恋人や仲間と一緒に浴衣を着て花火大会に行くことは、素晴らしい夏の思い出になります。事前の準備を万端にして、心おきなく楽しみましょう。浴衣で花火大会に行くときに用意したい持ち物や、浴衣の女性をエスコートするコツを解説します。
花火大会に必要な持ち物
まずは、浴衣姿で快適に花火を鑑賞するために、ぜひ持って行きたいアイテムを紹介します。会場に着いてから買いに行くのは困難ですから、持ち物は多めに用意しておきましょう。
花火大会は暑い。うちわや扇子が必須
真夏に行われる花火大会では、夜とはいえ非常に気温が高いことが予想されます。人が多ければ風通しが悪くなり、体感温度も上がります。
浴衣の場合は、半袖や短パン姿で過ごすよりも暑く感じられるので、うちわや扇子などの暑さ対策グッズが必須です。
とくに『扇子』は浴衣姿によく合いますし、折り畳めるので行き帰りにも邪魔になりません。浴衣を買うときに、扇子も一緒に買っておくとよいでしょう。ほかにはタオルや汗拭きシート、涼感スプレーなどもあると便利です。
靴擦れ対策に絆創膏
浴衣のときは、裸足で下駄や雪駄を履いています。このため歩いているうちに、鼻緒と指が擦れて、皮がむけてしまうこともあります。
靴擦れがひどくなると歩くのも困難ですから、あらかじめ指にワセリンを塗り、絆創膏で保護しておきましょう。
絆創膏は途中で貼り替えたり、ほかのメンバーに分けてあげたりできるよう、余分に持っていくのがおすすめです。靴擦れ予防のために、事前に何度か下駄を履いて、足を慣らしておくのも効果があります。
人数分のレジャーシート
河原や大きな公園など、屋外で座って観る予定があるなら、『レジャーシート』も忘れずに持って行きましょう。できれば、参加人数全員が座れる分を用意しておくと安心です。広々とくつろげて、浴衣も汚れずにすみます。
ほかには虫よけスプレーやウェットティッシュ、折りたたみ傘、モバイルバッテリーなどがあると便利です。
花火大会前の準備とは?
花火大会は、夏の人気イベントです。多くの人が来場し、相当混雑することが予想されます。当日になって、慣れない浴衣姿で右往左往することがないように、しっかりシミュレーションをしておきましょう。事前準備のポイントを2点紹介します。
有料席を予約しよう
花火大会の会場によっては、『有料の観覧席』が設けられている場合があります。早めに行って場所取りをする時間がない場合や、立ち見は避けたいというときは、確実に座れる有料席を予約するのがおすすめです。
とくにデートのときには、サプライズで予約しておくと、とても喜んでもらえる可能性があります。有料席は花火が見えやすい場所にあるため、一層盛り上がり、ゆっくりと楽しい時間を過ごせるでしょう。
もし有料席がなくても、周辺に落ち着いて観れる穴場スポットがあるかもしれません。念のため調べておきましょう。
周辺施設を検索しておこう
人が多く集まるイベントで、もっとも心配なのが『トイレ』です。とくに女性の場合、長い行列ができてしまい、なかなかトイレに行けないということがよくあります。会場周辺の駅やコンビニなど、トイレのある場所を調べておきましょう。
また、会場では食べ物や飲み物の売り場も、混雑しており思うように買えません。並んでいるうちに花火が始まってしまうと、戻るのも一苦労です。
食べ物はあらかじめ持参するか、花火大会の前後にレストランや居酒屋に行くほうがゆっくりできます。近くのスーパーや飲食施設も、一通り検索しておくと安心です。
花火大会デートの際の注意点
続いて、花火大会で浴衣姿の恋人とデートする際の注意点をみていきましょう。浴衣と洋服では、動きやすさがまるで違います。
