宝石を贈るなら知っておきたい『宝石言葉』。悪い意味もあるので注意

2019.07.08

多種多様な発色や歴史を持つ『宝石』には、それぞれに異なる『石言葉』という意味性が与えられます。仕事運や縁結びなど、パワーストーンの効果別に選ぶべき宝石を探してみましょう。伝統的な誕生石の石言葉やサイドストーリーも紹介します。

宝石の基礎知識

宝石にはさまざまな種類があります。『宝石言葉』という、宝石の持つ意味性を探っていくために、まずは宝石の基本的な知識について解説します。

そもそも宝石とは?

『宝石』とは、ダイヤモンドや水晶など、化学的に均質な結晶構造を持つ『鉱物』のうち、特に希少性が高く外観が美しい固形物を指します。

砂埃にも含まれる石英(せきえい)より硬く、破損しにくい鉱物が宝石として選ばれることがほとんどです。真珠・珊瑚・琥珀など生体由来の柔らかいものも、その美しさから例外的に宝石とされることもあります。

なお、御影石や大理石などは、複数の鉱物の集合体である『岩石』で、高価で取り引きされることがあっても宝石とはされないことが一般的です。

宝石言葉とは?

『宝石言葉』とは、情熱・幸福・愛など、宝石を象徴する意味を表す言葉です。

宝石となる鉱物は、科学を持たない古代文明の時代から、世界各地で偶然発見されてきました。

砂や岩石とは異なる美しい色や艶を持ち、硬すぎるために加工ができなかったり、光を受けて虹色に輝いたりと、『自然の神秘』を感じさせるものであったでしょう。

例えば黄金色を持つ宝石は太陽や繁栄の象徴とされ、水色を持つ宝石は海の力を宿すものとされました。宗教・崇拝と融合し、老いや病を退けたいという願いを込めた、呪術的なまじないという意味を持つこともあります。

宝石言葉に悪い意味はある?

宝石は美しく、身につけているだけで心地良く、前向きなパワーを与えてくれます。しかし良いところばかりではなく、石によっては少し注意したい面もあるのです。

捉え方によっては怖い意味も

『ジェット(黒玉)』は、樹木の幹の化石で、鈍く光る炭色の宝石です。石言葉は『忘却』で、イギリスのヴィクトリア女王が夫の喪に服した際に、喪服用ジュエリーとして身につけ大流行したことで知られています。

黒色の宝石は一般的に凛として洗練された印象を持ち、普段使いにも適していますが、魔除けの力があると信じられているため、古くから故人を追悼する装身具としても用いられていました。そのため、シーンを間違えないようにしましょう。

続いて、『イエロージルコン』は、放射性物質であるウラン・トリウムを多く含むジルコン(ヒヤシンス石)のうち、黄色を呈するものです。ジルコンは放射線を受け続けながら、長い年月をかけて損傷しつつ形成されます。

石言葉は『産みの悲しみ』です。出産時のお守りとしても人気が高い宝石ですが、その意味を追うと『意味深な石言葉』といえるでしょう。やはり慎重にシーンを選びたい宝石なのです。

