話題の『クレームダンジュ』に注目。新食感の味を堪能する

2019.07.08

『クレームダンジュ』は、乳製品を使用したフランスのデザートです。作るのが難しいことも多いフランス菓子ですが、クレームダンジュは簡単に自作しやすいのもポイントです。そんなクレームダンジュの基本情報とレシピ、食べられる店舗情報をまとめました。

クレームダンジュとは

クレームダンジュという名前を聞いたことはあるけれど、どのようなデザートなのかよくわからない、という人のためにクレームダンジュの基本的情報をまとめました。

フランス生まれのチーズケーキ

クレームダンジュとは、フランスの『アンジュ』と呼ばれる地方で生まれた郷土菓子で、『フロマージュブラン』というフレッシュチーズを主な材料とした、チーズケーキの一種です。

多くの場合、ガーゼに包まれた状態で販売されているのも、クレームダンジュの特徴の一つです。

ふわふわとした食感が人気

チーズケーキには、どっしりした濃厚なタイプ、またはスフレ状の軽いタイプなどさまざまな食感のものがあります。

クレームダンジュはどんなタイプのチーズケーキかというと、ふわふわした食感とやさしい口溶けが大きな特徴です。フランスの小さな街であるアンジュを表す素朴さながらも、軽い口当たりにチーズの豊かな香りが広がる食感なデザートです。

クレームダンジュは英語?

クレームダンジュという名前は、どこの言葉か一見わからないこともあるでしょう。この名称は、クレームダンジュの生まれた国であるフランス語がルーツとなっています。

仏語でスペルはcrémet d’Anjou

フランスで生まれたクレームダンジュの名称は、もちろんフランス語からきており、表記は『crémet d’Anjou』です。

日本ではクレームダンジュと呼ぶのが一般的ですが、フランス語での発音に忠実に『クレメダンジュ』と呼ぶ場合もあります。

クレームダンジュの意味

上記のクレームダンジュのスペルの最初の単語『crémet』は、生クリームという意味の『crème』、または生クリームを加えるという意味を持つ動詞『crémer』が由来だといわれています。

そして、『Anjou』はクレームダンジュが生まれた街であるアンジュのことです。

これら二つの単語の間に、『~の』という意味を持つ前置詞『de』の短縮形が入るので、『アンジュで生まれたクリームのデザート』という意味を持ちます。

天使のクリームとも呼ばれる

クレームダンジュという名称は、このデザートが生まれた場所が由来となっていますが、独特の食感を由来とした別名もあるのです。

フランス語で『天使』は、アンジュと似た発音を持つ『ange(アンジュ)』といいます。この意味に引っ掛け、『天使のクリーム』と呼ばれることもあります。

さらにふわふわとした食感と見た目、口に入れた後の口溶けの良さに加えチーズの深いコクが天使のようだと表現されることもあるほどです。

こうしたいくつかの要素を踏まえて、天使のクリームと呼ばれる所以となっています。

クレームダンジュ作りのポイント、チーズ

クレームダンジュは、コツを押さえていれば独特の食感と深い味わいを再現することは決して難しくありません。

クレームダンジュを作るために使用する主な材料となるチーズの選び方のポイント、チーズの代わりに使用できるヨーグルトの準備方法を紹介します。

フレッシュチーズのフロマージュブラン

先述のように、クレームダンジュの主な材料は『フロマージュブラン』と呼ばれるフレッシュチーズの一種です。フロマージュブランとは、フランス語で『白いチーズ』という意味を持つチーズで、原料の牛乳に乳酸菌や酵素を入れて固め、水分を抜いたものです。

フランスではそのままデザートとして食べられることも多く、ジャムなどを加えて味を変えたデザートとしても楽しめるほか、赤ちゃんの離乳食として使用されていることもあるといわれるほど、とてもポピュラーなチーズです。

