怖いだけじゃないお化けの絵本。大人も楽しめる9冊を紹介

2018.08.25

子供の頃に大好きだった絵本を覚えていますか?絵本というと子供が読むものというイメージがあるかもしれませんが、実は、大人でも楽しめる作品がたくさんあります。今日は大人にこそ読んでほしいお化けの絵本について紹介します。

怖いけど見たい。大人もお化け絵本が好き

大人たちの多くが、『お化けなんてどこにもいない』と思っています。しかし、そんな大人たちでもお化け絵本を読むと、お化けを怖がりつつも興味津々だった子供心を思い出すことができます。

世代を超えて読み継がれているものから、新しいものに至るまで、お化け絵本には、大人と子供が一緒に楽しめる工夫が盛り込まれています。

読みやすい文と絵が大人の気分転換に最適

絵本といえば、子供でも理解しやすい平易な文章と絵が特徴的です。子供が怖がりながらもお化け絵本を好むように、大人もまた、そんな子供時代を懐かしみながらお化け絵本を楽しむことができます。

普段大人用の本を読むことに慣れている人ほど、絵本のわかりやすい文章と絵は気分転換になります。最近では、絵本を通じて自分自身と向き合うことを目的とした、『絵本セラピー』というイベントもあるほどです。

単純に絵やストーリーを楽しんでいた子供の頃とは違って、大人になると、シンプルな言葉と絵から深い気づきを得られるようになります。

また、日頃から物事を複雑に考え過ぎてしまう人にとっては、絵本は頭と心をほぐしてリフレッシュするきっかけにもなるのです。

背筋がゾクゾク。ホントに怖いお化け絵本

怖すぎて子供には読ませないようなお化け絵本でも、大人にとっては刺激的な楽しい読み物です。怖いもの見たさでページをめくる手が止まらないという、お化け絵本の醍醐味を味わってみませんか?

夜の神社の森のなか ようかいろく

ある少年が、神社で遊んでいたときに拾った不思議なものをきっかけに、その晩不思議な世界へと誘われていくお話です。鉛筆による緻密なモノクロの絵が、絵本の世界観に迫力と不気味さを与えています。

夜の神社に深い森という魅力的な舞台設定に加えて、そこで出会う妖怪たちの怖いながらも親しみ深い姿に惹きつけられる一冊です。

  • 著書名:夜の神社の森のなか
  • 価格:1,620円(税込)
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はこ

振ると音がするのに開かない箱が、ある雨の日に開きます。ところが、中は空っぽです。それ以来、家にある箱が次々と開かなくなり、中に入っていたはずのものが消えていきます。

小さな箱から始まって、少しずつ開かない箱が大きくなっていき、最後はいったいどうなるのか目が離せません。少女の視点から語られる家の中の異変が、徐々に不安感を大きくしていく奇妙で怖い話です。

  • 著書名:はこ
  • 価格:1,620円(税込)
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いるのいないの

ある男の子がしばらく暮らすことになったのは、おばあちゃんが住む古い木造家屋です。大人がはしごに上っても届かないくらい高い天井の暗がりに、何かがいるようないないような、不気味な気配を感じます。

文を担当するのは、人気小説家の京極夏彦です。見たくないのに見てしまう、そして本当に見てしまったときの背筋が凍る怖さが、静かな文体と独特の絵柄で引き出されています。

  • 著書名:いるのいないの
  • 価格:1,620円(税込)
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思わず笑顔がこぼれる。ほのぼのお化け絵本

お化け絵本というと怖い話というイメージがあるかもしれませんが、それだけではありません。中には、心がほっこりする癒し系のお化け絵本もあります。

ゆうれいとすいか

ある家の井戸で冷やしていたスイカを、暑さに耐えかねた幽霊が見つけて食べてしまいます。すると家の人に見つかり、幽霊は叱られた挙句、償いのために言うことをきく約束をしてしまいます。

人の要求に素直に従う幽霊が健気で可愛らしく、思わず応援したくなります。お化けが登場するのに怖くないどころか、予想を裏切る結末が微笑ましい絵本です。

  • 著書名:ゆうれいとすいか
  • 価格:1,296円(税込)
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落語絵本1 ばけものつかい

