大人のカクテル「カンパリ」を味わう。種類ごとの特徴や作り方紹介

2019.06.16

世界中で有名なリキュールの一つとして、カクテルには欠かせな存在となっているのが『カンパリ』です。カンパリを使ったカクテルには、それぞれ個性的な特徴があります。代表的なカクテルから日本ではあまり親しまれていないものについて紹介していきます。

押さえたいカンパリの基本

お酒の種類はいろいろですが、中でもカクテルによく使われるのが『カンパリ』です。耳にすることも多いこのお酒ですが、その特徴はどのようなものなのでしょうか?

まずは、カンパリの基本知識についてまとめていきます。

カンパリとはハーブのリキュール

ウイスキーなら麦、日本酒なら米といったように、お酒には原料となる素材があります。

カンパリの原料には『ハーブ』などの薬草が使われていて、単純にハーブだけではなく、約60種類もの素材が原料に使われているのが特徴です。

原料だけでなく見た目にも特徴があり、カンパリは鮮やかな赤色をしています。そのため、華やかな印象のカクテルを作りたいときに重宝するお酒として親しまれています。

カンパリの名前の由来

カンパリの名前の由来は、開発者の名前が『カンパーリ』であったことに由来します。

初代ガスパーレ・カンパーリが開発したものは『ビッテル・アルーソ・ドランディア』という名前で発売されました。その後、息子が現在の『カンパリ』へと名称を変更したのが、由来です。

そして、2代目のダーヴィデ・カンパーリはプレイボーイとして知られていたことから、現在でもカンパリは『恋の食前酒』と呼ばれ、多くの人から楽しまれています。

クセのある苦みが特徴

見た目には鮮やかでポップな印象のあるカンパリですが、味にはかなりクセがあり、好みが分かれるというのも特徴の一つです。

カンパリの原料には薬草が使われているのですが、複数の薬草から作られる味わいには『苦味』があり、ビールなどとはまた違った独特の苦味を楽しむことができます。

イタリア語で苦いを意味する言葉が『アマロ』なので、アマロ系のリキュールと呼ばれることもあります。

カンパリの原料

苦味のある味が特徴的なカンパリですが、具体的な原料には何が使われているのでしょうか?独特の味を生み出している原料に迫ります。

正確な原料は企業秘密

先ほど簡単に紹介したように、カンパリの原料には、ハーブなどの薬草が使われています。ハーブ以外にも複数の薬草が使われているカンパリですが、実は、詳細な原材料については公表されていません。

専門家によると、オレンジピール・コリアンダー・キャラウェイ・シナモンが入っていると分析されているようですが、ほかの素材については明確になっていないのもカンパリの魅力です。

薬草が使われているということから、1920年代のアメリカでは医療用の薬として使われていることもありました。

得に胃薬として扱われることが多かったのですが、詳しい原材料がわからないため、実際に効果があるのかどうかは判明されていません。

数十種類のハーブで健康にも良い?

医療用の薬品としても活躍していたカンパリですが、健康に良いとされていたのには理由があります。

例えば、原材料に含まれているであろう『オレンジピール』は、オレンジの皮を乾かしたハーブです。これには胃の不調に対して効果があるといわれていて、漢方では胃薬の『トウヒ』として扱われています。

『コリアンダー』は、胃腸を休める効果があるとされ、『キャラウェイ』は、カレーにも使われることがあり消化促進を促すスパイスとして知られています。

これらの薬草が原材料に含まれていると分析されていることから、カンパリは健康にも良いお酒として認知されています。

大人気のカクテル カンパリソーダ

好みが分かれるカンパリですが、カクテルの材料として使うことで飲みやすくなるのも魅力的でしょう。

カンパリを使ったカクテルの中でも、もっとも親しまれているのが『カンパリソーダ』です。カンパリソーダとは、どのようなカクテルなのでしょうか?

風味や味の特徴に加え、基本亭な作り方についてまとめていきます。

スッキリと飲みやすい味わい

カンパリソーダが人気を集める理由の一つに『スッキリとした味わいになる』という点があげられます。

カンパリ自体は独特の風味を持っていますが、余計な味がついていないソーダと割ることによって独特の苦味が伸び、炭酸により爽快感のある舌触りに変わります。

ソーダに味がついていないので、カンパリ本来の薬味を適度に楽しめます。また、カンパリ本来の味を損なうことなく楽しむことができるため、苦味をほのかに感じながらスッキリと飲みたい人にぴったりの飲み方です。

自宅でも簡単に試せる

カンパリを使ったカクテルを楽しみたいときは、まずカンパリソーダから試してみるのが一般的だとされています。

炭酸水があれば『自宅でも簡単に試せる』こともカンパリソーダのメリットです。特殊なアイテムを揃える必要もなく、好みに合わせてカンパリの味を伸ばせるのも嬉しいポイントでしょう。