デザートとしてだけではなく、フロマージュブランは調味料やハーブを加えてディップにしたり、ビネガーなどを加えてドレッシング代わりに使用したりでき、工夫次第で用途が広がる食材といえます。

マスカルポーネでも代用可能

フロマージュブランは、クレームダンジュの故郷であるフランスでは簡単に入手できますが、日本では市販されているものを見つけるのが難しいことが多いものです。

しかし、クレームダンジュを作るために必要なフロマージュブランが見つからないときは、他のチーズで代用できます。

その一つが、『マスカルポーネチーズ』です。マスカルポーネそのままでも、サワークリームと混ぜても、フロマージュブランの代わりとしてクレームダンジュで使用できます。

フレッシュチーズの代わりにヨーグルト

クレームダンジュ作りに用いるフロマージュブランの代用品には、ヨーグルトも活用できます。ヨーグルトは牛乳に乳酸菌を加えたものなので、いわば水切りをする前のフロマージュブランといえるのです。

市販の『水切りヨーグルト』があればそのまま材料として使用できますが、一般的な無糖のプレーンヨーグルトを自分で水切りしても、クレームダンジュに使えます。

クレームダンジュのレシピ

では、具体的なクレームダンジュのレシピについて説明します。必要な材料と道具を用意し、しっかりとした準備をしておけば失敗せずにおいしいクレームダンジュができるでしょう。

用意する材料と道具

クレームダンジュを作るのに必要な材料は、以下の通りです。今回は、水切りしたヨーグルトを使った3人分のレシピです。

  • ヨーグルト:200g
  • クリームチーズ:100g
  • 生クリーム:150g
  • 砂糖:5g
  • レモン果汁:15cc

クレームダンジュ作りで用意しておくべき道具は、以下です。

  • ザル
  • ボウル
  • 泡立て器
  • 小さめの器
  • ガーゼまたはキッチンペーパー
  • 輪ゴム

ガーゼを使った下準備

フロマージュブランや水切りヨーグルトのように水分を切った乳製品を使うのが特徴のクレームダンジュですが、作る過程でさらに水切りをする場面が出てきます。

クレームダンジュ作りを始める前に、あらかじめ水切りに使う容器にガーゼを敷き、輪ゴムで留めておきましょう。このとき、『ガーゼの中央部分に少しくぼみ』付けておくのがポイントです。

基本的な作り方

クレームダンジュの素となるベースを作る前に、まずヨーグルトをしっかり水切りをしておきます。

ヨーグルトを水切りするには、ガーゼを敷いたザルに市販のプレーンヨーグルトを流し込んで4時間以上置いておきます。

ガーゼがない場合は、キッチンペーパーでも代用ができます。もっと早く水切りをしたいときは、ザルに入れたヨーグルトに重石を載せて冷蔵庫で30~40分ほど置いてみましょう。

また、レンジで約1分半加熱したヨーグルトをコーヒーフィルターに流し、水分が出なくなるまで水切りを行う方法もあります。

次に、生クリームと砂糖を加えて泡立てて、角が立つ状態になったら水切りヨーグルトをレモン汁を加えてさらに混ぜます。

ガーゼを敷いた器に上記の混ぜ合わせたものを流し込み、冷蔵庫で4時間以上置いて水切りをします。できれば、『半日から一晩置いてしっかり水切りを行う』のがおすすめです。

クレームダンジュ作りの特徴

フランスのデザートと聞くと作るのが難しそう、という先入観があるかもしれません。しかし、クレームダンジュは作るためにさほど難しい手順が必要なく、アレンジ次第でバラエティ豊かな味を楽しめるのが魅力です。

手軽に作れて冷凍保存も可能

上で紹介したレシピを見ての通り、クレームダンジュは揃えた材料を混ぜて水切りをすれば完成します。水切りに時間がかかるものの、複雑な工程がないので、お菓子作り初心者でも気軽にチャレンジできるレシピでしょう。

