コーヒー1杯に使う粉の量はどれくらいが適切でしょうか?ペーパードリップで抽出するときの目安・カップの種類による違いや、ドリッパーのメーカーごとの違いについて知り、プロが淹れるような美味しいコーヒーを楽しみましょう。
コーヒー1杯分の粉の量はどれくらい?
コーヒーカップ1杯は、およそ120mlです。この分量を淹れるためには、粉は10gが目安といわれています。10gの粉に140mlのお湯で抽出すると、120mlのコーヒーが淹れられるのです。
では、マグカップに注ぐ場合はどうでしょうか?カップのサイズと粉の量の関係を知っておきましょう。
マグカップを使うなら倍の量を
マグカップのサイズは約240~260mlほどです。コーヒーカップの120mlと比較して、およそ倍量になります。同じコーヒー1杯でも粉が10gのままだと薄くなってしまいます。
美味しいコーヒーをマグカップで飲むには、粉をコーヒーカップで淹れるときの『2倍』を目安に増やします。
ただし、単純に倍量の20gと計算すると、抽出したら味が濃くなり、クセの強い味わいになってしまう可能性があります。これは10gのときより20gの方が粉の高さが高くなり、お湯が粉に触れている時間が長くなるためです。
そのため、マグカップで飲むときには、20gより若干少ない18gにすると程よい味わいに仕上がります。
大さじで1杯分を量ることは可能か
コーヒーの粉は、大さじで量ることもできます。手持ちに専用のメジャースプーンがなくても、大さじがあれば毎回同じ分量が量れるのです。
大さじ1杯で『約5g』の粉が量り取れます。コーヒーカップ1杯分なら『大さじ2杯』が目安です。
このとき、コーヒーの粉を計量スプーンに平らにならし、『すり切り』で量りましょう。すり切りと山盛りでは重さが変わってしまいます。また、デジタルスケールつきの計量スプーンを使うと、正確に10gぴったり量れるので便利です。
メーカー別、ドリッパー付属のスプーンを比較
抽出に使うドリッパーは、メーカーによって形が違います。商品ごとに適切な分量の粉が量り取れるスプーンが付属しています。
いくつかドリッパーを持っているなら、ドリッパーについてきた専用スプーンを使うと間違いありません。それぞれのドリッパーの特徴と、スプーンで量り取れる量について紹介します。
ハリオ12g
ハリオのドリッパーはV60といって『円錐形の大きな一つ穴』が特徴です。淹れる人が自由に調節することで、好みの味わいを自在に出せるドリッパーとして知られています。
V60で抽出する場合、粉は一般的な目安の10gより少し多めの12gだと美味しく淹れられます。そのため、付属のスプーンも12gが量り取れる容量です。
- 商品名:ハリオ V60 計量スプーン
- 価格:103円(税込)
- Amazon:商品ページ
カリタ10g
カリタのドリッパーは『三つ穴式』です。お湯を注ぐ量とスピードで味をコントロールするドリッパーのため、一定の味わいに仕上げるには慣れが必要でしょう。
最適な粉の量としてメーカーが推奨しているのは10gのため、付属のスプーンも10gを量れるものがついています。
- 商品名:カリタ メジャーカップ
- 価格:455円(税込)
- Amazon:商品ページ
メリタ8g
メリタのドリッパーは、淹れる人の技術に左右されず、誰でも一定の味わいで淹れられます。『小さな一つ穴』が特徴です。
穴が一つなので、ドリッパー内のお湯は他メーカーのものより長く留まる傾向にあります。そのため、粉は少なめの8gが推奨されています。付属のスプーンもすり切りで8gが量れるものとなっています。
- 商品名:メリタ ジャパン メジャースプーン
- 価格:127円(税込)
- Amazon:商品ページ
ペーパードリップの基本の淹れ方
ペーパードリップで淹れるときには、必要な道具と正しい手順があります。一連の流れを確認しましょう。
必要なもの
まずは下記に挙げる必要な道具を揃えます。計量スプーンやタイマーなど、すでに自宅にあるものは新しく揃える必要はありません。
- ドリッパー
- サーバー
- ペーパーフィルター
- ドリップポット
- 計量スプーン
- タイマー
- カップ
道具はどれを選ぶかは好みですが、ドリッパーとペーパーフィルターの組み合わせは同じメーカーのもので揃えると使いやすいでしょう。
淹れ方
道具とコーヒーの粉を用意したら、実際に淹れてみましょう。
まずはドリッパーにペーパーフィルターをセットして、粉を入れます。表面を平らにならしてから、お湯を乗せるように注いで、粉全体にお湯を行き渡らせましょう。
全体が湿ったら、『20秒間』蒸らします。しっかり蒸らすことで、コクがあるおいしいコーヒーが抽出できるのです。
抽出のためのお湯は数回に分けて注ぎます。『の』の字を意識して、中心から注ぎましょう。ドリッパー内のお湯が常に一定量になるように、お湯を注ぐ量とスピードを調節します。
サーバー内のコーヒーがちょうどよい量になったら、カップに入れて完成です。
ポイントはコーヒー粉を正しく量ること
美味しく淹れるのに大切なのは、『粉を正確に量る』ことです。きちんと量って抽出すれば、プロが淹れるような本格的な味わいのコーヒーを淹れることもできます。
1杯分(120ml)なら10~15gを、2杯分(200~250ml)なら20~25gを、それぞれ目安にして、計量スプーンで正しく量りましょう。
適切な量のコーヒー粉が美味しさの秘訣
美味しいコーヒーを淹れるためには、適切な量の粉を使うことが基本です。計量スプーンできちんと量って入れることで、毎回変わらぬ味を抽出できるのです。
適切な量はドリッパーの種類によって違います。手持ちのドリッパーのメーカーを確認し、付属のスプーンを利用すると間違いありません。
正しい計量で、美味しいコーヒーを楽しみましょう。