心理学を学ぶメリットとは?おすすめの入門書と基礎知識を紹介

2019.07.06

心理学とは、事象に対してどのように人間の心が反応し、それに伴いどのような行動をするのかを専門的に研究する学問です。心理学を学ぶことは、人間についてより深く知ることになります。心理学では具体的にどのようなことを学ぶのでしょうか。

人の心の動きを解明する学問

心理学で追究するのは、人間の心の解明です。つまり、人はなぜ考えるのか、なぜ行動するのかを分析・研究していくことが心理学になります。

人間の心は、いろいろなでき事に対してさまざまな反応を示し、それが行動となって現れます。その現象がなぜ起こるかを科学的なアプローチで解明しようというのが、心理学なのです。

そもそも心理学とは?

心理学は英語に訳すと「psychology」(サイコロジー)です。この言葉は、「精神」や「心」を意味する「psycho」(サイコ)と「学問」を意味する「logy」(ロジー)を組み合わせてできたものです。

直訳すると『心の学問』となり、言葉通りに人間の心理を研究する学問といえます。

ちなみに「psycho」はもともとギリシャ語の「霊魂」や「心」を意味する「psyche」(プシュケ)が語源で、旧約聖書やギリシャ神話などにも登場するほど、古くから人々に認識され、やがて魂や心を追い求める学問となっていくのです。

心理学の始まりや歴史

心理学の歴史は、古代ギリシャにまでさかのぼります。古代ギリシャを代表とする哲学者・アリストテレスが追求した『哲学の一部』として心理学はスタートしました。

そしてドイツのヴィルヘルム・ヴントが19世紀に心理学実験室を創立し、学問としての心理学が本格的に確立され始めました。

その後、ヴントが提唱した構成主義(心はいくつかのものによって構成されているという考え方)の反論として、20世紀初めに心は全体性・複合体であるという考え方のゲシュタルト心理学が登場しました。

古くは哲学の一部であった心理学は、最近ではさらに細分化・専門化が進み、一つの学問として確立されました。

心理学は大きく分けて2種類

現在の心理学は、大きく2種類に分かれています。一つ目は、実験・統計を通じて個人の心理を分析することを目的とした『基礎心理学』です。そして二つ目は、基礎心理学で研究された内容を日常的に役立てようとする『応用心理学』です。

基礎心理学

基礎心理学は、主に以下のように細分化されています。

  • 生理心理学…脳波や心電図などの人間の生理現象をベースにして、心とどのような関係があるかを研究する。
  • 発達心理学…人間が年齢を重ねると心にどのような変化が起こるのかを研究する。
  • 学習心理学…人や動物が生活している環境・経験からどのように学習し行動をするのかを研究する。
  • 人格心理学…人間固有の性格・人格について研究する。
  • 社会心理学…個人と社会がどのように影響しあっているのかを研究する。

応用心理学

基礎心理学と同様に、応用心理学も細かく分かれていきます。代表的なものを見ていきましょう。

  • 教育心理学…心理学を教育の分野に応用することでより効率的な教育を研究する。
  • 臨床心理学…心理学を活用して精神疾患の治療・予防方法を研究する。
  • 災害心理学…災害が起こった時の心の変化を研究することで、二次被害の防止への応用を研究する。
  • スポーツ心理学…スポーツ分野に心理学を応用することでハイパフォーマンスを目指すことを研究する。

心理学を学ぶメリット

では、心理学を学ぶことでどのようなメリットがあるのでしょうか。

人間関係を円滑にできる

カナダの精神科医であるエリック・バーンは、人間同士の関係性がうまくいけば悩みの大半は解決すると提言しています。

この人間関係の不全は心理学の中でも大きなテーマの一つになっていて、コミュニケーションの過程で何が起こっているのかを把握することで、円滑な人間関係を構築できると考えられているのです。

ストレスの対処法を学べる

現代社会は、ストレス社会といわれます。しかしながら、自分なりのストレスの対処法を把握しておくと、ストレスを溜めることはありません。

逆に、心理学を知ることでストレスを溜めさせない方法も学べるだけでなく、モチベーションアップにつながる方法をも学べます。

商談などを円滑に進められる

心理学を学ぶことで、コンサルティングやカウンセリングといったビジネスへの活用も期待できます。相手の話に共感し、深くうなずき、信頼関係を構築することで商談などを円滑に進められるようになります。

例えば、相手に好感を持ってもらえる話し方や、相手の本音を聞き出す方法などは、ビジネスでも大いに役立つことでしょう。

恋愛でも使える

心理学は、恋愛にも活用できるものです。好意を持っている相手が「何を考えているのかわからない」、好意を持っている相手から「本音を聞き出したい」などといったときに、心理学を応用できます。

人間は十人十色で価値観が違うものですが、思考の傾向を理解することで、相手の本音を理解できるようになるかもしれません。お互いが本音を理解すれば、誤解やすれ違いが起こることも避けられます。

おすすめの心理学入門書

心理学に関する書籍は、本屋やインターネットに溢れかえっています。その中には、ちょっと胡散臭いものも混ざっているかもしれません。

しかし、心理学は列記とした学問として確立されているものです。そこで、真剣に心理学という学問に立ち向かうための入門書を紹介します。

心理学・入門 –心理学はこんなに面白い

『心理学・入門 –心理学はこんなに面白い』は、心理学の面白さを追求した一冊です。

日常生活における人間の心の動き、そして人間関係には多くの不思議が存在しますが、それらを概念・理論ではなく、かみ砕いた解説により心理学を身近に感じさせてくれます。

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嫌われる勇気

ベストセラーとなった『嫌われる勇気』は、心理学の三大巨匠の一人といわれる19世紀後半から20世紀前半にかけて活動した心理学者アルフレッド・アドラーの提唱した心理学を、哲学者と青年による対話という設定で解説していきます。

日本ではフロイトやユングは有名で、アドラーは無名に近い存在でしたが、この本のおかげで一気に知名度が急上昇しました。

アドラー心理学では、「トラウマ」の存在を否定し、人間の悩みはすべて対人関係にあると断言しているのが特徴です。その中で、対人関係をどのように改善していくかを具体的に示していきます。

  • 商品名:嫌われる勇気―自己啓発の源流「アドラー」の教え
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スタンフォードの自分を変える教室

アメリカ出身の健康心理学者ケリー・マクゴニガルによるサイエンス・ヘルプについての解説書である『スタンフォードの自分を変える教室』。

サイエンス・ヘルプとは、心理学・神経科学・医学を組み合わせた最新の知見から、人間の健康・幸福・成功を目的として人間関係の改善に役立つ実践的な戦略を提供するもので、マクゴニガルのそのリーダー的存在です。

この書籍の中では、これまでは抽象的な概念とされてきた『意志の力』に関する考え方を根本的に変えることが提唱されています。そしてその変化が、実際の行動に大きな影響を与えることも開設されています。

  • 商品名:スタンフォードの自分を変える教室
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心理学は日常生活にも生かせる

このように、心理学と真摯に向き合う書籍は多く販売されています。また、心理学を学び活用することで、理想の生き方・考え方に近づくヒントになるかもしれません。

たとえ、そのときはうまくいかなくても次につながる別の発想をも与えてくれることもあります。そのうまくいくこととうまくいかないことの繰り返しこそが、心理学をさらに発展させ、人生を豊かなものにしてくれるのです。

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