美味しいブッセの秘密はビスキュイに。作り方や専門店も紹介

2019.06.23

さっくりとしたスポンジ生地のあいだに、甘いクリームやジャムをはさんだブッセは、幅広い年代に愛されるスイーツの一つです。丸い形でかわいらしいブッセは、お土産に贈っても喜ばれます。ブッセの作り方やおすすめの商品を紹介します。

ブッセとは

日本でもなじみのあるスイーツ『ブッセ』は、さっくりとした食感で丸い形がかわいらしい焼き菓子です。また、バリエーションも豊富にあり、最近では『生ブッセ』と呼ばれるふんわりとした食感のブッセも販売されています。

ここでは、ブッセの意味や、特徴について解説します。

フランス語で一口を意味するお菓子

ブッセとは、フランス語で『一口』を意味しています。また、フランスでブッセは、お菓子のブッセとしての意味だけでなく、一口サイズの『温オードブル』を指す場合もあります。

1枚の円形と、同じサイズのドーナツ状のパイ生地を重ねて焼き上げ、そのなかに詰め物をした前菜が温オードブルのブッセです。詰め物には、クリームやジャムのほか、魚介類や賽の目状カットされた野菜が使われます。

お菓子のブッセは、『プティフール』とも呼ばれる一口サイズのお菓子の1種です。小さな丸型に焼かれたビスキュイ生地2個のあいだに、カスタードクリームやジャムを挟みます。

以下、この記事でのブッセは、お菓子のブッセとして紹介していきます。

生地やクリームのアレンジが多彩

ブッセは、さっくりとした生地だけでなく、ふんわりとした生地などバリエーションが豊富です。

また、生地のあいだにはさむクリームも、バニラ、ストロベリー、チョコレートなどのほか、さまざまな果実を使ったジャムなどアレンジが多彩なので、複数の種類を詰め合わせてプレゼントするのにも向いています。

ブッセの生地に使われるのはビスキュイ

一般的なブッセは、生地にビスキュイを使用しています。ブッセの食感のポイントとなるビスキュイですが、どのような生地なのでしょうか。

ここでは、ビスキュイについて解説します。

ビスキュイとは?

ビスケットの語源でもあるビスキュイの正式名称は『パータ・ビスキュイ』です。スポンジ生地のことを意味することもありますが、一般的には、卵を別立てにして作られた生地のことを意味します。別立て法とは、卵黄と卵白を別々に泡立てる方法のことです。

また、ビスケットやクッキーなどの焼菓子のことを指すこともあります。

ビスキュイはフランス語で、『2度焼く』という意味を持っています。現在のスポンジ生地としてのビスキュイの意味を持つ以前は、その名のとおり、2度焼くことによって水分量を少なくし、保存性を高めることで、軍隊用・航海用の保存食とされていました。

現在は2度焼くことはしませんが、強火で一気に焼くことでさっくりとした食感になることが特徴です。

軽くてふんわりした食感のビスキュイは、甘いクリームや甘酸っぱいフルーツとの相性がよいため、洋菓子全般に使われています。

ジェノワーズとの違い

お菓子用のスポンジ生地にはビスキュイ以外に、『ジェノワーズ』があります。卵黄と卵白を別々に泡立てる別立て法で作るビスキュイ生地に対し、卵黄と卵白を一緒に泡立てる『共立て法』で作るスポンジ生地がジェノワーズです。

また、ビスキュイにはバターなどの油脂を一切使いませんが、ジェノワーズはバターを材料として使います。そのため、ジェノワーズはしっとりとした食感が特徴です。

また、ビスキュイは生地が固いので絞り出し袋を使用して焼き上げますが、ジェノワーズは生地が柔らかいため、型に流し込んで焼きます。

どちらも洋菓子には欠かせない生地ですが、作り方や材料のちょっとした違いによってまったく異なるスポンジ生地になるのです。

ビスキュイはブッセ以外にも使われる

さっくりとした食感のビスキュイが使われるお菓子はブッセだけではありません。定番のお菓子だからこそ、いろいろなバリエーションの洋菓子に使用されています。

ビスキュイ生地を絞り出し袋に入れて、細長く焼き上げた『ビスキュイ・フィンガー』や、ビスキュイ・フィンガーにたっぷりとエスプレッソコーヒーを染み込ませた『ティラミス』、ビスキュイの上にいちごムースをのせた『シャルロット・フレーズ』などが代表的です。

