大人が知っておきたいスパークリングワインの基本。シャンパンとは違うの?

2019.06.21

スパークリングワインがどのようなものかは何となく把握しているけれど、シャンパンとの違いがわからない人も多いでしょう。基本知識や特徴、おいしく飲めるカクテルやおすすめ銘柄など、スパークリングワインの情報をまとめました。

スパークリングワインの基本

スパークリングワインとはどのようなワインなのか、基本情報から確認していきましょう。

スパークリングワインとは

スパークリングワインとは発泡性ワインともいわれ、二酸化炭素を多く含むワインの一種です。飲むとシュワシュワと炭酸が感じられるのが、他のワインとの大きな違いです。

スパークリングワインは3気圧のガス圧を持っているものとされており、3気圧以下のワインは『微発泡ワイン』に分類されます。

シャンパンとの違いは?

発泡性ワインには、『シャンパン』と呼ばれるものもあります。シャンパンとスパークリングワインはまったくの別物というわけではなく、シャンパンはあくまでもスパークリングワインの中のカテゴリーの一つです。

では、どのようなスパークリングワインがシャンパンと呼ばれるのでしょうか。

シャンパンは、フランスのシャンパーニュ地方で作られたスパークリングワインを指します。しかし、シャンパーニュ地方で作られたスパークリングワインがすべてシャンパンと呼べるわけではありません。

フランスの法律で定められた特定の地域で生産された特定のブドウ品種と製法で作られ、厳しい基準をクリアしたスパークリングワインのみ、シャンパンと名乗ることが許されています。

スパークリングワインの主な種類

スパークリングワインは世界各地で生産されていますが、その土地によって特徴的な銘柄も多く生産されています。特にヨーロッパには、シャンパン以外にも有名なスパークリングワインの銘柄がいくつかあります。

フランスの場合

フランス産のスパークリングワインで最も有名なものは先述のシャンパンですが、その他にもフランスにはいくつかの種類のスパークリングワインがあります。

フランスで一般的なスパークリングワインは、『ヴァン・ムスー』と呼ばれています。

シャンパーニュ地方以外でシャンパンと同じ製法で作られたもの以外に、他の製法で作られたタイプもあります。ヴァン・ムスーの産地としては、ブルゴーニュ地方やアルザス地方、ロワール地方がよく知られています。

ヴァン・ムスーより弱めのガス圧の『クレマン』、さらにガス圧が弱い微発泡の『ペティヤン』も、フランスのスパークリングワインの種類に挙げられます。

ドイツの場合

ドイツでは、スパークリングワインを総称して『シャウムヴァイン』と呼んでいます。シャウムヴァインはガス圧やアルコール度数により分類されており、その中の一つがシャウムヴァインの中で最も有名な『ゼクト』です。

ゼクトは10%以上のアルコール度数と3.5バール以上のガス圧を含むこと、瓶内二次発酵が義務付けられたスパークリングワインです。

ゼクトだけでもいくつかのランクがあり、最も高級な『ドイチャーゼクト』はドイツ産のブドウを使ってドイツ国内で生産することが定められています。

スペインの場合

スペインのスパークリングワインは、一般的に『エスプモーソ』と呼ばれています。エスプモーソの中で最も広く知られているのが、『カヴァ』でしょう。

カヴァは、定められたブドウ品種を使用してカタルーニャ地方で生産したものだけが名乗れる銘柄で、シャンパンと同じ方式で製造されています。

同じ方式で作られていながら、カヴァはシャンパンと比較すると安価で購入できる、コストパフォーマンスに優れた銘柄です。

イタリアの場合

イタリアでは、『スプマンテ』がスパークリングワインの総称で、ほとんどがシャンパンの製造方法を簡略化した方式を採用しているのが特徴です。

イタリア産のスパークリングワインとして有名なピエモンテ州産の『アスティ』やヴェネト州産の『プロセッコ』も、スプマンテの一種です。プロセッコは、プロセッコ品種のみというブドウを使って生産されている特徴があります。

スパークリングワインの製法

スパークリングワインを作るには、何らかの方法で炭酸を加える必要があります。そのために、生産者や銘柄によって以下の3種類の方法が取られています。

二次発酵のシャンパーニュ方式

シャンパンの製造方法である『シャンパーニュ方式』は、フランスの法律で定められた方法に則った伝統的な方式です。

発酵させて製造した通常のワインと酵母、糖分を入れた瓶の中で発酵させる二次発酵を行うのがシャンパーニュ方式の特徴です。この発酵方法で二酸化炭素がシャンパンに溶け込み、時間をかけて瓶内二次発酵を行うのできめ細かい泡ができます。

タンク内発酵のシャルマ方式

『シャルマ方式』は、イタリアのスパークリングワインであるスプマンテで多く用いられる製法です。シャンパーニュ方式が瓶内で二次発酵を行うのに対し、シャルマ方式は大きな密閉耐圧タンクで二次発酵を行います。

