大人が知っておきたいタイピンの基本情報。種類や正しい付け方は?

2019.07.09

タイピンは、ただネクタイを留めるだけのアイテムではありません。TPOに合わせて付ける位置や付け方を変えることで、スーツスタイルがぐっと引き締まります。大人の男性ならぜひ知っておきたい、タイピンの種類や付け方と、おすすめ商品を紹介します。

タイピンの特徴

タイピンは本来ワイシャツにネクタイを固定するために使われる小物ですが、その見た目から、ファッションアイテムとしての役割も担っています。

また、タイピンにはネクタイを留める方法や形状によってさまざまな種類があり、『タイバー』や『タイクリップ』などと呼ばれることもあります。まずはタイピンの特徴と、名前の由来についてみていきましょう。

ネクタイを固定する機能性

タイピンには、スーツスタイルを常にスマートに保つための重要な機能があります。ネクタイをタイピンで固定することで、ネクタイがずれたり、ジャケットからはみ出したりしにくくなります。

また、ジャケットを脱いだときにネクタイがブラブラしていると、作業や食事、手洗いのときにとても邪魔です。風が吹いて、ネクタイが舞い上がってしまうこともあるでしょう。

しかし、タイピンがあれば、そのような悩みを一挙に解決できます。タイピンはビジネスマンに欠かせない、機能的な小道具でもあります。

おしゃれとしてのファッション性

金属素材で作られるタイピンには、アクセサリーとしての用途も兼ねています。ジャケットを着用しているときも脱いでいるときも、常に人目に付きやすいのもポイントです。

地味なスーツスタイルも、タイピンを付けると一気に華やかな印象になるでしょう。色や形のバリエーションが豊富にあり、個性を出したいときにも重宝します。

タイピンは和製英語?

タイピンという呼び方は、実は和製英語です。外国人にタイピンと言っても通じないので注意しましょう。

海外では、タイピンは形状によって名称が異なり、『タイバー(tie bar)』、『タイスライダー(tie slider)』、『タイクリップ(tie clip)』、『タイクラスプ(tie clasp)』などと呼ばれています。

ただし日本では、このような『ネクタイをシャツに固定する』アイテム全般を総称して、タイピンやネクタイピンと呼ぶのが一般的です。

タイピンの種類

タイピンの種類は、装着方法によって大きく『わに口式』、『クリップ式』、『タイタック式』にわけられます。また、特定のネクタイ用に作られた特殊なタイピンもあります。それぞれの特徴について、詳しくみていきましょう。

最も王道 わに口式

『わに口式』は日本ではもっともポピュラーなタイプのタイピンです。バネで開閉するワニの歯のような形のクリップが、しっかりとネクタイを固定してくれます。

どんなシーンにも使えて、片手で簡単に装着できるという点でも、忙しい日本のビジネスマンに最適です。もともと落下しにくいわに口式ですが、さらに落とす可能性を減らせるチェーン付きのタイプもあります。

デザインや色柄のバリエーションが豊富で、選びやすいのもメリットです。ただし脱着時にクリップのギザギザの部分がこすれると、ネクタイが傷む原因となるので注意しましょう。

もう一つの定番 クリップ式

『クリップ式』も、わに口式と並んでとても人気があるタイピンです。バネを使わず、金属の弾力を利用してネクタイを挟みます。バネがない分軽く、見た目がとてもスッキリしているのが特徴です。

クリップ式にはギザギザがないので、ネクタイを傷める心配もありません。ただしネクタイの素材や厚みによっては、わに口式よりも装着するのに手間取ることがあります。長く使っているうちに、徐々に金属の弾力が失われ、落としやすくなる点も要注意です。

ネクタイに針を通す タイタック式

『タイタック式』は、ピアスを大きくしたような形状の、針が付いているタイピンです。ネクタイを挟むのではなく、針を突き刺してからキャッチを使って裏側で止め、付属のチェーンでシャツのボタンに固定します。

