カクテルの女王『マンハッタン』。バーテンダー泣かせと言われる理由とは?

2019.06.18

名前の響きから都会的でおしゃれなイメージをまとうカクテル、マンハッタン。夕暮れ時を思わせるこの美しい色のカクテルは、「バーテンダー泣かせ」「カクテルの女王」の異名でも知られています。今回は、そんなマンハッタンにスポットを当ててみました。

マンハッタンの由来とカクテル言葉

ミステリアスな赤い色が印象的なマンハッタンは、ウイスキーをベースにベルモットとビターズを加え、沈む夕陽に見立てたチェリーを添えたショートカクテル。1876年に行われた第19代アメリカ大統領選の候補者支援パーティで、後に英国首相となるチャーチルの母ジェニー・ジェロームが考案し、パーティ会場の「マンハッタンクラブ」にちなんでその名が付いたというのが定説です。

そしてマンハッタンを一躍有名にしたのは、マリリン・モンローの主演映画「お熱いのがお好き」(1959)でした。映画の中でマリリンが飲んだカクテルということで広く知られるようになり、いつしか「カクテルの女王」と呼ばれ現在に至っています。

ちなみにカクテルには花言葉のような「カクテル言葉」があり、マンハッタンは『切ない恋心』。女王の異名と相まって、高嶺の花の想い人に捧げたい大人のカクテル、というイメージでしょうか。

マンハッタンの味、度数、レシピ

マンハッタンは見た目の澄んだ赤のイメージ通り、基本的には甘みが強いカクテルですが、ビターズの苦味も程よく効いた大人の味と言えるでしょう。

ウイスキーが40度以上、ベルモットも1420%あって、ステアした時に溶ける氷の水分だけが薄くなる要素なので、アルコール度数は3035%と高めです。女性ウケする色の鮮やかさと、口当たりの良さにつられてつい飲み過ぎないよう、くれぐれもご注意ください。

マンハッタンの基本レシピ

マンハッタンはシンプルなレシピですが、わずかなさじ加減で味が大きく変わるので、「バーテンダー泣かせ」のカクテルと言われています。

マンハッタンの材料(1杯分)

  • ウイスキー(ライ・ウイスキー):50ml
  • スイートベルモット:25ml
  • アンゴスチュラビターズ:12
  • チェリーの砂糖漬け:1

マンハッタンの作り方

  1. グラスにウイスキー、ベルモット、アンゴスチェラビターズの順で注ぎ、氷を多めに入れてマドラーでゆっくり混ぜる
  2. よく混ざり合ったら冷やしたカクテルグラスに注ぎ、スティックに刺したチェリーをグラスに入れて完成

なお、日本では最後にレモンピールを絞るバーが多いですが、欧米ではあまり使われません。

マンハッタンの楽しみ方

長い歴史を持つマンハッタンは、工夫一つでいろいろな楽しみ方ができるカクテルとしても知られています。

マンハッタンのアレンジレシピいろいろ

辛口のライ・ウイスキーが基本レシピですが、代わりにスコッチを使うと、『貴方の心を奪いたい』という意味を持つ「ロブ・ロイ」というカクテルに。ラム酒を使うと、『貞淑』という意味を持つ「リトルプリンセス」というカクテルになります。また、スイートベルモットをドライベルモットに替え飾りをオリーブにすると、「ドライ・マンハッタン」になります。

ちなみに基本レシピのままチェリーをパセリに替えると、マンハッタンから「セントラルパーク」に変わるそうです。ニューヨーク・マンハッタンにあるセントラルパークにちなんだ命名で、都会の中に緑が混じる光景と、カクテルに浮かぶパセリの緑をひっかけたのでしょうか?なかなかシャレが利いていますね。

マンハッタンのチェリーはいつ食べる?

飾りのチェリーはいつ食べても構いませんが、カクテルの味が染みた頃を見計らって口にするのがおすすめ。度数が高いカクテルなので、適度な口直しになります。もちろん食べなくても差し支えありません。

バーテンダー泣かせの女王は遊び心が多彩

社交界の令嬢の手でこの世に生を受け、永遠のセックスシンボルによってその名が広まったマンハッタン。プロのバーテンダーにとっては、腕を試されるおっかない女王様ですが、お酒好きにとっては、多彩な付き合い方ができる遊び心満載のカクテルです。あなたもぜひ、自分好みの飲み方を見つけてください。

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