ロシアの超一流ピアノ奏者・作曲家「ラフマニノフ」の代表作を紹介

2019.06.22

セルゲイ・ラフマニノフ(1873年~1943年)は、ロシアの超一流ピアニストであり、作曲家です。ピアノ作品を中心に数多くの名曲を残し、晩年まで精力的に活動をし続けた天才音楽家の代表作についてご紹介していきます。

ラフマニノフの代表作とは

ラフマニノフはピアノのヴィルトゥオーゾ(達人の域に達した演奏者)で、彼が書いた作品はどれも難曲として知られています。演奏には大変な技術が必要ですが、いずれの作品もドラマティックで美しいものばかりです。その中から代表作品をご紹介します。

ピアノ協奏曲

ラフマニノフはピアノ協奏曲を4曲書いていますが、その中でも第2番と第3番が特に有名な作品となっています。旋律の美しさ、ラフマニノフらしいピアニスティックな華やかな技巧が散りばめられています。

ピアノ協奏曲第2番 Op.18ハ短調

第2番はピアノ協奏曲というジャンルにおいても最も人気のある傑作の一つです。極度の神経衰弱に陥り、全く作曲ができない状態に陥った後に、ダーリ博士との出会い・治療によって見事に復活し、この素晴らしいピアノ協奏曲が完成しました。

ピアノ協奏曲第3番 Op.30 ニ短調

この作品は、難曲中の難曲と評されている作品です。ピアニストのデヴィッド・ヘルフゴットの半生を描いた映画「シャイン」でも「世界一難しい曲」として取り上げられています。

管弦楽付き作品

ピアノ独奏とオーケストラというピアノ協奏曲のスタイルで作曲された作品をご紹介します。

パガニーニに主題による狂詩曲 Op.43 イ短調

パガニーニのヴァイオリンのための「24のカプリース(奇想曲)」から第24番の主題をもとに24の変奏を繰り広げるという壮大な変奏曲です。狂詩曲(ラプソディ)ですが、ガーシュインの「ラプソディ・イン・ブルー」を聴いて意識して書かれたと言われています。

ピアノ独奏曲

偉大な作曲家であると共に、フランツ・リストと並び歴史上最高のピアニストと評されたラフマニノフの芸術性の高いピアノ独奏曲をご紹介します。

プレリュード(前奏曲)集

Op.3-2「鐘」、Op.23 10の前奏曲、Op.32 13の前奏曲の全24曲の作品があり、それぞれ異なった調性で書かれています。ショパンの前奏曲のように、まとめて演奏されることはあまりありませんが、ピアノ音楽の重要なレパートリーとなっています。

エチュード(練習曲)「音の絵」

Op.33とOp.39の全2集17曲からなる練習集です。アメリカ亡命直前に出版された作品で、曲集には絵画的なイメージのタイトルが付いていますが、各曲にはタイトルが一切ありません。音楽から奏者が自由に心に描いていくことを求められます。

ピアノ・ソナタ(第2番 Op.36 変ロ短調)

ラフマニノフはピアノ・ソナタを2曲書いていますが、その中でも演奏されることが多いのは第2番です。ピアノ協奏曲第3番から3年後の1913年に書かれ、第3楽章まで切れ目なく演奏されます。

それから18年後の1931年にラフマニノフ自身によって大幅なカットにより演奏時間が26分から19分に短縮されますが、ラフマニノフと親しかったホロヴィッツは改訂版に満足できず、ラフマニノフの同意を得て1913年のオリジナル版と改訂版を融合させ、さらに手を加えたホロヴィッツ版が書かれています。

人気のピアノ曲

ラフマニノフの人生のようにドラマテックで情感に溢れる美しいピアノ作品の中からおすすめの作品をご紹介します。

前奏曲「鐘」Op.3-2 嬰ハ短調

この曲は、ラフマニノフのピアノ作品の中で最も有名です。クレムリン宮殿の鐘の音にインスプレーションを得て19歳の時に書き爆発的にヒットしました。当時のロシア帝国は1886年のベルン条約を批准していなかったため、出版社から印税を受け取ることができず、たった40ルーブルの報酬を得ただけだったそうです。

愛の悲しみ

20世紀を代表するオーストリアのヴァイオリニストの作品をラフマニノフがピアノ独奏用に編曲しました。洗練された雰囲気があり人気がありますが、演奏するには難曲です。ちなみに「愛の喜び」という作品もあり、こちらは更に難曲です。

ヴォカリーズ Op.34-14

原曲は歌曲でロシア音楽らしい哀愁のある作品です。ラフマニノフはソプラノ歌手と自身でピアノ伴奏をして初演。その後、管弦楽用、ソプラノ独唱と管弦楽、ピアノ独奏用に編曲しています。

晩年まで精力的に活動した天才音楽家

晩年はアメリカに永住し、祖国ロシアへ戻ることがなかったラフマニノフ。アメリカではピアニストとして精力的にコンサート活動を行いましたが、祖国ロシアへの想いが強く作曲活動はほとんどできなかったと言われています。ロシアが生んだ天才音楽家のピアノ作品にぜひ触れてみてはいかがでしょうか。

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