種のぶどうをブレンドして味わいを出しますが、ブルゴーニュは単一品種でワインを造るのが特徴です。

重厚さと渋みが特徴のボルドー(赤)に対し、ブルゴーニュはソフトな酸味と上品な味わいで、色合いにも淡さや透明感があります。

瓶の形状はボルドーが『いかり肩』、ブルゴーニュは『なで肩』なので、お店でもすぐに見分けがつくでしょう。

自分好みのスティルワインを見つけよう

ワインの味わいは、ぶどうが育つ土壌や製造方法に左右されます。ワインショップを訪れたら、ぜひさまざまな種類のワインをテイスティングし、自分好みの1本を見つけましょう。

新世界ワインと旧世界ワインの飲み比べをしてみるのもおすすめです。

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