赤ワインと白ワインのアルコール度数に違いが生まれる理由

2019.06.22

ワインは、赤や白などの種類により、アルコール度数に違いがあります。それぞれのアルコール度数を理解することで、悪酔いを防ぎ上手に美味しくワインが飲めるようになるでしょう。ワインとアルコールの関係について解説します。

ワインのアルコール度数の平均

ワインのアルコール度数の平均は10~15%といわれていますが、種類によりそれぞれ異なります。

赤ワインはアルコール度数が高め

ワインは種類によりアルコール度数が異なるため、一概に「赤ワインの方が白ワインよりアルコール度数が高い」などと言い切れません。

しかし、一般的には赤ワインの方が白ワインに比べ、アルコール度数が高い傾向にあります。アルコール度数の目安は、赤ワインが11~15%、白ワインが7~15%程度です。

実際に数字として示されるアルコール度数とは別に、赤ワインの方がアルコール度数を強く感じやすい理由として、『飲むときの温度』との関係が挙げられます。

赤ワインは白ワインに比べて高い温度で飲むことが多く、ワインの香りやアルコールが揮発しやすいため、アルコール度数を高く感じやすいといわれています。

白ワインは比較的低い

白ワインの方が赤ワインより飲みやすいといわれる理由のひとつに、アルコール度数の低さが挙げられます。

白ワインは、製造時に最後まで発酵させないことが多く、最後まで発酵させる赤ワインと比較するとアルコール度数が低くなります。

二つのワインはそれぞれ製造過程が異なり、アルコール度数に差が生まれるため、一般的に赤ワインは辛口が多く、白ワインは甘口が多くなる傾向があります。

ワインと他のお酒のアルコール度数の比較

ワインは他の酒類と比べ、アルコール度数が比較的低いお酒です。他のお酒のアルコール度数は、日本酒が約15%、焼酎が約25%、ウイスキーが約45%、ビールが約5%となっています。

ワインが他の酒類と大きく異なる点は、水を全く使用せず造られるため、アルコールの調整が容易にできないことが挙げられるでしょう。また、同じ品種や産地のぶどうを使っても、収穫する時期や品種ごとにアルコール度数は異なるため、数字にブレが生じやすくなります。

アルコール度数に違いがうまれる理由

同じワインでもアルコール度数に違いが生じる理由について、様々な角度から解説します。

ぶどうの品種や発酵度合いで変わる

アルコール度数のばらつきが発生する理由は、糖度に差がある品種が多くののワインに使われていることが、原因のひとつとして挙げられます。一般的に、糖度の高いぶどうからは度数の高いワインが造られます。

また、製造過程における発酵度合いの差も、アルコール度数の差に大きく影響します。赤ワインは発酵を最後まで進めるため、アルコール度数が高くなりやすく、白ワインは製造の途中で発酵をストップさせるため、赤ワインに比べてアルコール度数が低くなります。

収穫時期にもよる

アルコール度数を高めるためには、糖度の高いぶどうを使う必要があり、ぶどうの糖度を高めるために収穫時期を遅らせる栽培手法を採用する場合があります。

通常の収穫時期よりも1週間程度収穫を遅らせることで、より糖度の高いぶどうを収穫できます。

『シュペートレーゼ』とも呼ばれるこの手法は、甘口のワインを造るために古くから行われている手法です。最近では高アルコールのワインを製造する手段としても行われています。

対して、収穫時期が早いぶどうは、酸味が強くすっきりとしたワインに向くぶどうです。アルコール度数も低く、主に白ワインやスパークリングワインに使われます。

ワインの産地も関係している

ワインの産地も、アルコール度数に関わる重要な要素です。産地ごとの気候や日照時間がぶどうの糖度に影響を与え、糖度はそのままアルコール度数に反映されます。

例えば、カリフォルニアは日差しが強く乾燥し温暖なため、果汁が凝縮され、糖質も増えやすくなります。反対に、ドイツの涼しい地域などでは、日差しが少なく気温も低いため、糖度が低いぶどうが育ちやすい場所です。

アルコールを強化したワインも存在

世界には、意図的にアルコール度数を高くしているワインも存在します。ワインを醸造する際にブランデーなどのアルコールを加えたもので、『フォーティファイドワイン(酒精強化ワイン)』と呼ばれます。

代表的なものには以下のようなワインがあります。

  • シェリー(スペイン):アルコール度数15%以上
  • ポートワイン(ポルトガル):アルコール度数16.5~22%
  • マデイラワイン(ポルトガル):アルコール度数17~22%

オーストラリアのバロッサバレーは、栽培手法に手間をかけ糖度を高く保つことで、度数が高めのワインを造る産地です。

ワインの味わいとアルコール度数

アルコール度数とワインの味わいについて解説します。

ニューワールドワインは度数高め

チリやカリフォルニアなどのワインは、ワインの歴史が比較的浅いことから、『ニューワールドワイン(新世界ワイン)』と呼ばれます。安価で品質が良く、最近では日本への輸入量も増えてきており、人気が高まっているワインのジャンルです。