基本的な作り方

カンパリを使ったカクテルを作るときには、基本とされる二つの種類があります。一つ目が『ロングカクテル』で、二つ目が『ショートカクテル』です。

ロングとショートの違いは『グラスの大きさ』と『氷が入っているか否か』にあります。一般的にロングカクテルには氷が入っているので、温度を保つことができますが時間が経つにつれ味が薄くなるという特徴があります。

それに比べ、ショートカクテルには氷が入っていないため、温度は上がってしまいますが味が変わりにくいというのが特徴です。

カンパリソーダは『ロングカクテル』として楽しむのが一般的です。カンパリ50ccに対しソーダをグラス一杯になるまで混ぜると適度な苦味を楽しめます。

カンパリの味が濃すぎる場合や、逆に薄すぎるというときは、ソーダの量を調整してみましょう。

甘さと苦味が絶妙 カンパリオレンジ

カンパリソーダを試してみて、ソーダで割っただけでは苦味が合わなかったという人に試してもらいたいのが『カンパリオレンジ』です。

カンパリをオレンジジュースで割る簡単カクテルで、カンパリソーダと合わせて人気を集めるカクテルです。

カンパリオレンジにも、基本的な作り方や作る際に意識したいポイントがあります。具体的にまとめていくのでチェックしていきましょう。

苦味と甘みのバランスが良いカクテル

カンパリオレンジの魅力は『苦味と甘みのバランスがとれている』という点にあります。柑橘系のオレンジとカンパリの薬味が絶妙にマッチすることにより、苦味がアクセントになっておいしく堪能することができます。

オレンジの代わりにグレープフルーツを使う『カンパリグレープフルーツ』というカクテルもあります。

オレンジに比べると甘みが減るため、カンパリオレンジだと甘すぎるという人にぴったりのカクテルです。

柑橘系と相性の良いカンパリなので、ほかにもいろいろなフルーツと混ぜて使われることがありますが、まずは、基本的なカンパリオレンジから挑戦してみるとよいでしょう。

基本的な作り方

カンパリオレンジの作り方も非常に簡単で、カンパリソーダのソーダをオレンジジュースに変えるだけで作れ、ロングカクテルとして楽しむのが一般的です。

カンパリオレンジは、イタリア発祥のカンパリと南部地方特産のオレンジを合わせて作られることから、統一運動で活躍した英雄の名前にちなんで『ガリバルディ』と呼ばれることもあります。

それぞれの配分は1対3の割合で、カンパリ50ccに対しオレンジジュース150ccが一般的な分量です。カンパリソーダと同様、自分好みに苦味を調整して楽しむとよいでしょう。

作り方のポイント

氷を入れたグラスにカンパリとオレンジジュースを適量入れて混ぜれば完成です。

ポイントとしては、オレンジジュースを果汁100%やフレッシュオレンジジュースにすることでしょう。余計な甘味料が入っていると、甘さがクドくなってしまう可能性があるからです。

イタリアでは、オレンジキュラソーを加えることで風味に奥行きを加えて楽しまれているケースもあります。

また、オレンジジュースを先に注ぎ、次にカンパリを加えると、きれいなグラデーションを楽しめる『ブース・カフェ・スタイル』として楽しむこともできます。

爽やかな酸味が特徴 カンパリスプモーニ

カクテルの中でも特に人気を集めているのがカンパリスプモーニです。女性から好まれているこのカクテルは、『世界でもっとも女性から頼まれるカクテル』としても知られています。

もちろん、女性だけでなく男性からも人気を集めるカンパリスプモーニですが、ほかのカクテルと同じように特徴や作り方について見ていきましょう。

グレープフルーツの酸味を楽しめる

カンパリスプモーニには、カンパリのほかに、グレープフルーツとトニックウォーターが使われています。カンパリオレンジやカンパリグレープフルーツと違い、爽やかな酸味とさっぱりした味わいを楽しめるのが特徴です。

スプモーニという言葉は、イタリア語で『泡立てる』という意味で、炭酸による気泡が胃液の分泌を促進することから、食前酒として飲まれることも多いカクテルです。

さっぱりした味わいと鮮やかな赤色の見た目が、女性にも親しまれやすいカクテルとして認知されています。

基本的な作り方

カンパリスプモーニも、ロングカクテルで親しまれているカクテルです。

カンパリ20ccに対し、グレープフルーツが30cc、トニックウォーターを適量混ぜ合わせるのが一般的な配分で、アルコール度数は約5〜7%と低めのカクテルのため、お酒が苦手な人でも楽しむことができます。

