『ジェラート』は、アイスクリームのような甘さもあるのに、後味がスッキリとしているので、暑い夏はもちろんのこと、年中食べたくなる味わいです。季節のフルーツや食材を使ったご当地ジェラートも数多く存在し、味のバリエーションが実に豊かなのも魅力の一つです。この記事では、意外と知られていないアイスとジェラートの違いなどジェラートの豆知識から、自宅で簡単に作れるジェラートレシピ、絶品ジェラートのおすすめ店をご紹介していきます。
まずは知りたいジェラートの基本
『ジェラート』はアイスやソフトクリームとはどのように違うのでしょうか。
まずは『ジェラート』の基本を簡単に紹介します。
そもそもジェラートとは何?
『ジェラート』とはイタリア語で『アイスクリーム』と定義されいて、広くいうと『氷菓』のことを指します。このジェラートは、脂肪分が少ないことからヘルシーな氷菓子類とされており、原材料の風味をそのまま生かした氷菓ともいわれています。
最近では、さらに旬のフルーツをトッピングしたり、搾りたての牛乳を使う店舗も増えているのです。
ジェラートを英語で書くと?
『ジェラート』はイタリアが発祥の地といわれていますが、英語で書くと『gelato』となります。
ちなみにアイスクリームは『ice cream』といい、『ice』だけでは氷が出てきてしまうので、海外に行ったときには注意しましょう。
アイスクリームとの違い
日本では『アイスクリーム』と呼ばれているものは、乳固形分が15%以上で、その内8%は乳脂肪でなければいけないという法令が定められています。
イタリアでジェラートを作る場合は5%前後の乳脂肪が使われるため、アイスクリームではなく『アイスミルク』というカテゴリーに入ります。
ソフトクリームとの違い
『ジェラート』と『ソフトクリーム』の原材料は実は同じものが使用されていますが、ソフトクリームは一般的に空気の含有量が多く、製造温度も-5℃前後で、とても柔らかいのが特徴です。
これに対し、ジェラートは空気の含有量が低く、製品温度も-9℃前後とより冷たいので、サラっとしてスッキリした食感を味わうことができるのです。
ジェラートの美味しい秘密
『ジェラート』の美味しい秘密は、使用する原材料にあります。具体的にご説明していきます。
ジェラートの原料は新鮮な素材が多い
ジェラートは、添加物などを使わずに素材や原料そのものの味を生かすことが多く、素材の鮮度がジェラートの美味しさの決め手の一つになっています。
例えばミルク系のジェラートの主原料は牛乳なので、美味しいジェラートにはより鮮度の高い、搾りたての牛乳が使用されていますし、果実の味を生かしたフルーツ系のジェラートの場合も、季節毎に旬の果物がふんだんに使用されています。
ジェラートのカロリー
次にジェラートのカロリーを見ていきます。味はさっぱりとしていますが、実際にカロリーや糖分はどのくらいあるのでしょうか。
ここでは『ジェラート』のカロリーについて紹介します。
他のアイスと比べてカロリーが低い
ジェラートのカロリーは100gあたり約120kcalほどです。
それに対し、有名なファストフード店であるマクドナルドのソフトクリーム『ソフトツイスト』は1個あたり約96gで148kcal程とされています。
両者を比較すると、ジェラートのほうが若干カロリーが低いということがわかります。
アイスクリームのカロリー
アイスクリームのカロリーは、使用する乳製品など材料の種類によって数値が変わります。ここでは、アイスクリーム100gのカロリーがどのくらいの値なのか見てみましょう。
- アイスクリーム/高脂肪 約212kcal
- アイスクリーム/普通脂肪 約180kcal
- アイスミルク 約167kcal
- ラクトアイス/普通脂肪 約224kcal
- ラクトアイス/低脂肪 約108kcal
- ソフトクリーム 約146kcal
その他、注意しなければいけないのが『コーン』のカロリーです。
コーンは種類にもよりますが、1個あたり30〜50kcalと非常に高く、ワッフルコーンになるとさらに高く100kcalを超えるものまであります。
アイスクリームを買うときにコーンとカップを選べる場合、カロリーを気にしている人にはカップをおすすめします。
糖質量には注意
『ジェラート』は他のアイスクリーなどと比べカロリーが低いといっても、あまりたべすぎると健康によくない面もあります。
実はジェラートの糖質量は高いのです。
ジェラートの糖質は100gあたり約20~28g含まれているため、他のアイスクリームの平均糖質量である22~23g程度とあまり変わらないどころか、少し多い場合もあります。糖質を気にする人には注意が必要でしょう。
ジェラートの作り方
自宅でも『ジェラート』を作ってみたい方に向けて、簡単に作れる基本的なバニラジェラートの作り方をご紹介します。
必要な材料
一般的にお店で出しているジェラートにはバニラビーンズが使われていますが、誰でもすぐ手に入りやすい『バニラエッセンス』を代用して作ります。
必要な材料は以下です。
- 牛乳 200cc
- 生クリーム 200cc