ヘッド部分に装飾があるものが多く、結婚式やパーティー、改まったディナーなどの華やかな席におすすめです。

ただしタイタック式のタイピンは、アクセサリーとしての意味合いが強く、ビジネスシーンには不向きです。ネクタイに穴を開けなければならないことや、ピンやチェーンがひっかかりやすいことを考慮すると、日常的に使うのは避けるべきでしょう。

その他の種類

タイピンには、ほかにも『ショートクリップ』や『スティックピン』といった種類があります。ショートクリップは、わに口式やクリップ式を短くしたもので、通常より幅が3cmほど細い『ナロータイ』に合わせます。

ナロータイはどちらかと言えばカジュアルシーンで使うものなので、ショートクリップもデザイン性が高く、アクセサリーとして使えるものが多いのが特徴です。

スティックピンは、スカーフのようにふんわりと結ぶ『アスコットタイ』用のタイピンです。細い棒のようなピンの先にパールなどの装飾が付いていて、主にフォーマルなシーンに用いられます。

タイピン選びのポイント

続いてタイピンを選ぶときに、チェックしておきたいポイントを紹介します。気に入ったデザインを選ぶことも、もちろん大切ですが、毎日使う物なので、材質や壊れたときのことなども念頭に置いて選びましょう。

修理可能かを確認

わに口式のタイピンは、長く使っているとバネ部分の金属が劣化して、徐々に抑える力が弱ってきます。そのまま使い続けると、ネクタイを上手く固定できなくなり、最終的にはバネが取れたり、折れたりします。

本体の破損は直せませんが、バネだけなら交換すれば、また使えるようになります。できるだけバネの交換や修理に対応できる、アフターケアが充実している店舗で購入するのがおすすめです。

材質もチェック

わに口式やクリップ式のタイピンの寿命は、金属の材質に比例すると考えてよいでしょう。真鍮(しんちゅう)などの安い材質のものはバネが壊れたり、抑える力が弱まったりしやすく、すぐに使えなくなります。

銀や金、プラチナ製のタイピンは確かに高価ですが、酸化や劣化による金属疲労が起こりにくく、長く使えるのがメリットです。安い金属製と比べると、見た目もまるで違いますから、結果的にはお得と言えます。

見せたい印象に合わせて色を選ぶ

タイピンの色には、主にシルバーとゴールドの2色が使われています。大切な商談や子どもの入学式、結納の席など、誠実さを演出したいときは、シルバーがおすすめです。一方、パーティーやデートなど、華やいだ場にはゴールドがよく似合います。

ただしスーツの色やネクタイの柄によっては、地味になり過ぎたり、逆にタイピンが目立ち過ぎておしゃれに見えなかったりします。そんなときは、セオリーに縛られず、タイピンの色を変えてみるのもおすすめです。

また、タイピンを付けるときは、ついネクタイ周りだけに注目してしまい、全体のバランスまでは気が回らないことがあります。ベルトや時計など、ほかのアイテムと色を合わせるようにすると、バランスが良くなります。

タイピンの正しい付け方

お気に入りのタイピンが見つかったら、次は正しい付け方をマスターしましょう。タイピンはネクタイを固定するのが主な役割なので、付け方のルールは特に決まっていません。

しかし、ジャケットやベストの有無によって、最適な位置は変わります。利用シーンに応じて、適した位置に付けることを心掛けましょう。

ジャケットありの場合

ジャケットを着用しているときは、ネクタイを固定する機能より、おしゃれを楽しむことをメインに付ける位置を決めるのがおすすめです。

ビジネスシーンの場合は、ジャケットの第1ボタンの少し上の位置に付けると、タイピンがVゾーンからさりげなくのぞいて、上品な雰囲気を演出できます。

ジャケットの形にもよりますが、これより下だとタイピンが見えなくなりますし、上過ぎるとタイピンが主役のようになってしまいます。鏡を見て、位置をよく確かめてから家を出るようにしましょう。

