『黒茶』や『白茶』、『青茶』もある?奥が深い中国茶の種類を知ろう

2019.07.09

コーヒーや紅茶、緑茶、麦茶を代表例に、お茶は日頃から広く親しまれています。そんなお茶の一つ、中国茶には4000年以上の歴史と多くの銘柄があり、一説ではお茶の発祥でもあるといわれています。烏龍茶などで知られる中国茶について解説していきます。

中国茶の基礎知識

まずは中国でのお茶の発祥やその歴史、中国茶の主な産地などから、基本的な知識について触れていきましょう。

お茶の発祥

お茶の発祥の国ともいわれる中国茶の歴史は古く、その起源は紀元前2700年にまで遡るともいわれています。

中国の古代神話として語られる帝王の一人、百草の性質を自分で調べたという農業や医薬の神『神農』の逸話の中に登場し、その頃には煎じ薬として用いられていたようです。

その後、紀元前1世紀頃、漢の時代にまで下ると当時の医学書の中にお茶に関する記述が見られ、広く知られていたことがわかっています。

また、四川の王褒(オウホウ)という人物が記した契約文の中には「茶を買う」などという記述があり、当時の上級階級の中に嗜好品としてお茶の習慣があったことが伺えます。

すでに販売が行われていたとも考えられ、この頃を境にお茶の文化が根付いていったとようです。

中国茶の主な産地

4000年以上の歴史を持つことから、中国茶の種類は多く、そのため産地も中国全土に渡ります。中でも代表的なものを挙げると、烏龍茶の産地として知られ、多様なお茶の生産も行われている中国南東部の「福建省」がまず一つです。

その他に、自然が豊富なことから銘茶の産地として著名な南部の省「広東省」、黒茶で知られる南部の省「雲南省」、伝統的に緑茶を栽培している東部の省「浙江省」など、南東部を中心に広く分布しています。

また、高い品質の烏龍茶の産地として知られる台湾も、福建省からもたらされた茶の苗木が『台湾茶』の始まりといわれている特産地の一つです。

中国茶の成分と効能

お茶には美味しいだけではなく、さまざまな効能があります。

例えばコーヒーならカフェインによる覚醒作用、ハーブティーの一種カモミールティーには安眠やリラックス作用があることが知られていますが、中国茶にはどのような成分が含まれ、また効能が期待できるのでしょうか。

中国茶の主な成分

中国茶の種類は多く、それぞれ異なった成分が含まれていますが、全体の特徴を捉えると、ポリフェノールが多く含まれていることが挙げられます。ポリフェノールとは、植物が自分を活性酵素から防衛するために生み出す成分の総称です。

また、中国茶の場合には70%以上が、風味に渋味を加えるカテキンで構成されています。

さらに、中国茶の主要成分としては、ミネラルやビタミンが多く含まれていることも留意すべきでしょう。

中国茶の効能

実際の中国茶の効能としては、主要成分としてカテキンが含まれていることから、血中コレステロールの抑制及び血圧の低下、抗酸化作用などが期待できます。

また、中国茶には多種多様な銘柄があり、その銘柄ごとに成分が異なっています。

頭痛の解消や整腸作用・肩こり解消といった効果の実感しやすいものから、ストレス解消や美肌効果・虫歯と口臭の予防など日頃から摂取することで効果のありそうなものまで、さまざまな効能があるといわれています。

なお、そうした効能以外に発酵のあまり進んでいない茶葉には体を冷やす効果が、発酵の進んだ茶葉からは体を暖かくする効果があるともいわれているようです。

中国茶の種類

中国茶の種類が多いことについてはこれまでにも触れてきましたが、実はすべて同じツバキ科ツバキ属の茶の木、学名を『カメリア・シネンシス』と呼ばれる樹木の新芽を摘んで加工したものです。

これは中国茶だけではなく、紅茶や日本茶など茶葉すべてにいえることで、品種によって異なる香りや風味などの特性に合わせ、その加工方法が考えられていますが、中国茶の場合には主に発酵の度合いに分けて、6種類に分類されています。

緑茶と白茶

最も発酵していない茶葉が分類される『緑茶』は、不発酵茶とも呼ばれ、その名のとおり緑色をした茶葉の見た目と、新鮮な風味と香り、生産量と消費量が共に多いことが特徴です。

