世界4大スパイスとは?香辛料の使い方を知って料理上手になろう

2019.07.09

料理に使われるイメージがある香辛料ですが、その種類は数多く、それぞれの品種ごとに特徴や魅力も異なります。香辛料を上手に使うにはどのようなポイントを押さえる必要があるのでしょうか?特徴や具体的な種類、使い方などについて紹介します。

知っておきたい香辛料の基本

カレーなどの料理には欠かせない香辛料ですが、一言で香辛料と言っても中にはさまざまな種類があります。そもそも、香辛料とはどのようなものなのでしょうか?まずは、香辛料に関する基本的な知識と役割についてまとめていきます。

香辛料とは何?

香辛料とは、スパイスと呼ばれるものと同義で、料理に適した香りや辛味を付け加えるためのものを指します。

香辛料の元になっているのは、植物の種子や花蕾、葉や樹脂、根茎を乾燥させたもので、具体的なものを例に挙げると、唐辛子やショウガ、シナモンやカルダモンなどです。

種類は非常に多く、世界中でさまざまな香辛料が使用されていますが、元々は、祭事の供物の香りや旨味、保存を考えた時の防腐性を高める役割で使用されていたとも言われています。

香辛料の役割

香辛料の役割は非常に幅広いです。先ほど紹介したように、起源は祭事の際に備えられる供物の香りつけのためなどに使用されていました。

現在も香りをつけるために使用されるケースが一般的で、料理や飲料、加工食品などに香りや風味を足す際に使用されます。このような使用方法に加えて、防腐や防カビのために使用されることもあり、民間薬として使用される場合もあるのです。

歴史的には、古代オリエント時代から愛用されていて、当時は香辛料の多くが東洋で生産されていたため値段も高く、膨大な利潤を生む交易品として貨幣の代用にもなったという背景があります。

香辛料はハーブとスパイスに大別される

香辛料の歴史は古く、長きに渡り人類に親しまれてきたものではありますが、実は、依然として世界的に具体的な定義付けがされていないというのが現状です。

そのような背景がありながらも、全日本スパイス協会では、自主基準として香辛料をハーブとスパイスの2種類に大きく分けて定義しています。

この定義によると、スパイスとは、植物の中でも茎と葉、そして花を除いた部分を利用した香辛料の総称と定めていて、ニンニクやショウガ、ゴマなどがスパイスに該当するとしています。

それに比べてハーブは、植物の中でも茎・葉・花を利用した香辛料を指していて、具体的なものにクレソンやコリアンダー、パセリやバジルなどが挙げられています。

全日本スパイス協会

香辛料の海外の発展とは

先ほど簡単に触れたように、香辛料は以前、東洋でしか生産できないものとして世界的にも貴重な品でした。では、そんな香辛料が海外に発展するきっかけとなったのは、どのような出来事からでしょうか?

海外における香辛料の歴史や、中国の代表的なスパイスについてまとめていきますので、合わせてチェックしていきましょう。

海外における歴史

日本と同じく、ヨーロッパの国々では、コショウやシナモンなどの香辛料を生産することができませんでした。しかし、冷蔵施設が発明されていなかった時代、香辛料の抗菌作用は食材を保存する上で非常に重要視されました。

結果的に、東洋から貿易で手に入れる香辛料の値段は高騰し、量にも限りがあったため、香辛料を求めた戦争が勃発します。宗教戦争や十字軍の遠征も、香辛料を獲得する目的が含まれていたとされていたようです。

1600年初頭になると、イギリスに東インド会社が設立されたことにより、ヨーロッパでも香辛料が一般的になります。

さらに、オランダにも東インド会社が設立されたことにより、イギリス-オランダ間で香辛料の価格競争が起こり、香辛料の価格は低下し始めました。

中国の五香粉は代表的なスパイス

世界に100種類以上存在していると言われている香辛料ですが、中でも、中国の五香粉は代表的なスパイスとして知られています。

五香粉とは、その名の通り5種類、あるいは5種類以上のスパイスをブレンドして作られた中国を代表するスパイスで、中華風の香りと風味が特徴的です。

材料には、シナモン・クローブ(丁子)・マンダリン(陳皮)・スターアニス(八角)・山椒が使用されていて、それぞれの割合をシナモン:クローブ:マンダリン:スターアニス:山椒=1:0.5:2:2:1に調合するのが一般的です。

香辛料の国内の発展とは

海外における香辛料の発展についてまとめてきましたが、日本国内にはどのように広がって行ったのでしょうか?