グラスに氷を入れてから、カンパリ、グレープフルーツジュースの順に注ぎます。最後にトニックウォーターを注いで混ぜ合わせると完成です。

作り方のポイント

グレープフルーツは、できるだけ絞ったものを使うのが理想的です。カンパリスプモーニを作るときに注意したいのが、グレープフルーツとトニックウォーターの分量です。

カンパリオレンジやカンパリソーダと違い、二つの素材が使われているため、カンパリ独特の風味はかなりおさえられます。

飲みやすくなる理由はこれにあるのですが、カンパリ独特の風味を強くしたい場合は、トニックウォーターやグレープフルーツの量を調整して自分好みにすると良いでしょう。

酸味と苦味を堪能できる カンパリビア

カンパリを使ったカクテルは幅広く、ビールと合わせて『カンパリビア』というビアカクテルとして楽しむこともできます。

カンパリ独特の赤色がビールの琥珀色と混ざり合い、少しオレンジがかった色合いになるのが特徴的です。

しかし、苦味のあるお酒同士の相性は良好でしょうか?カンパリビアの味の特徴や、作り方についてチェックしていきましょう。

ビール好きも納得の絶品カクテル

カンパリビアは、カクテルでありながらもビール好きから愛されている飲み方の一つです。飲み前は、カンパリ固有の香りを楽しむことができ、ビール独特の甘さを含んだ香りは控えめになります。

飲んだあとは、ビール独特の苦味を含んだ香りが少し広がる程度で、どちらかというとカンパリの香りが強いというのが特徴です。

ビールの苦味はカンパリの香りによって程よくおさえられ、カンパリ独特の風味はビールの炭酸によって広がるため、お互いの個性を絶妙に活かし合うことができる組み合わせになっています。

基本的な作り方

カンパリビアもロングカクテルとして楽しみますが、ビールを使うことから氷を入れないのが、ほかのロングカクテルとの違いです。

カンパリ15ccからに対し、ビールは200ccで混ぜ合わせます。ほかのカクテルと同様、カンパリの量は好みに合わせて調整すると良いでしょう。

グラスに入れる順番は、先にカンパリで次にビールです。泡にまでほのかな赤みがつき、見た目は、ビールがルビーレッドに変色したようになります。

作り方のポイント

カンパリビアの作り方には、おいしく飲むために二つのポイントがあります。一つ目は『グラスを冷やしておく』ということです。

ロングカクテルでは、通常氷を入れて温度を保つ手法が使われるのですが、カンパリビアでは一般的に氷を入れません。そのため、あらかじめグラスを冷やしておくと、すっきりと冷たい状態で楽しめます。

二つ目は『クラッシュドアイスを使う方法』です。氷を入れないのが一般的ですが、クラッシュドアイスを少量使って楽しむ方法もあります。

作り方も簡単で、グラスにカンパリを注ぐ前にクラッシュドアイスを入れるだけです。冷えて引き締まった味を堪能できますが、氷が溶けると味がボヤけてしまうため、好みに合わせて試してみると良いでしょう。

その他おすすめのカンパリカクテル

カンパリを使ったカクテルについて、認知度の高い代表的な種類を紹介してきましたが、まだまだおいしく楽しめるカクテルが存在しています。

ヘルシーなものからアルコール度数が高めに設定されているものなど、いくつかのカンパリカクテルについて見ていきましょう。

ヘルシーでおいしい カンパリトマト

日本で生まれたカンパリカクテルの一つが『カンパリトマト』です。

その名の通り、カンパリにトマトジュースを混ぜて作られるこのカクテルでは、トマトの甘さと程よい酸味に合わせ、カンパリの苦味を味わうことができます。

カンパリとトマトジュース以外に加えるものとしては、カシスやレモンジュース、ソーダなどが使われることもあるため、アレンジの幅が広いカクテルだといえるでしょう。

ラムベースのスカーレットレディ

カンパリトマトと同様、日本で発案されたのが『スカーレットレディ』です。このカクテルは、ショートカクテルとして楽しむカクテルで、ラムをベースにして作られます。

ラムベースの澄んだ暖色系の色合いが非常に美しく、気品の高い女性に向けたカクテルといわれています。

見た目は柔らかい印象のカクテルですが、ベースがラムなのでアルコール度数は高く、飲み過ぎには注意が必要です。

大人の男性に合う ネグローニ

大人の男性にぴったりのカクテルが『ネグローニ』です。イタリア発祥のこのカクテルは、ネグローニ伯爵の食前酒として作られたことからこの名前になりました。

リキュールの中でも代表的な『カンパリ・ベルモット・ジン』を合わせたネグローニは、世界的に定番のカクテルとして楽しまれています。イタリアでは、特に男性から好まれて飲まれているのが印象強いです。

強い度数が好きな人向け オールドパル

世界的には有名ですが日本ではあまり親しまれていないカクテルが『オールドパル』です。

これは、ウイスキーをベースにした歴史あるカクテルで、アメリカでは禁酒法が発令される前から飲まれているお酒として知られています。

ウイスキーの香りとカンパリの苦さがマッチした個性的な風味を堪能でき、アルコール度数が高いお酒を飲みたい人にぴったりのカクテルです。

カンパリの味わいを堪能しよう

リキュールの中でも代表格を担うカンパリは、多種多様なスタイルで楽しむことができます。個性的な味に好みは分かれますが、いろいろな飲み方を試してみると自分にぴったりのカクテルが見つかるでしょう。

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