中国茶での代表的な銘柄は、爽やかな匂いの龍井茶(ロンジンチャ)、仙人が潜んでいるという土地で摘まれ、上品な香りが特徴的な黄山毛峰(コウザンモウホウ)などがあります。

少しだけ発酵している『白茶』は弱発酵茶とも呼ばれ、大きな芽が出る品種から摘まれ、ほとんど発酵していない状態で自然乾燥させた、優しい甘さが特徴的な茶葉です。

代表的な銘柄には、舌触りの良い白牡丹(ハクボタン)、お湯を注ぎ込むと茶葉が独特の動きをする白毫銀針(ハクゴウギンシン)があります。

青茶と紅茶

混ざりあった茶葉の色がときに青く見える『青茶』は、発酵した茶葉による芳醇な香りと、まだ新鮮さを残すフレッシュな風味が楽しめる、半発酵茶とも呼ばれる茶葉です。

烏龍茶も青茶に分類され、代表的な銘柄としては中国本土で育てられた茶葉を使用し、発酵させた癖のある味わいが特徴的な中国烏龍茶、台湾にある凍頂山で育てられた黄金に光る凍頂烏龍茶などがあります。

中国茶における『紅茶』は、紅茶の発祥という説もありますが、現在はイギリスの紅茶に影響を受けた独自のもので、発酵茶とも呼ばれる茶葉です。

代表的な銘柄としては、上品な香りからヨーロッパでも人気があり有名な紅茶の一つとして数えられる祁門(キームン)、スモーキーな香りが特徴的な正山小種(ラプサンスーチョン)があります。

黒茶と黄茶

その名の通り黒い『黒茶』は後発酵茶とも呼ばれるお茶です。すでに仕上がっている茶葉を微生物を使ってさらに発酵させ、ワインのように年を経ることで価値が出ることもあります。

代表的な銘柄としては、脂質を落とす働きもあるといわれているプーアール茶、深みのある匂いとその赤みを帯びた色合いが綺麗な六堡茶(ロッポチャ)があります。

弱後発酵茶とも呼ばれる『黄茶』は、緑茶の新鮮な味わいと発酵による香りをバランスよく保った微細な風味が特徴的な、高級茶葉です。

代表的な銘柄としては、湖南省で生産される君山銀針茶(クンザンギンシンチャ)、蒙頂黄芽(モウチョウコウガ)などがあります。

特別な加工がされたお茶

また、これらの6種類の分類とは別に、特殊な加工がされた茶葉が『花茶』です。花の匂いが優美な雰囲気を持つことが特徴的で、元は清の頃に貴族階級の女性を中心に流行ったお茶といわれています。

代表的な銘柄には、ジャスミンの花と茶葉の層を積み重ね、茶葉にその香りが移っていればいるほど高価なものとされる茉莉花茶(ジャスミンチャ)や菊を乾燥させたハーブティーで、プーアル茶と混ぜて楽しまれることもあるという菊花茶があります。

中国茶を楽しむための茶器

お茶という文化の歴史において、日本でもその器となる茶器が重要な意味を持ってきました。一説によれば4000年の歴史を持つという中国茶においても、茶器はさまざまな発展を遂げており、独自の文化があります。

基本の茶器は5種類

中国茶の茶器、中国茶器は基本的に5種類に分けられます。

日本における湯呑や茶碗にあたるのが『蓋椀』(ガイワン)です。そして小ぶりで芸術品としても親しまれる急須『茶壺』(チャフウ)、茶壺からお茶を一時的に入れておくピッチャー『茶海』(チャーハイ)もあります。

