失敗しないワインコルクの上手な開け方。オープナーが無い時の裏技も

2019.06.16

ワインの栓といえばコルクというイメージがあります。高級なイメージのあるコルク栓ですが、慣れていないと開栓するのは一苦労です。ワイン栓のスムーズな開け方のポイントを押さえることで、少しの力で簡単に開けられるようになるでしょう。

ワインボトルに使われるコルクとは

ワインボトルの栓に使われるコルクがどのような素材で、どういった使われ方をしてきたのか解説します。

元は瓶のフタ、日本では明治時代から

コルクの歴史は古代ギリシャにまでさかのぼります。2000年も前から使われていた、という説があるのです。その頃から、ビンの栓や生活用品・工芸品などに使われてきました。

産業革命後は、工業的にもコルクが重要なものとなりました。耐衝撃性や絶縁性といった性質が、とても役立ったのです。

日本にコルクが入ってきたのは、明治時代の初期といわれています。さまざまなビンの栓として利用されていたコルクは、『ビール瓶の栓』としても使われていたそうです。

コルク栓の種類は五つ

コルク栓は5種類に分類できます。素材や加工の仕方によって、それぞれ特徴があるのです。

コルク樫の樹皮を打ち抜いて作っているのが『天然コルク』で、打ち抜いた残りを粒状にしてから固めたものが『圧搾コルク』です。

原料はどちらも同じコルク樫の樹皮ですが、圧搾コルクはより安定した品質と低価格を実現しています。

『一部天然・一部圧搾コルク』は、天然コルクと圧搾コルクの双方の良い部分が集約されています。天然コルクのような外観で、手頃な価格というバランスのよさが魅力といえるでしょう。

プラスチック製の『合成コルク』は、カジュアルなワインによく使われている栓です。その他に、『スパークリングワイン用』として特に高密度で重めのコルクでできている栓もあります。

天然コルクはポルトガルが主生産地

天然コルクは、先ほど紹介した通り、コルク樫の樹皮を打ち抜いてワインの栓が作られています。主な生産地は『ポルトガル』です。

コルクはワインに適した素材といえます。弾力性があるためビンの栓として使いやすく、水を通さないのでビンの中に他のものが入り込むことがありません。

通気性と保温性があるため、長期保存するワインにもぴったりです。また、腐敗にも強いため、長期保存中に腐ってしまうこともありません。

ワインの栓にコルクが使われる理由

コルクがワインの栓によく使われるのは、先ほど紹介したコルクの性質と合わせて、ワインに含まれる酸に強い特性があることと関係します。

ワインのように酸を多く含むお酒を長期保存するにはコルクが最適だったのです。コルク栓には、他にどのような特徴があるのでしょうか?

キャップシールはなぜ必要か

ワインボトルを見ると、コルク栓の上からアルミやプラスチックでキャップシールが付けられています。中には、ロウで封がされているものもあるのです。

キャップシールの一つ目の役割は『コルクの乾燥防止』です。乾燥すると抜けにくくなるコルク栓を覆い、ある程度の湿度が保てるようにしています。

二つ目は『ビンの破損防止』の役割です。口元が他のビンに当たって破損しないように、覆っています。

コルクが抱える問題

コルクの性質はワインのビンに栓をするのにぴったりです。しかし、一つだけ問題があります。それはコルク栓を使ったワインの中の約5%の確率で発生する『ブショネ』です。

コルクに潜んだトリクロアニゾールという化合物が原因で、コルク臭とも呼ばれる独特のイヤなにおいが発生してしまうことがあります。このにおいがワインに移り込んでしまうのがブショネです。

飲んでみて、濡れた新聞紙のようなイヤなにおいがした場合には、ブショネであることを疑います。

素人が簡単に判断できるものではないため、判断はプロに任せることになるでしょう。ブショネと認められた場合には、購入店へ不良品のため返品・交換対応をお願いしましょう。