- グラニュー糖 70g
- 塩 ひとつまみ
- バニラエッセンス 1cc
基本の作り方
早速、作り方を見ていきます。
- 鍋にバニラエッセンス以外の材料を入れ、焦がさないようにかき混ぜながら加熱していき、沸騰する手前で火を止めます。
- そこにバニラエッセンスを加え、氷水が入ったボウルに鍋を入れて粗熱をとり冷まします。
- 早く温度を冷まし、凍りやすくするために金属製のバットを用い、できるだけ薄く広がるように2を入れます。
- 3を入れたバットにラップをかぶせたら2~3時間冷凍庫で凍らせます
- 完全に凍ったら、ミキサーにかけてなめらかにし、密閉容器に入れて再び2〜3時間凍らせます。
- 凍ったらスプーンで練り混ぜて、全体をなめらかにしたら『バニラジェラート』の完成です。
金属バットがない場合は、タッパーなどで代用してもいいでしょう。
作り方のポイント
今回紹介したバニラジェラートは、生クリームを多めにしています。そのため甘みがしつこくなりすぎないように、グラニュー糖をチョイスしました。
そして、いっそう甘さを引き締めるために『塩』を少し入れるのがポイントです。
また、バニラエッセンスを使用する場合、バニラエッセンスは加熱すると香ばしさが飛びやすいので、必ず火を止めてから加えるようにするといいでしょう。
東京都内にあるおいしいジェラートのお店
東京都内にある美味しいジェラート店の中でも、選りすぐりのおすすめ店をご紹介します。
阿佐ヶ谷 ジェラテリア シンチェリータ
イタリア語で『誠実』という意味を店名にした『ジェラテリア シンチェリータ』はジェラート好きには有名なお店です。常に16種類、年間を通して約300種類ものフレーバー用意されているのも嬉しい点でしょう。オーナーが、原料となるフルーツなどの生産者に直接会いに行き、選んできたフレーバーは、どれも新鮮で深い味を楽しめます。
暑い夏のおすすめは、ジューシーな香りと繊細な口あたりが特徴の岡山県産の白桃を使った『白桃』と、真っ黄色に完熟した和歌山県の南高梅だけを使った『完熟梅』です。
また、雨の日限定で店頭に並ぶ『雨の日フレーバー』などユニークなアイデアでジェラートファンを飽きさせないお店です。
- 店舗名:Gelateria SINCERITA(ジェラテリア シンチェリータ)
- 住所:東京都杉並区阿佐谷北1-43-7
- 電話番号:03-5458-6324
- 営業時間:11:00~21:00 ※夏季営業時間11:00~21:30
- 定休日:無休(お盆休みなし)
- 公式HP
新宿 プレミアム マリオジェラテリア
『プレミアム マリオジェラテリア』では『マリオジェラテリア』のコンセプトを踏襲した、ワンランク上の手作りイタリアンジェラート専門店です。
希少価値のある食材を贅沢に使用したフレーバーや、フルーツをふんだんに盛り込んだものなど、オリジナリティーとこだわりのあるジェラートに加え、パティシエが一つひとつ丁寧に手作りしたアイスクリームスイーツなども楽しむことができます。
いちご、カシス、ラズベリーを混ぜてつくられた甘酸っぱいベリーシャーベットや、2種類のチョコレートをブレンドして豊かなコクと甘味が絶妙なバランスの『プレミアムチョコレート』など、人気メニューが豊富に用意されています。
- 店舗名:プレミアム マリオジェラテリア
- 住所:東京都渋谷区渋谷2-21-1渋谷ヒカリエ ShinQs B2F
- 電話番号:03-6434-1692
- 営業時間:10:00~21:00
- 定休日:渋谷ヒカリエShinQsに準ずる
- 公式HP
麻布十番 ジェラテリア マルゲラ
ミラノの本店しか店舗を持たなかった『ジェラテリア マルゲラ』が、世界初の支店として2013年に東京麻布十番と大阪なんばに進出しました。
豊富なフレーバーやヘルシーな味わいとともに、本場のジェラートを日常的に楽しむイタリアスタイルのお店です。
さまざまなジェラートメニューの他にも、ビスコッティーやドポチェーナ、そしてアイスケーキなど本場イタリアンスイーツを心ゆくまで味わうことができます。
- 店舗名:ジェラテリア マルゲラ 麻布十番店
- 住所:東京都港区麻布十番2-5-1 1F
- 電話番号:03-5772-3283
- 営業時間:10:00~21:00
- 定休日:不定休
- 公式HP
その他変わったジェラートも楽しめるお店
『ジェラート』を大胆にアレンジした商品を扱うお店も続々としています。中でもユニークなアイデアのつまったジェラートを提供しているお店を紹介します。
神楽坂 ジェラテリア テオブロマ
チョコレート専門店『Theobroma(テオブロマ)』が手掛ける神楽坂にあるジェラート専門店『ジェラテリア テオブロマ』には、香り高く濃厚な自家製のジェラートをマカロンの生地でサンドした夏季限定のオリジナルメニュー『マカロンアイス』が食べられます。
カラフルでユニークなマカロンアイスは見た目も可愛らしく、インスタ映えすること間違いなしの一品です。
もちろん作り立てのチョコレート、ピスタチオなどのジェラートや、神楽坂店だけのオリジナルパフェもあります。
