世界遺産「コロッセオ」の歴史を知ろう。その残酷なスペクタクルとは

2019.06.30

永遠の都ローマ。そのシンボルとも言えるコロッセオには、年間700万人もの人が訪れイタリア随一の観光スポットとなっています。コロッセオには、どのような歴史や見どころがあるのでしょうか。この記事ではコロッセオの見学がより楽しくなる情報をお届けします。

世界遺産コロッセオとは

コロッセオは、ローマの中心市街のやや南側に位置し、ローマ・テルミニ駅から約2kmの距離にあります。その機能とは、古代ローマの人々に血なまぐさい娯楽を提供するための円形闘技場でした。

コロッセオの歴史

ローマのコロッセオは、紀元後70年~72年頃にローマ皇帝ウェスパシアヌスが建設を始め、80年、息子チツス帝の治世に完成しました。暴君ネロ帝が造成した庭にあった人工池の跡地を利用して建設され、近くにネロ帝の巨像(コロッソス)があったことから、コロッセオと呼ばれるようになったと言われています。

コロッセオの残酷な娯楽

コロッセオでは、映画でも取り上げられた剣闘士(グラディエーター)同士の戦いや、剣闘士と猛獣の戦いを定期的に開催し、ローマの貴族や庶民に娯楽を提供しました。剣闘士には、奴隷や捕虜、犯罪者などが厳しい訓練の末に仕立て上げられていたとか。また、コロッセオは、犯罪者の公開処刑場としても利用されました。

コロッセオに見る古代の建築技術の粋

一説には5万人もの観衆を収容できたと言われるコロッセオ。その建築には古代ローマの技術の真髄を見ることができます。

巨大な観客席

巨大な楕円形をしているコロッセオは、長径188m、短径が156m、高さは約48mの4階建てです。 観客席の1階部分は皇帝や貴族が、2階には騎士、3階は庶民たちが利用し、最上階の立ち見席では女性や奴隷たちが娯楽を楽しみました。天井には日除け用の天幕を張る設備があっただけでなく、開口部の位置を太陽の位置によって調整できる仕組みまで備えていたそうです。

美しいアーチと円柱

コロッセオの多層構造を支えたのが美しいアーチと円柱の数々です。建設には火山灰を用いたコンクリートやレンガが用いられましたが、水道橋などにも見られるアーチの技術を無数に使用することで全体の重さを支え、今日まで残る堅固な建築を可能にしました。また、アーチの間にある円柱には、1階はドリス式、2階はイオニア式、3階はコリント式が用いられ、古代の建築様式をたどることができます。

コロッセオの観客を盛り上げる仕掛け

コロッセオで行われた数々のスペクタクル。そこでは観客を盛り上げる様々な仕掛けが用いられ、現地では今もその片鱗を見ることができます。

闘技場内に海を再現

建設後まもなくのコロッセオで、多くの人々が熱狂した見世物の一つに「模擬海戦」がありました。古代ローマ文明の高度さの例として良く知られる水道の技術を活かして、競技場内に大量の水を引き込み、船を浮かべて海戦を再現したと言われています。のちに、以下にご紹介する地下の仕掛けの導入によって実施できなくなったそうですが、想像するだけでその熱狂が伝わってきそうです。

コロッセオの地下に秘密あり

現在コロッセオを訪れると、中心のアリーナには石壁が並んでいます。ここは本来、地下にあたる部分で、剣闘士の待機場所や猛獣の檻がありました。そして、なんと、猛獣の入った檻を地上に持ち上げる巻き上げ機や、剣闘士の劇的な登場を可能にする跳ね上げ式の出入り口などが、多数設置されていたそうです。恐ろしい猛獣や筋骨隆々の剣闘士の登場に、観客の興奮も最高潮に達したことでしょう。

訪れる際にはぜひ予約を

古代のロマンあふれるコロッセオの前には、つねに長蛇の列が出来ています。見学にあたっては、日時指定で予約ができるオンラインチケットの購入をおすすめします。見どころたっぷりのコロッセオを効率よく楽しんで、ローマ滞在を実りあるものにしましょう。

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