ブッセのカロリーと糖質量

見た目がかわいいだけでなく、さっくりとした食感と甘いフィリングがマッチした美味しいブッセですが、カロリーも気になる人も多いでしょう。

ここでは、ブッセのカロリーと糖質量について紹介します。

市販のものはメーカーによって異なる

ブッセは、コンビニやスーパーなどで手軽に買える商品から、百貨店や専門店などで購入する本格的な商品まで種類が豊富です。

メーカーによっても、ブッセ1個の大きさや使われている材料が異なることもあり、1個158kcalのブッセもあれば、438kcalのものもあり、一概にどの程度のカロリーとは言えません。ただし、一般的に市販されているブッセでは、1個200kcal前後のものが多いです。

カロリーが気になる人は、商品のパッケージを確認してみましょう。また、記載がない場合には、メーカーに問い合わせてみれば教えてくれるところもあるようです。

手作りだと約170キロカロリー

フィリングに生クリームを使用した手作りのブッセ(約55g)の場合、約170kcalです。市販の物よりも、カロリーが抑えられる場合もあるので、カロリーが気になる人は、手作りしてみてもよいでしょう。

日本初のブッセ専門店anovan

『anovan』は、日本初のブッセ専門店です。anovanでは、口に入れるとふんわり軽く、やわらかいほどけるような食感の生地が特徴の『生ブッセ』のほか、賞味期限が30日と長く、濃厚なチョコレートの味わいが楽しめる『ショコラブッセ』などを販売しています。

ここでは、anovanについて紹介します。

ナポナで知られる亀屋万年堂が運営

anovanは、和風ブッセのナボナを販売する『亀屋万年堂』が運営するブッセ専門店です。現在は、anovan楽天市場店のみ常時オーダー可能で、全国各地へ発送を行っています。

ブランド名のanovanは、逆さから読むと『navona』です。その名の通りひっくり返るくらい美味しいナボナを作りたいという想いからanovanというブランド名が付けられました。

手作業で生地へのこだわりがある

anovanの看板商品である『生ブッセ』は、一つずつ丁寧な手作業で生地が作られています。生ブッセの生地は通常のブッセと比べると、とても繊細なので、生地を作ってからすぐに焼かなくてはなりません。

一番美味しい状態で販売するため、すべての工程が手作業で作られています。この丁寧な手作業によって、ケーキのようにきめ細やかで、柔らかい、とろける食感の生ブッセが完成するのです。

カスタードや生クリームも厳選

anovanの生ブッセは、乳脂肪分48%の高級純正クリームと北海道産マスカルポーネチーズクリームを合わせた『プレーン』が定番商品です。

そのほか、濃厚でクリーミーな『フロマージュ』、高品質なクーベルチョコレートを贅沢に使用した『チョコレート』、フレッシュないちごの果肉が楽しめる爽やかな甘酸っぱさの『ストロベリー』の全4フレーバーが展開されています。

プレーンとフロマージュで使用されているカスタードクリームは、新鮮な牛乳と卵黄を独自の比率で配合し、しっかりとした卵と牛乳の風味と、コクのある味わいが楽しめます。

ブッセのバリエーション

ブッセは生地のタイプや生地のあいだにはさむフィリングによってもアレンジ可能です。そのためお店によってもブッセの商品の特徴が異なり、定番商品だけでなくお店オリジナルのブッセなど、バリエーションが豊富です。

ここでは、ブッセのバリエーションについて紹介します。

定番はプレーンやチョコ

ブッセの定番と言えば、やはり『プレーン』と『チョコ』でしょう。プレーンはカスタードや生クリームのシンプルな味わいがビスキュイ生地の味を邪魔することなく、クリームとビスキュイの両方の味を楽しめます。

