ココアは健康的な飲み物だということを知っていますか?仕事の合間に飲むドリンクは疲れた体や脳をリフレッシュしてくれますが、そんな時ココアは最適です。今回はココアの魅力や知っていると嬉しい知識について紹介します。
まずは知りたいココアの基本
何気なく飲まれている『ココア』ですが、ココアは何からできているのでしょうか。
ココアに関する基本知識を知ることで、さらに楽しく、そしておいしくココアを飲むことができます。基本情報を見ていきましょう。
カカオの木が由来
『ココア』の主な原料はカカオの木の果実の中にある種子である『カカオ豆』です。
学名では『アオギリ科テオブロマ属カカオ』といわれていますが、テオブロマとは『神様の食べ物』といわれ崇高なものとされていました。
昔は王様や貴族など、一部の上流階級の人しか手に入れることのできない貴重なものだったのです。
カカオ豆には栄養素が豊富
『カカオ豆』には多くの栄養分が含まれていて、その主成分には、強い抗酸化作用があり、血糖値の抑制や血流の促進などさまざまな健康効果があるカカオポリフェノールが含まれています。
そしてリラックス効果があるといわれるテオブロミンや、食物繊維のリグニン、カルシウム、マグネシウムなどのミネラル成分も含まれており、カカオ豆はまさに栄養素の宝庫なのです。
ココアは英語で何という?
海外に行くと『ココア』では通じないことがあります。日本では、喫茶店などに行くとココアとホットチョコレートがメニューにある場合もありますが、アメリカなどでは、ココアは『ホットチョコレート』と呼ばれています。
また、フランスでは『ショコラ ショー』と呼ばれることもあります。
ココアに含まれる栄養
『ココア』は飲んでおいしいだけでなくさまざまな栄養素が含まれており、体にいい飲み物とされています。
その歴史は古代からはじまり、16世紀ごろのヨーロッパでは薬として利用されていたという記録があるほどです。その効能も100以上あり『万能薬』として重宝されていました。
身体を温める?テオブロミン、フラバノール
『ココア』にはテオブロミンやカカオポリフェノールのフラバノール、またプロシアニジンといった成分が含まれていて、末梢血管を広げ、手足の血流を促す体を温める作用があるとされています。
生姜(しょうが)なども体を温める作用がありますが、どちらも冷えを抑制する食品と考えられています。両者を比較した場合、ココアは長時間にわたって、指先足先の温かさを持続させてくれるという検証結果が出たそうです。
また『ココア』に含まれるカカオポリフェノールには、準備体操効果を持続させる働きがあり、動きやすい体の状態を持続させることができます。
食物繊維が豊富
『カカオ』には豊富な食物繊維が含まれていて、その量は食物繊維の代表である『ゴボウ』よりも多く含まれているのです。
カカオポリフェノールには腸内環境を整える働きもあるため、ココアを飲むことで便秘解消に効果があるとされています。
さらにココアに含まれる『グリニン』という食物繊維は腸内で溶けないため、便の硬さを増やすことで腸壁を刺激して、便通をスムーズにする効果があります。
ポリフェノールも豊富
『ポリフェノール』には抗酸化作用など様々な効果がある可能性が報告されています。ポリフェノールが含まれるというと一般的にワインを思い浮かべますが、ココアにもポリフェノールが多く含まれています。アルコールなしでポリフェノールをたくさん摂取できるココアは、お酒が弱い人にも嬉しい食べ物です。
ココアには2種類ある
『ココア』には、初めからミルクや糖分が加えられた『調整ココア』と、100%ココア粉末だけでパッケージされ、自分で分量を調整できる『純ココア』の2種類に分けることができます。
それぞれのココアについてみていきましょう。
ミルクや砂糖を加えた調整ココア
ミルクや砂糖があらかじめ加えられた『調整ココア』は甘くまろやかな味わいですが、糖度などを調整することができないので、カロリーや健康を気にする人には向かないかもしれません。
インスタントココアなどは調整ココアに含まれ、お湯を注いで混ぜるだけで飲むことができる手軽さがあります。
ココア100%粉末 純ココア
ココア粉末100%の『 純ココア』は砂糖やミルクが入っていないため、自分の好みで甘さの調節をすることが可能です。
ストレートで飲めば、ココア本来の苦味を楽しみながら、糖分などの過剰摂取の心配がなく、カロリーの調整もできるので安心して飲めますが、そのままでは独特の苦味を感じることもあるでしょう。
