マーケティングのトレンド『脳科学』を学ぶ。著名な学者の本おすすめ6選

2019.07.09

『脳科学』という言葉を耳にしたことがあるでしょう。これが脳の働きを解明する学問です。そして、この研究成果は、生活のいろいろなシーンで活用できるかもしれません。そこで、脳科学を学ぶメリットやおすすめの本を紹介します。

脳の機能を研究する脳科学とは

『脳ブーム』ともいわれ、脳科学に関心を寄せる人も数多くいます。専門家が研究を続ける難解な面があると同時に、脳科学を日常生活に役立てようとする流れもあります。

では、脳科学とは、いったいどのようなものなのでしょうか。脳科学の基礎について見てみましょう。

脳の研究をする学問

脳科学とは、『人や動物の脳が生み出す機能について研究する学問』のことです。さらに要約すれば、『脳の研究』ということになります。

人間の脳の重量は、1400g程度でしかありません。しかし、この脳こそが、人間の行動を司る必要不可欠な器官です。行動・思考・感情・予測といった、生命を維持するためのあらゆる体の働きを、脳は支配しています。

「何かが起こったときに、その脳のどこがどう働き、どのような指令を体に与えるのか」といった、脳のメカニズムと体の関係を研究する学問が脳科学なのです。

さまざまな分野と密接な関係にある

脳科学は、確固たる理論が確立された学問ではありません。大学で学ぼうとしても、現在の日本において『脳科学部』という存在はないのです。

しかし、大学院などで、脳に関するデータ収集や分析が行われ、研究が進められています。発展途上ともいえる脳科学は、幅広い角度で研究されている学問でもあり、さまざまな分野と密接な関係にあるのです。

医学や生物学あるいは遺伝学との結びつきは、イメージしやすいものかもしれません。その一方で、一見脳という存在から離れているように感じる電子工学などからのアプローチもあります。

複雑な脳の仕組みを追求するには、多角的な研究が必要なのです。

脳科学を学ぶメリット

脳科学は、いつしか生活の中に入り込んできました。日常生活をよりスムーズに、より快適にするために、脳科学を活用しようとする動きが活発になっています。

それでは、脳科学を学ぶ利点とはなんなのでしょうか?具体的にそのメリットを見てみましょう。

ビジネスに応用できる

ビジネスに脳科学を活用しようという動きも広がっています。脳科学によって解明される人の好みや購買へと向かわせる深層心理を、マーケティングに用いる試みなどが盛んに行われているのです。

例えば、『ニューロマーケティング』もその一つでしょう。これは、脳科学の見地から消費者の反応を見極め、マーケティングに応用するものです。

従来の数値化する手法では明確に説明できなかった消費者心理について、脳画像(MRI)・脳計測(COE)・脳個性診断(SRI)などを利用して、商品やサービスが脳に与える影響を直接計測します。

そこから得た情報をもとに、商品のイメージが与える心理現象を想定し、どのような方向性が消費者に受け入れられやすいのかを判断することができます。脳科学は、このようにビジネスに活用されているのです。

生産性があがる

ビジネスの世界では、生産性の向上が求められます。生産性を高めるには、『脳』が生産的になる準備ができていることが必要です。

例えば、脳科学による『社会的促進』の研究があります。これは、一人で作業をするより、知らない他人でもそばに誰かいた方が効率が上がることを示した研究です。

それを参考にすれば、一人で活動するフリーランスであっても、自分だけの仕事場ではなく、シェアオフィスで業務するほうが生産性が上がると判断できます。

『報酬を得るとドーパミンが脳内で脳出される』『ドーパミンはモチベーションを上げる』という研究も、生産性向上に役立ちます。

「この仕事を乗り切ったら自分へのご褒美に新しい服を買おう」というような目標設定はドーパミン放出を促し、モチベーションをあげ、結果として生産性が高まるでしょう。

恋愛でも活躍する

恋愛に悩む人は多いものです。脳科学は、恋愛に関しても生かせます。その具体例を解説しましょう。まず、意識的に笑顔を作ることは、脳科学から見ても大切だということについてです。

脳は、『自分の表情から感情を判断する』ことがわかっています。そのため、笑顔でいれば脳が楽しさをもたらしてくれるのです。自分の内面から湧き上がる笑顔は、相手に好意的な印象を与えるでしょう。

また、『相手の表情を無意識に真似る』機能研究されています。自分が意識して笑顔でいると相手の笑顔も誘発し、それぞれが楽しさを増幅させ、よい縁につながる可能性が高まるでしょう。

 