なかにはバタークリームを使用したプレーン味もあり、生クリームやカスタードを使ったプレーン味よりも濃厚な味わいが特徴です。

チョコレートはさっくりとした軽い生地が濃厚なチョコレートを包み込み、カカオのほろ苦さとクリームのコクと甘さのバランスが楽しめます。甘いものを普段食べない人でも、ほろ苦さのあるチョコレートならば大丈夫という人も多く、定番商品の一つです。

イチゴや抹茶クリームなども人気

『イチゴ』は、フィリングの生クリームにイチゴの甘酸っぱさを加えた爽やかな味わいが楽しめます。スポンジケーキの組み合わせの定番であるイチゴは、ブッセとの相性も抜群です。

また、『抹茶』を使ったブッセは、和風ブッセとして人気があります。抹茶の香りと風味が口の中に広がり、甘すぎない大人の味わいが特徴です。

そのほかにも、季節のフルーツを使った季節限定の商品など、バリエーションは豊富にあります。季節ごとの味わいを楽しめるのも、ブッセの魅力と言えるのではないでしょうか。

ブッセはどうやって作られる?

ブッセは、お店や専門店で購入するだけでなく、手作りも可能です。材料も身近なものばかりを使用するので、初心者でも手軽に作れるお菓子の一つです。

手作りブッセならば、自分好みのフィリングをはさめるので、アレンジも自由自在です。

ここでは、ブッセがどのように作られているかを解説します。

ブッセ生地の材料

ブッセ生地に必要な、基本的な材料は下記のとおりです。

  • 卵黄
  • グラニュー糖
  • ハチミツ
  • 卵白
  • グラニュー糖
  • 薄力粉
  • コンスターチ

卵黄からメレンゲを作る

ブッセの生地は、卵黄と卵白を別々に泡立てなくてはなりません。まずは、卵白をとりわけ、メレンゲを作る必要があります。メレンゲ作りの手順は下記のとおりです。

  1. 卵黄にグラニュー糖、ハチミツを加えしっかりと泡立てる
  2. 卵白にグラニュー糖を2~3回に分けて加え、全体につやが出て、しっかりとしたツノが立つくらいのメレンゲを作る

卵黄に砂糖を入れたらすぐに混ぜましょう。時間が経つとダマになるので注意してください。

また、ビスキュイ生地は、やや固めの生地にする必要があります。メレンゲに薄力粉などの粉類を混ぜ合わせたときに、泡がつぶれて生地が柔らかくなってしまうことがあるので、しっかりとしたメレンゲを作ることも大切なポイントです。

薄力粉などを加えオーブンで焼く

メレンゲを作ったら、次は薄力粉などの材料を加えてオーブンで焼きます。

  1. 泡立てた卵黄に、メレンゲを少しくわえる
  2. 一緒にふるっておいた薄力粉と片栗粉を加えて軽く混ぜる
  3. 全体が混ぜ合わさったら、残りのメレンゲを全量加えてしっかりと混ぜ合わせる
  4. 生地を絞り袋に入れ、オーブンシートを敷いた天板に丸く絞り出し、上面に粉糖をふる
  5. 170度に予熱しておいたオーブンで15分焼く