落語の話が絵本化された、リズムの良い笑い話です。化物屋敷と噂される家に引っ越した隠居のおじいさんが、毎晩現れる化物にあれこれと指図をし、こき使って家の仕事を手伝わせます。

化物嫌いの奉公人が辞めて出ていく中、おじいさんはちっとも怖がらずに、人間と同じように化物を扱います。おじいさんの肝の大きさと、こき使われる化物の気の毒さが笑いを誘う、子供も大人も楽しめる一冊です。

  • 著書名:落語絵本1 ばけものつかい
  • 価格:1,512円(税込)
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おばけでんしゃ

これでもかというほどお化けが登場する、最初から最後までお化け尽くしの絵本です。怖いというよりもユーモラスで、どこか可愛らしいお化けたちを乗せ、カラフルな電車が走っていきます。

電車が到着する駅も風変りで面白く、ページの隅から隅まで楽しめます。読めば読むほど味わい深い、お化けの魅力が詰まった一冊です。

  • 著書名:おばけでんしゃ
  • 価格:1,404円(税込)
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家族の大切さを考える。あったかお化け絵本

絵本の中には、ただ楽しいだけではなく、深い気づきや大事な学びが得られるものもあります。特に、家族の絆について考えたいときは、お化け絵本からヒントを得てみてはいかがでしょうか。

おばけのケーキ屋さん

あるお化けは、自分の作ったケーキの美味しさで皆を驚かせるのが大好きです。ところが、ある日やって来た小さな女の子は、『パパのつくるケーキと同じくらいおいしい』と言って、少しも驚きません。

それから、驚くくらい美味しいケーキを食べさせるために、お化けは月に1度女の子を店に招待するようになります。楽しい時間を過ごす2人でしたが、女の子はいつも『パパのつくるケーキと同じくらい』と言うのでした。

女の子の言葉に隠された意図とは、また、お化けと女の子の関係はどう変化していくのか、最後まで目が離せません。読むと大事な人に会いたくなる一冊です。

  • 著書名:おばけのケーキ屋さん
  • 価格:1,080円(税込)
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おばけかぞくのいちにち

なかなか寝ない子供たちに、夜はお化けが活動する時間なのだとお母さんが教えます。お化けたちは夜に起きて子供は保育園へ、お父さんは人を脅かす仕事に出かけます。

お母さんお化けも、買い物に出たけたり、くものすスープを作ったりと、大忙しです。人間の生活と比べながらユーモラスに描かれたお化けの生活は、お化けらしさがありながらどこか人間と似ています。

優しいタッチで描かれたお化けはどれも可愛らしく、心が和みます。何気ない家族の日常が愛おしくなる、ほのぼのとした絵本です。

  • 著書名:おばけかぞくのいちにち
  • 価格:972円(税込)
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ぷんぷんおばけ

ぷんぷんおばけは、怒っている人の頭から出る煙が大好物です。喧嘩をしている家族の元へ行っては、わざと人の怒りを煽って喧嘩を大きくしてから食事をします。

一見悪いお化けのようにも見えますが、ぷんぷんおばけが皆の怒りを食べた後に待っているのは、少し素敵な出来事です。読み終えると、自分の家にもこのお化けがいることに気づかされます。

ストーリーはさることながら、ユニークな色遣いやお化けの悪い笑顔など、見て楽しい絵も魅力の1つです。家族と喧嘩をしたときにきっと思い出す、腹は立つのにどこか憎めないお化けが出てくる絵本です。

  • 著書名:ぷんぷんおばけ
  • 価格:1,296円(税込)
  • Amazon:商品ページ

大人も絵本に触れ合う時間を

お化け絵本には、思わずゾッとするような怖い話から笑ってしまうような面白い話まで、さまざまなものがあります。また、お化けを怖いだけではなく、個性的に可愛らしく描いている絵本もたくさんあります。

お化け絵本は、お化けの世界をすっかり忘れて、日々難しいことを考えている大人を童心に戻してくれます。たまには絵本を通じてお化けと触れ合い、笑って泣いて驚いて、ほっと一息ついてみてはいかがでしょうか。

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