怖い言い伝えのある宝石

『オパール』は、虹色に輝くプレシャス・オパールが美しいと評判ですが、恐ろしい言い伝えもあります。

14世紀に全世界で流行したペスト(黒死病)は、当時のヨーロッパの人口の約3割に上る2000〜3000万人を死亡させました。

原因が不明で治療法もない疫病に人々が続々と倒れていく中で、オパールが輝きを失うこととペストによる死亡が結び付けられたと伝えられています。

オパールは水分を含む宝石で、乾燥や強い振動による断裂などで輝きを失うこともあり、もしかするとこの変化をペストと関連付けたのかもしれません。

他にも、宝石の鉱物中に微量に含まれる有毒物質のせいで、採掘者たちが病に倒れたり、また毒薬として暗殺に使われたりという恐ろしい話もあります。

逆引きで探せるビジネスの宝石言葉

続いては、ビジネス面で前向きな効果が得られる宝石を目的別に見ていきましょう。

仕事運がアップする宝石

『アクアオーラ』は、発想力と表現力を高めるといわれています。アクアブルーにオーロラのような輝きが美しい、主張が強過ぎずファッションに取り入れやすい宝石です。

『クロムダイオプサイト』は、身につける者に叡智を与えるといわれています。深みのあるグリーンで、引き込まれるような魅力を持ち、男性に人気の高い宝石です。

『ブルータイガーアイ』(ホークスアイ)は、洞察力・金運を高めるといわれています。ダークブルーの中からキャッツアイが覗く、控えめながら主張もある宝石で、こちらも男性に人気です。

健康に効果のある宝石

『アンバー』(琥珀)は、樹液が長い年月をかけて固体化したもので、地球が持つ生命力を伝えます。古くから装飾品として重用されてきた、黄金色の持つ明るさや優しさが際立つ宝石です。

『トルマリンクォーツ』は、トルマリンを含んだクォーツ(水晶)で、忍耐力や精神力を高めるとされています。半透明のモノトーンなクォーツからトルマリンの破片がランダムに覗く、神秘的かつシックな雰囲気の宝石です。

『モスコバイト』(白雲母・しろうんも)は、古くから石薬として治療のために用いられてきた宝石です。清潔感のある白・透明のものや、温かみのある黄・褐色のものもあります。

人間関係の悩みに良い宝石

『アイドクレーズ』(ベスビアナイト)は、安らぎや慈愛の心をもたらすとされています。含まれる元素により多様な発色を持ちますが、独特の抹茶色を呈するものが有名です。

『エンスタタイト』(頑火輝石・がんかきせき)は、高温に強い宝石で、強い意志や決断力を育むとされています。ブロンズ色を呈するものもありますが、漆黒のものはハイパーシーンと呼ばれ、凛とした芯を求める男性に人気です。

『レッドジャスパー』(赤碧玉)は、ジャスパー(碧玉)の1種で、安心と堅実を象徴するとされています。深みのある赤色を呈し、力強さを求める男性に人気です。

逆引きで探せる恋愛の宝石言葉

恋愛に関する目的別パワーストーンを見てみましょう。縁結び・恋愛運・家庭円満という3項目から紹介します。

縁結びの効果がある宝石

『アラゴナイト』(霰石・あられいし)は、縁をつなぐ人脈の石とされています。柔らかく明るい印象のレモンイエローが特徴で、嫌味のないさりげないアピールにもなる、さまざまなコミュニケーションのシーンに合う宝石です。

『ブルームーンストーン』は、ムーンストーン(月長石)の1種で、縁のある男女を引き寄せ思いやる心を育むとされています。乳白色の石の中にぼんやりと青白い光が浮かぶ、希少で人気の高い宝石です。

『ホワイトカルセドニー』は、カルセドニー(玉髄・ぎょくずい)の1種で、共有・集合を象徴し、対人関係を円滑にするとされています。ほんのりと透明感のある優しいオフホワイトが特徴で、着用するシーンを選びません。

恋愛運が上がる宝石

『クンツァイト』は、リシア輝石(スポジュメン)の1種で、無償の愛・無限の愛を象徴するとされています。ライラックピンクと呼ばれるピンクとパープルの中間色を呈し、男女問わず着用できる発色です。

『プラシオライト』(グリーンアメシスト)は、アメシストの1種で、冷静さや落ち着きを与えてくれるとされています。緑色透明を呈し、数あるグリーンの宝石の中でも高い透明感が特徴的です。

『ラピスラズリ』(瑠璃・るり)は、試練を乗り越えた者に幸福をもたらす聖なる石とされています。深い青色の中にわずかに黄色が混ざった、高潔で神秘的な印象を持つ宝石です。

家庭円満の意味がある宝石

『アクアマリン』(藍玉)は、青色を呈するベリル(緑柱石)で、円満や幸福を運ぶ石とされています。その青さから海の精霊の贈り物という言い伝えがあり、幸せな結婚のお守りとして人気の高い宝石です。