大容量のタンクを使うので大量生産がしやすく、シャンパーニュ方式で作られたスパークリングワインよりもコストを抑えながら短期間での生産を可能としています。

二酸化炭素吹き込み方式

通常のワインに二酸化炭素、つまり炭酸ガスを人工的に吹き込む方式が『二酸化炭素吹き込み方式』です。シャルマ方式より大量生産がしやすく、安価で販売されるスパークリングワインで使われる製法です。

泡が粗くなることもありますが、炭酸ガスを注入する原酒の質やガス圧により品質が変わります。スパークリングワイン向きの原酒なら、泡の質が良いスパークリングワインに仕上がります。

スパークリングワイン選びのポイント

数えきれないほどの銘柄が存在するスパークリングワインの中から、良いもの、好みに合うものを選ぶのは簡単ではありません。品質が良く好みに合う、何よりおいしいスパークリングワインを選ぶときは、以下のポイントをチェックしてみましょう。

原産国や生産者を確認する

スパークリングワインを選ぶときは、まず『原産国』を確認します。スパークリングワインの主な種類でも挙げたフランスやイタリア、スペインなどで製造されたものなら、おいしいスパークリングワインが見つけやすいでしょう。

どれを選べばいいのか迷ったときは、やはりスパークリングワインを代表する銘柄のシャンパンが無難です。シャンパンはすべて厳しい規定をクリアしているので、品質はある程度保証されているといるからです。

また、フランス料理ならシャンパンやヴァン・ムスー、イタリア料理ならスプマンテというように、料理に合わせて原産国のスパークリングワインを選ぶ方法もあります。

原産国の他、生産者のチェックもスパークリングワイン選びの一つの方法です。一定した品質で安心して飲める大手の有名生産者の製品は、比較的入手しやすいものが多いでしょう。

必ずしも、規模の大きな生産者がいいというわけではありません。小規模生産者には職人が丁寧に作るこだわりのスパークリングワインもあるので、ぜひ試してみたいところです。

製法を確認する

先述のように、スパークリングワインの製法は『3種類』があります。瓶内二次発酵を行うシャンパーニュ方式で作られたシャンパンやカヴァは、手間と時間がかかっているのできめ細やかな泡を楽しめます。

リーズナブルでフルーティーな味わいのスパークリングワインを選ぶなら、シャルマ方式で作られたものが適しています。

二酸化炭素吹き込み方式は、安いワインに炭酸ガスを注入しただけのものもありますが、いずれの方式にもシャンパンに劣らない品質の製品が見つかります。

甘口か辛口かを選ぶ

ワインと同様に、スパークリングワインにも甘口や辛口など甘さを示すが表記があります。甘口と辛口の好みは個人差がありますが、スパークリングワインは甘口から辛口まで揃っているので、好みに合わせて選ぶのがおすすめです。

特に辛口を好む人なら、最も辛口の『Brut nature(ブリュット・ナチュール)』、甘口が好みなら超甘口の『Doux(ドゥー)』または中甘口の『Semi-seco(セミ セコ)』と表記があるタイプを選んでみましょう。

スパークリングワインの糖質は?

ダイエットや生活習慣病予防のために、食事の糖質に気を遣う人は増えています。ビールやワインなどにも糖質は含まれていますが、スパークリングワインには糖質がどの程度含まれているのか、確認してみましょう。

スパークリングワインの糖質

スパークリングワインは他のワインやビールよりもカロリーが高く、100mlあたりおよそ100kcalです。糖質の含有量は、すべてのスパークリングワインが同量ではなく、甘さによって糖分量が大きく異なります。

スパークリングワインには甘口・辛口の区別が表示されていますが、この分類で糖分が多い種類が判別できます。辛口のBrut natureが最も糖分量が低く、甘口のDouxが最も多い糖分含有量となり、甘口になればなるほど糖分量が増えます。

スパークリングワインが飲みたいけれど糖質が気になるという人は、甘口を避けて辛口を選ぶ方が良いでしょう。

糖質量の目安はラベルで分かる

スパークリングワインの糖質量は、ボトルに貼られたラベルである程度確認できます。

上記のように、甘口か辛口かでスパークリングワインの糖質の多い・少ないが判別できますが、これは1lあたりの糖質含有量によって以下の様に分類されています。

  • Brut nature:0.3g未満
  • Extra Brut:0~0.6g未満
  • Brut:0.6~1.2g
  • Sec:1.7~3.2g
  • Demi Sec:3.2~5g
  • Doux:5g以上