蓋がなく小ぶりでさまざまな形状の杯のことを『茶杯』(チャーペイ)といい、これに注いだあとに匂いを楽しむ『聞香杯』(ウェンシアンペイ)が基本的な分類です。

それぞれ日本の茶器とも、ヨーロッパで紅茶に用いられる器とも違った形状を持っており、異なる文化が背景にあることが伺えます。

重要となる茶壺の選び方

中国茶器において重要となるのは、茶壺の選び方です。入れる中国茶の種類によって、それぞれに合う茶壺があると考えられています。

代表的な茶壺としては、茶色がかった朱色と柔らかな手触りを持ち、緑茶やプーアル茶、発酵が比較的浅い烏龍茶を淹れるのに使われる『朱泥(シュディ)』が一つです。

それ以外には、緑茶に加えて烏龍茶や紅茶、プーアル茶を入れるのに使われ、長年使っていくことで魅力が増していく『段泥』が挙げられます。

中国茶の入れ方

中国茶の種類が豊富にあることや、文化的にも深みがあることについて触れてきましたが、実際に中国茶を入れて飲む際はどのようにすれば美味しくなるのでしょうか。

まず重要なのは温度です。緑茶や白茶などあまり発酵が進んでいない茶葉の場合には75度から85度程度、比較的発酵している青茶の場合は85度以上、黒茶や紅茶など発酵した茶葉を入れる場合には熱湯が基本として考えられています。

もう一つ重要なのが器です。入れる茶葉の種類によっても茶器の使い分けが推奨されていますが、器ごとの入れ方について下記で紹介していきます。

グラスで入れる方法

緑茶や白茶など比較的発酵していない茶葉を楽しむ際には、専用の茶器を使わず耐熱グラスに入れる方法があります。

この場合にはグラスをあらかじめ温めておいた後、75度から85度程度の湯を用意します。そして、茶葉を5g程度と耐熱グラスへ入れ、湯を注ぎましょう。

品種によっては茶葉が浮き沈みする様子を楽しめるのが特徴的で、動きが落ち着いたり、お湯を入れてから8分程度を目安に飲むと良いとされています。

また、2杯目以降を飲む場合には、お茶が30%程度残っているところにお湯を継ぎ足すと良いでしょう。

蓋碗で入れる方法

蓋のついた茶碗『蓋碗』に入れる場合にも、あらかじめ蓋碗を温めておきます。

そしてこちらも、75度から85度程度のお湯を用意し、注ぎ込むお湯の25%程度の茶葉を入れた後、用意しておいた湯を注ぎ込みます。

湯を蓋碗へ注ぎ込んだら蓋をして茶葉が落ち着くまで2分から3分程度待ち、蓋を使って茶葉を避けながらお茶を楽しみましょう。

なお、蓋碗で入れるのに適した茶葉の種類は、緑茶と白茶など比較的発酵していないものと、花茶に限られているそうです。

茶壷で入れる方法

特徴的なのが、青茶や黒茶を入れる際に使用されるという、茶壷で入れる方法です。茶壷でお茶を入れる場合には、まず茶壷を茶盤の上に置き、茶壺と茶海と茶杯を湯を移しながら温めます。

温まったら、茶葉を茶壺の底が見えなくなる程度に薄く投入し、熱湯をいっぱいになるまで注ぎ込んで蓋をセットしましょう。

蓋の上から熱湯をかけ、再度、茶壺全体を温めたら、茶壺から茶海にお茶を移して、濃くなりすぎないようにしながら、茶杯に注ぎ分けて飲みます。

なお、ここまで入れ方を紹介してきましたが、厳しい作法のようなものはなく、自由に楽しむことが1番です。

中国茶の選び方

中国茶を選ぶ際に大事なのは、自分が美味しいと思える物を選ぶことです。お茶は味わい楽しむもの、中国茶の場合には香りも含め、自分の趣味嗜好にあったものを選ぶのが重要といえます。

その上で茶葉の良し悪しを見極めていくなら、お茶の色が気をつけるべきポイントとして挙げられます。

もしそのお茶が濁っていて、綺麗な色でない場合には、その茶葉は良いお茶とはいえません。色から判断する場合には、透明で鮮明な色合いのお茶が良い茶葉となります。

味と香りから選ぶ

飲んで確認できるなら、味と香りで選ぶのが良いでしょう。味を判断基準にする場合には、お茶の持っている特有の甘みや渋味、苦さなどがその基準となります。

一方、香りで選ぶ場合に重要なのは、焦げ臭い臭気や刺激臭、青臭い臭気など異臭がしないかどうかと、何か古い臭いがしないかどうかといった点です。

傷んでいたり焦げていたり、あるいは古いお茶の場合など状態の良くないお茶からこうした臭いがただよってくるため、よく嗅ぎ分けて良い香りのものを選ぶようにしましょう。

茶葉の形状や発酵度から選ぶ

茶葉の形状や発酵度から選ぶ方法もあります。茶葉の形状から選ぶ場合には、水分を吸った状態の茶葉を見て、その破損具合を見て確かめるのがよく、茶葉の形が綺麗なものなら、丁寧に一つ一つ手で摘まれたものです。