『クリソコラ』(珪孔雀石・けいくじゃくせき)は、母なる大地のような優しさを与えるとされています。深いブルーに鮮やかなグリーンとブラウンが混ざり合う、宇宙から地球を眺めているような心地になれる宝石です。

『ミルキークォーツ』は、クォーツ(水晶)の1種で、優しさや愛情を高めるとされています。乳白色・半透明で、やや透明度が抑えられた、さりげない温かさを感じさせる宝石です。

誕生石と宝石言葉

1〜12月の月にそれぞれの誕生石が当てられます。月によっては複数の誕生石がありますが、ここでは代表的なものを1種ずつ見てみましょう。

1月から4月までの誕生石

1月の誕生石はガーネット(柘榴石・ざくろいし)です。石言葉は貞節・忠実・勝利などで、十字軍の兵士たちは遠征の際に恋人や妻とともにガーネットを身につけ、愛の忠誠を誓ったとされています。

2月の誕生石はアメジスト(紫水晶)です。石言葉は誠実・高貴・覚醒などで、旧約聖書の中で高僧の胸当てに飾られていたり、キリスト教では伝統的に宗教的献身のシンボルでした。

3月の誕生石はアクアマリン(水宝玉)です。石言葉は勇敢・沈着・聡明などで、古来より海の力が宿った宝石と信じられ重宝されてきた歴史があります。

4月の誕生石はダイヤモンド(金剛石)です。石言葉は永遠の絆・純潔・不屈などで、研磨する技術のない古代ローマ時代から、病気や天災から身を守る魔除けとして用いられてきました。

5月から8月までの誕生石

5月の誕生石はエメラルド(翠玉・すいぎょく)です。石言葉は幸運・希望・安定などで、古くから解毒やさまざまな病気に効く万能薬として用いられ、ギリシアやローマではヴィーナス信仰と結び付き捧げられていたという逸話があります。

6月の誕生石はパール(真珠)です。石言葉は清潔・富・長寿などで、月のしずく・人魚の涙と呼ばれる美しい光沢を持ち、宝飾品としてだけでなく薬としても世界各地で古くから珍重されてきました。

7月の誕生石はルビー(紅玉)です。石言葉は情熱・純愛・勇気などで、産地も産出量も限られた希少な宝石であるため、かつてはダイヤモンドに次ぐ価値を持っていました。

8月の誕生石はペリドット(カンラン石)です。石言葉は平和・安心・幸福などで、ローマ人からは夜間照明の元でも美しく輝くことで『夜会のエメラルド』と呼ばれ、中世の教会の装飾にも使われていました。

9月から12月までの誕生石

9月の誕生石はサファイア(碧玉・青玉)です。石言葉は慈愛・誠実・高潔などで、キリスト教では司教の叙任の際に、またイギリス王室では伝統的にエンゲージリングとしてサファイアが採用されています。

10月の誕生石はオパール(蛋白石)です。石言葉は希望・無邪気・潔白で、ローマ帝国初代皇帝アウグストゥスが、ローマ帝国の1/3を売ってまで手に入れようとしたという逸話があります。

11月の誕生石はトパーズ(黄玉)です。石言葉は誠実・友情・潔白などで、ブルートパーズやピンクトパーズといった種類がありますが、特に高価なものはシェリーカラーでインペリアル・トパーズと呼ばれます。

12月の誕生石はラピスラズリ(瑠璃)です。石言葉は尊厳・崇高などがあります。ツタンカーメン王のマスクやメディチ家の紋章などに利用例が見られ、画家フェルメールが顔料として用いたことでも有名です。

宝石にはそれぞれ宝石言葉がある

宝石は、発色や硬さといった性質や、発見の経緯と歴史的な使用例を踏まえた、さまざまな意味を持ちます。

石の特性が人体に与える科学的な影響がなくても、信仰心が石言葉の効果を発現させることもあります。美しい宝石と真剣に向き合うことで、心の在り方に変化が生まれるでしょう。

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