世界的に有名なオペラ歌手をご紹介。知ればオペラがもっと楽しく

2019.06.27

オペラの醍醐味といえば、オペラ歌手の美しい歌声ではないでしょうか。高音から低音まで、さまざまな声域の歌手が登場するのも見どころです。声域の特徴や有名なオペラ歌手を知って、もっとオペラを楽しみましょう。

オペラの基礎知識を備えよう

オペラは400年以上も前にイタリアで誕生した、伝統ある芸術です。長い歴史の中でさまざまなスタイルのオペラが演じられ、現在に至っています。まずはオペラの種類や構成メンバーなどの基礎知識を紹介します。

オペラの種類を知る

イタリアオペラの原型は、神話や歴史を題材にしたシリアスな『オペラ・セリア』です。時代が進むと、喜劇的な『オペラ・ブッファ』や、身近な事件などを扱う『ヴェリズモ・オペラ』が現れ人気を集めました。

ヨーロッパ各国でも、それぞれの文化と融合した独自のオペラが発達しています。たとえばフランスの『グランド・オペラ』は、バレエやスペクタクルな演出を取り入れているのが特徴です。

フランスには、ほかにも喜劇的な『オペラ・コミック』や、ダンス音楽を取り入れた『オペレッタ』があります。

オペレッタはオーストリアのウィーンで発展し、さらにアメリカに伝わってミュージカルの元祖となりました。ドイツでは、セリフで進行するスタイルの『ジングシュピール』が誕生しています。

オペラの起源

オペラは今から約400年前の16世紀末に、イタリアの都市フィレンツェで誕生しました。貴族たちが中心となり、古代ギリシャの悲劇を復活させたのがオペラの起源です。当初は劇場ではなく、貴族の屋敷などで演じられていました。

誰でも入場できるオペラ劇場が最初にオープンしたのは、商人が大きな力を持っていた都市ヴェネツィアです。その後、オペラの人気は急速に高まり、イタリアだけでなく、ヨーロッパ各国でもこぞって上演されるようになりました。

オペラを構成する人々

オペラの舞台には、歌手(ソリスト)、合唱団、オーケストラ、指揮者が存在します。歌手は、劇中の登場人物を演じる役者です。オペラのメインであり、高度な発声技術はもちろん、演技力も求められます。

合唱団は群衆役や、盛り上がるシーンの音声を担当します。男女混声の場合もあれば、男声のみや女声のみ、児童合唱団の場合もあります。歌の伴奏をするオーケストラは、オペラでは裏方のような存在です。

オーケストラは歌手と呼吸を合わせ、物語をスムーズに進行させます。歌手、合唱団、オーケストラを、指揮者がまとめ、一つの作品を創りあげていると言えるでしょう。

オペラの声域を知ろう

オペラでは、声の高低をあらわす『声域』によって、登場人物の特徴を表現しています。男女別の声域と、担う役柄をみていきましょう。

女性オペラ歌手の声域

女性の声域は、高い順に『ソプラノ』『メゾソプラノ』『アルト』に分けられます。もっとも高音のソプラノは、若く華やかなヒロイン役に適しています。やや低めのメゾソプラノは、個性の強い女性や少年などを演じることが多い声域です。

低音のアルトは、母親など、年配の女性や落ち着いた雰囲気の女性を主に演じます。また、アルトよりもさらに低い声域を『コントラルト』と言います。

男性オペラ歌手の声域

男性の場合は高い順に『テノール』『バリトン』『バス』となります。オペラによっては、テノールよりも高音域の『カウンターテナー』が登場することもあります。

テノールは女性のソプラノと同様に、若くてかっこいいヒーローを演じます。もっとも低いバスは、やはり父親や僧侶といった年配の役が多く、バリトンは個性的な人柄を担当する傾向にあります。

有名なオペラ歌手たち

それでは、具体的にどのようなオペラ歌手が有名なのでしょうか。最後に、世界的に有名なカリスマオペラ歌手や、日本の有名歌手を紹介します。

女性オペラ歌手のカリスマたち

女性のオペラ歌手の中では、『マリア・カラス』と『レナータ・テバルディ』が有名です。2人ともソプラノ歌手で、同時期に活躍したライバルでした。

個性的な表現力や歌声が魅力のマリア・カラスに対し、レナータ・テバルディは抒情的で繊細な歌声から、イタリア・オペラの正統派と評価されています。

世界三大テノール

故ルチアーノ・パヴァロッティ、プラシド・ドミンゴ、ホセ・カレーラスの3名は『世界三大テノール』と呼ばれる偉大なテノール歌手です。

1990年のFIFAワールドカップイタリア大会の開会式で歌ったのをきっかけに人気を集め、世界三大テノールと呼ばれるようになりました。

『神に祝福された声』と讃えられたルチアーノ・パヴァロッティは、2007年に亡くなりましたが、ほかの2人は今も現役で活動中です。CDなどもたくさん販売されているので、奇跡の歌声を堪能してみてはいかがでしょうか。

有名な日本人オペラ歌手

日本人の男性オペラ歌手では、テノールの『錦織健(にしきおり けん)』が有名です。1986年にデビューして以来、伝統的な演目はもちろん、日本人が作ったオペラにも積極的に出演し、高い評価を得ています。

女性では、ソプラノ歌手の『田中彩子(たなか あやこ)』が人気です。10代からウィーンで声楽を学び、22歳でスイスの歌劇場において最年少デビューを飾るなど、華々しい活躍が大きな話題となりました。

歴史と歌い手を知ってオペラを味わおう

有名な歌手を知ることが、オペラに親しむための一番の近道です。オペラ歌手のことを知れば、お気に入りの歌手を応援したり、同じ演目を違う歌手で比べてみたりと、さまざまな楽しみ方ができるでしょう。

この記事をきっかけに、オペラをもっと身近に、気軽に味わっていただけると幸いです。

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