夏休みは歴史博物館に行こう。子供と行きたいおすすめ博物館を紹介

2019.07.02

全国に数多く存在する博物館の中でも、歴史博物館は歴史好きな人にとって興味深い施設でしょう。地域や文化ごとの歴史に触れられ、観光スポットとしても楽しめる存在です。博物館の魅力に迫り、各地のおすすめ博物館も紹介します。

博物館の基礎知識

博物館とは何なのか、概要を確認しましょう。

博物館とは

博物館とは、ある特定の分野に関する物品や資料などを収集・保存し、それらについて研究を行ったり、展示したりするための施設です。

博物館は全世界に4万館以上あるとされ、日本にも4000館以上が存在します。扱う対象により様々な種類があり、美術館・科学館・水族館・動物園なども、広義では博物館に分類される施設です。

日本では、博物館が展示施設として発達したことから、一般的に建物や施設を指す言葉と理解されています。博物館に本来備わる研究機関としての役割より、教育機関や公共のレジャー施設としてのイメージを強く持たれやすい特徴があります。

博物館資料と資料分類

博物館は、専門領域とする範囲内の博物館資料を基礎とし、各博物館が保管する独自の資料を用いて、研究や展示などの活動を行います。

博物館資料は、一次資料と二次資料に分けられます。一次資料は実物そのものであり、二次資料は一次資料を何らかの技法で記録することにより発生した資料です。

一次資料には、一次製作資料と一次標本資料があります。一次製作資料は、生き物の増殖や実術品の創作などの実物製作資料と、研究の成果に基づき描かれた復元図・予想図などの情報製作資料の2種類に分けられます。

二次資料は、博物館による調査・研究活動から生まれるものです。博物館における研究活動の欠如は博物館資料価値の低下に直結するため、二次資料は博物館の存在価値を高める意味で重要な資料とされています。

展示の意義や種類

博物館における展示とは、単なる物の陳列ではありません。目的と意味を考えて展示物を選び、積極的に見せる意識を持ち学習者と交流する意義があります。

展示は、見る者に刺激を与え、観察と理論的な推論を促す意味もあるため、展示する学芸員がその展示物から受けた刺激が大きいほど、展示の質的内容は高まるといえるでしょう。

展示の種類は、展示場所により『屋内型』『屋外型(動物園など)』『現地保存型(遺跡など)』に分けられます。また、展示内容により、『分類』『生態』『動態』『課題』『総合』に分けられます。

『常設』『特別(企画)』のように、展示期間による分類方法もあります。

博物館の楽しみ方

展示物を見るだけでなく、博物館に絡めた他のいろいろな楽しみ方を紹介します。

展示だけでなく周辺やイベントを楽しむ

博物館には、建物自体に建築物としての価値が高いものが多く存在します。名建築家に設計されたものから、建物が歴史的な建築物であるものまで、その種類もさまざまです。博物館の建物に着目することも、博物館の楽しみ方の一つといえます。

博物館によっては、周辺の観光名所やグルメスポットで楽しめる場合もあります。博物館を中心に観光地として栄えている場所もあり、旅行での立ち寄り先としてプランに組み込みやすい博物館が多いことも特徴です。

また、多くの博物館では、期間限定のイベントが開催されています。常設展示だけでは飽きられやすい側面を持つ博物館も、国宝特別展示などのイベントを頻繁に企画することで、定期的に楽しめる魅力が備わるといえるでしょう。

学芸員について知ろう

博物館などの職員として知られる学芸員について理解を深めましょう。

学芸員とは

学芸員とは、博物館や美術館において、資料の収集・保管をはじめとする業務を行う専門職員であり、学芸員の資格は文部科学省が所管する国家資格です。

学芸員の主な仕事は、資料の『収集』『整理・保管・修理』『公開・展示』『研究・分析』『教育普及活動』などです。日本では学芸員の数が少ないため、海外に比べ、より多くの作業を担当しています。