ジェラートと好きなトッピングを選ぶことのできる『スパイラル』などカスタマイズメニューも豊富に用意されていて、ギフトにも喜ばれるでしょう。
- 店舗名:ジェラテリア テオブロマ 神楽坂
- 住所:東京都新宿区神楽坂6-8 BORGO Oojime 1F
- 電話番号:03-5206-5195
- 営業時間:10:30~19:30(L.O.19:00)
- 定休日:月曜日(祝日は営業)及び年末年始
- 公式HP
浅草 壽々喜園
浅草には、日本の代表的な飲み物である『お茶』を素材に使ったジェラートを提供する『壽々喜園(すずきえん)』があります。こちらは、150年以上の歴史がある老舗の茶店で、煎茶、玉露をはじめ、美肌茶、健康茶などさまざまなお茶を販売しています。
この壽々喜園が作るオリジナルの『抹茶ジェラート』は世界一濃いといわれ、お茶の名産地静岡県で抹茶菓子を専門に展開する『ななや』とのコラボレーションで誕生した目玉商品です。
抹茶以外にも、ほうじ茶、玄米茶など、お茶を活かした日本ならではの和風ジェラートのメニューが豊富に用意されていて、外国人観光客からも人気です。
- 店舗名:すずきえん浅草本店
- 住所:東京都台東区浅草3−4−3
- 電話番号:03-3871-0311
- 営業時間:10:00〜17:00
- 定休日:不定休
- 公式HP
祐天寺 ジェラテリア アクオリーナ
『ジェラテリア アクオリーナ』は、チョコレート素材そのものの風味を生かしたビターな『チョコレートジェラート』などの他に、変わり種があります。
『オリーブオイル』を使ったジェラートやカルダモンを使ったものなど、本場イタリアのジェラートを想像させるユニークな味や組み合わせが特徴です。
- 店舗名:祐天寺 ジェラテリア アクオリーナ
- 住所:東京都目黒区五本木1-11-10
- 電話番号:03-5708-5787
- 営業時間:平日14:00~23:00 土日祝 13:00~23:00
- 定休日:火曜定休、その他不定休あり
- 公式HP
ジェラートはワイキキでも人気
常夏の島ハワイでも『ジェラート』が大人気です。マリンスポーツや食事の後にぜひ立ち寄って欲しい『ジェラート』の名店を紹介します。
ヴィア ジェラート
ホノルルに店舗を構える『ヴィア ジェラート』は、ハワイならではの素材を積極的に活かしたジェラートが常時16〜20種類用意されています。
店内はスイーツの甘い香りとコーヒーの香ばしい香りが漂い、ウッドで統一された内装でリラックスして食事ができる雰囲気です。とても種類が多いので選ぶのに困ったら試食をさせてくれるのも嬉しいですね。
また、オーナーは本場イタリアでジェラート作りを学び、伝統的なジェラートにハワイならではのアレンジを加えた豊富なフレーバーは、一度立ち寄ってみる価値があります。
- 店舗名:ヴィア ジェラート
- 住所:1142 12th Ave (between Waialae and Harding Ave) Honolulu HI 96816
- 電話番号:(808) 732-2800
- 営業時間:日〜木 11:00- 22:00 金土 11:00 – 23:00
- 定休日:無休
- 公式HP
カフェ グレース
ワイキキのビーチという絶好の場所に位置するジェラート専門店『カフェ グレース』では、日替わりでフレッシュに作られた32種類のフレーバーが楽しめます。
本場イタリアで長年修行をつんだオーナーが作るジェラートは、ハワイの新鮮なパイナップルやマンゴーなどの果実をふんだんに取り入れ、人工甘味料は一切使用しないオールナチュラルというこだわりで、安心して食べることができます。
- 店舗名:カフェ グレース
- 住所:227 Lewers Street #115 Honolulu HI 96815
- 電話番号:808-927-2645
- 営業時間:8:00- 22:45
- 定休日:無休
- 公式HP
イル ジェラート ハワイ
カハラ・モールにあるジェラート専門店『イル ジェラート ハワイ』では着色料、保存料などの添加物を一切使わず、毎日手作りするフレッシュなジェラートで人気を得ています。
ハワイ産のフルーツやカカオなどを使用したナチュラルテイストのフレーバーや、ユニークな発想で作られた個性的な『スパゲティ ジェラート』が話題となり、地元では知らない人がいないほどの有名店になりました。
- 店舗名:イル ジェラート ハワイ
- 住所:4211 Waialae AvenueHonolulu, HI, 96816
- 電話番号:808-732-3999
- 営業時間:月〜木 9:00−21:30 金土9:00−22:00 日9:00−20:00
- 公式HP
さっぱりしたいときはおいしいジェラートで
鮮度の高い自然由来の原料を使い、さっぱりとした味わいのジェラートは季節問わず、一年を通して人気のあるスイーツです。意外と簡単に自宅でも作れるので、試してみる価値ありです。また、今回ご紹介したお店では、本格的な絶品ジェラートが味わえるので、ぜひ様々なフレーバーを堪能してみてください。