調整ココアは飲み過ぎに注意
健康に良いとされる『ココア』ですが、ミルクや砂糖が最初から配合されている『調整ココア』は、飲みすぎると糖分を取りすぎることになりかねません。あらかじめ分量を決めて飲むことが大切です。
最近ではカロリーオフタイプの『調整ココア』や糖度が明示されたものもあるので、購入するときに確認してみましょう。
健康を優先にしたいのであれば、『純ココア』をストレートで飲むことをおすすめします。
ココア選びのポイント
『ココア』は、さまざまなメーカーからいくつかの種類が登場しています。味も様々で、含まれている成分も異なるので、ココア選びのポイントを紹介します。
含まれるカフェイン量で選ぶ
『ココア』にはコーヒーほどではありませんが、若干のカフェインが入っています。カフェイン量が記載されている商品もあるので、購入前に確かめてみてください。
『調整ココア』はカフェインの含有量が少ないのですが、それでもカフェインが気になる人は、さらにカフェインが少なめのカフェインレスタイプを選ぶと良いでしょう。
健康志向ならポリフェノール量をチェック
健康を第一に考える人には『ポリフェノール』の含有量を見てみましょう。従来の2倍の量が入っているココアも販売されているので、意識して選んでみてください。
このポリフェノールは、カカオに含まれている成分です。そのため、カカオ量が多いものを選びましょう。ただし、カカオの量が多い製品は苦味も強くなります。その場合は牛乳などで割るなど工夫すると飲みやすくなるでしょう。
2種類揃えて使い分けても
『調整ココア』と『純ココア』の2種類に分けられるココアですが、2種類のココアを用意しておいて、そのときの気分で選ぶのもいいでしょう。
例えば、朝の忙しい時間やカロリーを摂ってもいいような場合、気軽にホッとしたいときなどには『調整ココア』を選びます。
また時間に余裕があるときなどは、自分で甘さなどが調整可能な『純ココア』をチョイスすることでバランスのいいココアの飲み方ができます。
加えて、『純ココア』はストレートに飲む以外にもお菓子作りや料理のレシピにも加えられるので、キッチンに常備しておくと便利です。
コク深い本格ココアの作り方
次に、ちょっとした工夫で、ココアをコク深く最大限のおいしさに引き立ててくれる、本格ココアの作り方を紹介します。
ココアは練るほどおいしくなる
『ココア』は、ココアパウダーと牛乳を鍋に入れて温めるだけで簡単に作ることができますが、ひと手間をかけることでおいしさがさらに倍増します。
最も簡単にココアを味わい深くさせる方法は、ココアパウダーをお湯に少量ずつ入れて丁寧に練ることです。こうすることでココアパウダーの口当たりがなめらかになり、仕上がりがとてもクリーミーになります。
時間があるときにぜひ挑戦してみてください。
純ココアで作る本格ココア
『純ココア』を使えば、自分だけのオリジナルな味を楽しむことができます。
好きな銘柄の純ココアパウダーと水を用意します。甘さがほしければ砂糖と牛乳をそろえればOKです。また、砂糖の変わりに『きび砂糖』を用いれば、風味やコクが一層高まります。
作り方は以下になります。
- まずはココアパウダーを鍋に入れ、弱火でかき混ぜながら30秒ほど煎ります。
- そこに水を少しずつ加えながらヘラでさらにかき混ぜていくと、ココアパウダーの色が濃くなり艶が出てきます。
- 次に砂糖を加えて牛乳を少しずつ注ぎ、沸騰させないよう鍋に細かい泡がでる程度まで混ぜたら火を止めます。
- 仕上げは茶こしでこしながらゆっくりとカップに注いでください。
- まろやかでクリーミーな、本格ココアが完成します。
ポイントとしては、1の工程で、ココアパウダーを煎ることです。こうするとココアがダマになりにくく、そのまま牛乳で溶くよりもカカオの風味が増すので、手を抜かずひと手間かけるといいでしょう。
トッピング次第で甘く濃厚な味わいに
ココアはトッピングでもさまざまな風味を楽しむことができます。
例えば、ココアにコーヒーの粉をトッピングしてほろ苦さを加え、そこにクリームをのせると、甘く濃厚な『贅沢ココア』 のできあがりです。
このように、簡単なアレンジでデザート感覚のココアを楽しめます。
ココアのおいしいレシピ
『ココア』は飲むだけのものではありません。ココアを使ったいろいろな食べ物のレシピがあるのを知っていますか?
