クレームブリュレの『ブリュレ』ってどういう意味?特徴と作り方を解説

2019.06.25

『クレームブリュレ』は、特徴的な見た目と食べ方、味わいで人気の高いフランスのデザートです。クレームブリュレの基本知識と作り方、有名なレストランで味わえる本格的なクレームブリュレの情報までをまとめました。

クレームブリュレの基本

多くのレストランやスイーツショップで見かけることも多いクレームブリュレですが、どのようなデザートなのかを詳しく知っている人は案外少ないかもしれません。

そこで最初に、クレームブリュレについての基本情報を紹介します。

クレームブリュレとは

クレームブリュレとは、生クリームと卵黄、砂糖、バニラを混ぜたカスタードクリームを混ぜ合わせ、オーブンで湯せんにかけて固めたものの上に、振りかけた砂糖をバーナーなどで焦がし、焼き色をつけたデザートです。

表面を覆うパリパリに焦がした砂糖を、スプーンで割って食べるのがクレームブリュレの大きな特徴です。

クレームブリュレの意味

クレームブリュレは、フランス語です。

『クレーム』はそのままクリームという意味を持ちます。そして『bruler(ブリュレ)』とは『焦がす』または『燃やす』という単語です。この二つを合わせて『クレームブリュレ=焦がしたクリーム』が、その意味になります。

ブリュレと似た単語には、『carameliser(カラメリゼ)』があります。料理やスイーツでも聞いたことがある人も多いでしょう。一般的に、料理で食材を焦がす場合には、カラメリゼを使います。

ところがクレームブリュレの表面を焦がすときに関しては、カラメリゼではなくブリュレを用います。これは、クレームブリュレ独特の使い方といえます。

クレームブリュレの歴史

クレームブリュレの起源については明確に記述がなく、はっきりとしたことはわかっていません。ただし、1691年にフランスのレシピには登場しているデザートといわれています。

スペインには、クレームブリュレとよく似たデザートとして『クレームカタラーナ』があります。こちらもカスタードクリームの表面にある砂糖を焦がしており、日本では冷凍してアイスのような状態で提供されることが多いものです。

しかし、クレームカタラーナは実はクレームブリュレよりも先に生まれたという説が有力視されており、スペインでもクレームカタラーナがクレームブリュレの起源と主張している趣きがあります。

日本では、1995年にオープンしたフランス風のカフェ『AUX BACCHANALES (オーバカナル)』で提供され、幅広い人にクレームブリュレが知られるようになりました。

さらにクレームブリュレがポピュラーになったのは、2000年公開のフランス映画『アメリ』で、主人公がクレームブリュレの表面を割って食べるシーンがあったこともきっかけといわれています。

各デザートとの違い

カスタードクリームを使用したクレームブリュレと似たデザートは他にもいくつかありが、いずれもクレームブリュレとは微妙に異なり、それぞれ特徴を持っています。

代表的なものとして、プリンとクレームカタラーナとの違いをまとめました。

プリンとの違い

プリンは、日本でメジャーなデザートの一つです。

プリンもカスタードクリームがベースとなっていますが、クレームブリュレとは材料の時点で異なります。プリンは『卵、砂糖、牛乳』をベースに作られており、クレームブリュレのように生クリームを使用しない点が大きな違いです。

また、作り方にも違いがあります。プリンを作るときは、上記のベースを湯せんまたは蒸して固めます。

クレームブリュレと同様に、プリンにも焦がした砂糖を使いますが、プリンではあらかじめ砂糖を焦がして作ったカラメルソースを底に入れてから、プリンの元になる液を入れて固めるという点も異なります。

カタラーナとの違い

クレームブリュレの元祖という説もあるクレームカタラーナですが、こちらも使用する材料が違います。

カタラーナは、小麦粉やコーンスターチなどの粉類を混ぜ、これを型に入れて焼いて固めます。

しかし、クレームブリュレには、粉類は一切使われていません。クレームブリュレはとろりとしたなめらかな食感ですが、粉類を使用するカタラーナはしっかりとした食べごたえのある食感に仕上がるため、食感も異なるのが特徴といえます。

おいしいクレームブリュレの作り方

一見作るのが難しそうと思われるクレームブリュレですが、材料を揃えやすく、自宅でも比較的簡単に作れるデザートです。

以下の基本の作り方を参考に、おいしいクレームブリュレを自宅で作ってみましょう。

必要な材料

クレームブリュレを作るには、まず以下の材料を用意します。分量は二人分です。

  • 卵黄:3個
  • 牛乳:40ml
  • 生クリーム:200ml
  • 砂糖:35g
  • バニラビーンズもしくはバニラエッセンス少々、またはバニラペースト:小さじ4分の1
  • ブラウンシュガーまたはグラニュー糖:大さじ1

基本的な作り方

牛乳と生クリームを鍋に入れ、沸騰する直前まで温めます。これに卵黄と砂糖を泡立て器でよく混ぜ合わせたものを入れ、バニラエッセンスかバニラビーンズ、またはバニラペーストを加えます。

