ワインの『フルボディ』って何?ボディごとの味の違いや特徴を知ろう

2019.06.18

ワインの味わいを指す言葉としてフルボディというものがありますが、どういった味わいを指す言葉なのか、ワインをよく飲む人でも知らないことは多いのではないでしょうか。ワインのボディという言葉について、おすすめのワインと併せて紹介します。

ワインのフルボディとは

ワインにおける『ボディ』とは、ワインの風味や口当たりを表す表現です。

主に『フルボディ』『ミドルボディ(ミディアムボディ)』『ライトボディ』の三つを使用しますが、この中で最も濃厚かつインパクトのある味わいのものをフルボディと表現します。

どんなワインなのか、特徴を見てみましょう。

赤ワインの味わいを表現する時に使う言葉

赤ワインといえば辛口の印象が強いものの、その味わいや香りのバリエーションはさまざまで、甘い・辛いだけは違いを表現するのが困難です。

そこで味わいを表現するのに役立つのがボディという言葉です。ボディはワインのまろやかさや風味の濃淡を表しています。ボディという言葉自体は『ワインの味わい』全体を指しており、『フル・ミドル・ライト』といった言葉と組み合わせて使うのが一般的です。

フルボディの赤ワインは、一般的にタンニンの味わいが濃厚で香りが芳醇なものを指します。ポリフェノールが豊富で、やや渋みが感じられるのも特徴といえるでしょう。熟成させて楽しむにも向いています。

対して、ミドルボディやライトボディの赤ワインは、軽めで飲み口がすっきりとしたものを指します。ぶどうの果実感あふれる、フレッシュな味わいが楽しめるでしょう。

白ワインにもボディが使われる場合も

白ワインでも赤ワインに負けない強い香りや口当たりがあるものには、ボディという言葉が使われる場合もあります。黄みがかっており色が濃いものの多くは、しっかり熟成されている場合が多く、濃厚な味わいが特徴です。

一般的には白ワインは『辛口』『甘口』などの表記で味わいが示されているため、フルボディの白ワインという表現は専門店などでのみ使われるケースが多いといえるでしょう。シーンに合わせて使い分けるのがおすすめです。

フルボディとライトボディの違いを知ろう

前述したように、フルボディのワインとライトボディのワインでは、口内に感じる渋みや濃さが全く異なります。

それぞれの違いについて、より詳しく紹介します。

初心者でも苦手な人でも飲みやすいワイン

ライトボディのワインはジュースのように気軽なものも多く、飲む人を選びません。クセのないワインは普段ワインに親しまない人でも抵抗感なく楽しめるでしょう。

ライトボディのワインは含まれるタンニンが少ないため、色が薄く、口に含んでも渋みや苦みはそれほど感じません。アルコール度数も11~12%と比較的低めなので、気軽に試しやすいでしょう。

口に含むと酸味・渋みなどが混じり合い、濃厚な味わいを感じます。アルコール度数も高めなものが多いため、ワインらしい重みやコクを味わいたい人には最適でしょう。

フルーティーでフレッシュな味わい

タンニンの量が少ないライトボディのワインは、果実のジューシーな味わいと新鮮さが特徴です。ワインならではの濃厚な渋みが苦手な人にとっても飲みやすく、気軽に楽しめるでしょう。料理とも合わせやすく、日常的に楽しむにも向いています。

一方フルボディのワインは、しっかりとしたコクのある味わいが楽しめます。口に含むと余韻が長く続くため、じっくりと味わいながら飲むのに適しています。

フルーツを入れたりアレンジしやすい

ライトボディは、日常のシーンにぴったりなカジュアルな印象のワインです。好みに合わせてアレンジしやすく、氷を入れて冷やしたりフルーツを入れたりなど、多種多様な飲み方を楽しめます。

フルボディは手間暇かけて長期熟成されたものが多く、アレンジを加えて楽しむというよりも、ワイン本来の味を堪能するのがベターでしょう。

フルボディを作るときに使うぶどうの品種は

フルボディのワインに適しているブドウ品種にはどのようなものがあるのでしょうか。

代表的なものをいくつか紹介します。

代表的な品種、カベルネ・ソーヴィニヨン

黒ブドウ品種のなかでもとりわけ有名なのが、フランス・ボルドー地方原産の『カベルネ・ソーヴィニヨン』です。果粒は小さめですが種が大きく果皮が厚いため、フルボディの赤ワインに必要なタンニンをたっぷりと含んでいます。

カベルネ・ソーヴィニヨンから作ったワインは深い色味を持ち、渋み・酸味が強く、重量感のある味わいが特徴です。

また、熟成によって味わいは大きく変化し、熟成期間が長いほどタンニンが落ち着き、ふくよかでコクのある味わいになります。

原産地はボルドー地方ですが、栽培しやすいことからアメリカ・ナパヴァレーやイタリア・ボルゲリなど、世界中の名醸地でも広く栽培され、多くのワイン愛好家から愛されている品種です。

スパイシーな風味が特徴、シラー

フランス・ローヌ地方北部原産の『シラー』は、小粒ながら果皮が厚く、青みがかった強い色素を持つ黒ブドウ品種です。このブドウから作られた赤ワインは風味豊かで、フルーティともスパイシーともいわれる独創的な香りを持っています。

主な産地はフランス・ローヌ地方とオーストラリアですが、同じ品種を使ってもワインの味が同じというわけではありません。

まず、ローヌ地方のシラーから作ったワインは長期熟成に適したワインです。時間を経るにつれてまろやかさや気品ある風味がうまれ、その品質はボルドーの高級ワインにも匹敵するといわれます。