焼きあがったブッセ生地を冷まして、お好みのクリームやジャムをはさむだけで手作りブッセの完成です。

お土産におすすめのブッセ

ブッセは、焼き菓子なので、生菓子に比べて日持ちします。また、全国各地のお店でさまざまなブッセが販売されており、出張や旅行などのお土産の定番です。

出張などで訪れた土地で、自分用へのお土産としてはもちろん、大切な人へのお土産として名物ブッセを購入してみましょう。

ここでは、全国各地の美味しいブッセを4商品紹介します。

亀屋万年堂 ナボナ

1938年に東京・自由が丘に創業した『亀屋万年堂』のナボナは、イタリアのローマにあるナヴォーナ広場から名づけられた和風ブッセです。

ふんわりソフトな生地に、軽い口あたりのクリームがはさんでおり、亀屋万年堂の看板商品として長年親しまれています。

7~10日程度日持ちするナボナは、定番のチーズクリームとパイナップルクリームのほか、季節限定のフレーバークリームと全3種類です。

また、賞味期限が通常のナボナよりも長い60日という『ロングライフナボナ』も展開しています。

こちらの商品は通常のナボナよりも一回りサイズが小さく、フレーバーのバリエーションも異なります。シーンや好みに合わせて選べるので便利です。

  • 店舗名:亀屋万年堂  総本店(カメヤマンネンドウ ソウホンテン)
  • 住所:東京都目黒区自由が丘1-15-12
  • 連絡先:03-3717-0400
  • 営業時間:9:30~19:30
  • 定休日:なし
  • 公式HP
  • 公式オンラインショップ:商品ページ

神戸チーズブッセ

『神戸チーズブッセ』は、第23回全国菓子大博覧会で栄誉大賞を受賞したこともある神戸土産の定番商品です。

神戸チーズブッセは、ほんのりと甘いチーズクリームを、軽い食感のふんわりとしたケーキのような生地にはさんでいます。チーズクリームをふんだんに使用していますが、クセのない風味に仕上げているため、誰もが楽しめます。

1個の大きさは大きめですが、あっさりとしたチーズクリームなので、飽きずに食べられることもあり、大人の男性にも人気です。

賞味期限は約90日と長いので、お土産などの贈り物としても安心して購入できます。

遠州銘菓 大砂丘

静岡県に小笠に本店を持ち、県内を中心に複数の店舗を構える『たこまん』が販売する遠州銘菓の『大砂丘』は、たこまんを代表するロングセラー商品です。

遠州浜の大砂丘をイメージし、スポンジに風紋のような粉砂糖を重ねたブッセは、上品な甘さで幅広い年代に愛されています。

定番のチーズクリームは、新鮮なチーズにフレッシュバターを練り合わせてつくられており、ほんのり塩味です。さっくりふわふわとした甘い生地との相性も抜群で後を引く美味しさが楽しめます。

チーズクリームのほか、メロン、レモン、イチゴ、サクラなど季節限定のフレーバーも展開されており、バリエーションが豊富なのも特徴です。ただし、賞味期限は5日と短めなので、お土産として渡すときは消費期限に注意しましょう。

  • 店舗名:たこまん 小笠本店(タコマン オガサホンテン)
  • 住所:静岡県菊川市上平川 565-1
  • 連絡先:0537-73-5288
  • 営業時間:8:00~19:00
  • 定休日:なし
  • 公式HP
  • 公式オンラインショップ:商品ページ

北海道千歳 雪鶴

北海道千歳に本店を構える『もりもと』が販売する『雪鶴』は、北海道千歳では『地元の銘菓』として販売以来愛されているくちどけのよいブッセです。

千歳にはその昔、鶴が多く生息していたことから名づけられた雪鶴は、高級感のあるパッケージなので、贈り物にもぴったりです。パッケージには、幼少期を千歳で過ごした漫画家のヤマザキマリ氏によって書き下ろされた鶴のイラストがデザインされています。

北海道の特産果実であるハスカップ使用し、甘酸っぱく爽やかな風味が特徴の『ハスカップ』、塩味の効いたチーズの風味とコクが特徴の『ばたーくりーむ』は定番商品です。また、北海道の名産を使った季節限定の商品も販売されています。

雪鶴は、柔らかい生地に硬めのクリームをたっぷりとはさんでいるため、異なる食感が楽しめるのも人気の理由の一つです。

  • 店舗名:もりもと本店(モリモトホンテン)
  • 住所:千歳市千代田町3丁目5-3丁目セントラルビル1F
  • 連絡先:0123-23-4181
  • 営業時間:9:00~19:00
  • 定休日:なし
  • 公式HP
  • 公式オンラインショップ:商品ページ

美味しいブッセを食べよう

ブッセは、さっくりとした定番の生地以外にも、ふんわりしっとりとした生ブッセなど種類豊富です。

また、あいだにはさむフィリングによっても味わいや風味が全く異なります。いろいろなお店の美味しいブッセを食べて、自分好みのものを見つけてみましょう。

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