ここまでの作業でできたクレームブリュレのベースを濾(こ)しながら、ココットに注ぎます。お湯を張ったバットにココットを並べ、110度に温めたオーブンで約30分焼きます。オーブンで加熱が終わった後、粗熱を取って1時間ほど冷蔵庫で冷やします。

冷やした後、固まったクレームブリュレのベース表面にグラニュー糖またはブラウンシュガーを薄く広げ、バーナーで焼いて焦げ目をつければ、完成です。

作り方のポイント

クレームブリュレを手作りするなら、できるだけおいしく作りたいものです。そのためには、以下のポイントを押さえておくと、上手に仕上げられるでしょう。

バニラビーンズを加えて風味を付ける

基本の作り方でも材料にバニラが含まれていることからわかるように、クレームブリュレには、『バニラの風味』が欠かせません。

クレームブリュレの香りづけにはバニラエッセンスを使用してもいいですが、より香り高い仕上がりにしたいのであれば、バニラのさやを用いてバニラビーンズそのものを加えるのがおすすめです。

バニラのさやが手に入らないときは、バニラビーンズから抽出した香りにバニラビーンズと砂糖を加えてペースト状にしたバニラペーストを使用してみましょう。

バニラエッセンスよりも良い香りづけができ、バニラビーンズの粒が入っているので、クレームブリュレに用いると見た目もより本格的にできます。

オーブンは必ず予熱する

クレームブリュレのベースとなる材料を混ぜた液を注いだ後のココットは、オーブンで加熱しますが、このときは必ず『オーブンを温めて』おきましょう。

予熱を行わないままでは設定した温度で加熱できず、失敗する可能性があるからです。

容器は耐熱素材のものを

そして、上記のようにオーブンで熱を加えるクレームブリュレを入れる容器には、ココットなど、必ず『耐熱素材』のものを選びましょう。

オーブンで加熱できるタイプのほか、最後の仕上げに表面を加熱することを考慮し、バーナーで焦げ目をつけやすい広口の容器がおすすめです。

バーナーの代わりにオーブントースターも

クレームブリュレの最も大きな特徴が、最後の仕上げとして表面に広げた砂糖を熱して焦げ目を作る点です。このときはバーナーで焦がす方法が一般的ですが、バーナーがない場合はオーブントースターでも代用可能です。

加熱後、砂糖を薄く敷いたクレームブリュレをそのままオーブントースターに入れれば、手軽に焼き色をつけられます。1000w以上の火力がある機種を使用すれば、上手に焦げ目ができるでしょう。

ただし、クレームブリュレの仕上げの加熱は、表面だけに行うものです。オーブントースターでココットなどの耐熱容器の下部まで余計な熱を加えることを避けるには、水を張った受け皿を使うといいでしょう。

逆にしっかり焦げ目をつけるためには、アルミホイルを使って台を作り、熱源にクレームブリュレの表面を近づけるようにすると焼き色がつけやすくなります。

その他、アレンジのバリエーション

ここまでで紹介したクレームブリュレは、カスタードクリームを使用した基本のタイプですが、これにさまざまなフレーバーを加えることで多彩なアレンジが楽しめます。

ピスタチオでアレンジ

おつまみとしてよく食べられている『ピスタチオ』は、独特の色と風味の良さを持ち、さまざまなスイーツで幅広く使用されている『ナッツの女王』と称されるナッツです。

基本のカスタードクリームにミキサーで細かく砕いたピスタチオ、またはピスタチオペーストを加えると、緑色が鮮やかでピスタチオの香ばしい香りが楽しめるクレームブリュレになります。

内部にいちごジャムやフランボワーズを加えると、鮮やかな赤と緑の色合いで、目で見て楽しめるデザートに仕上げられます。

お茶を使ったアレンジ

フランス生まれのデザートであるクレームブリュレですが、意外にも日本で親しまれているお茶との相性が最高です。中でも、香ばしい香りが特徴の『ほうじ茶』がおすすめです。

クレームブリュレをほうじ茶でアレンジするには、まずほうじ茶を煮出し、泡立て器でよく混ぜた卵黄と砂糖に煮出したほうじ茶を濾しながら加えます。その後の手順は、基本の作り方と同様です。

ほうじ茶の香りと焦がしたカラメルの香りが絶妙にマッチする、和洋折衷のデザートです。

チョコレートを使ったアレンジ

プリンと同様に、クレームブリュレとチョコレートを合わせるのも、おいしい組み合わせの一つです。

クレームブリュレに細かく砕いて湯せんしたチョコレートを加えるだけなので、簡単にアレンジを楽しみたいときにおすすめです。

クレームブリュレはワインにも合う

ワインのおつまみといえば、どちらかというとしょっぱい味つけのものが多く、甘いデザートは不向きというイメージはないでしょうか。ところが、クレームブリュレは意外にもワインに合うデザートなのです。