また、学芸員は博物館や美術館だけでなく、市役所や教育委員会などからも必要とされる場合がある職種です。

学芸員の役割

一般的に、日本で研究者と呼ばれる人は、指定の学術研究機関に勤務し、研究費の補助金を受けられる人を指します。そのため、博物館で働く学芸員は研究者と呼ばれにくく、博物館で研究することにある種の後ろめたさを感じている学芸員も多いのが現状です。

しかし、博物館は研究機関としての役割を持つため、学芸員こそが博物館資料のヘビーユーザーに他なりません。また、学芸員は博物館において知的資産を創造し、それを加工して社会に還元する立場にあります。

したがって、学芸員は博物館資料を博物館の目的に合わせて研究し、その成果を展示や教育活動を通して社会に還元する役割を持つ存在であるといえます。

博物館における研究の種類

博物館における主な研究体制は、チーム研究や機関研究などがあります。

チーム研究は、ある研究テーマに対し、学芸員や外部研究者などで一つのチームを作り行う研究です。一般的な研究と異なり、学芸員だけでなく他の機関や研究者、アマチュアなども含めて行う研究体制であることが特徴といえます。

機関研究は、個人で行うことが困難な、規模の大きな課題や周辺諸分野にまたがる課題などについて、博物館の組織をあげて取り組む研究です。研究戦略を具体的に実現し、その成果を社会に還元するための重要な役割を負います。

関東でおすすめの博物館

関東にあるおすすめの博物館を三つ紹介します。

東京 江戸東京博物館

東京都墨田区にある『江戸東京博物館』は、江戸・東京の歴史や文化、生活を体感できる、1993年にオープンした博物館です。両国国技館の隣にあり、高床式倉庫を参考に建築された特徴的な建物です。

常設展示室には、江戸時代の日本橋や芝居小屋を実物大で再現した大型模型が並び、江戸時代からどのように文明が発達してきたのかがわかりやすく展示されています。

また、鹿鳴館や銀座煉瓦街の様子を再現した模型など、明治時代の様子も立体的に展示されています。

着物や浮世絵、生活道具など、当時の資料も季節ごとに数多く展示され、ふれあい体験教室などもあり、子供から大人まで楽しめる博物館です。

  • 施設名:江戸東京博物館
  • 住所:東京都墨田区横網1-4-1
  • 電話番号:03-3626-9974
  • 営業時間:9:30〜17:30 土曜日9:30~19:30
  • 休館日: 毎週月曜日(祝休日の場合その翌日)、年末年始
  • 公式HP

神奈川 神奈川県立歴史博物館

『神奈川県立歴史博物館』は、神奈川の文化と歴史をテーマに、原始・古代から現代までの資料を展示している博物館です。

国の重要文化財に指定されている旧横浜正金銀行本店がそのまま施設として利用され、建物自体が代表的な展示物といえる博物館です。旧横浜正金銀行本店は明治末期の建物で、関東大震災と空襲の両方を免れた数少ない建造物としても知られています。

通常展示コーナーでは、神奈川県内の縄文時代から近代化までの歴史が作品展示で紹介されています。実物の展示ができないものについては、写真だけでなく仏像の模型や建物のミニチュア展示などの工夫がされていることも特徴の一つです。

特別展などのイベントも定期的に開催され、ミュージアムライブラリー・ショップ・喫茶店など、館内施設も充実した博物館です。

  • 施設名:神奈川県立歴史博物館
  • 住所:神奈川県横浜市中区南仲通5丁目60
  • 電話番号:045-201-0926
  • 営業時間:9:30〜17:00(入館は16:30まで)
  • 休館日: 毎週月曜日(祝休日の場合その翌日)、年末年始
  • 公式HP

千葉 国立歴史民俗博物館

千葉の『国立歴史民俗博物館』は、日本の歴史と文化について総合的に研究・展示する、国立の歴史博物館です。佐倉城址公園の一角にあり『歴博(れきはく)』の名で親しまれています。