次に、『食べるココア』のレシピをいくつか紹介します。
朝食代わりにバナナをプラス
まずは、ココアとバナナで作るアレンジです。用意するものは、ココア、食パン1枚、バター、バナナです。
食パンにバターを塗り、適当に切り分けたバナナをのせたあと『ココア』をひと振りし、トースターで焼くだけで『バナナココアトースト』が簡単にできます。
具材がのった食パンを焼くことで、ココアがチョコソースのように溶けてバナナに絡み、バターの香りと合間って食欲をそそります。
バナナとココアでお腹にたまり、しっかり栄養も取れる上、簡単にできるので朝食などの一品として作ってみるといいでしょう。
ココアでクッキー作り
『ココア』はクッキー作りにもアレンジの効く素材として重宝されています。通常のクッキー作りの際には、生地作り時にココアパウダーを混ぜるだけです。
そんなココアクッキーの材料は以下のとおりです。
- 薄力粉 180g
- ココアパウダー 20g
- 無塩バター 100g
- 粉砂糖 70g
- 卵黄 半分
次に作り方を見ていきましょう。
- まずは無塩バターと粉糖を泡立て器で混ぜます。
- 1に溶き卵を加え、さらによく混ぜ合わせます。
- 2でできた生地をラップに包んで冷蔵庫で1時間程寝かせ、その後ラップを広げ、丸棒で3mm程の厚さに伸ばします。
- 好きな形に型抜きしたら170℃のオーブンで15分程焼きましょう。
ココアの香りと風味が広がる、香ばしいココアクッキーができあがります。
簡単にできるフォンダンショコラ
『フォンダンショコラ』はココアを使った焼き菓子の代表といえます。さくっとしたケーキの中からとろりとこぼれるチョコレートは、やみつきになる食感で、冷たいアイスをトッピングしてもおいしいでしょう。
温め直して食べることもできるのでプレゼントにも最適です。そんなフォンダンショコラの材料は以下の通りです。
- ミルクチョコレート 50g
- バター 40g
- 卵 1個
- 砂糖 30g
- 薄力粉 20g
- ココアパウダー 大さじ2杯
- ミルクチョコレート 50g
- 生クリーム 40ml
次に作り方です。
- まずはガナッシュを作ります。鍋に生クリームを入れて沸騰させない程度に温めたら火を止め、チョコレートを加えて溶かします。
- しっかりと混ざったら、容器に入れ冷蔵庫で2時間程冷やしておきます。
- 次に、ボウルにチョコレートとバターを入れて湯煎にかけます。
- 別に用意したボウルで卵と砂糖を泡立て器でよくかき混ぜたら、湯煎したチョコレートとバターを何度かに分けて加えていきます。
- 4に薄力粉とココアパウダーを加えて、全体が均一になるように混ぜます。
- 生地ができたら型に半分くらい流し入れ、冷蔵庫で冷やしておいたガナッシュを中心に入れて、その上からさらに残りの生地をかぶせていきます。
- 200℃のオーブンで約15分ほど焼いたら完成です。
おすすめのココア商品
ココアはコーヒーや緑茶と並ぶ人気商品として、各社さまざまなバリエーションに富んだ商品が販売されています。その中からおすすめの3品を選びました。
ネスレ 香るまろやか ミルクココア
調整ココアの中でも人気の高い『ネスレ 香るまろやか ミルクココア』は、まろやかなミルクとほんのりとした甘さ、そしてカカオの香り豊かなインスタントココアです。
一箱22パック入りで500円程というコストパフォーマンスもお財布に優しく、手軽にココアを楽しむことができます。
- 商品名:ネスレ 香るまろやか ミルクココア 22P×2箱
- 価格:( 444円 / 箱)
- Amazon:商品ページ
バンホーテン バラエティパック
『バンホーテン』は19世紀初めにココア製法を発明したバンホーテン氏の由緒正しいココアメーカーです。
そのメーカーが出している『バンホーテン バラエティパック』は、バンホーテンのさまざまなココアがミックスされているもので、それぞれの味を楽しむことができます。
芳醇カカオとまろやかミルクの『ミルクココア』、カカオが際立つ濃厚な味わいの『グランカカオ』、濃厚ココアと本格コーヒーがかけあわされた『カフェモカ』の他、おいしさはそのままカロリーオフされた『カロリー1/4』など4種類のココアが入っています。
どのココアもホットでも、アイスでも、どちらも簡単に作って飲むことができるので便利でしょう。
- 商品名:バンホーテン バラエティパック
- 価格:854円
- Amazon:商品ページ
森永 純ココア
『森永 純ココア』は、ココアとして飲むだけでなく、お菓子作りや料理のレシピに使用できる人気のパウダータイプの『純ココア』です。
森永製菓の日本国内工場だけで製造された、こだわりの品質ですが、濃厚でおいしいココアを手軽に楽しむことのできるパウダーでもあります。袋にチャックが付いているので、開封後の保存に大変便利です。
- 商品名:森永 純ココア
- 価格:590円
- Amazon:商品ページ
ココアで心も体も元気に
飲み物やお菓子の材料として用いられるココアは、純ココアと調整ココアの2種があり、どちらも栄養豊富で心に体に優しいものです。
現在はさまざまな種類が販売されていますが、パウダータイプで使いやすい物が多く、飲み物としてだけではなく、お菓子や料理のアクセントとして取り入れられます。
ホッと一息つきたいときや、仕事の合間のリラックスタイムのお供になってくれるココアを、普段の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。