一方、オーストラリア産シラーから作ったワインは果実感が強いのが特徴です。フランスのシラーと区別して、オーストラリアでは一般的に『シラーズ』と呼ばれています。

渋みとコクがきいた大人の味、マルベック

『マルベック』はフランス南西部カオール地区原産の黒ブドウ品種です。小粒で果皮が厚いため多くのタンニンを含み、渋みとコクのあるワインを生み出します。

もともとはフランスでも多く栽培されていましたが、1956年の冷害で大ダメージを受けてからは栽培量が激減しました。現在マルベックの生産の9割はアルゼンチンによるものです。

マルベックから作られる赤ワインは、『黒ワイン』と呼ばれるほどの濃厚なカラーが特徴です。また、ブラックベリーやプルーンのような強い果実感に加え、強い渋みや酸味もあり、味のメリハリも楽しめます。

産地による違いとしては、フランス産よりもアルゼンチン産の方がジューシーで、タンニンもまろやかな印象です。初めてマルベックを飲むという人は、アルゼンチン産から始めると飲みやすいでしょう。

フルボディに合うつまみは?

フルボディのワインの場合、濃厚な味わいが引き立つようしっかりした味わいがあるものを選ぶのがベターです。

おともにしたい、おすすめのつまみを3品紹介します。

チーズ

チーズは堅さや口溶けの種類が豊富で、好みに合ったものを見つけやすいという魅力があります。見た目もおしゃれなうえシーンを選ばないため、まずは無難なつまみです。

チーズをつまみにする際は、ワインと同産地のチーズを用意するとよいといわれます。ワインとつまみの風味・香りを互いに邪魔することなく、美味しく頂けるでしょう。

同産地のチーズが無い場合は、フルボディに負けない濃厚な風味のチーズがおすすめです。

たとえば、酸味の強いワインなら『ゴルゴンゾーラ』『ロックフォール』などのブルーチーズ、渋みが強いワインなら脂肪分の高いクリーミーなチーズが良く合います。

さらにフルボディのワイン全般に合わせるなら、『エダム』『チェダー』といった、ハードタイプのチーズもワインの味を引き立たせてくれるでしょう。

サラミ

スパイシーで肉のうま味がたっぷりなサラミは、フルボディのワインと好相性です。一般的に濃厚でコクのある赤ワインには、うまみや甘みの強い肉料理が合うといわれています。

牛や豚の挽肉を主原料としたドライソーセージは、芳醇な肉のうまみがたっぷりです。比較的日持ちがよく気軽につまみやすいので、常備しておいてもよいのではないでしょうか。

サラミの場合、種類によってはスパイシーだったりスモーキーだったりするものがあり、より複雑なマリアージュを楽しめるでしょう。

オイルサーディン・鯖缶

オイルサーディンや鯖缶も、濃厚なフルボディと良く合います。イワシや鯖を油漬けした缶詰は魚のうまみが凝縮されており、濃厚なワインの風味にも負けません。

特にオイルサーディンはオリーブオイルの豊かな風味が香しく、おしゃれに飲みたい時にもふさわしいでしょう。

そのままでも十分に美味しいつまみとなりますが、気分にあわせてアレンジしやすいのが魅力です。

たとえば、オイルサーディンにニンニクや唐辛子をくわえて炒めたり、鯖缶にトマト缶を合わせたりなどすると、違った味わいのつまみになります。気分や雰囲気に合わせて、自由につまみを作ってみましょう。

フルボディでおすすめのものを紹介

フルボディの中でも特におすすめのワインを3点ピックアップして紹介します。フランス産だけでなくアメリカ・ブラジル産もあるので、お気に入りを見つけてみましょう。

オーロラ・レセルバ・カベルネ・ソーヴィニヨン

『オーロラ・レセルバ・カベルネ・ソーヴィニヨン』は、ブラジル最大手のワイナリー『オーロラワイナリー』によって作られるフルボディワインです。

原材料にはカベルネ・ソーヴィニヨンを使用し、6カ月の樽熟成を経ています。

このワインの特徴は、黒薔薇のような神秘的な赤紫のカラーです。香りにはベリー、ラズベリー、カシスリキュールといった甘さがあるほか、ウッディなスパイシーさも感じます。

  • 商品名:オーロラ・レセルバ・カベルネ・ソーヴィニヨン
  • 価格:1706円(税込)
  • 楽天市場:商品ページ

オーパス ワン(2015)

アメリカにおけるワインの名産地・カリフォルニア・ナパヴァレーで作られるのが『オーパス・ワン(2015)』です。原材料にはカベルネ・ソーヴィニヨンをはじめ、マルベック、カベルネ・フランなどが使用されています。

プラムやブラックベリーといった果実香が広がる一方で、バニラやココアなど甘くエキゾチックな香りも感じ、果実の余韻が長く続くワインです。

  • 商品名:オーパス ワン(2015)
  • 価格:59400円(税込)
  • Amazon:商品ページ

シャトー ボーモン(2015)

『シャトー ボーモン(2015)』は、フランス・ボルドー地方のシャトーで作られています。

シャトーの格付けは『クリュブルジョワ』とされており、ボルドー地区では『グランクリュ』に次ぐランクです。ボルドーの名門の味を味わってみたい人におすすめです。

口に含むと果実感が強く広がり、コクとエレガントさを感じさせるワインです。

  • 商品名:シャトー ボーモン 2015
  • 価格:2600円(税込)
  • Amazon:商品ページ

色んなワインを飲み比べて好みを見つけよう

フルボディのワインは、飲み応えやコクがありじっくり味わうには最適です。

ただし、ひとくちにフルボディといっても、渋みの強いもの・酸味の強いものなど味のタイプは様々です。ワインの風味や強さは、生産地や原材料によっても大きく異なります。

好みのフルボディを見つけるなら、まずは様々なワインを飲み比べ、味わいの違いを比較してみましょう。

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