また、発酵度から選ぶ場合には、斑点が基準になります。斑点が多すぎる茶葉は、ブレンドされている場合や状態がよくないことが考えられます。

青茶は等級を見るとわかりやすい

他の茶葉の場合には、上記で挙げたように細かい点に気を配らなければならないのに対し、青茶の場合にはわかりやすい基準がある場合もあります。

青茶の中で著名な『鉄観音』『色種』『水仙』と呼ばれる茶葉については、茶葉の大きさや形などを基準に特急から9級まで10段階のランクが付けられています。

4級以上の場合は明記されるため、この等級がしっかり表記されている商品は品質が良い茶葉です。

一方で、青茶であっても『鉄観音』『色種』『水仙』以外の銘柄の茶葉については、等級が表記されていても、あまり当てになりません。

おすすめの中国茶

ここからは実際の商品を取り上げて、通信販売で買えるおすすめの中国茶を紹介していきます。あくまで一例ですが、参考にしてみてください。

LUPICIA TRADING 白桃烏龍 極品

LUPICIA TRADINDが発売している「白桃烏龍 極品」は、台湾産の上品な烏龍茶に、白桃の新鮮でフレッシュな香りをあわせ、烏龍茶の持つ清々しい風味を引き立てた逸品です。

ホットで入れて楽しむのはもちろん、アイスでも美味しいお茶になっています。

また水出しで濃いめに入れた白桃烏龍茶に、白ワインとガムシロップを加えていただく「白桃烏龍の白ワイン割り」などさまざまなアレンジも楽しめます。パッケージの表面には、美味しい入れ方まで紹介されているのが嬉しいポイントでしょう。

  • 商品名:LUPICIA(ルピシア) 白桃烏龍 極品 50gパック(リーフ) (8231)
  • 価格:1935円(税込)
  • Amazon:商品ページ

七星桜 鉄観音茶 特級

七星桜が製造している「鉄観音茶 特級」は、中国福建省安渓県で生産された烏龍茶です。

青茶の銘柄の一つ『鉄観音』の最上級等級なので、中国茶の特徴でもある香りは極上、これぞ中国茶といった味わいが楽しめます。

参考価格は1120円と手頃で、オリジナルの巾着袋に入った状態で届き一品です。

  • 商品名:鉄観音茶(てつかんのんちゃ)/特級
  • 価格:1120円(税込)
  • 楽天:商品ページ

久順銘茶 プーアル茶

久順銘茶のプーアル茶は、まろやかな風味と滑らかな口当たりが特徴的なお茶です。

野生の茶の木から手積みした茶葉を、黒麹菌で発酵させて10年以上熟成させた茶葉を使用しています。

水出しでも対応できるティーバッグとして個別に包まれており、100パック入っているため気軽に飲みたいときに飲むことができるでしょう。

  • 商品名:久順銘茶 プーアル茶 100P
  • 価格:1853円(税込)
  • Amazon:商品ページ

RIMTAE 中国茶7種お試しセット

『RIMTAE 中国茶7種お試しセット』は、福建省出身の店主が、生産から販売まで一貫して手掛けている中国茶の専門店RIMTAEが送る、同店の売れ筋商品7種類を集めたお試しセットです。

爽やかな風味と透き通るような色の安渓鉄観音烏龍茶や、上質な香りと蜜のように濃厚な味の祁門紅茶など7種の中国茶が、個包装の使い切りサイズでセットになっており、中国茶を試してみたい方にうってつけの商品となっています。

また、パッケージにも拘りが持たれており、しっかりした外装は贈り物にも使えるレベルです。

  • 商品名:健康 お茶 お試し 中国茶 売れ筋7種お試し セット
  • 価格:1000円(税込)
  • Amazon:商品ページ

中国茶の世界を楽しもう

中国茶の基本的な知識や歴史から始まり、種類や銘柄、茶器や実際に販売されている商品まで、中国茶の持つ魅力の一端を紹介してきました。

中国茶の世界は奥深く、記事で紹介できたのはまだまだ氷山の一角に過ぎませんが、まずは一歩足を踏み出してみてはいかがでしょうか。

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