分量を増やせば一度にたくさんの量を作ることもできるクレームダンジュは、食べきれない分は『冷凍保存が可能』です。

ガーゼを敷いた容器にクレームダンジュを入れてラップをかけて冷凍庫へ入れるだけです。容器から出していない状態であれば、そのままラップをして冷凍保存ができます。

冷凍保存したクレームダンジュを食べるときは、冷蔵庫で自然解凍をしましょう。冷凍したまま、または半解凍状態でも食べられるので、冷凍保存でまた違った味わいが楽しめます。

下準備でしっかりと水切りをする

クレームダンジュは、混ぜ合わせた材料を水切りして作るのが大きな特徴です。つまり、おいしく作るためには水切りがポイントになってきます。水切りを行うと容器の底に水が溜まるので、この水をこまめに捨てましょう。

すでに紹介したレシピでは水切りの時間を4時間ほどと挙げていますが、できるだけ『時間をかけて水切りを行う』と、よりチーズの味わいが濃縮され、コクのある濃厚な味わいに仕上げられます。

好みでジャムやソースを変えてみる

基本のクレームダンジュは、チーズの風味を活かした素朴なデザートです。シンプルでさまざまなフルーツに合わせやすいので、フルーツジャムやフルーツソースでアレンジしやすく、好みの味のデザートにできます。

でき上がったプレーンのクレームダンジュにジャムやソースをかけたり、一緒にお皿に載せる方法もありますが、『水切りをする前にジャムを一緒に入れておく』のもおすすめです。

クレームダンジュのアレンジ方法

フルーツジャムやフルーツソースを使う以外にも、クレームダンジュはアイディア次第で幅広いアレンジができます。例として、以下の3種類のアレンジを挙げてみます。

クレームダンジュを作ったときの参考にしてみてください。

フルーツを盛り付ける

生のフルーツをクレームダンジュと合わせるのも、定番アレンジの一つです。チーズのコク深い味わいが特徴のクレームダンジュには、『いちごやブルーベリーなどのベリー系のフルーツ』が相性ピッタリです。

すでに紹介したフルーツジャムやソースと合わせて、生のフルーツを盛り付ければ、フルーツのみずみずしさと甘さがマッチしたデザートになります。

ケーキと組み合わせる

チーズケーキに似たデザートのクレームダンジュは、『そのままケーキと組み合わせて』クリーム代わりに使うことができます。

スポンジの土台にクレームダンジュを載せ、その上にフルーツを盛り付けると、ショートケーキ風の濃厚なケーキに仕上がります。

いつものショートケーキとはちょっと違ったデザートを食べたいとき、ケーキの食感を工夫したいときなどにおすすめのアレンジです。

スープと組み合わせる

クレームダンジュはフルーツとの相性が抜群なので、フルーツを使用した冷製スープと一緒に出してみてもいいでしょう。

例えば、いちごを使った冷製スープにクレームダンジュを浮かべると、目で見て楽しく、味わいも深まるおいしいデザートになります。

クレームダンジュを食べたいなら

クレームダンジュは比較的簡単に作れるデザートですが、市販されているものや外食店で提供しているものも一度は試してみたいものです。

日本では、スイーツショップ以外でもクレームダンジュを気軽に試せる機会があります。

コンビニや通販をチェック

スイーツを取り扱う通販サイトの一部では、クレームダンジュを購入できます。プレーンタイプのほか、フルーツソースが入ったものなど、好みに応じてお取り寄せも可能です。

また、場合によっては『コンビニ』でクレームダンジュを販売していることがあります。気軽に購入しやすいコンビニスイーツでクレームダンジュを見つけたなら、ぜひその味を試してみましょう。

本格派はスイーツ店がおすすめ

意外なところでは、クレームダンジュは和食の外食チェーン店でも食べることができます。回転寿司チェーン店の『かっぱ寿司』では、デザートとしてクレームダンジュを提供しています。