プライベートでは、そこまで控えめにしなくても大丈夫です。あえて高めの位置に付けたり、斜めにつけたりするアレンジもあります。

ジャケットなしの場合

社内などで、ジャケットを脱いで作業するときは、おしゃれよりもネクタイを固定することを優先します。

ワイシャツの第4ボタンと第5ボタンのちょうど中間あたりにタイピンを付けると、前屈みになってもネクタイの先がブラブラせず、とてもスマートです。作業の邪魔にならず、仕事がはかどるほか、ネクタイの汚れも防止できます。

ジャケットを脱ぐたびにタイピンを付け替えるのは面倒かもしれませんが、ひと手間かけるだけで、毎日をおしゃれに、快適に過ごせるでしょう。

ベスト着用の場合

スリーピーススーツなどで、ベストを着用する場合は、ベストがネクタイを固定してくれるため、基本的にタイピンは必要ありません。パーティーなどでおしゃれのために付けるときはともかく、ビジネスシーンでは使わないほうがよいでしょう。

ただし暑い時期などは、ベストを脱いでワイシャツだけで過ごすこともあります。そのような場合を考え、タイピンをすぐに取り出せるように、ワイシャツのポケットなど、外から見えない場所に挟んでおくと安心です。

タイピンのアレンジポイント

実用性やマナーが重視されるビジネスシーンでは、基本的な付け方さえ覚えていれば充分です。しかしプライベートなシーンでは、付け方を少しアレンジするだけで、よりスタイリッシュな装いを楽しめます。タイピンのアレンジポイントを三つ紹介します。

斜め付けで遊び感を演出

近年流行しているのが、タイピンを斜めにする付け方です。通常は横にまっすぐ付けるタイピンを、少し傾け、斜めに付けるだけで、硬さがとれてソフトな遊び心を演出できます。

この付け方なら、地味なデザインのスーツやタイピンも、一気に垢ぬけて見えるでしょう。斜め付けは、幅が細めのネクタイでタイピンがやや長めの場合にも、重宝するテクニックです。ただし中途半端に斜めにすると、ただ曲がっているようにしか見えないので注意しましょう。

高めの位置で華やかな印象に

ディナーデートや結婚式の2次会には、男性も華やかな装いで参加したいものです。いつもは控えめに見せているタイピンを、アクセサリーとして有効に活用しましょう。

タイピンをジャケットの胸ポケットの上あたりまで持ってくると、Vゾーンの中心に輝きが生まれ、一気に明るい印象になります。目線が胸のあたりに来るので、スタイルが良く見える効果もあります。

会社の帰りなど、おしゃれなタイピンに付け替える時間がないときも、充分使えるテクニックです。

ネクタイを引き上げて立体感を出す

タイピンを高めの位置に付けるときは、ネクタイを少し引き上げて、たるませた状態で固定すると、平板なVゾーンに立体感が生まれて、さらにこなれた雰囲気になります。

ネクタイの陰影によって動きが出て華やかになるうえに、横からも素敵に見えるのがメリットです。ただし、たるませすぎるとかえってだらしなく見える可能性があります。ほどよい高さになるように、小剣の位置などをしっかり調整しておきましょう。

おすすめの王道ネクタイピン

 

ここでは、一つは持っていたい、王道のネクタイピンを3点紹介します。どれもスーツやネクタイで人気のブランドから出ている、汎用性の高い商品です。

装着しやすいわに口式なので、初めてタイピンを買う方にもおすすめできます。新社会人や就活中の方へのプレゼントにも最適です。

ミラショーン タイピン タイバー

『ミラショーン』は、幅広い年齢層に人気のあるイタリアのブランドです。こちらのタイピン タイバーは、流れるようなカーブと落ち着いたシルバーの色合いが、とても優雅で上品な雰囲気を醸し出しています。