スパークリングワインのラベルを確認すると、上記のいずれかの表記があるはずです。この表記と飲む量を計算すれば、おおよその糖分量が計算できるというわけです。

スパークリングワインの保存方法

スパークリングワインの魅力といえば、爽やかな泡と豊かな香りです。一度開栓したスパークリングワインは、その魅力である泡と香りが徐々に失われてしまいます。

スパークリングワインは、未開封・開封後それぞれ以下の方法で保存しましょう。

なるべくその日に飲みきるのがベター

スパークリングワインは一度開けてしまうと空気に触れて酸化し、香りや風味が落ちていきます。さらに泡も抜け続けてしまうため、時間が経つにつれて明らかに劣化します。

そのため、基本的に開栓済みのスパークリングワインは、開けたその日に飲み切るのがおすすめです。未開栓の場合でも、ワインセラーなどの保存環境が整っていない場合は、購入後1~2年で飲み切るのがベストです。

専用のボトルストッパーで保存する

一度開けたスパークリングワインが飲みきれないので保存して後で飲みたい、という場合は、しっかり密封して泡が抜けるのを防ぐシャンパン用のボトルストッパーを使用しましょう。

シャンパンの瓶の口にかぶせるように取り付けるだけで、泡が抜けにくく香りや風味もキープしやすくなります。

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スパークリングワインのおすすめカクテル

そのまま飲んでもおいしいスパークリングワインですが、カクテルのベースとしても多数のメニューがあります。もっとスパークリングワインのおいしさを楽しめる、おすすめのカクテルメニューを紹介します。

柑橘の味がクセになる ミモザ

『ミモザ』は、スパークリングワインにオレンジジュースを合わせた、爽やかな柑橘の香りと甘さがスッキリとした、定番のカクテルです。

作り方も簡単で、スパークリングワインとオレンジジュースを同量混ぜるだけです。家庭でも手軽に作れるので、ホームパーティーやリラックスタイムにも楽しみやすいカクテルです。

カシスリキュールで作る キールロワイヤル

スパークリングワインを使ったカクテルでは、ミモザに次ぐ人気といえるのが『キールロワイヤル』です。

こちらは、カシスリキュールとスパークリングワインを合わせたもので、カシスの鮮やかな色と果実味がスパークリングワインの酸味とマッチしたサッパリとした味わいが特徴です。

作り方は、スパークリングワイン6:カシスリキュール1の割合で混ぜるだけです。カシスリキュールの代わりにフランボワーズリキュールを使うと、カシスとはまた違うスッキリした甘さの『キールインペリアル』になります。

ピーチと合わせて飲みやすい ベリーニ

桃とスパークリングをベースにした『ベリーニ』は、桃の甘さとザクロの甘酸っぱさが魅力のカクテルです。とても飲みやすいため、つい飲む量が増えてしまいがちなカクテルで、女性にも高い人気です。

ベリーニは、ピーチジュースとスパークリングワインにザクロを使ったグレナデンシロップを加えて作られています。分量は、スパークリングワイン2:ピーチジュース1の割合に、グレナデンシロップを適量加えます。

おすすめの人気スパークリングワイン

スパークリングワインは世界中に多数の銘柄がありますが、日本でもリーズナブルでおいしいものが多く販売されています。飲みやすくて人気が高い、しかもお手頃に入手できるおすすめのスパークリングワインを紹介します。

イタリア産甘口 サンテロ 天使のアスティ

『サンテロ』は、世界中で人気の高いスパークリングワイン生産者です。日本で最も売れているイタリアのスパークリングワイン生産者としても知られ、リーズナブルで高品質のスパークリングワインを送り出しています。

『天使のアスティ』は、マスカットのような爽やかな風味と香りを持つ、甘口スパークリングワインです。とても飲みやすい甘さなので、辛口が苦手な人には特におすすめです。

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スペイン産辛口 カヴァ フレシネ コルドンネグロ

スペインを代表するスパークリングワイン『カヴァ』は、シャンパンと同じ瓶内二次発酵で製造された、レモンやシトラスのような酸味と華やかな風味にきめ細やかな泡を持つ辛口です。

キレがあるドライな口当たりなので、さまざまな料理に合わせやすいでしょう。製造方法にもこだわり高い品質を持つスパークリングワインでありながら、リーズナブルな価格帯で気軽に飲みやすいのも、カヴァの魅力です。

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ドイツ産辛口 G.A.シュミット ツェラー・シュワルツ・カッツ・ゼクト

こちらは、猫のラベルで有名なドイツの白ワイン『ツェラー・シュワルツ・カッツ』から作ったやや甘口のゼクトです。

ドイツを代表するブドウ品種リースリングを使ったワインを原酒としているので、リースリング独特の香りと酸味を感じられ、甘さとのバランスに優れた1本です。

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  • 価格:2199円(税込)
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好みのスパークリングワインを探そう

スパークリングワインは生産国や製法などにより、まったく異なる味を楽しめます。甘口から辛口まで幅広いラインナップから選べるので、好みに合わせた銘柄も見つかります。

安価なものでも、高品質でおいしい製品が多く市販されているので、ラベルをチェックして好みの1本を探してみましょう。

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