香辛料は日本でも古くから使用されていましたが、その種類には限りがありました。海外における発展の次は、日本国内に香辛料が浸透していった背景に迫っていきましょう。

日本における歴史

日本における香辛料に関する最古の記録は、国内では最も古い歴史書として知られる『古事記』に記載されています。

この書物には『はじかみ』という名の香辛料が記載されていて、現在のショウガや山椒に当たるものが使用されていたと言われています。

その後、中国との交流が盛んになるにつれ、日本では栽培されていなかったクローブやシナモン、唐辛子などのスパイスが広まって行ったとされています。

ヨーロッパの肉食文化に比べ、日本では麹などを使用した発酵食品が一般的に食べられていたため、海外のような保存料としての役割ではなく、素材の味を引き立てる薬味として香辛料が使用されていました。

七味唐辛子は日本の薬味として人気

現在、料理を作る場面でもよく使用されている『七味唐辛子』は、日本で生まれた薬味として世界的にも人気を集めています。

七味唐辛子は、1630年頃、江戸時代前期に完成したとされていて、醤油との相性が良いことからも日本独特の薬味であると言って良いでしょう。

この薬味には、ゴマ・青海苔・レッドペッパー・山椒・マンダリン・ヘンプ(麻の実)・芥子(けし)が調合されています。

胃腸の働きを活性化させるレッドペッパーや、食物繊維が豊富に含まれているマンダリンなど、一度にさまざまな栄養素を取り入れることができる薬味として親しまれているのです。

スパイスの特徴を知ろう

数多くの種類が存在するスパイスですが、実際に使おうとしても何をどのように選べば良いのか難しいと思う人もいるのではないでしょうか。上手に使うためには、まずはスパイスの特徴を知ることが大切です。