カスタードを使用したデザートは、主に白ワインに合うといわれています。そのため、クレームブリュレも白ワインと合わせるのに適したデザートといえます。

その他には、フランスを代表する貴腐ワイン(高糖度の貴腐ぶどうから造られる極甘口の白ワイン)の一つである『ソーテルヌ』は、甘口のデザートワインで、焦げ目をつけて少し苦味を加えてあるクレームブリュレとの相性が抜群です。

クレームブリュレの購入方法

クレームブリュレを自宅で作るのはちょっと面倒というときは、市販の商品で手軽に味わうことができます。

カフェやフレンチレストラン

先述のカフェ・AUX BACCHANALESはもちろん、全国各地に数多くのカフェでクレームブリュレを楽しめます。

また、フランスのデザートであることから、フレンチレストランでもデザートとしてクレームブリュレを提供しているところも多いでしょう。現地で食べられる味を楽しめるでしょう。

外食をしたときにデザートとしてクレームブリュレを楽しみたいのなら、カフェやフレンチレストランへ行ってみるのがおすすめです。

気軽に食べたいならコンビニをチェック

コンビニスイーツは手軽に購入しやすいながら、近年レベルが高く本格的な味わいのスイーツも少なくありません。

中でも、大手コンビニチェーン『ローソン』が展開する、美と健康を考えた商品が揃う『ナチュラルローソン』では、カフェやレストランで楽しめるものと遜色ないクレームブリュレが販売されています。

和三盆を使用したカラメルはバーナーで丁寧に焼かれており、パリパリとした食感となめらかでとろりとしたカスタードとの異なる食感が絶妙な、本格的なクレームブリュレです。

世界一有名なフレンチレストランで味わう

日本国内でも、本場フランスの料理を味わえる本格フレンチレストランが数多くありますが、世界一有名とされるフレンチレストランのクレームブリュレも、日本にいながらにして楽しめます。

最高フレンチを提供 ポール・ボキューズ

『ポール・ボキューズ』は、フランス南東部の美食の街・リヨンでミシュラン・ガイドの3つ星を獲得した、世界一有名なフレンチレストランです。

ポール・ボキューズは、伝統的なフレンチではなく新鮮な食材を用いたよりシンプルなメニュー、新しい技術を積極的に取り入れるなどの新しい料理を意味する『ヌーベル・キュイジーヌ』の旗手として、最高のフランス料理を提供するレストランなのです。

ひらまつレストラン[公式]

料理人ポール・ボキューズとは

店名の『ポール・ボキューズ』は元々、ここを世界一にした料理人であるポール・ボキューズの実家のレストランです。

フランス各地で修行を積んで実家を継いだ後、このレストランはミシュランの3つ星を50年以上に渡り守り続けています。

1970年代、当時のフランス大統領であったヴァレリー・ジスカール・デスタンのために作った『トリュフスープのパイ包みスープ』は、画期的で独創的な料理と称賛されました。

ポール・ボキューズの代表作であり、レストランでのスペシャリテになっています。

そして、実は現在食べられているクレームブリュレの基礎を作ったのも、ポール・ボキューズだといわれています。

以前は、クレームブリュレの特徴的な表面のカラメルは現在のようなパリパリとしたものではありませんでした。ポール・ボキューズはクレームブリュレの表面をパリパリとした食感にするスタイルを作り上げたとされています。

残念ながら、ポール・ボキューズ本人は2018年に亡くなりましたが、彼の築いたフランス料理の哲学は、リヨンのレストランはもちろん、日本各地のレストランでも受け継がれています。

東京、金沢、福岡で食べられる

東京都内では、代官山にポール・ボキューズのフランス料理の世界を存分に味わえるレストラン『メゾン ポール・ボキューズ』があります。

こちらでは、ラグジュアリーなアール・ヌーヴォーの雰囲気が漂う空間に、スペシャリテのトリュフのスープなど、独創的なポール・ボキューズのメニューが揃います。もちろん、デザートにはクレームブリュレが並びます。

長年ミシュランの最高評価を受けている高級レストランであるポール・ボキューズですが、その一方で地元・リヨンでは気軽にフレンチを楽しめる『ブラッスリー』という形態の店舗を展開しています。

東京都内の複数エリアと金沢、福岡にも、気軽においしい料理をワインと共に味わえるブラッスリーがあります。こちらでも、ポール・ボキューズのクレームブリュレを提供しています。

  • 店舗名:メゾン ポール・ボキューズ
  • 住所:東京都渋谷区猿楽町17-16 代官山フォーラム B1F
  • 電話番号:03-5458-6324
  • 営業時間:12:00〜15:30、18:00〜23:00
  • 定休日:月曜日
  • 公式HP

甘くておいしいクレームブリュレを味わおう

焦がしたパリパリの砂糖を割り、中のなめらかなクリームとともに味わうクレームブリュレは、他のデザートにはない楽しさとおいしさがあります。フレンチレストランで食べられるほか、コンビニなどでも入手できる、手軽に味わえるデザートです。

さまざまな食材と組み合わせて新しい味を作ることもできるので、自宅でクレームブリュレ作りにもチャレンジしてみてください。

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