人込みの中、慣れない浴衣を着てスムーズに行動するのは容易なことではありません。頑張っておしゃれをして来てくれた恋人のためにも、さりげない気遣いを忘れないようにしましょう。
交通機関に注意
浴衣は背中側に帯があるため、シートにもたれることができません。会場まで車で行く場合は、クッションを用意してあげると親切です。腰と座席の間にクッションを挟むと、多少は楽に座れます。
電車やバスで立っているときは、結い上げた髪や帯がほかの乗客にぶつからないように、後ろに立ってガードするのが基本です。吊り革につかまると袖がはだけてしまうので、自分の腕につかまってもらうなど工夫しましょう。
また、下駄を履いていると電車の乗り降りや、階段の移動も大変です。段差につまづいたり下駄が脱げたりしないように、しっかり見守ってあげましょう。
歩くスピードに気をつける
浴衣は大股で歩けないうえに、慣れない下駄を履いているためどうしても歩くスピードが遅くなります。男性側も浴衣を着ているならそれほど問題ありませんが、洋服のときは注意が必要です。
うっかりいつもの速度で歩いていると、相手が小走りになって靴擦れしたり、転んだりしてしまう危険があります。そればかりか、冷淡な印象を与えてしまうことにもなりかねません。
浴衣のときは手をつないで、『恋人の歩くスピード』に合わせてゆっくり歩きましょう。いつもより移動に時間がかかることを考慮して、待ち合わせの時間にも余裕を持たせておくようにします。
着付けや髪型の崩れを確認
混雑している花火大会では、知らず知らずのうちに浴衣の帯が緩んできたり、髪型が崩れてしまったりすることもあります。『着崩れ』は、すぐに気が付けば直すのも簡単ですから、気付いたらそっと教えて直すのを手伝ってあげましょう。
手伝い方が分からなければ、立ち止まって直す場所を探してあげるだけでも充分です。また、できるだけ着崩れしないように、買い物をしたり荷物を持ったりするのは男性が担当してあげるとよいでしょう。
男性用浴衣のおすすめ柄
最後に、花火大会にぴったりの、男性におすすめの浴衣の柄を紹介します。男性の場合は華やかな色柄よりも、渋い色に地味な柄のほうが、洗練された雰囲気になります。
女性用の浴衣に比べて選択肢が少ないイメージですが、よく見ると色味や柄の大きさなどが微妙に異なり、着る人の個性を引き立たせてくれます。帯とのコーディネートにもこだわって、小粋に着こなしてみてはいかがでしょうか。
涼し気な縦縞
紺や黒の地に縦縞をあしらった『縦縞(たてしま)しじら』の浴衣は、スッキリしていてとても涼し気に見えます。
『しじら織』は生地の表面が波状になっているため、肌に密着せず、汗をかいてもべたつきません。汗をかきやすい男性にとって、最適な素材です。
縦縞しじらは線の描き方や、地の色によって印象が大きく変わります。紺地に白い縦縞なら若々しくさわやかな雰囲気になりますし、大人びた雰囲気にしたいなら、黒地に細めの縦縞がおすすめです。
帯は浴衣の地色に近いものを合わせると、より縦縞が引き立ちます。全体として、よりすらりとした印象になるでしょう。
定番の麻の葉柄
『麻の葉(あさのは)』柄や、麻の葉を連続させた『麻の葉繋ぎ』は、男女問わず古くから親しまれてきた伝統的な文様です。
最初は仏像の衣にも使われていたことから、格式の高さも感じます。幾何学的でシンプルなデザインは、知的で上品なイメージを演出できるでしょう。帯は明るい色や、地色と反対色を選ぶとメリハリがつき、引き締まって見えます。
夏の夜に浴衣で繰り出そう
日本の夏の夜を満喫できる花火大会には、古式ゆかしい浴衣姿がよく似合います。カップルで行くときはもちろん、グループでも、みんなで浴衣を着ていけば一層盛り上がります。
この記事を参考に、万全の準備を整えて、素敵な夏の夜のひと時を過ごしてみてはいかがでしょうか。