スパイスの使い方や世界を代表する種類についてまとめていくので、上手に活用するための参考にしてみましょう。

スパイスは主に3種類の使い方がある

スパイスには、大きく分けて3種類の使い方があると考えられます。それが『香りを出すため』『辛味を増すため』『色付けするため』の3種類です。

一つ目の香りを出すために使用するスパイスには、クミンやローリエ、シナモンなどが代表的なものとして挙げられます。

二つ目の辛味を増すスパイスには、唐辛子やマスタード、コショウがあり、三つ目の色付けするためのものには、ターメリックやサフランなどが一般的に知られています。

この三つの使用用途を理解していれば、数多くあるスパイスの中でも選択の幅を限定することができ、それぞれの使用方法に合った使い方を実践できるのではないでしょうか。

世界の4大スパイス

スパイスの中には、『世界4大スパイス』と呼ばれているものがあります。それが『コショウ・ナツメグ・クローブ・シナモン』です。

中でも、私たちの生活に馴染みがあるコショウは、紀元前500年の古代ギリシャで使用されていたという記録が残っています。

ナツメグとクローブはインドのモルッカ諸島が原産国で、これらはマゼランによりヨーロッパに持ち込まれ、非常に高価な品として取引されました。

スイーツの香り付けにも使われるシナモンは、古代エジプト時代にミイラを作る際の防腐効果を高めるものとして使われていたという歴史があります。

ハーブの特徴を知ろう

スパイスの特徴や使い方についてみてきましたが、スパイスと同様によく使用されるハーブについても見ていきましょう。

ハーブにも、スパイス同様さまざまな種類があります。それぞれの種類ごとに魅力や特徴が異なるので、具体的な品種と合わせてチェックしていきましょう。

ハーブが持つ主な効能

ハーブという名称は、ヨーロッパで古くから使われてきたものですが、アフリカやアジア地域でも紀元前から使用されていたという記録があります。

特徴は、香辛料として使える特有の香りと、薬用もできる体に嬉しい効能があるという点です。ハーブの主な効能には、下記のようなものがあります。

  • 鎮静作用
  • 抗酸化作用
  • 免疫の活性化
  • 消化促進

食材との相性がバッチリな消化促進作用に加え、香りを嗅ぐだけで気持ちを落ち着かせる鎮静作用などは、日常の生活でも使用したい魅力的な効能です。

イタリア料理と言えばこれ!バジル

ハーブの中でも知名度が高く、特にイタリア料理に欠かせない香辛料として使用されているのが『バジル』です。

バジルはシソ科の植物で、抗酸化作用の高いβカロチンやビタミンEを豊富に含み、アンチエイジング効果が期待できる薬草として知られています。

バジルの中にも約150種類あると言われていて、トマトとの相性がよく消化促進作用があることから、イタリア料理にはしばしば料理に使用されています。

タイ料理に欠かせない パクチー

タイ料理に欠かせない香草として知られているのが『パクチー』です。別名、コリアンダーとも呼ばれるこの薬草は、独特の香りと風味から好き嫌いが分かれやすいハーブとしても知られています。

しかし、パクチー独特の香りには消化促進作用があると言われていて、ほかにも二日酔いの防止や頭痛を緩和する効能があるとも言われています。

香辛料は食べ過ぎに注意しよう

香辛料に関して、特徴や具体的な品種などについて紹介してきましたが、料理に使用する際には注意しておきたい点もあります。それが『食べ過ぎ』です。

人間の体にとって良い効果をもたらしてくれるものが多い香辛料ですが、過度な摂取は逆効果になってしまうケースがあります。食べ過ぎで起こる症状や注意したい品種について知っておくと良いでしょう。

香辛料の食べ過ぎは下痢の原因に

香辛料の食べ過ぎにより起こる症状でもっとも多いのが『下痢』です。香辛料は、少量での香りや味がつく刺激の強い調味料です。そのため、大量に摂取すると胃腸が過激に刺激されてしまい、下痢を引き起こすというわけです。

香辛料は舌の感覚を麻痺させてしまうこともあるため、それが原因で必要以上に摂取してしまうということもあります。

また、辛いものを食べると、辛さを和らげるために水分を飲み過ぎてしまうことも原因の一つとして挙げられます。

食べ過ぎに注意したい香辛料

香辛料の中には、胃腸に刺激を与えやすい品種もあります。そのため、胃腸が弱いという人は、香辛料の入れすぎに十分な注意が必要です。

下痢の原因になりやすい香辛料の中でも、日常的に使用されるものには、七味唐辛子・ニンニク・マスタード・タバスコなどが挙げられます。

七味唐辛子やタバスコは、入れすぎると顕著に辛味が増すため下痢になりやすくなるのも想像しやすいですが、実は、ニンニクやマスタードにも注意が必要だということを知っておきましょう。

健康上の症状にも注意が必要

健康に良い効能をもたらしてくれるイメージが強い香辛料ですが、場合によっては健康に悪影響を与えてしまう可能性もあります。

香辛料を摂取することで、具体的にどのような症状が表れる可能性があるのでしょうか?万が一に備え、具体的な事例についても見ていきましょう。

人によってはアレルギーが出る

多くの種類がある香辛料ですが、摂取する種類と、人によってはアレルギー反応が起こってしまうこともあります。

実際に報告されている症状の中には、カレースパイスにより、『植物依存性運動誘発アナフィラキシー』といったアレルギー症例なども報告されています。

スパイスによって起こるアレルギーには、スパイス自体が原因になるケースと、花粉類との反応によって症状が起こるケースの2パターンがあると言われています。

スパイスは元々、植物であることを考えると、野菜や果物と同じようにアレルギー症状が起こることも必然です。すでに食物に関するアレルギーがある場合は、同じ科に分類されるスパイスには十分注意しましょう。