ニューワールドワインは糖質を多く含む品種を使用していることが多く、造られるワインもアルコール度数が高くなる傾向があります。

近年、ワインはアルコール度数が高いものが多く求められるようになり、そのトレンドがニューワールドワインの人気を高めているともいえるでしょう。

赤ワインのアルコール度数が強く感じる理由

赤ワインの方が白ワインよりも飲む時の適温が高いため、ワインから出る香りやアルコール分が揮発しやすく、数字で表される度数以上にアルコールを強く感じやすくなります。

また、赤ワインは風味や香りがしっかりしているものが多く、まろやかな味わいの白ワインなどと比べ、口内の刺激をより感じやすい傾向があります。このような理由も、アルコールを強く感じやすい原因として考えられるでしょう。

アルコール度数はエチケットの表示で確認

ワインのアルコール度数は、それぞれのボトル表示から確認できます。『アルコール分』や『アルコール度』のような表記で記載されていることが多く、数字の後にパーセント記号があるためひと目で分かりやすいでしょう。

海外産のワインなら、『ALC』とアルファベットで表記されている部分に、アルコール度数が示されています。

『ALC』は、アルコールのアルファベット表記であるALCOHOLの頭文字を取ったもので、『Alcohol By Volume』を略した『ABV』が使われることもあります。

ワインを飲む際に気を付けたいこと

ワインに限らずお酒は飲み方次第で、体に悪影響を及ぼす可能性もあります。お酒に弱い人やワインに慣れていない人は、ワインの飲み方にも気をつけましょう。

チェイサーやおつまみと楽しむ

ワインを飲み、悪酔いしたり二日酔いになったりしないよう、チェイサーを飲むようにしましょう。チェイサーとは、強い酒をストレートで飲むような場合に、続けて口直しに飲む水や炭酸水のことをさす言葉です。

水を飲むことで血中のアルコール濃度が下がり、悪酔いや二日酔いを防げます。また、水を飲むことでアルコールの分解や利尿作用が促進され、脱水症状の予防にもなります。

チェイサーだけでなくおつまみも一緒に楽しめば、胃が保護され体への悪影響をおさえられ、ワインと相性の良いおつまみをチョイスすれば、ワインの味わいもより深くなるでしょう。

アルコールに弱い人はちゃんぽんしない

様々な種類のお酒を代わる代わる飲むことを『ちゃんぽん』といいますが、ワインを飲む際にちゃんぽんは控えましょう。ちゃんぽんは悪酔いしやすくなるだけでなく、体にも悪影響を与えやすいといわれています。

特に、ワインは赤ワインや白ワイン、ロゼ、スパークリングワインなどいろんな種類があり、ホームパーティーなどで複数のボトルが並んでいる場合は、できるだけ多くのワインを飲みたくなるでしょう。

少量ずつであっても自然とアルコールの摂取量は増えていき、別の種類の銘柄を連続して飲むことでワインの味も分かりにくくなります。できるだけひとつのワインをゆっくりと楽しむことを心掛けましょう。

おすすめ度数別人気ワイン

アルコール度数別におすすめのワインを紹介します。

度数高め 王様のワインと呼ばれる アマローネ

イタリアの北部ヴェネト州で主に生産されるアマローネは、アルコール度数の高さが最高で15%近くまで上がることから『王様のワイン』と呼ばれ、濃厚な味わいで人気を集めているワインです。

ぶどうの糖度を最大限に高めるため、ぶどうを収穫した後に陰干しを経て醸造されます。あふれる香りと圧倒的な凝縮感が楽しめる赤ワインです。

  • 商品名:アレグリー二 アマローネ デッラ ヴァルポリチェッラ クラッシコ
  • 価格:10,800円(税込)
  • エノテカ:商品ページ

度数低め 甘口で飲みやすい モスカート ダスティ

アルコール度数が低めで飲みやすいワインといえば、モスカート・ダスティが有名です。度数は5.5~7%と、ビール程度しかありません。

イタリア北部ピエモンテの発祥で、略してモスカートと呼ばれることもあります。微発泡でキメの細かい泡が心地よいのど越しをうみ、白ぶどうのフレッシュな味わいと一緒に楽しめるワインです。

  • 商品名:テヌータ デル ファント モスカート ダスティ
  • 価格:2,138円(税込)
  • 楽天:商品ページ

ワインの度数は種類によって多種多様

ワインのアルコール度数は、産地や種類によって様々です。一般的には赤ワインの方が高く、白ワインは低くなる傾向があります。

ワインのアルコール度数が異なる理由は、ぶどうの品種や産地、収穫時期、製造工程などの違いです。ワインへの知識やアルコール度数への理解を深めてゆけば、より美味しくワインが飲めるようになるでしょう。

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