結婚式や入社式、大事なプレゼンテーションのときなどに、さりげなく付けていきたいタイピンです。

  • 商品名:ミラショーン タイピン タイバー
  • 価格:7536円(税込)
  • Amazon:商品ページ

ポール・スミス シルバー タイピン

イギリスのファッションブランド『ポール・スミス』のアイテムは、一見シンプルですが、遊び心を感じさせるデザインが特徴です。

こちらのシルバー タイピンは、表面にランダムなストライプ柄が彫り込まれ、角度によって光沢が変化します。動きに合わせてキラリと光り、さりげなく高級感をアピールしてくれるでしょう。片隅に彫られた、控えめなロゴマークも好印象です。

  • 商品名:ポール・スミス シルバー タイピン
  • 価格:8543円(税込)
  • Amazon:商品ページ

ダックス ネクタイピン タイバー

イギリスの代表的なトラディショナルブランドの一つ、『ダックス』のタイバーは、伝統とトレンドをほどよくミックスさせたデザインが魅力です。

チェーンが付いているので、気付かないうちに外れてしまっても、紛失する心配がありません。落ち着いた黒がベースの色柄は、シルバーやゴールド以外のタイピンをお探しの方や、2本目のタイピンが欲しい方にもおすすめです。

  • 商品名:ダックス ネクタイピン タイバー
  • 価格:4880円(税込)
  • Amazon:商品ページ

おすすめの高級ネクタイピン

最後に、自分へのご褒美や、気合を入れたい時にぜひ買いたい、ハイブランドのネクタイピンを3点紹介します。どれも高価ですが、品質は折り紙付きのおすすめ商品です。

長く愛用できるタイピンや、気の利いたプレゼントをお探しの際に、参考にしてみてはいかがでしょうか。

バーバリー ネクタイピン

トレンチコートやマフラーで有名な、イギリスのブランド『バーバリー』のネクタイピンは、つややかなゴールドのエナメルコーティングがとてもスタイリッシュです。

余計な装飾や部品がないクリップ式で、『BURBERRY』のロゴマークが引き立って見えます。バーバリーチェックのネクタイに、ぜひ合わせてみたいタイピンです。

  • 商品名:バーバリー ネクタイピン
  • 価格:1万8800円(税込)
  • Amazon:商品ページ

グッチ ノットディテール タイピン

イタリアのハイブランド『グッチ』の『ノットディテール』は、シンプルなデザインのクリップ式タイピンです。素材に強度の高い、スターリングシルバーを使っています。

スッキリしたフォルムと、根元の部分にさりげなく施されたブランドアイコンのカッティングがとても粋です。出張や旅行に行くときに便利な、専用の保存袋が付いています。

  • 商品名:グッチ ノットディテール タイピン
  • 価格:3万9800円(税込)
  • Amazon:商品ページ

ルイ・ヴィトン ネクタイピン

フランスの高級ブランド『ルイ・ヴィトン』の『パンス・クラヴァット・LVイニシアル』は、メタリックな輝きがとても美しい、わに口式のネクタイピンです。

先端にあしらわれたLVマークによって、全体的に凛とした、引き締まった印象になっています。素材はサビや劣化に強いステンレスなので、長く愛用できるでしょう。引き出しタイプの専用保存箱も付いています。

  • 商品名:ルイ・ヴィトン ネクタイピン パンス・クラヴァット・LVイニシアル
  • 価格:5万4700円(税込)
  • Amazon:商品ページ

タイピンの基本を押さえよう

タイピンは、使い方次第でいつものスーツスタイルをランクアップできる、貴重なファッションアイテムです。タイピンの種類や付け方などの基本を押さえて、有効に活用していきましょう。

本記事を参考にお気に入りのタイピンを手に入れて、さりげない大人のおしゃれを楽しんでみてはいかがでしょうか。

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