ナツメグの中毒症状

先ほど、世界の4大スパイスとして紹介したナツメグですが、実は、食べ過ぎると中毒症状を起こす可能性がある香辛料の一つとしても知られています。

ナツメグの中毒症状は、摂取量が多過ぎたときに発生します。ナツメグを食べ過ぎてしまうと、強い幻覚作用や興奮作用が発生すると言われています。

成人の場合、ナツメグのヒト経口中毒量は5〜10gとされており、それ以上を摂取してしまうと、呼吸困難やめまい、嘔吐といった症状が発症する可能性があるとされているため、料理に使う際は分量に注意しましょう。

香辛料の上手な食べ方

摂取し過ぎると逆に体に悪影響を及ぼしてしまう香辛料ですが、上手に使えば美味しく、かつプラスの効能を発揮してくれます。

香辛料の上手な食べ方にはいくつか方法がありますが、例えば、野菜と一緒に食べるというのも一つの手です。野菜には整腸作用があるため、胃腸に対する香辛料の刺激をうまくカバーできる可能性があります。

他には、お腹の調子が優れないときは無理して摂取しないというのも大切です。消化促進作用によって食欲が増してしまうかもしれませんが、自分の体調に合わせて上手に付き合うのが、香辛料をうまく使うポイントです。

香辛料を使った本格カレーの作り方

香辛料を使った料理として世界的に人気のレシピがカレーです。そんなカレーを香辛料を使って本格的に作るにはどうすれば良いのでしょうか?

「香辛料からカレーを作るのは難しそう」という人も多いと思いますが、実は自宅でも簡単にできてしまいます。香辛料を使った本格カレーのレシピについてまとめていきます。

用意する香辛料とは

香辛料を使ったカレーのレシピは多岐に渡りますが、中でも比較的少ないスパイスで本格的な味わいを楽しめるレシピについて紹介します。

使うスパイスは『クミンシード・ターメリック・カイエンペッパー・コリアンダー・クミンパウダー・ガラムマサラ』の6種類です。

ターメリックは、カレーらしい黄色の香辛料として知られていて、粉っぽさが強いので調理の中でも初めの段階で少量使うのがポイントです。

クミンパウダーは、名前の通りクミンをパウダー状にしたものです。種のタイプも売られていますが、香りがより引き立つ粉末状のものを選ぶと良いでしょう。

カレー粉の作り方

上記で紹介した香辛料は、『クミンシード:ターメリック:カイエンペッパー:コリアンダー:クミンパウダー:ガラムマサラ=4:1:4:8:4:2』で調合します。

この分量で調合されるカレー粉は、北インドで食べられるカレーの構成と似ていて、誰が食べても美味しいと感じられる比率になっているのが特徴です。

このカレー粉に追加で、シナモンやカルダモン、クローブなどを足していくことで味を調整し、自分好みにアレンジすることもできます。まずは、基本的な分量とレシピでカレー粉を作り、慣れてきたら自分好みにアレンジしてみると良いでしょう。

本格カレーレシピ

紹介してきたカレー粉を使った本なくカレーのレシピについてまとめていきます。まず、鍋にクミンシードとサラダ油を加え中火で火を入れていきます。香りが立ってきたら、玉ねぎを加えて茶色くなるまで炒めましょう。

次に、弱火に落としてからすりおろしたショウガとニンニクを加えてよく混ぜ、そこに、ししとう・パクチー・トマトを加えて軽く混ぜてからヨーグルトも加え1分ほど炒めます。

弱火にしてから、先ほど作ったカレー粉と塩、水を加え、中火で沸騰させて伸ばしていきます。濃度がつき、油が分離したらガラムマサラを加えて一煮立ちさせ完成です。

香辛料を使って料理上手になろう

香辛料にはたくさんの種類がありますが、どの品種にも魅力がたくさんあります。使い方に注意が必要なものもありますが、それぞれの個性を生かして料理上手を目指しましょう。

その他のテーマ

ART

CULTURE

CRAFT

FOOD

TIME