土偶や埴輪の実物を見せることにこだわらず、レプリカも多く展示し、とにかく歴史を分かりやすく理解させることに重点をおいた博物館です。

民俗学に基づき古代から現代までが六つのゾーンに分かれて展示され、日本民族がどのように形成されたかを知れます。

見どころが多い常設コーナーはもちろん、特別展も毎回面白く、歴史好きなら朝から1日いても足りないほど見応えのある博物館です。

  • 施設名:国立歴史民俗博物館
  • 住所:千葉県佐倉市城内町117
  • 電話番号:03-5777-8600
  • 営業時間:3~9月 9:30〜17:00 10~2月 9:30~16:30
  • 休館日: 毎週月曜日(祝休日の場合その翌日)、年末年始(12/27~1/4)
  • 公式HP

東海や関西でおすすめの博物館

東海地方や関西地方でおすすめの博物館を三つ紹介します。

愛知 名古屋市博物館

1977年に開館した『名古屋市博物館』は、考古・美術工芸・文書典籍・民俗に関する資料を集め、保管・保存し、公開している歴史博物館です。

名古屋の昔の町並みや生活などを知る資料が揃い、歴史の舞台になった戦国時代の展示などは興味深いものがあります。

年5~7回の特別展や企画展を開催し、当地方の歴史や文化に関するビデオ作品を自由に選んで鑑賞できるビデオミュージアムも常設されています。

3階ギャラリーでは市民の美術作品の発表の場として、多くの展覧会が開催されている博物館です。

  • 施設名:名古屋市博物館
  • 住所:愛知県名古屋市瑞穂区瑞穂通1丁目27−1
  • 電話番号:052-853-2655
  • 営業時間:9:30〜17:00(入館は16:30まで)
  • 休館日: 月曜日・第四火曜日・年末年始
  • 公式HP

京都 京都国立博物館

1897年に帝国京都博物館として開館した『京都国立博物館』は、京都の中心的位置を占める国立博物館です。レンガ造りの特別展示館や正門などは当時からの建物で、重要文化財に指定されています。

平常展示館では、京都を中心とした寺社からの寄贈品をはじめ、日本や中国の絵画・書跡・彫刻・工芸・染織品など、館蔵品をあわせた1万点を越えるコレクションを、定期的に入れ替えて公開されています。

国宝や重要文化財が数多く展示され、本や教科書などで目にするような有名作品も多数見られることが特徴です。

野外庭園にも、日本の石仏、朝鮮半島の石造遺品、ロダンの『考える人』などが展示されています。

  • 店舗名:京都国立博物館
  • 住所:京都市東山区茶屋町527
  • 電話番号:075-525-2473
  • 開館時間:9:30-17:00(入館は閉館の30分前まで)
  • 休館日:毎週月曜日、年末年始
  • 公式HP

大阪 大阪歴史博物館

『大阪歴史博物館』は、大阪城の本丸に40年間あった大阪市立博物館を継承し、大阪の歴史を研究・紹介していくために2001年に開館された博物館です。

時代ごとの建物や市井の様子をリアルに再現した空間は、あたかも、その時代をそのまま体験しているような感覚にさせてくれます。大阪の古い街並みや市電など、貴重な資料も数多く展示されています。

常設展の他、興味深い企画展も定期的に開催され、地下鉄駅から歩いて5分ほどで着くアクセスの良さも魅力です。

  • 店舗名:大阪歴史博物館
  • 住所: 大阪府大阪市中央区大手前4-1-32
  • 電話番号:06-6946-5728
  • 開館時間:9:30-17:00
  • 休館日:毎週火曜日、年末年始
  • 公式HP

歴史博物館に行ってみよう

歴史博物館は、日本や世界の歴史に関する資料が多く展示され、歴史について深く学ぶことが可能な博物館です。全国各地に存在し、地域や文化ごとの歴史にも触れられる魅力を持ちます。

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