ファミリーレストランの『夢庵』でも、クレームダンジュ風の豆乳チーズケーキを食べられます。こちらはラズベリーソースが入っているタイプになります。

もっと本格的なクレームダンジュを食べたいのであれば、スイーツ専門店へ足を運んでみましょう。

東京都内で食べられる人気店

上記のように、クレームダンジュはリーズナブルに食事ができるチェーン店で味わうこともできますが、本格的なデザートを手がけるスイーツ専門店なら、クオリティの高い味を堪能できます。

クレームダンジュを提供する東京都内の人気店を、3軒ピックアップしました。通販が利用できる店舗もあるので、遠方に住んでいる人も本格的な味を試せるチャンスがあります。

フランス菓子を日本に送り出したパティシエ・シマ

フランスの有名パティスリーで修行を積み、帰国後に銀座『マキシム・ド・パリ』のシェフパティシエに就任して本格的なフランス菓子を日本に広めたパティシエ・島田進氏がシェフを務めるのが、『パティシエ・シマ』です。

クレームダンジュはこちらのパティスリーが送り出し、ヒットした商品の一つに数えられます。

フランス産のフロマージュブランを使用したフランボワーズソースが入ったこのメニューは、伝統的なクレームダンジュをベースに島田シェフが考案したパティシエ・シマの看板メニューです。

パティシエ・シマは東京の中心である麹町に店舗を構えていますが、遠方で店舗へ行けないという場合でも、公式サイトからお取り寄せができます。

  • 店舗名:パティシエ・シマ
  • 住所:東京都千代田区麹町3-12-4 麹町KYビル1F
  • 電話番号:03-3239-1031
  • 営業時間:月~金曜10:00~19:00、土・祝日10:00~17:00
  • 定休日:日曜日
  • 公式HP

まろやかな風味のAta

渋谷と代官山の間に位置する『Ata』は、カウンターで食べられる独自の『海鮮カウンターフレンチ』というユニークなビストロです。

食べることを楽しんでもらいたいというコンセプトから、『手で食べるフレンチ』として手でかぶりついて食べるおいしさを楽しめるメニューが揃います。

Ataでは、シーフードメインの料理を楽しんだ後のデザートの一つとして、クレームダンジュを提供しています。クリームチーズから作られたシンプルなクレームダンジュは、甘さ控えめでまろやかな味わいが特徴です。

  • 店舗名:Ata
  • 住所:東京都渋谷区猿楽町2-5 1F
  • 電話番号:03-6809-0965
  • 営業時間:17:00~翌2:00
  • 定休日:日曜日
  • 公式HP

卵がコンセプトのうふ

フランス語で『卵』を意味する『oeuf(ウフ)』を店名に冠したこちらのケーキ店は、その名の通り卵にこだわっており、珍しいダチョウの卵を使ったプリンを毎月第1日曜日限定で販売していることで知られています。

うふでは栃木のブランド卵である『御養卵』を使い、安心・安全に加えて濃厚な卵の味を活かしたケーキ作りに取り組んでいます。

こちらのクレームダンジュは小さなマカロンとラズベリーが載った、見た目にも可愛らしい一品です。クリームのようなミルキーな口当たりで、リーズナブルな価格も魅力です。

  • 店舗名:手作り菓子工房 うふ
  • 住所:東京都江東区住吉2-25-3
  • 電話番号:03-3846-8837
  • 営業時間:10:00~20:30
  • 定休日:水曜日(不定休あり)
  • 公式HP

新食感のクレームダンジュを味わおう

クレームダンジュはフロマージュブランやヨーグルトをベースとして、水切りを行うことで独特の食感を生み出しています。多くの外食店やスイーツ専門店で取り扱っている商品ですが、シンプルなレシピなので、自宅で作ることも難しくありません。

今回紹介した人気店の味を試してみた後は、自宅で好みのクレームダンジュを作ってみるのも楽しいでしょう。

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