脳科学者の出している本

脳科学は、数々の専門家によって、いろいろなアプローチで研究されています。そして、脳科学の本も、幅広い観点で書かれています。

そこで、脳科学者が出している本について紹介します。それぞれの研究者の、脳科学との向き合い方の違いなどを見てみるのも楽しいのではないでしょうか。

脳はなにかと言い訳する 池谷 裕二

脳の傾向を先回りして理解し、さまざまな局面で的確な行動をとるための指南書として活用できる1冊が、『脳はなにかと言い訳する』です。

脳には『このように機能しがちである』という傾向がたくさんあると著者は指摘します。そして、その傾向を理解し、利用することで、幸福な人生に向かえると説くのです。

例えば、『脳は不安がる』という傾向があるという説について見てみましょう。人々は不安を覚えると、その状態事態をよくない事だと考えてしまいます。

しかし、脳には『不確定さを栄養源としている』面があり、逆に考えると不安は、記憶や吸収のためのエネルギーだということになるのです。

不安なときほど成長できるときだとわかる一冊になっています。

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夢をかなえる脳 澤口俊之

テレビや雑誌で活躍する澤口俊之氏による、夢をあきらめたくない人に贈る1冊が『夢をかなえる脳』です。本書では、夢をかなえられるか、成功できるか、その人の脳を診断します。

本書に掲載されている『成功脳指数SQテスト』が、その能力を計るツールとなっています。そして、そこから示された数値が、その人の『脳力』なのです。

著者は、成功・不成功は、脳の働き、つまりはこの『脳力』に左右されると説明しており、この脳力を向上させれば、人生すら変えられるというのです。

「夢はあきらめたくない、しかしどうしたらいいかわからない」。そのような悩みを持つ人の打開策を示す内容です。

  • 商品名:夢をかなえる脳
  • 価格:827円(税込)
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サイコパス 中野信子

サイコパスとは、連続殺人鬼などの反社会的な人格を定義するために用いられた、診断上の概念です。近年、脳科学の劇的な進歩によって、サイコパスの正体が次第に明らかになってきました。

著者は、なぜハイリスク・ハイリターンを好むのか、なぜ罪悪感が乏しいのか、なぜリーダーにはサイコパスの要素が多いのかなど、サイコパスの傾向を多岐に渡って分析します。

その上で、サイコパスは決して非道な人格ではないと、ある意味で驚くべき結論を導き出します。そして、サイコパスを排除するのではなく、サイコパスが生きやすい環境を作るべきだとも提唱します。

現代に潜む病理を、新しい枠組みで解決しようと試みる大胆な1冊です。

  • 商品名:サイコパス
  • 価格:842円(税込)
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おすすめの面白い脳科学入門

「まだなんとなく敷居が高いな」そう感じている人に向けて、面白い脳科学の入門編を案内します。厳選した3冊をぜひ手にしてみてはいかがでしょうか。

使える脳の鍛え方

「教科書を何度も読みなさい」「同じ科目に集中して取り組むべき」「テキストの線の引き方を使い分けるといい」そのような勉強法を実践していませんか?

日本でも通説とされてきた学習方法が、実は効果的ではないことが、脳科学によって明らかになりました。学習の常識を覆す内容といえます。

「自分は学習能力がないのかな?」そんな不安や自覚を持つ人は、手にしてみてはいかがでしょうか。認知心理学と教育を結ぶことを目指す著者が語る学習方法が、大きな励みとなります。

  • 商品名:使える脳の鍛え方
  • 価格:2592円(税込)
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走れば脳は強くなる

「人の顔を見て名前がすぐに浮かばない」「以前は豊富だった知識が雑談でなかなか出てこない」「集中できずに気が散る」

このような症状を自覚したら、それは脳の退化にほかなりません。

このような脳の衰えを防ぐには『走る』ことだと本書は説きます。脳科学の知見から、ランニングの効果と賢い走り方を伝授する、楽しく読める1冊です。

  • 商品名:走れば脳は強くなる
  • 価格:1382円(税込)
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<わたし>は脳に操られているのか

「つい、やってしまうことがある」「クセのような行動がやめられない」それは、何かをしようとする前に、既に脳がその行動を決めているからです。それならば、人間に自由な意思は存在するのでしょうか?

『自由意志』があるか否かは、脳科学において最重要テーマの一つです。そして、現代は、自由な意思は存在しないという『決定論』が大勢を占めています。

著者は、『自由と倫理』『意識とアルゴリズム』と格闘し、『自由意志はある』と解明して大反響を巻き起こした話題作です。自由とは何か、自分とは何かを問う人はぜひ読んでみてください。

  • 商品名:<わたし>は脳に操られているのか
  • 価格:2484円(税込)
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脳科学の本を読んでみよう

『脳科学』という学問に取り組むには、幅広い知識と高い能力が必要です。しかし、脳科学を日常生活に取り入れるために役立つ本や、楽しく読める本もたくさんあります。

脳科学を賢く生かせば、自分が変わる可能性もあります。いろいろな可能性を秘めた脳科学の本を読んでみましょう。

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