コルク以外のワインボトルの代用栓

近年、コルク以外の素材で作られている代用栓が増えてきています。代表的な代用栓の種類を紹介します。

使い勝手のいいスクリューキャップ

スクリューキャップは、ペットボトルのキャップを開け閉めするように使える代用栓です。ワインオープナーがなくても手を使って開けることができます。

また、『何回でも開け閉めできる』便利さがあります。

もっと手軽にワインを楽しみたいという多くの人の要望・需要とも合い、スクリューキャップを採用している商品はどんどん増えています。

2009年には世界のワインの15%が、ニュージーランドのワインの99%がスクリューキャップを採用しました。

ドイツを中心に使われるガラス栓

ドイツでは、エコの観点からガラスの栓『ヴィノ・ロック』が広まりつつあります。ガラスの栓をすることで、コルクの使用量を抑える狙いです。

ガラスの栓は、開け閉めが簡単にできるのでワインオープナー不要で、コルク臭もありません。エコのために使われ始めましたが、他の点でも使い勝手がよい栓として人気です。

失敗しないワインの上手な開け方

ワインの栓は、はじめはコツを知らないと開けるのが難しいものです。スマートに開けるために必要な道具や、その使い方について解説します。

ワインオープナーの種類

ワインオープナーには下記に挙げたものをはじめ、さまざまな種類があります。

  • ソムリエナイフ
  • セルフプリング式
  • ウイング式
  • T字型
  • エアーポンプ型
  • はさみ抜き型

『ソムリエナイフ』はテコの原理を利用してコルクを引き抜きます。そのため、コツを掴めばそこまで強い力は必要ありません。

ハンドルをまわすだけでスクリューがコルクに刺さり引き抜ける『セルフプリング式』は、操作が簡単で誰でも開けられるのが魅力です。『ウイング式』は、左右のウイングを押し下げることでコルクを抜きます。

他にも、引き抜く際に力が必要な『T字型』や、空気圧を利用して開ける『エアーポンプ型』、ビンとコルクの隙間にはさみを差し込んで抜く『はさみ抜き型』もあります。

ソムリエナイフの使い方 シングルアクション

『シングルアクション』でワインの栓を開ける方法を紹介します。

まずソムリエナイフについている小さな刃でボトルネックの出っ張り部分に切り込みを入れます。そこから縦方向に切り込みを入れ、キャップシールを取り外しましょう。

次に、スクリューの先端をコルクの中心に当てて、垂直に差し込みます。差し込みは、深すぎず浅すぎないようにするのがコツです。3回転くらいを目安にするとうまくいきます。

スクリューがしっかり刺さったら、ビン口にフックをかけます。フックがずれないように手で押さえたら、そこを支点にして持ち手を上に引き上げましょう。真上に引き上げるようにするとスムーズです。

ソムリエナイフの使い方 ダブルアクション

ソムリエナイフでコルク栓を開ける方法に『ダブルアクション』があります。ダブルアクションをするには、フックが二つ付いているソムリエナイフを使いましょう。

スクリューをコルクに差し込むところまでは、シングルアクションと同じです。フックを2段階で引っかけるという部分が違います。

まずは上についている一つ目のフックをビン口にかけて、テコの原理でコルクを引っ張ります。半分くらい引き抜けたところで、二つ目のフックに掛け替えて、さらにコルクを引き抜きましょう。

2段階に分けて引き抜くことで、強い力がなくてもスムーズに引き抜ける方法です。

ワインオープナーがない時の裏技

ソムリエナイフやセフルプリング式など、専用のワインオープナーがない時には、身の回りにあるものを上手に利用してコルクを開けましょう。

ただし、専用の道具ではないため、それぞれの扱いに気をつけながら作業を行いましょう。

ねじを使って開栓

『ねじ』を使ってワインを開ける時には、3cm以上の長いねじを使うのがポイントです。コルクにねじを当てたら、ドライバーをまわして差し込みます。目安は、引っ張ってもねじが抜けなくなる程度です。

コルクにねじがしっかり刺さり、ぐらつきがないことを確認したら、ねじを持ってコルクを引き抜きます。

このとき、素手で作業すると、ねじで手を傷つけてしまう可能性があるので注意が必要です。ペンチ等を使って引き抜くと、ケガを予防できるほか、力が入りやすくなります。

ナイフやカギを使って開栓

身近な道具の中では、『ナイフ』や『カギ』もワインを開けるのに使えます。コルクにしっかり差し込んでから、ゆっくりまわしながら引き抜くのです。

手で掴めるくらいコルクが出てきたら、後は手で引き抜きましょう。まっすぐ引き抜くとナイフやカギだけ抜けてしまうので、ゆっくりまわしながら引き抜くと安心です。

ナイフもカギも、強い力で扱うと手を傷つける可能性があります。十分気をつけながら、ゆっくり作業しましょう。

コルクをボトルに押し込む

ワインを開けられない時には、コルクをボトルに押し込むのも一つの方法です。

ビンにコルクを押し込む時には、強い力が必要です。そのため、『太字のマジック』や『印鑑』をコルクに当てて、上からかたいものでぐっと押します。

力のかかり方が偏ると、コルクが割れてしまうこともあります。割れたコルクがビンに入ってしまった場合は、茶こしやコーヒー用のペーパーフィルターでこして取り除くと飲みやすくなるでしょう。

ワインのコルク栓をスマートに抜こう

コルクは古代ギリシャから使われている、歴史の長い素材です。産業革命の時代にも重宝され、現在でもワインの栓として活躍しています。

コルク栓のワインを開ける時には、ワインオープナーを使って栓を抜くのが一般的です。ソムリエナイフといった専用の道具なら、弱い力でもスムーズに開けられます。

ワインのコルク栓をスマートに抜くために、正しい開け方を知り、毎日の生活の中で気軽にワインを楽しみながら練習を重ねましょう。

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