天才作曲家「ベートーベン」の代表作を辿る。交響曲からピアノ曲まで

2019.06.16

ベートーベンは、その名を知らない人はいないほど偉大な作曲家です。数々の名曲を残して後世に影響を与えた西洋音楽を知る上で欠かせない人物です。この記事ではベートーベンの代表作を通して、彼の世界観をご紹介していきます。

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーベン

まずは、作曲家としてのベートーベンがどんな人物なのかをご紹介します。どんな背景を持ち、どんな人生を送ったのか見ていきましょう。

古典派後期を代表する作曲家として活躍

1770年に現在のドイツで生まれたベートーベンは、若い頃から作曲家やピアニストとして活躍してきました。その背景には、病気で早逝した母や病気の父に代わって音楽で家計を支えたという事情もありました。20代の後半から徐々に難聴に悩まされ、40歳ごろには完全に聴覚を失うなど音楽家として苦難を抱えながらも、数々の名曲を残して1826年に56年の生涯を終えました。

ベートーベンの活躍した時代は音楽史上は「古典派」と呼ばれる時期で、その挑戦的な作風や音楽への探求は、次の時代であるロマン派につながっていきます。

後世へも大きな影響を与えた偉大な作曲家

ベートーベンは、その作曲活動や音楽の研究で残した成果はもちろん「後世の音楽家たちに大きな影響を与えた」という点でも重要な人物です。ベートーベンの影響を受けた著名な作曲家としては、ワーグナーやブラームス、ドヴォルザーク、チャイコフスキーなどが挙げられます。

また、当時は貴族などをパトロンに持って支援者のために曲を書く作曲家が多かった中で、ベートーベンはパトロンに仕えるスタイルを拒否し「大衆のための音楽」「芸術としての音楽」を追求したことでも知られています。この作曲家としての姿勢は「音楽」そのものの概念や価値を大きく変えることになりました。

ベートーベンを象徴する交響曲の代表作

ベートーベンの音楽を知る上でまず聴いていただきたいのが「交響曲」です。聴き手の魂を震わせるような壮大な名曲の中から、代表的な2曲をご紹介します。

交響曲第5番ハ短調「運命」

交響曲第5番ハ短調、通称「運命」は、誰もが一度はそのメロディを聴いたことがある曲でしょう。世界的に見ても、最も有名なクラシック曲のひとつとして知られています。

当時としては珍しく、4つの楽章が一続きのストーリー性のある音楽として作られているこの曲。そこに込められたドラマチックな世界観からは、音楽を「芸術作品」と考えていたベートーベンの姿勢がうかがえます。

交響曲第9番ニ短調「合唱」

ベートーベンが人生最後に作った交響曲である交響曲第9番ニ短調は、副題の「合唱」や愛称の「第九」の名前でよく知られています。

合唱とオーケストラが融合した重厚なサウンドが最大の魅力で、この「合唱のある交響曲」というのは当時は異例の試みとして、驚きをもって聴衆から受け取られました。

そのテーマには「人類の平等」「愛し合うことの重要性」などがあり、このことから「平和を象徴する曲」としてヨーロッパを中心に親しまれています。

旋律が印象的なピアノ曲の代表作

インパクトの強い交響曲以外に、シンプルながら旋律が印象的なピアノ曲でもベートーベンは多くの名曲を残しています。その中でも代表作として知られる人気曲を見ていきましょう。

ピアノソナタ第23番ヘ短調「熱情」

「熱情」という通称で知られるピアノソナタ第23番ヘ短調は、ベートーベンのピアノソナタの中でも最高傑作と言われている曲です。

ベートーベンの活動の中でも全盛期とされた中期に作られた曲で、スリリングな展開の中にも美しいメロディが流れているのが大きな魅力です。緻密な旋律の中にも燃えるような感情がうかがえる構成にはまさに「熱情」と呼べるテーマが表れています。

エリーゼのために

「エリーゼのために」といえば、ピアノ曲の中でも特に有名な作品のひとつではないでしょうか。切なく繊細な旋律から弾むような明るいメロディまで、さまざまな展開で揺れ動く感情を描いている名曲です。

この曲はベートーベンの恋の相手であったテレーゼ・マルファッティに贈られた曲とされていて、元々のタイトル「テレーゼのために」から何らかの理由で「エリーゼのために」に変わって伝えられた、という説が有力になっています。

ベートーベンが作り上げた世界観に浸る

聴き手を圧倒する交響曲から流れるようなストーリーが印象的なピアノ曲まで、それぞれが聴き手を惹き込んで離しません。「芸術」としての音楽を探求し続けたベートーベン。その奥深い世界観にじっくりと浸ってみてはいかがでしょうか。

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